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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

北朝鮮の「拉致解決済み」暴言に抗議し政府に毅然たる対応を求める緊急集会報告1(2014/10/21)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2014.10.21)

■北朝鮮の「拉致解決済み」暴言に抗議し政府に毅然たる対応を求める緊急集会報告1

 以下は、10月16日に、家族会・救う会・拉致議連が主催した、衆議院第1
議員会館大会議室で開催された「北朝鮮の「拉致解決済み」暴言に抗議し政府に毅
然たる対応を求める緊急集会」の報告です。

 北朝鮮は「夏の終わりから秋の初めに最初の再調査結果を出す」という約束を
一方的に破っただけでなく、10月7日ニューヨーク国連本部で各国外交官らに
「拉致問題は完全に解決済み」「日本が義務を果たすべき」と暴言を吐きました。
ところが報道によると、政府は平壌に代表団を出し、墓参の事業化を行うなど、
北朝鮮のペースに乗せられています。いまこそ期限を切って、それまでに拉致被
害者に関する調査結果を出せ、さもないと制裁かけ直しや協議を白紙化するとい
う断固たる通告をすべきという趣旨で開催されました。

 数回に分けて発信します。

◆我々が強い声を上げなければいけない日

西岡(総合司会) 今日は様々な会合がありました。自民党の拉致問題対策本部、
次世代の党の拉致問題対策本部、そしてこの場所で拉致議連の総会がありました。

 今日は、我々が強い声を上げなければいけない日です。まず、北朝鮮は国連の
公開の場で世界各国の外交官を集めて、北朝鮮の次席大使が、「拉致は解決済み
である」、そして「日本がしつこくいうから再調査をした」、「日本が義務を果
たすべきだ」と公然と言いました。

 これに対して、日本政府の中から怒りの声があまり出ていないのが不思議だと
思っていますが、拉致議連の平沼先生、古屋先生にすぐ電話をして、「これはど
ういうことですか」と聞きましたら、緊急抗議集会をしようということになり、
各党の代表の先生にも来ていただいて、「解決済みとはなにごとだ。人をさらっ
ておいて、一方的に死んだと言って偽の遺骨を出して、再調査すると言いながら
結果を出さない。そういうことについて我々は怒らなければならない」と。

 そして、政府は今北朝鮮に言われて、平壌に当局者を送るかどうか最終判断を
すると言っている。判断をする時に、家族の声、そして国民の声を聞くと言って
います。

 お忙しい中、担当大臣も平沼会長も、各党の先生も来ていただきました。ここ
で私たちの怒りの声を強く上げたいと思います。

 まず、主催者を代表して、平沼赳夫・拉致議連会長にご挨拶をお願いします
(拍手)。

◆北朝鮮にはだまされ続けてきている

平沼赳夫 皆様方ご苦労様です。私は拉致議連の会長になって10数年になりま
す。なぜ私が拉致議連の会長になったかというと、私が経済産業大臣を辞めたら、
今の総理大臣の安倍さんと、中川昭一先生が来られて、「どうしても拉致議連の
会長を受けてくれ」ということでした。私も何とかお役に立たなければいかんと
思って、拉致議連の会長を受けさせていただきました。

 しかしこの10数年、北朝鮮にはだまされ続けてきており憤りを覚えています。
そして今回の日本政府も、私はおかしいと思う。何の進展もないのに3つの制裁
を一方的に解除した。

 皆さんに集まっていただいた友愛会館での集会でも、私は敢えて言わせていた
だきました。朝鮮総連の建物の落札は決まっていたわけです。どういう経緯が知
らないが、最高裁判所は朝鮮総連が1億円を積めば話は別だと、とんでもないこ
とをやった。それで私は、発現しました。

 しかし、安倍総理がこの拉致問題に長い間関わっていたから、ウルトラCがあ
るんじゃないかと思って成り行きをずっと見つめていました。そうしたら、「こ
の夏の終わりから秋の初めにかけて第1回目の回答をしてくる」と言っていなが
ら、いけしゃーしゃーと、「まだ準備段階で回答ができない。もう少し内容を知
りたかったら平壌までやってこい」と。本当に、日本人を馬鹿にしていると思い
ます(拍手))。

 だから先ほど、議連の総会でもそういう意見が相次ぎました。従って、我々は
毅然とこの問題に取り組んでいかなければならないと思っており、拉致議連の会
長として、そういう決意をもって臨むことをお約束してご挨拶に代えさせていた
だきます(拍手)。

西岡 ありがとうございました。今日、家族会・救う会・特定失踪者問題調査会
の3団体で申し入れの文書を作りました。お忙しい中山谷大臣が来てくださって
いますので、まず申し入れの文書を家族会の増元照明事務局長に読み上げていた
だき、山谷先生にお渡ししたいと思います。

増元(「いまこそ期限を切って、それまでに拉致被害者に関する調査結果を出せ、
さも ないと制裁をかけ直し、協議を白紙化するという断固たる措置を通告すべ
き」等を朗読、文書の全文は26.10.16の救うメールニュース参照)

 この後、家族会全員、救う会の西岡会長、調査会の荒木博代表が山谷大臣に申
し入れ書を手渡し。

◆総理にきちんと伝える

山谷えり子・拉致問題担当大臣

 ただ今、申し入れ書をいただきました。総理にもきちんとお伝えしたいと思っ
ています。拉致問題の解決、すべての被害者の救出と帰国、そして安心して日本
に住んでいただけるように環境を整えることが最優先、最重要課題です。

 報道では墓参の事業化が出ましたが、まだ具体的に決まっているわけではなく、
拉致問題の解決が最重要課題です。これをきっちりと北朝鮮に伝えて、一日も早
く誠実は報告をするように、そして結果を出すようにしていかなければなりませ
ん。

 そのためには、強い交渉力が必要で、オールジャパンの体制で強い交渉力を作っ
ていくということが大事です。政府としては、これからの具体的な方針が決まっ
ているわけではありません。今日、各党、また国会でも議員の皆さんから様々な
意見をいただきました。

 方針を決めるに当たっては、家族会の皆さんの声や救う会、特定失踪者問題調
査会、そして様々な関係方面の声をお聞きしながら、調査を前に進めるという視
点から、具体的なことを総合的に考えていきたいと思います。

 この申し入れを総理にお伝えしながら、結果を出していくという強い気持ちで
進んでいきたいと思います。ありがとうございました(拍手)。

西岡 山谷先生、本当に頑張ってくださいよ!(拍手)。

 次に、自民党拉致問題対策本部長、全拉致担当大臣でこの交渉を始められた古
屋圭司先生にご挨拶をお願いいたします(拍手)。

◆必ずみなさんの意見を官邸に伝える

古屋圭司 安倍内閣が成立した時に、拉致問題を出したら北朝鮮は、「拉致問題
は臭いも薫りもしない」と言って、ちゃぶ台をひっくり返したような感じで帰っ
ていった。しかし、安倍内閣の2年近くに渡る取り組みによって、「過去の経緯
はあるが再調査する」というところまでは何とかこぎつけた。

 でも私はあの4月に、協議がスタートするという時に、担当大臣としてこうい
うふうに言いました。「いよいよ胸突き八丁の協議が始まる。毅然たる態度でや
らなければ、北朝鮮の行動は、譲歩はほんのちょっぴり、奪うのはたくさんとい
うのが何十年にも渡る取り組みだ」と。だから政府と各政党一体となった圧力が
必要なんです。

 私は、今日は非常に重要な一日だという認識を持っています。午後は自民党拉
致問題対策本部で会合を開き、議員もかなりの数が来ました。厳しい意見がたく
さん出ました。当然だと思います。私はその意見をしっかり受け止めて、政府、
総理、大臣に伝えたいと思います。

 その後拉致議連の総会があり、平沼会長からお話があった通りで、またこの緊
急集会です。来週早々には政府・与野党拉致問題連絡協議会を開きます。これに
は総理大臣が出席して、与野党の代表者から、今日の意見を含めてしっかり意見
を聞きます。このことこそが北朝鮮に対する圧力なんです。

 日本は、国民と関係者が一体になってるぞ。とんでもないことをやったらもう
一回制裁を復活する、あるいは倍返しだと言った人もいました(拍手)。これく
らいの態度でやらなければ、協議は進まないんです。私たちはそれくらいの気持
ちで頑張っていきたいと思っています。

 今日も意見をください。必ずみなさんの意見を官邸に伝えます。今日は本当に
ありがとうございました(拍手)。

西岡 ありがとうございました。古屋先生に聞いたんですが、今まで自民党の中
に拉致対策本部長室はなかったんです。しかし、元大臣が本部長になったので、
本部長室ができたということですから、意見をつなぐというだけでなく、先生の
意見が通るように是非お願いいたします。

古屋 もう一つ言い忘れましたが、総理が9月4日に記者会見をしました。これ
は内閣改造の時です。その時、拉致問題の協議がいよいよ始まるので、政府と党
との連携が極めて大切だと敢えて言及しています。これはどういうことなのか、
よく皆さん考えていただき、私たちの背中をしっかり押していただきたいと思い
ます(拍手)。

西岡 続いて、元拉致問題担当大臣で拉致議連幹事長の松原仁先生にお願いします。

◆外務省に任せるから成功に結びつかない

松原 仁 まず状況ですが、張成沢処刑以来、中国が北朝鮮に圧力をかけている。
米国がかつて北朝鮮を「ならずもの国家」と言って圧力を加えた時に、北朝鮮は
日本に近づいてきた。従って、今回の北朝鮮に対する圧力は極めて有効で、中国
と北朝鮮が険悪な時にこそ拉致問題を解決する国際的環境が整っているというこ
とを大前提で考えなければいけないことだと思います。

 従ってこのチャンスに安倍政権が拉致問題の解決をはかるのは当然です。しか
し、それ以上に私が言いたいのは、北朝鮮が「ならずもの国家」であることは分
かっているんです。だからけしからんということも分かっているんです。日本側
がどうなのかが問題なんです。

 日本側がきちんと北朝鮮に対して譲歩するような交渉をやっているのが問題な
んです。外務省がやっていることが問題なんです(拍手)。私が担当大臣をやっ
ている時、北京で会談がありました。私はその時官房長官に、「外務省だけがや
るのはおかしい。拉致問題対策本部も入れさせろ」と言いました。官房長官は、
「いいよ」と言った。

 何が起こったか、みなさんにこの際はっきりと言いたい。結果として、外務省
が泊まろうとするホテルに拉致対策本部が泊まろうとした。そしたら外務省はホ
テルを変えたんですよ。外務省が行こうとする飛行機でに拉致対策本部が行こう
としたら、外務省は飛行機を変えたんですよ。どういうことですか、これは。

 外務省は要するに拉致対策本部と一緒に行動していることを北朝鮮に見せたく
ないんですよ。これが一番の問題なんです。今も12年前もそうです。12年前
も死亡診断書を確認しないで、「あなたのお嬢さんは死にました」、「あなたの
親戚は死にました」と言ったのは外務省です。

 私は、前回友愛会館で緊急集会をやった時に、外務省に対する不信感が大きい
ことを敢えて言いました。もう一回、それを考えなければならない。北朝鮮は
「ならずもの国家」です。「ならずもの国家」に対して、外務省が本当に日本側
に立ってやってくれるのかどうか。私は極めて大きな不信感を持っている。

 もう一つある。先ほど平沼さんがおっしゃったように、朝鮮総連が会館売却に
関してマルナカが落札したのに、1億円の供託金で最高裁判所が延期した。これ
は北朝鮮に対する大変なカードです。安倍政権はこういうことを含めて勝負に出
たはずなんです。

 さっき言った中国との関係を含め、北は必ず拉致問題に関して誠意ある回答を
せざるを得ない環境なんです。それを、安直なハードルにどこかが下げたのでは
ないかという疑念を持っています。

 中山恭子さんが言われたように、外交交渉において、農産物交渉は農林水産省
と外務省がやる。農水省が主でやるんです。日米自動車摩擦は、経済産業省と外
務省がやる。経産省が主でやるんです。

 外務省は人質解放についての知見も経験もない。それは警察がやるんです。警
察がやって外務省も座るんです。であるならば、この議論は、外務省主導ではな
い。外務省は日朝平壌宣言のことを考えていればいいでしょう。この問題は、警
察が主体であるのは当たり前です(拍手)。そのことは後で中山さんが詳しくおっ
しゃると思います。

 そして同時に、北朝鮮の当局者に対し、交渉の現場で、彼らにとって朝鮮会館
の売却がすすむというのは最大のカードです。「あなたたちが誠意ある対応をし
なければこの売却延期は解除される」というくらいのことを言わないで、どうし
てこの問題の解決ができるんですか。

 しかしこれは、外務省の交渉範囲の外にあるから彼らは言えないんです。そう
いったことをすべて考えても、この交渉を外務省に任せていることが成功に結び
つかない証明だろうと考えています(拍手)。

 そういう意味で、今日は、議連その他でも、外務省でないところが交渉すべき
だという話がありました。その通りです。北朝鮮の問題ではないんです、これは。
相手は「ならずもの国家」なんです。我々がどう対処するか。これは我々の問題
だと思っています。そのことを総理に強く訴えて、総理は分かっている筈ですか
ら、今までの流れで外務省が主導でやるのなら、これは違うぞと、総理の肩を押
して、総理が「もう外務省主導じゃない」と言うようになさしめていくのが我々
の応援ではないかと思います。共に頑張りたいと思います(拍手)。

(2につづく)


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下記をクリックして、ご意見を送ってください。
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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿

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