救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国連人権理事会主催会議などで被害者家族が訴え2(2015/09/24)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2015.09.24)

 9月21日、ジュネーブで開催された国連人権理事会主催の北朝鮮人権問題パ
ネル・ディスカッションで家族会の飯塚耕一郎さんがパネラーの1人として訴え
を行った(9/23メールニュース参照)が、家族会の横田拓也さんが同日、国際
NGOがジュネーブで開催した北朝鮮の人権侵害について考えるシンポジウムで
スピーチを行った。スピーチ原稿全文を以下に掲載する。


■北朝鮮の人権侵害について考えるシンポジウムで被害者家族が訴え

 私は日本から来た横田拓也と申します。

 1977年11月15日に北朝鮮の工作員によって拉致された横田めぐみの弟です。

 私の姉は13歳という若さで、強制的且つ暴力的に日本の地から、世界一人権状
況の悪い北朝鮮へ、北朝鮮の工作員達によって拉致されました。拉致されてから
37年が経過し、日本で暮らしていた家族や友人達との幸福な時間以上の長い時間
を、自由な意見を口にする事が出来ず、移動の自由そして逃げる事も許されない
過酷な国に閉じ込められています。

 13歳という年齢です。沢山の明るい夢と希望を心に信じ、自己実現を描いてい
た事でしょう。それが一瞬にして奪われてしまいました。悲惨極まりない事件で
す。北朝鮮の拉致は一部の犯罪者が偶発的に行った事案ではなく、北朝鮮当局の
使命を帯びて行われた国際テロリズムであるという事を忘れてはなりません。つ
まり、金日成・金正日そして現在の最高指導者である金正恩の強い命令によって
引き起こされたテロリズムであるという事です。

 私の姉を含めて日本政府が認定している事案だけでも17名が北朝鮮によって技
致され、日本の警察庁が北朝鮮による技致の可能性を排除出来ない事案として
877名の行方不明者を挙げています。更に、被害者は日本人だけではなく、韓国
人・タイ人・ルーマニア人・レバノン人など、自国の利益追求の為に見境なく罪
の無い多くの者達を強制的に拉致し、一人一人の人生を破壊し続けているのです。
この様な暴挙を国際社会が絶対に許してはなりません。そして子供を持つ親とし
てもこの残酷な現実に目を背けてはなりません。

 私の父であり拉致された横田めぐみの父でもある滋は82歳、母の早紀江は79歳
ととても高齢です。他の残された家族も同様です。国際社会が強い圧力を用いて、
晴れて拉致被害者達をそれぞれの故郷に帰国させられたとしても、親子の再会や
家族の再会が果たせない事すらあるというのが実情です。私達には時間が無いの
です。もちろん、一番苦しいのは拉致された被害者達です。姉の横田めぐみやそ
の他の被害者達が1日でも早く精神的にも肉体的にも幸せな時間を過ごす事が出
来るよう国際社会が一丸となって北朝鮮に強い圧力を行使するべきです。

 この問題を国際的にクローズアップし、そして拉致した側の責任者に相応の罰
を科すべく国際刑事裁判所は北朝鮮の指導者の責任を問うことで、最大限の圧力
を北朝鮮の指導者に向けるべきです。拉致被害者達の救出だけではなく、今日を
生きる事すら保証されない北朝鮮の罪の無い国民達をも救出するために犯罪首謀
者を引きずり出し、自分達が行ってきた非人道的な罪を認めさせると共に反省さ
せる必要があります。そして二度と同じ事が繰り返されないよう、北朝鮮当局に
よる拉致事件自体を、そして北朝鮮の最高指導者が首謀者であったという事を歴
史に深く刻むべきです。更に人権という普遍的な力によってこの大規模且つ深刻
な問題を解決させる事が出来たのだという事を将来の子供達に胸を張れるよう歴
史に残そうではありませんか。

 私達は負ける訳には行きません。姉を故郷の地に再び取り戻し家族が抱きしめ
る日が来るまで闘い続けます。

 皆様の力強いご支援を心よりお願い致します。

以上

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