救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

非主体的農業で北朝鮮の食糧は常に不足
供ス駭機関の報告は約300万人水増し−北朝鮮の人口



2.おかしな報告の数々−北朝鮮人口調査



韓国の「連合通信」によれば、「北朝鮮の金昌壽(キム・チャンス)中央統計局長は、報告書の前書きで『15年前の1回目の調査にはなかった住宅、障害、教育、移住、経済活動などの項目が含まれ、全体的に成功的な人口調査だった』と評価した」とのことである。
そこでます、「2008年調査」結果のいくつかについて見てみたい。

◆平均寿命は男性7.5歳、女性7.7歳低下
「北朝鮮の平均寿命が15年間で約7.6歳低下した。男性が67歳から59.5歳に、女性は74.1歳から66.4歳に下がった。これは韓国より約10歳低く、韓国の80年代の水準」と報告された(「デイリーNK」2011.03.23)。
これほど平均寿命が急減したということは、人口増加率にかなり影響している筈で、人口増加などありえないことを示す数値である。また、大量の餓死者を出した最中の「1994年調査」の平均寿命が、70 年代から 80 年代にかけて経済が急成長し「中進国」と呼ばれた韓国の平均寿命とほぼ同じ(韓国1979年平均寿命、男性76年、女性82年)というのは違和感がある。

筆者は、90年代後半の北朝鮮で、300人くらいのボースカウトのような子どもの集団かと思って近づいてみたことがある。すると勲章をつけた退役軍人たちの集団だったので驚いた経験がある。1995年から99年まで、毎年5回の訪朝で北朝鮮国内を数千キロ移動したが、痩せた背の低い人たちばかりで、太った人は全く見かけなかった。韓国人と同じ民族でこれほど大きな違いが出たのは、「苦難の行軍」の時期だけが食糧難だったのではなく、朝鮮戦争後ずっと食糧難だったからと考えざるをえない。食糧難の時には、人々は毎日、今日の糧を捜すのに懸命で、子どもを産む余裕がない。
従って、「1994年調査」なるものがもともと虚偽だったのではないかと疑われる。そして「2008年調査」も虚偽だったのではないか。結論として、「2008年調査」は客観的な分析の対象にするデータではないということである。
また、「食糧難後に国際機関や外国の食糧支援を受け続け作物状況も一部改善、2008年には期待寿命は男性が64.1歳、女性が71.0歳に増加する傾向を見せたが、1993年(男67.0歳、女性74.1歳)の水準を完全に回復する事ができなかった」とあるが、「平均寿命」がこれほど急激に回復するというのも考えられない。これも虚偽のデータを裏付けるものではないか。

◆児童の学校出席率100%
「北朝鮮では、11年の無償義務教育の成果として、10歳以上人口は全員字読み書きができ、5歳から16歳の児童の学校出席率は100%」と報告された。
これは脱北者の証言と全く異なる。「脱北者らは極度の食糧難などの影響で北朝鮮の学校では欠席者が多いと証言しており、読み書きができない脱北青少年も少なくない」(「連合通信」2009.12.18)。
人口以外の、「住宅、障害、教育、移住、経済活動などの項目」は本当に行われたのか疑わしい。韓国政府は支援金を騙し取られたのではないか。

◆行政・軍・治安関係者は約70万人?
人口統計で、各地域人口に属さない「行政・軍・治安関係者は702,372人」と報告された(表2)。
北朝鮮の男性には17歳から26歳まで10年間の兵役義務がある。人口調査では、16〜19歳の割合が19.7%、20〜24歳が40.9%、25〜29歳が9.7%となっており、20〜24歳が40.9%もあるのに、兵役中の時期にも関わらず40.9%と極端に多く、兵役後の人を含むのに25〜29歳が9.7%しかないというのはデータを操作した可能性が疑われている。

「その他行政・軍・治安関係者」の約70万人以外に、軍部隊に居住せず通勤する軍人がいるとしてもおかしい。ここで人口を膨らませた可能性が高い。さらに、朝鮮人民軍の兵力は約120万人とされていたが、少なく見せるためにデータを操作したのか。

韓国の政府系シンクタンク・韓国開発研究院(KDI)は「2008年調査」について、「2008年の北朝鮮の人口調査上では軍人数は70万人だが、統計を操作した可能性を考慮すると最大116万人になる」と報告した(「連合通信」2012.11.15)。また、「2008年調査」に関し、韓国国防部は、北朝鮮の軍人数を119万人と推定し、英シンクタンク・国際戦略研究所(IISS)は111万人と推定した。
なお、2008年現在、25歳以上の北朝鮮男性がほかの世代に比べ軍隊に招集される割合が異常に低かったということは、「1990年代以降の食糧難で軍人の招集に困難を極めた」可能性があると指摘している。
国家の基本データである人口の統計ですら疑いがもたれている。

軍人の他、党や政府の幹部、また独裁者を護衛し、住民を弾圧し、脱北者を捕らえて強制収容所に送る治安関係者も多数いる。このような公表できないデータを含む人口統計は信用性がないと言えよう。


目次


※ 北朝鮮食糧問題最新事情(2015.03.26)

はじめに

機ァ嵋鳴鮮の食糧事情は安定」報告と北朝鮮から伝わる多くの悲鳴
 1.北朝鮮の食糧事情は安定したのか
 2.不足しているから聞こえてくる悲鳴

供ス駭機関の報告は約300万人水増し−北朝鮮の人口
 1.「2008年人口調査」は虚偽調査
 2.おかしな報告の数々−北朝鮮人口調査
 3.人口は300万人水増し

掘ス駭機関の報告は水増し−北朝鮮の食糧生産
 1.米は10a当たり180kg程度
 2.メイズは約100万トン水増し
 3.国連機関の報告は毎回基準が異なる
 4.飢餓を無視して核・ミサイルを開発

検タ總し統計を発表し続ける理由
 1.個人独裁の責任が問われる
 2.人口の水増しで国際支援を訴え
 3.国連による食糧支援の問題点
 4.独裁国家への「人道支援」は非人道
 5.米よりご飯を(配給のモニターより消費のモニターを)
 6.国連は家族農業を認めない国家には人道支援を行うな

資料: FAO/WFP「北朝鮮の穀物および食糧安全保障調査団特別報告」
 1995年〜2012年(英文)
資料: FAO/WFP北朝鮮食糧事情合同調査報告書2013
  
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国民大集会「もう我慢できない。今年こそ結果を!」
「もう我慢できない。今年こそ結果を!」。2月2日に家族会・救う会合同会議で決めた今年の運動方針です。 拉致被害者家族の高齢化が進み、「生きている間に被害者に会えないかもしれない」という言葉が出るようになっています。経過はすべて説明して頂くことはないと思います。しかし、今年中にぜひ結果を出して欲しいということが、家族会・救う会そして心ある日本人の心の底からの叫びだと思います
2014年4月27日午後2時午後5時 日比谷公会堂
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