救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

III.水増し統計を発表し続ける理由



5.国連支援機関の問題点



国連支援機関の最大の問題点は、支援国の人権抑圧状況に関心を示さず、要請があれば無差別に支援することである。独裁政権が国民に十分な食糧や医療を提供せず、支援食糧すら横取りし、国民の自由な意思表明の機会も奪っているような国に対し食糧支援を行うことは、独裁政権の延命を助ける結果にしかならない。「人道」支援が、非人道国家を延命させ、国民の人権が抑圧され続けるという悪循環の維持を手助けしてはならない。
北朝鮮で餓死者が約300万人発生した95〜98年のうち、一番苦しかった98年の脱北者は国際支援を恨んでいた。「98年当時、人民を弾圧する社会安全部などの末端組織が食糧不足で崩壊寸前だったのに、国際支援でまず弾圧組織が息を吹き返した」というのである。「もう少し放置していたら弾圧機関が崩壊し、多くの人民が救われた」と彼は主張している。
近代的国民国家では、時の政権が数百人を餓死させた場合、その政権は交代するのが普通だ。金正日政権は300万の餓死者を出したが、国民は指導者と政権を賞賛する以外の自由を与えられていない。
また北朝鮮は、国際法規を平然と無視して大量破壊兵器を開発し、また多数の外国人を拉致しながら未だ人質として返さない。このような国家は、「テロ国家」であり、非人道国家である。このような非人道国家への「人道支援」を、一般の国と同様に無条件で行うことは許されることではない。
WFPのモリス事務局長は、2002年12月4日の記者会見で次のように語っている。「主な支援国が様々な理由で北朝鮮に対する我々の活動に対する支援を約束していない」、「(WFPは)貧しい人々を援助することを主力としており、政治問題は他の機関に任せている」。果たしてこのような見解が支持されるだろうか。
マーク・ウォーラス国連米次席大使は、2007年1月16日に、「北朝鮮政府が国連開発計画(UNDP)の資金を転用した」という疑惑を提示した。アメリカの非営利人権団体である「Inner City Press」は、「ユニセフの対北支援金が不透明に使われており、北朝鮮の住民ではない北朝鮮政府に流れた」という疑惑を提示した。
さらに、ウォラン・ジャック国連事務総長補兼監督官は2007年1月27日、資金転用の疑惑が主張された国連開発計画(UNDP)を含め、国連人口基金(UNPF)と世界食糧計画(WFP)、ユニセフ(UNICEF)のような国連傘下の機関の全般的な対北朝鮮活動に対する外部の監査の実施を拡大すると明らかにした。このように、北朝鮮に関わる国連機関には様々な疑惑が提起されている。
米「FOXニュース」は、WFPの対北朝鮮救護プログラム関連文書を入手し分析した結果として、「北朝鮮政府が国連傘下のWFPの対北朝鮮援助プログラムを悪用し、金銭的利益を上げているとの疑惑が浮上している」と指摘した(2009.07.29)。国際価格と比べて外国からの運送費があまりに高いこと、また住民に食糧を配るための費用として北朝鮮外務省傘下の国家調整委員会に渡された金額についても疑問を述べている。
「朝鮮日報」(2011.03.31)は、「北朝鮮への食糧支援が本当に必要かどうかを判断するため、米国が政府レベルでの調査団を現地に派遣し、北朝鮮の正確な食糧事情を調べる方向で検討を行っている」ことを伝えた上で、「米国は当初、世界食糧計画(WFP)による現地調査の結果に基づいて、支援を行うかどうか判断する方針だったが、最近はWFPの調査結果は信頼できないと考えているようだ」との見方を伝えた。

人道支援はすべてを超越した善であるとの国連の援助に関する姿勢が問われている。非人道・独裁国への人道支援は、弾圧者側に有利に配分されることをまず認識すべきである。

目次


報告概要

I.北朝鮮の食糧生産統計
 1.毎年の調査基準が全く異なる国連機関の食糧生産統計
 2.コメは100万トン水増し
 3.メイズも100万トン水増し
 4.国際社会が実態を誤解
 5.不足しているから聞こえてくる悲鳴
 6.北朝鮮の1日一人当たり食糧は江戸時代より3割少ない

II.北朝鮮の人口統計
 1.不可解な国連機関の人口増加率訂正
 2.おかしな報告の数々−北朝鮮人口調査
 3.人口は300万人水増し

III.水増し統計を発表し続ける理由
 1.個人独裁の責任が問われる
 2.搾取と抵抗の朝鮮史
 3.人口の水増しで国際支援を訴え
 4.統計のからくりも限界に
 5.国連支援機関の問題点
 6.独裁国家への「人道支援」は非人道
 7.国連は家族農業を認めない国家には人道支援を行うな
  
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国民大集会「もう我慢できない。今年こそ結果を!」
「もう我慢できない。今年こそ結果を!」。2月2日に家族会・救う会合同会議で決めた今年の運動方針です。 拉致被害者家族の高齢化が進み、「生きている間に被害者に会えないかもしれない」という言葉が出るようになっています。経過はすべて説明して頂くことはないと思います。しかし、今年中にぜひ結果を出して欲しいということが、家族会・救う会そして心ある日本人の心の底からの叫びだと思います
2014年4月27日午後2時午後5時 日比谷公会堂
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日比谷公園1-3