救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国民大集会報告3(2025/05/30)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2025.05.30)

■国民大集会報告3

櫻井 ではここから第2部に入らせていただきます。

 この拉致問題ですが、国民をこれだけ多く拉致されていて、半世紀近くも解決
できていない国はわが国だけです。どんなに困難であろうとも、国民の命を守る、
国民の安全を守ることは、国家の最大の責任です。それが戦後のわが国は果たす
ことができないでいます。

 早紀江さんは先ほど、「こんな不思議な話があるのか」とおっしゃった。これ
は不思議ではなく、国家としての異常事態なんです。この異常事態にどっぷりと
つかって何十年。私たちはこの国家の形がとてもゆがんでいて、国家らしからぬ
国家であり続けていて、そのために国民がこんな形で犠牲になり続けている。

 外交においても、何においても、「家族をお願いします」ということを、まず
言わなければならない。このいびつな状態から、一日も早く、私たちはこの国を
造り出していかねばならない。その先頭に立ってくださるのが、立法府の皆さん
だと私は期待をしています。

 各党の代表の方々は、これまで私たちと何十年も一緒に、拉致問題解決のため
の運動に力を貸してくださり、共に歩んできました。今日は思いのたけを越えて、
各党の代表の皆様に、そのお考え、ご決意を聞かせていただきたいと思っていま
す。

【各党代表挨拶】
◆新たな対北制裁の検討を

衛藤 晟一(自由民主党拉致問題対策本部長、参議院議員)

 まず、ご家族の皆様の長年にわたるご労苦に対し、深い敬意を表しますととも
に、家族会・救う会、拉致議連を初め関係者の皆様の長年にわたるご努力にもか
かわらず、未だご家族の帰還につなげることができず、国会に長年席を置く者と
して大変申し訳なく感じています。

 昨年の国際セミナーの場において、我々国会議員は問題解決にために何をする
ことができるか。過去の経緯にとらわれず改めて自らに問いかけるべきだ、と申
し上げました。私自身は、本部長就任以来二つのことを心に置きながら活動して
います。

 一つは、党内の議論において、常にこれまでの延長線上にない視点を探し続け
ることであり、もう一つは、国民各層に対する働きかけを続けることです。

 最後に、3月に対北制裁の継続について党内で議論を行った際、「この案件は
重要であるが、これまで通りの議案をただ承認するのではなく、何か別の手当て
はないのか検討することを前提にして、制裁案を決めなければならないというこ
とを主張し、会議を取りまとめさせていただきました。

 現在の国際情勢は、拉致問題解決に関しては複雑な状況が続いています。北朝
鮮はロシアと距離をつめており、その関係は経済のみならず、安全保障協力にも
及んでいます。北朝鮮がミサイル開発を続けることはできる資金はどこから来て
いるのか。制裁の効果は出ているのか。これらの対策をしっかり続けることと同
時に、そういった議論を党内で続けることが内外へのメッセージになるのではな
いかと考えています。

 一方私は5月上旬、家族会・救う会、拉致議連の訪米団に参加し、米国政府要
人や米議会議員らと面談してきました。そこでトランプ政権は日本人拉致問題解
決の意思を持っており、米朝首脳会談が実現すれば、トランプ大統領は金正恩総
書記に、日本人拉致問題の解決を迫ると確信を得ました。その時に備えて、様々
な準備をしておく必要があると思っています。

 また拉致問題を決して風化させないことも極めて重要です。党青年局による一
斉街頭活動を初めとした様々な党の取組みを一層強化するとともに、映画アニメ、
舞台劇、ネット媒体の積極的活動等、若年層への働きかけを含め、啓発活動を政
府としても進めていきます。

 本年度自民党運動方針にも、「拉致問題を決して風化させないとの決意のもと、
教育現場や各地域党における啓発活動をより一層強化する」という明文を新たに
付け加えました。こうしたことを継続することで、若い世代の拉致問題への関心
が向上するよう進めます。

 親世代の家族が存命の内に拉致被害者の帰国を実現するため、引き続きありと
あらゆる努力をしていくことをお誓いし、ご挨拶とさせていただきます。ありが
とうございました(拍手)。

◆被害者全員が日本の地を踏む日まで全力を尽くす

牧 義夫(立憲民主党拉致問題対策本部顧問、衆議院拉致問題対策特別委員長)

 先ほど来お話がありましたが、拉致問題は依然として解決の兆しが見えないま
ま、被害者ご本人やご家族の皆様方は時間との戦いが続いています。

 ゴールデンウイーク期間中、私も家族会・救う会、拉致議連の皆様と共に訪米
しました。米国議会及び政府関係者と会談を重ねました。

 訪米直前には、米国議会の上下両院で超党派の議員が、拉致問題への取組み強
化を求める申し入れを行っています。これによって米国議会の中にも、拉致問題
に強い関心を持つ議員がいるということを再確認しました。

 今回の訪米では、衆議院拉致問題対策特別委員長として、日本の国会が拉致問
題の解決を最優先課題の一つとして取り組んでいる強い意思を示すことができた
と思います。また拉致問題は、日本だけの問題ではなく、国際的な人権問題とし
て取り組むべきという認識も極めて強く思いました。

 私たち政治家の責任は、このような動きを国内外でさらに広げ、全拉致被害者
の即時一括帰国の実現に向けて取組むことです。

 立憲民主党は政府への建設的な提言を引き続き行って、拉致問題の早期解決に
向けた取組みを強化していきます。

 時間は限られています。一刻の猶予もありません。拉致問題の風化を防ぎ、被
害者全員が再び日本の地を踏むその日まで、私たちは全力を尽くして頑張ること
を改めてお誓いさせていただきたいと思います。ご清聴ありがとうございました
(拍手)。

◆家族会・救う会の強い決意を、金正恩委員長はよく理解すべき

中川 宏昌(公明党拉致問題対策委員会事務局長、衆議院議員)

 昨年11月に国民大集会が開催されて約半年が経ちましたが、残念ながら拉致
問題の進展はみられませんでした。この間に、有本恵子さんのお父さん、有本明
弘さんが、恵子さんとの再会がかなわぬまま、今年2月15日に96歳で逝去さ
れました。非常に残念であり、悔しく思います。

 明弘さんは、2020年に亡くなられた奥様の嘉代子さんと共に、長年家族会
で活動してこられました。90歳を過ぎても国民大集会への参加はもちろん、全
国各地で講演や署名活動に精力的に取組んでこられまました。拉致被害者の早期
帰国を求めて協力を呼び掛けておられました。

 また昨年12月にも、兵庫県警本部で開催された、「北朝鮮による日本人拉致
問題のパネル展に訪れて、恵子さんについて、「向こうで生きている」と繰り返
し訴えておられました。

 明弘さんが亡くなられたのは、おりしも家族会と救う会の皆様方が令和7年の
運動方針を発表される前日のことでした。これで政府認定被害者の親世代で存命
なのは、89歳の横田早紀江さんのみとなってしまいました。

 2月16日、家族会・救う会は今年の運動方針として、「政府に、親の世代の
家族が存命のうちに全拉致被害者の一括帰国を実現させることと、それを実現さ
せることが北朝鮮に人道支援、独自制裁解除、国交正常化後の経済協力をする条
件だと内外に明らかにすることを求める」としておられます。

 しかし、「親の世代の家族が被害者と抱き合うことなしに拉致問題の解決はな
い。もし、この期限内に全拉致被害者の一括帰国が実現しなかった場合、私たち
は強い怒りを持って独自制裁強化を求める」との方針を示されました。

 こうした家族会・救う会の方々の強い決意を、北朝鮮の金正恩委員長はよく理
解すべきです。

 また特定失踪者ご本人はもちろん、そのご家族にとっても時間が限られている
ことはいうまでもありません。今年2月に行われた石破総理とトランプ大統領と
の日米首脳会談では、拉致問題の即時解決について、石破総理から引き続きの理
解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。

 さらに米朝首脳会談が実現すれば、拉致問題を提起することでトランプ大統領
と合意したことが明らかになっています。石破総理には、このようなチャンスを
逃すことなく、拉致問題解決に向け全力を尽くしていただきたいと思います。

 今年4月29日から5月4日にかけ、本日ご出席の家族会・救う会、拉致議連
の代表の皆様が、親世代の存命中の全拉致被害者の救出を呼びかけ、理解と支援
を得るために訪米されました。

 ワシントンDCにおいて、米国国務省ナンバー2のナンド?国務副長官と面会
され、副長官から、「トランプ政権として拉致問題に取り組む」との意思が示さ
れ、問題解決に向けた支持が得られたと聞いています。こうした家族会・救う会、
拉致議連の行動に心から敬意を表したいと思います。

 拉致問題の解決に向けては、国際社会の協力を得た上で、わが国がこの問題に
主体的に取組むことが何よりも重要です。石破総理自身、「施政演説方針」等で、
「拉致問題は単なる誘拐事件ではなく、その本質は国家主権の侵害です。拉致被
害者やご家族が活動される中で、時間的制約のあるひと時もゆるがせにできない
人道問題であり、政権の最重要課題です」と述べられています。

 公明党は石破内閣を支持すると共に、一日も早く、認定の有無に関わらずすべ
ての拉致被害者をご家族のもとに取り戻せるよう、皆さんと共に努力していきま
す。以上、ご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました(拍手)。

◆有本さんと共に戦ってきた

和田有一朗(日本維新の会拉致対策副本部長、衆議院議員)

 私は地元が神戸で、有本恵子さんのご両親とは長く活動してきました。衆議院
議員になる前は、地方議員でしたので、実は小泉訪朝以前から活動をしていまし
た。今日は、当時の仲間の皆さんもたくさん会場におられます。

 小泉訪朝の時に盛り上がりました。そして5人が帰ってきました。あれ以前は、
現場では大変厳しい状況でした。本当に厳しい中で、有本さんのお父さん、お母
さんも一生懸命やっておられました。

 そして今どうでしょうか。盛り上がっていますかねえ。私も救う会のメンバー
として毎月1回街頭活動を神戸でやっていますが、盛り上がっているとは思えま
せん。言うべきことではないかもしれませんが、現場で運動している者としての
思いです。何とかしなければならないと私も思っています。

 有本さんは晩年にはなかなか街頭活動には来られませんでしたが、我々政治の
現場にいる者に大変厳しくご指導くださいました。それは忘れられません。長い
時間をかけて色々な角度から私たちにご意見をくださいました。今急いで、しっ
かりやらなければという思いが強くなっています。

 先ほど、パラグアイのペニャ大統領一行がブルーリボンバッジを付けていたと
の話がありました。今大阪で万博をやっています。万博の会場で、例えば拉致問
題に対するアピールをするコーナーがあってもいいのではないか。あるいはそれ
を取り上げる日があってもいいのではないか。こういうことを続けながら、我々
は国際社会に訴える必要があるのではないかと思います。

 政府は何らかのことをやっておられると思います。でも足らざるところもある
だろうと思います。政治の現場にある者が、足らない所を補いながら戦っていき
たいと思います。これからも全力を尽くしてまいります。共に頑張りましょう。
ありがとうございました(拍手)。

◆風化を許してはいけない

向山 好一(むこやま、国民民主党拉致問題対策本部長代理、衆議院議員)

 先ほど和田議員から、地元は神戸だという話がありましたが、私も同じ神戸選
出で、有本さんのお住まいの所を選挙区とさせていただいていました。ですから
明弘さんのご自宅には何度もお邪魔させていただいて、恵子さんの思い出話をお
聞きしたり、あるいは政府や私たちに厳しい激励をしていただきました。

 明弘さんはすでにご逝去されて、ご生前に解決できなかったことは、私も断腸
の思いですが、何とか明弘さんのご意思を引き継いで、一日も早い解決を国民民
主党としてもやりたい思いです。

 国民民主党は、やれることは何でもやろうという思いで、今は署名活動に一生
懸命取り組んでいます。全国の仲間と共にこの活動を継続しており、今年4月に
官邸に90万筆の署名を届けさせていただきました。

 記憶と関心は時と共に風化しますので、これを許してはいけないという思いで
署名活動を続け、合計で730万筆に及んでいます。継続は力ですし、国民の皆
様の強い思いこそが力であるということの証(あかし)ではないかと思います。

 今日もたくさんの皆様が集まっていただきましたが、皆さんと心を一つにして、
国民民主党として、「やれることは何でもやる」との思いで、問題解決に取り組
んでいくことをお誓い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。共に頑張りましょ
う。ありがとうございました(拍手)。

◆若い世代も明白な主権侵害を決して容認しない

鈴木 敦(参政党拉致問題対策本部長、衆議院議員)

 今日、各党代表の先生方がお越しですが、少し違和感があると思います。私一
人だけ若い、と。36歳なんです。今日並んでおられる皆様からすると、子ども
世代に近いと思いますが、立法府の一員として、党派をまたいでこの問題を解決
しなければならないと思います。責任を感じますし、忸怩たる思いも感じていま
す。

 私が初めて拉致問題に触れたのは中学生の頃でした。拉致被害者の帰国の時で
す。横田めぐみさんが拉致された歳とほぼ同じ歳の時です。その2年後に、衆参
両院に拉致問題対策特別委員会が設置され、20年以上が経過しています。

 立法府に来てからそれほど時間が経っていませんが、2点申し上げたいことが
あります。1点目、拉致問題対策特別委員会が設置されて以降、古屋会長もおっ
しゃっていることで、数年間の動きがたくさんあると思いますが、目に見える形
で皆様にお示しできることがなかったことです。これは事実であろうと思います。

 私も特別委員会委員でしたから、議論もさせていただきましたし、参考人質疑
もさせていただきました。その時にも申し上げましたが、「今の委員会の運営の
やり方で、果たして我々が立法府の責任をとれるのかどうか、ということです。

 大臣が3人揃わないと委員会が開けないということでは、委員会として機能し
ているとは言いがたい。議員間討議も含めて、我々ができることは何でもやりま
しょうよ、ということを積極的に訴えようという機運が高まっていたのですが、
今参政党は特別委員会に議席がありませんので、私たちがその議論を進めること
ができない状態です。

 もう一つ。これも重要なことです。世代をまたいでしまったこの問題で、今日
お集まりの皆様の努力によって、次の世代の危機感、問題点、解決しなかればな
らないという思いが共有されているということです。皆様だけではありません。
我々若い世代、30代でもこの動きが着実に根付いています。

 だからこそ日本は、この明白な主権侵害を決して容認しないということ、我々
日本人は拉致という国家的犯罪を決して許さないということ、これは世代を越え
てすべての国民が心一つに解決に向けた動きをしていきたい。このことを改めて
お誓い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。共に頑張りましょう。ありがと
うございました(拍手)。

(4につづく)



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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 石破茂殿

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