東京連続集会-激動する国際情勢と拉致問題3(2026/04/27)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2026.04.27)
■東京連続集会-激動する国際情勢と拉致問題3
西岡 福井にいながら、なぜアメリカのことがこれほどよく分かっているのかと
いつも思うのですが、今はネットの時代だから、アメリカの一次情報を直接読ん
でおられるから、国会議員の時よりも深く分析されていますね(笑)。
今、島田さんが言われた「イランに対する斬首作戦を含む攻撃」を、金正恩は
どう見ているか。我々の常識では、「イランは核が未完成だったから叩かれるが、
俺たちは核を持っているから大丈夫だと思っているのではないか」という見方が
多かった。しかし、情報によると全くそんなことはない。金正恩は本当に怖がっ
ています。「核を持っていれば手出しされない」と思っていたら、トランプは何
をするか分からない、と本当にそう思った。「トランプさんはきちがいだ」と思
わせる戦略をとっている。
◆北朝鮮の組織改編、国家保衛部から国家情報局へ
今年、北朝鮮では大きな組織改編がありました。2月に党大会をやって、3月
に最高人民会議をやりました。日本で「国家情報局」を作ろうという政策を国会
に提出しましたが、北朝鮮が先に「国家情報局」を作ってしまった。これは従来
の「国家保衛部」をつぶして、国家保衛部の看板を架け替える形で改編したもの
です。
国家保衛部というのは、ナチス・ドイツのゲシュタポのような政治警察で、国
内で金正恩体制を守るための監視体制を担ってきました。政治警察です。199
0年代に300万人が餓死した時に、道端で5人の女性たちが、「このまま将軍
様を信じていたら餓死してしまうかもね」と言ったら、数日の内にその人は捕まっ
てしまった。そういう話を、「このままでは餓死する」と思って臨津江 (イム
ジンガン)渡って韓国に逃げてきた人から聞きました。
300万人が餓死したのに政権が倒れなかったのは、この保衛部の監視体制が
あったからですが、金正恩は今この保衛部を「対外情報機関」に変えようとして
います。保衛部はアメリカのCIAや韓国の国家情報院のような組織に変えよう
としています。
国内の一般住民の監視は「社会安全部(一般警察)」に移し、この社会安全部
も名前を変えて、「警察」になりました。社会安全部もある面で人民を監視して
きましたので、保衛部の役割を一緒にやれということもあるようです。
そして国家保衛部は「国家情報局」になった。そして「国家情報局」に今度は
工作機関も含めました。拉致をやったのは工作機関です。社会主義国の特徴です
が、工作機関は国家に所属せず、党に所属します。党がテロをするのです。党が
国家の上ですから。
そして党所属の工作機関である「作戦部」、安明進(アン・ミョンジン)さん
もそこに所属していました。拉致をやったり、テロをやったりするところです。
金正日政治軍事大学もそうです。
それから、韓国に対して工作員を入れてスパイ活動をしたり、左傾化を促した
りする「連絡部」があります。さらに海外で工作を主としてやる「調査部」があ
ります。金賢姫(キム・ヒョンヒ)さんがそうでした。
これら3つの部は合法的に工作活動をやるのですが、一部非合法活動もやりま
す。そして対南工作をやる統一戦線部があったのですが、金正恩氏が、「もう韓
国は同じ民族ではない。統一はしない」と言って、統一のための工作部署が縮小
して、「10局」になった。
そして張錦哲(チャン・グンチョル)という人が4月7日に、韓国に対して激
しい悪口の談話を出しました。その時の肩書きが外務省の第一次官兼10局局長
で、「10局」が外務省に行ったことが分かりました。工作機関が表の外務省に
行ったわけです。
そして「10局」の中にあった旧統一戦線部の工作部門は国家情報局に行った。
旧統一戦線部の宣伝部門は外務省に行った。「作戦部」も国家情報局に移管され
ました。連絡部、35号室も国家情報局に移管されました。
スパイを入れて情報を取るということですが、国家情報局はアメリカ、日本、
韓国の情報を取る。
◆イスラエル担当部署の新設
さらに注目すべきは、この国家情報局の中に「イスラエルの情報を取る部署」
を新設したことです。島田さんの話にもありましたように、イスラエルは北朝鮮
の核がイランに渡ることを最も恐れており、イスラエルがトランプをけしかけて
「斬首作戦」をやるのではないかと思っていて、金正恩はこの動向を非常に恐れ
ています。
金正恩が今考えていることは、「毎日報告書を上げてこい」、「本当に俺はや
られないんだろうな」です。そのために保衛部を解体して、工作機関も解体して、
「海外にいる工作員たちは情報を取れ」と言って、国家情報局を作った。
国家情報局は国内も監視します。国内にモサド(イスラエルの工作機関)が入っ
ていないか。CIAやモサドと内通している勢力がいないか、監視を強めていま
す。
イランについて島田さんが話をしましたが、国内にスパイがいたんです。イラ
ン人の高官たちが集まる情報を取った。外国の工作機関と内通している者を探す
のも、国家情報局の業務だと言っていました。アメリカとイスラエルがイランを
攻撃したら、国家保衛部がなくなってしまったということです。
◆独裁者にとって一番大事なのは身の安全
独裁者にとって一番大事なのは自分の身の安全です。自分が死んだ後報復して
もしょうがないですから。そこも集団指導体制と個人独裁体制の違いです。
イランでは革命防衛隊の幹部たちが特権階級で、贅沢な暮らしをしていて、ア
メリカにも行ってすごくいい暮らしをしている家族もいるそうです。国内の富の
かなりの部分を彼らが占めていた。そういう時にスキが出てくるわけですが、北
朝鮮はそうではない。
金正恩一家はいい暮らしをしていますが、金正恩一家とその他の人たちは全く
違う。個人独裁体制、それも世襲独裁体制ですから。
北朝鮮はイランを見ていて、「やっぱり核を持っていてよかった」と思うだろ
うというのが大方の専門家の解釈ですが、中を見るとそんなことはないです。
◆中国から北朝鮮への石油供給減少と農業危機
それからもう一つ、先ほど、イラン・中国のネットワークを圧迫することが、
今回のイラン攻撃で起きたことの一つだと島田さんがおっしゃいました。私もこ
れを裏付ける話をします。
実は中国も今、ホルムズ海峡が封鎖されたので、中東から石油が来なくて困っ
ています。イランからの石油は中国輸入の5%くらいですが、それいがいの中東
の国からも買っていて、5割以上がホルムズ海峡を通ってくる石油でした。それ
が今止まってしまった。
その結果何が起きたかと言うと、3月に入って、中国には地下にパイプライン
があり、大慶油田の重油をこれで北朝鮮に送っていました。年間30万トンくら
いですが、毎年供給していました。
それはただではなく、鴨緑江という川が国境にあるのですが、そこに水豊ダム
があります。日本統治時代に作った、当時東洋一の大きな水力発電所があります。
今もそれがある程度動いていて、国境のダムで作られた電気は半分ずつに分ける
のが国際法の決まりですが、それを全部中国に渡して、その代わり重油をもらっ
ていました。
中国も軍事的に使われるのは嫌だから、火力発電所で使えるような重い重油し
か出していなかったのですが、3月に入ってその供給が半分になっています。そ
の結果、3月の1週目に45,5000ウォンだったガソリンが、62,000ウォンになっ
た。4月10日には、47,000ウォンになった。北朝鮮でガソリン価格が急騰して
います。北朝鮮でも、黄海道や平安道のような広い農地がある所では、耕運機に
ガソリンを使います。そのガソリンが来ない。ガソリンがこないなら耕さないと
秋の収穫が心配だという声が出ています。中国も余裕がないから北朝鮮を助けら
れなくなっているのです。
西岡 トランプ大統領が5月14、15日に訪中しますが、そこでどういう話に
なるのか。イラン戦争の決着をどう見ているのかということですが、トランプ大
統領は、ベネズエラやイランという中国と親しかった国を攻撃して、中国の手足
をもいでいる側面もあります。5月の訪中でどのような取引になるのかが1つの
焦点です。
米朝首脳会談の後の日朝首脳会談となるのかどうか、まず江崎さんにお話をお
願い会います。
◆トランプはこれまでの「事なかれ」政策をやめ、まず大国の周辺国を攻撃
江崎道朗(救う会副会長)
島田さんや西岡さんが提起した話ですが、何の話をしているのか。国際社会と
いうのはこの10年ぐらい、中国が経済的に大きく台頭しました。一方アメリカ
は、言い方は悪いのですが「事なかれ」で、明確な手を打たずにある意味傍観し、
ロシアがクリミア半島を取りましたが、それに対しアメリカも国際社会も何もし
ない。
そういう形で中国を中心としたイラン問題が早く片付き、米朝首脳会談から日
朝首脳会談へと進む。その中で日本としては、当然ながら「拉致問題の全面解決」
を強く打ち出すことになります。一日も早く進むことを願っています。
中ロを中心とする専制主義国家がある程度、やりたい放題やっていた時代だった
んですね。それがやはり、2017年の第1次トランプ政権の登場によって変わ
りました。トランプ政権は、中ロを含めた専制主義、全体主義的な思考を持って、
力強い現状変更をもたらす大国との競争というものに、自分たちが本腰を入れよ
うとしたんです。
本腰を入れるというのは何を意味しているかというと、本腰を入れて中露に対
してどうするのか。それはいきなり大国との戦争をするということではなく、中
国やロシアと、それに応じているグローバルサウス、イラン、北朝鮮、ベネズエ
ラ、こういう国々の力を次々と削いでいく。これが今、トランプ政権がやってい
ることなんですね。
だから、確かにこのホルムズ海峡の封鎖によって、わが国を含めて国際経済は
大きなダメージを受けています。わが国も本当に大変で、永田町でもですね、各
民間企業からの陳情で、「シンナーが手に入らない」、「ナフサが手に入らない」、
「石油値段が上がっていくんじゃないか」という不安がある。
昨日、実は経団連の方と話をしていたんですが、今までアメリカを含めた国々
がイランに手を出してこなかったのは、これは島田先生の専門ですが、オバマ政
権なんてイランと妥協しまくっていたわけですよね。これは何かというと、ホル
ムズ海峡が止まったら世界経済が大混乱になるからなんです。
でも、トランプ政権はこの世界経済が一時的に混乱しても、イランの核開発は
止めると決断し、実際にイラン革命防衛隊の首脳部を鮮やかにほとんど潰したわ
けですね。これはテクノロジーの進歩で、実はアメリカによるイラン攻撃は、人
類史上初めての「AI戦争」だと言われています。AIと通信とインテリジェン
スを全部繋ぎ合わせて、見事にピンポイントで、イラン革命防衛隊の首脳部と軍
事拠点の大半を叩いた。イラン海軍はほぼ壊滅、空軍もほぼ壊滅です。わずか一
瞬で。
こんな恐ろしいことをトランプ政権は敢えてやり、一時的に世界経済の混乱が
あっても、断固としてイランの核開発は許さないという姿勢を見せました。アメ
リカは2001年以降、実は本当に「ことなかれ主義」でやってきたんですが、
これがそうじゃなくなったのが、ベネズエラであり今回のイランの話なんですね。
そうなると、トランプ政権が今後何をするのかということです。なおかつ、イ
ランは山岳地帯が多くて、北朝鮮以上に地下に基地をたくさん作って、首脳部が
やられないようにしていたのです。それをあれだけ見事にやったということは、
当然、北朝鮮にも同じことができるわけですよね。
◆ウクライナ戦争でロシアに武器を供給しているのは北朝鮮とイラン
島田先生がトランプ政権の国際社会への対応の話をされましたが、それに対し
て北朝鮮も、韓国とアメリカだけじゃなくて、世界の情勢分析をしないとまずい。
「今イランで何が起こっているのか」をちゃんと分かっておかないと、次は自分
だと思っているわけですから。
世界は本当に大きく動いています。昨日の経団連の方は、「トランプは何を考
えているんだ」と非常にネガティブなことを言っていましたが、トランプは事な
かれ主義ではなく、断固としてイランの核開発を阻止します。
なおかつ、ウクライナ戦争でロシアに武器を供給しているのは北朝鮮とイラン
なわけです。イランにこれだけダメージを与えた結果、ロシアに対するイランの
武器供給は止まっているわけですね。その結果、皆さんはあまり関心を持ってい
ませんが、ウクライナ戦争の反転攻勢が少し成功したのです。ドローンもミサイ
ルも来なくなった。もちろん共同開発もやっています。
◆北朝鮮はトランプ政権との交渉の提案を断れない
こういう世界が大きく動いている状況の中で、北朝鮮は懸命にトランプ政権の
動向を見ている。トランプ大統領はNATOを含めた国々と関係悪化ですが、自
由主義陣営でわが高市政権だけはトランプと上手くやっている。これも北にとっ
ては非常に嫌であると共に、高市政権と何らかの交渉をせざるをえない。アメリ
カを本当に止めたいなら、日本の政権と何らかの交渉をせざるを得ない。
北朝鮮はイランに対するアメリカの攻撃を見ている。トランプ政権はイランに
対して「核開発をやめて中東でのテロ輸出、ヒズボラやハマスに対する支援をや
めるなら、和平交渉に応じていい」と言っていたわけです。
でもイランは頑なに交渉に応じなかった。その結果、去年と今年の攻撃があり
ました。同じようにトランプ政権は、北朝鮮にも「交渉に応じる」と言い続けて
いる。ここで断り続けるということは、いずれ北朝鮮もベネズエラやイランのよ
うになると、当然考えるわけですよね。だから、トランプ政権が言い続けている
「交渉しましょう」という提案を、北朝鮮は無下にはできるのかという話です。
できないと思います。
トランプ政権の誕生によって国際社会は大きく混乱し、国際社会がおかしくなっ
たとみんな言いますが、事態が動くということは、拉致問題の解決にとってはプ
ラスだと思っているんです。このまま膠着状態が続いて、なすすべもなく、中国
やロシアや北朝鮮がやりたい放題やっているような国際社会を、我々は本当に望
むのかということです。
高市政権はイランに対するアメリカの攻撃については否定的でした。イランに
対しミサイル等を使ってしまったら、米軍の在庫が減ります。それは対中国のこ
とを考える非常に大変まずいと思っていました。
これに高市政権は、「危機管理投資」と言って、防衛装備品の生産を支える半
導体、原発、造船、医薬品の全面的な生産体制強化のための資金を投じることを
決め、着々と体制を強化しています。すごい勢いです。高市政権になってその方
針に立った途端、国内の大手企業がドローンや防衛装備品の生産に次々と名乗り
を上げ、去年の年末に用地買収が終わり、工場の生産ラインが動き始めた。
これはトランプ政権と一緒になって、防衛装備品を生産す体制を作り、中国や
北朝鮮、ロシアに対抗できる体制を着々と日本がつくっているということです。
ゆえにトランプ政権も高市政権のやっている動きを支持し、連携しようと言って
いる。言葉ではなく、ミサイルであり、ドローンであり、医薬品であるというこ
とです。
そして高市政権は、防衛装備品の規制間エア緩和に踏み切り、北朝鮮やイラン、
中国に対するインテリジェンスに関しての体制強化をやっている。
そうやって、アメリカと共に中国やロシアや北朝鮮の専制主義体制に立ち向か
う体制をすごい勢いでやっている。これが今の状況だと思います。
この動きを当然北朝鮮は見ています。彼らの首脳陣は、ベネズエラやイランの
二の舞になりたくなければ、早いうちにトランプ政権と交渉し、わが国と交渉す
べきです。そうした的確な情勢分析をする体制を、西岡先生によれば北朝鮮整え
ているらしいので、彼らがトランプ政権や高市政権の意図を正確に理解する体制
を整えれば、やがてわが国ともちゃんと交渉することになると私は考えています。
(4につづく)
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■高市首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 高市早苗殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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■東京連続集会-激動する国際情勢と拉致問題3
西岡 福井にいながら、なぜアメリカのことがこれほどよく分かっているのかと
いつも思うのですが、今はネットの時代だから、アメリカの一次情報を直接読ん
でおられるから、国会議員の時よりも深く分析されていますね(笑)。
今、島田さんが言われた「イランに対する斬首作戦を含む攻撃」を、金正恩は
どう見ているか。我々の常識では、「イランは核が未完成だったから叩かれるが、
俺たちは核を持っているから大丈夫だと思っているのではないか」という見方が
多かった。しかし、情報によると全くそんなことはない。金正恩は本当に怖がっ
ています。「核を持っていれば手出しされない」と思っていたら、トランプは何
をするか分からない、と本当にそう思った。「トランプさんはきちがいだ」と思
わせる戦略をとっている。
◆北朝鮮の組織改編、国家保衛部から国家情報局へ
今年、北朝鮮では大きな組織改編がありました。2月に党大会をやって、3月
に最高人民会議をやりました。日本で「国家情報局」を作ろうという政策を国会
に提出しましたが、北朝鮮が先に「国家情報局」を作ってしまった。これは従来
の「国家保衛部」をつぶして、国家保衛部の看板を架け替える形で改編したもの
です。
国家保衛部というのは、ナチス・ドイツのゲシュタポのような政治警察で、国
内で金正恩体制を守るための監視体制を担ってきました。政治警察です。199
0年代に300万人が餓死した時に、道端で5人の女性たちが、「このまま将軍
様を信じていたら餓死してしまうかもね」と言ったら、数日の内にその人は捕まっ
てしまった。そういう話を、「このままでは餓死する」と思って臨津江 (イム
ジンガン)渡って韓国に逃げてきた人から聞きました。
300万人が餓死したのに政権が倒れなかったのは、この保衛部の監視体制が
あったからですが、金正恩は今この保衛部を「対外情報機関」に変えようとして
います。保衛部はアメリカのCIAや韓国の国家情報院のような組織に変えよう
としています。
国内の一般住民の監視は「社会安全部(一般警察)」に移し、この社会安全部
も名前を変えて、「警察」になりました。社会安全部もある面で人民を監視して
きましたので、保衛部の役割を一緒にやれということもあるようです。
そして国家保衛部は「国家情報局」になった。そして「国家情報局」に今度は
工作機関も含めました。拉致をやったのは工作機関です。社会主義国の特徴です
が、工作機関は国家に所属せず、党に所属します。党がテロをするのです。党が
国家の上ですから。
そして党所属の工作機関である「作戦部」、安明進(アン・ミョンジン)さん
もそこに所属していました。拉致をやったり、テロをやったりするところです。
金正日政治軍事大学もそうです。
それから、韓国に対して工作員を入れてスパイ活動をしたり、左傾化を促した
りする「連絡部」があります。さらに海外で工作を主としてやる「調査部」があ
ります。金賢姫(キム・ヒョンヒ)さんがそうでした。
これら3つの部は合法的に工作活動をやるのですが、一部非合法活動もやりま
す。そして対南工作をやる統一戦線部があったのですが、金正恩氏が、「もう韓
国は同じ民族ではない。統一はしない」と言って、統一のための工作部署が縮小
して、「10局」になった。
そして張錦哲(チャン・グンチョル)という人が4月7日に、韓国に対して激
しい悪口の談話を出しました。その時の肩書きが外務省の第一次官兼10局局長
で、「10局」が外務省に行ったことが分かりました。工作機関が表の外務省に
行ったわけです。
そして「10局」の中にあった旧統一戦線部の工作部門は国家情報局に行った。
旧統一戦線部の宣伝部門は外務省に行った。「作戦部」も国家情報局に移管され
ました。連絡部、35号室も国家情報局に移管されました。
スパイを入れて情報を取るということですが、国家情報局はアメリカ、日本、
韓国の情報を取る。
◆イスラエル担当部署の新設
さらに注目すべきは、この国家情報局の中に「イスラエルの情報を取る部署」
を新設したことです。島田さんの話にもありましたように、イスラエルは北朝鮮
の核がイランに渡ることを最も恐れており、イスラエルがトランプをけしかけて
「斬首作戦」をやるのではないかと思っていて、金正恩はこの動向を非常に恐れ
ています。
金正恩が今考えていることは、「毎日報告書を上げてこい」、「本当に俺はや
られないんだろうな」です。そのために保衛部を解体して、工作機関も解体して、
「海外にいる工作員たちは情報を取れ」と言って、国家情報局を作った。
国家情報局は国内も監視します。国内にモサド(イスラエルの工作機関)が入っ
ていないか。CIAやモサドと内通している勢力がいないか、監視を強めていま
す。
イランについて島田さんが話をしましたが、国内にスパイがいたんです。イラ
ン人の高官たちが集まる情報を取った。外国の工作機関と内通している者を探す
のも、国家情報局の業務だと言っていました。アメリカとイスラエルがイランを
攻撃したら、国家保衛部がなくなってしまったということです。
◆独裁者にとって一番大事なのは身の安全
独裁者にとって一番大事なのは自分の身の安全です。自分が死んだ後報復して
もしょうがないですから。そこも集団指導体制と個人独裁体制の違いです。
イランでは革命防衛隊の幹部たちが特権階級で、贅沢な暮らしをしていて、ア
メリカにも行ってすごくいい暮らしをしている家族もいるそうです。国内の富の
かなりの部分を彼らが占めていた。そういう時にスキが出てくるわけですが、北
朝鮮はそうではない。
金正恩一家はいい暮らしをしていますが、金正恩一家とその他の人たちは全く
違う。個人独裁体制、それも世襲独裁体制ですから。
北朝鮮はイランを見ていて、「やっぱり核を持っていてよかった」と思うだろ
うというのが大方の専門家の解釈ですが、中を見るとそんなことはないです。
◆中国から北朝鮮への石油供給減少と農業危機
それからもう一つ、先ほど、イラン・中国のネットワークを圧迫することが、
今回のイラン攻撃で起きたことの一つだと島田さんがおっしゃいました。私もこ
れを裏付ける話をします。
実は中国も今、ホルムズ海峡が封鎖されたので、中東から石油が来なくて困っ
ています。イランからの石油は中国輸入の5%くらいですが、それいがいの中東
の国からも買っていて、5割以上がホルムズ海峡を通ってくる石油でした。それ
が今止まってしまった。
その結果何が起きたかと言うと、3月に入って、中国には地下にパイプライン
があり、大慶油田の重油をこれで北朝鮮に送っていました。年間30万トンくら
いですが、毎年供給していました。
それはただではなく、鴨緑江という川が国境にあるのですが、そこに水豊ダム
があります。日本統治時代に作った、当時東洋一の大きな水力発電所があります。
今もそれがある程度動いていて、国境のダムで作られた電気は半分ずつに分ける
のが国際法の決まりですが、それを全部中国に渡して、その代わり重油をもらっ
ていました。
中国も軍事的に使われるのは嫌だから、火力発電所で使えるような重い重油し
か出していなかったのですが、3月に入ってその供給が半分になっています。そ
の結果、3月の1週目に45,5000ウォンだったガソリンが、62,000ウォンになっ
た。4月10日には、47,000ウォンになった。北朝鮮でガソリン価格が急騰して
います。北朝鮮でも、黄海道や平安道のような広い農地がある所では、耕運機に
ガソリンを使います。そのガソリンが来ない。ガソリンがこないなら耕さないと
秋の収穫が心配だという声が出ています。中国も余裕がないから北朝鮮を助けら
れなくなっているのです。
西岡 トランプ大統領が5月14、15日に訪中しますが、そこでどういう話に
なるのか。イラン戦争の決着をどう見ているのかということですが、トランプ大
統領は、ベネズエラやイランという中国と親しかった国を攻撃して、中国の手足
をもいでいる側面もあります。5月の訪中でどのような取引になるのかが1つの
焦点です。
米朝首脳会談の後の日朝首脳会談となるのかどうか、まず江崎さんにお話をお
願い会います。
◆トランプはこれまでの「事なかれ」政策をやめ、まず大国の周辺国を攻撃
江崎道朗(救う会副会長)
島田さんや西岡さんが提起した話ですが、何の話をしているのか。国際社会と
いうのはこの10年ぐらい、中国が経済的に大きく台頭しました。一方アメリカ
は、言い方は悪いのですが「事なかれ」で、明確な手を打たずにある意味傍観し、
ロシアがクリミア半島を取りましたが、それに対しアメリカも国際社会も何もし
ない。
そういう形で中国を中心としたイラン問題が早く片付き、米朝首脳会談から日
朝首脳会談へと進む。その中で日本としては、当然ながら「拉致問題の全面解決」
を強く打ち出すことになります。一日も早く進むことを願っています。
中ロを中心とする専制主義国家がある程度、やりたい放題やっていた時代だった
んですね。それがやはり、2017年の第1次トランプ政権の登場によって変わ
りました。トランプ政権は、中ロを含めた専制主義、全体主義的な思考を持って、
力強い現状変更をもたらす大国との競争というものに、自分たちが本腰を入れよ
うとしたんです。
本腰を入れるというのは何を意味しているかというと、本腰を入れて中露に対
してどうするのか。それはいきなり大国との戦争をするということではなく、中
国やロシアと、それに応じているグローバルサウス、イラン、北朝鮮、ベネズエ
ラ、こういう国々の力を次々と削いでいく。これが今、トランプ政権がやってい
ることなんですね。
だから、確かにこのホルムズ海峡の封鎖によって、わが国を含めて国際経済は
大きなダメージを受けています。わが国も本当に大変で、永田町でもですね、各
民間企業からの陳情で、「シンナーが手に入らない」、「ナフサが手に入らない」、
「石油値段が上がっていくんじゃないか」という不安がある。
昨日、実は経団連の方と話をしていたんですが、今までアメリカを含めた国々
がイランに手を出してこなかったのは、これは島田先生の専門ですが、オバマ政
権なんてイランと妥協しまくっていたわけですよね。これは何かというと、ホル
ムズ海峡が止まったら世界経済が大混乱になるからなんです。
でも、トランプ政権はこの世界経済が一時的に混乱しても、イランの核開発は
止めると決断し、実際にイラン革命防衛隊の首脳部を鮮やかにほとんど潰したわ
けですね。これはテクノロジーの進歩で、実はアメリカによるイラン攻撃は、人
類史上初めての「AI戦争」だと言われています。AIと通信とインテリジェン
スを全部繋ぎ合わせて、見事にピンポイントで、イラン革命防衛隊の首脳部と軍
事拠点の大半を叩いた。イラン海軍はほぼ壊滅、空軍もほぼ壊滅です。わずか一
瞬で。
こんな恐ろしいことをトランプ政権は敢えてやり、一時的に世界経済の混乱が
あっても、断固としてイランの核開発は許さないという姿勢を見せました。アメ
リカは2001年以降、実は本当に「ことなかれ主義」でやってきたんですが、
これがそうじゃなくなったのが、ベネズエラであり今回のイランの話なんですね。
そうなると、トランプ政権が今後何をするのかということです。なおかつ、イ
ランは山岳地帯が多くて、北朝鮮以上に地下に基地をたくさん作って、首脳部が
やられないようにしていたのです。それをあれだけ見事にやったということは、
当然、北朝鮮にも同じことができるわけですよね。
◆ウクライナ戦争でロシアに武器を供給しているのは北朝鮮とイラン
島田先生がトランプ政権の国際社会への対応の話をされましたが、それに対し
て北朝鮮も、韓国とアメリカだけじゃなくて、世界の情勢分析をしないとまずい。
「今イランで何が起こっているのか」をちゃんと分かっておかないと、次は自分
だと思っているわけですから。
世界は本当に大きく動いています。昨日の経団連の方は、「トランプは何を考
えているんだ」と非常にネガティブなことを言っていましたが、トランプは事な
かれ主義ではなく、断固としてイランの核開発を阻止します。
なおかつ、ウクライナ戦争でロシアに武器を供給しているのは北朝鮮とイラン
なわけです。イランにこれだけダメージを与えた結果、ロシアに対するイランの
武器供給は止まっているわけですね。その結果、皆さんはあまり関心を持ってい
ませんが、ウクライナ戦争の反転攻勢が少し成功したのです。ドローンもミサイ
ルも来なくなった。もちろん共同開発もやっています。
◆北朝鮮はトランプ政権との交渉の提案を断れない
こういう世界が大きく動いている状況の中で、北朝鮮は懸命にトランプ政権の
動向を見ている。トランプ大統領はNATOを含めた国々と関係悪化ですが、自
由主義陣営でわが高市政権だけはトランプと上手くやっている。これも北にとっ
ては非常に嫌であると共に、高市政権と何らかの交渉をせざるをえない。アメリ
カを本当に止めたいなら、日本の政権と何らかの交渉をせざるを得ない。
北朝鮮はイランに対するアメリカの攻撃を見ている。トランプ政権はイランに
対して「核開発をやめて中東でのテロ輸出、ヒズボラやハマスに対する支援をや
めるなら、和平交渉に応じていい」と言っていたわけです。
でもイランは頑なに交渉に応じなかった。その結果、去年と今年の攻撃があり
ました。同じようにトランプ政権は、北朝鮮にも「交渉に応じる」と言い続けて
いる。ここで断り続けるということは、いずれ北朝鮮もベネズエラやイランのよ
うになると、当然考えるわけですよね。だから、トランプ政権が言い続けている
「交渉しましょう」という提案を、北朝鮮は無下にはできるのかという話です。
できないと思います。
トランプ政権の誕生によって国際社会は大きく混乱し、国際社会がおかしくなっ
たとみんな言いますが、事態が動くということは、拉致問題の解決にとってはプ
ラスだと思っているんです。このまま膠着状態が続いて、なすすべもなく、中国
やロシアや北朝鮮がやりたい放題やっているような国際社会を、我々は本当に望
むのかということです。
高市政権はイランに対するアメリカの攻撃については否定的でした。イランに
対しミサイル等を使ってしまったら、米軍の在庫が減ります。それは対中国のこ
とを考える非常に大変まずいと思っていました。
これに高市政権は、「危機管理投資」と言って、防衛装備品の生産を支える半
導体、原発、造船、医薬品の全面的な生産体制強化のための資金を投じることを
決め、着々と体制を強化しています。すごい勢いです。高市政権になってその方
針に立った途端、国内の大手企業がドローンや防衛装備品の生産に次々と名乗り
を上げ、去年の年末に用地買収が終わり、工場の生産ラインが動き始めた。
これはトランプ政権と一緒になって、防衛装備品を生産す体制を作り、中国や
北朝鮮、ロシアに対抗できる体制を着々と日本がつくっているということです。
ゆえにトランプ政権も高市政権のやっている動きを支持し、連携しようと言って
いる。言葉ではなく、ミサイルであり、ドローンであり、医薬品であるというこ
とです。
そして高市政権は、防衛装備品の規制間エア緩和に踏み切り、北朝鮮やイラン、
中国に対するインテリジェンスに関しての体制強化をやっている。
そうやって、アメリカと共に中国やロシアや北朝鮮の専制主義体制に立ち向か
う体制をすごい勢いでやっている。これが今の状況だと思います。
この動きを当然北朝鮮は見ています。彼らの首脳陣は、ベネズエラやイランの
二の舞になりたくなければ、早いうちにトランプ政権と交渉し、わが国と交渉す
べきです。そうした的確な情勢分析をする体制を、西岡先生によれば北朝鮮整え
ているらしいので、彼らがトランプ政権や高市政権の意図を正確に理解する体制
を整えれば、やがてわが国ともちゃんと交渉することになると私は考えています。
(4につづく)
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発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
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