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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

北朝鮮は今どうなっているのか−東京連続集会79報告2(2014/05/27)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2014.05.27)

 以下は、5月23日に、東京・文京区民センターで実施した東京連続集会79
のご報告です。

■北朝鮮は今どうなっているのか−東京連続集会79報告2

◆2008年8月の「再調査」約束

西岡  2008年8月に「再調査」をするという約束ができたわけです。配布
資料は、その時の外務省の文書です。今も外務省のホームページに載っている当
時の交渉の概要です。日本側は斎木アジア大洋州局長で、今は外務次官です。

 「概要」によると、北朝鮮は再調査をすると言った。ただしその再調査につい
て具体的に書いています。

2.拉致問題に関する調査の具体的態様

(1)北朝鮮側が行う調査は、拉致問題解決に向けた具体的行動をとるため、す
なわち生存者を発見し帰国させるための、拉致被害者に関する全面的な調査とな
ること。

 「生存者」、「帰国」という言葉があります。

(2)調査の対象には、政府が認定した被害者やその他提起された行方不明者等
が含まれ、すなわち、すべての拉致被害者が対象となること。

 ここでは認定の有無にかかわらずとはありませんが、「すべての拉致被害者」
となっています。

(3)調査は、権限が与えられた北朝鮮の調査委員会によって迅速に行われ、可
能な限り秋には終了すること。

 「秋には終了」と期限まで書いてあります。「権限が与えられた」というのは、
例えば金正日の決裁があるかどうかで、口だけで調査委員会を作りましたではだ
めですよ、ということです。

(4)北朝鮮側は、調査の進捗過程について日本側に随時通報し、協議を行うこ
と。調査の過程で生存者が発見される場合には、日本側に伝達され、その後の段
取りについては、日本側と協議し、合意されること。

(5)北朝鮮側は、日本側が関係者との面談、関係資料の共有、関係場所への訪
問などを通じて、調査結果を直接確認できるよう協力すること。

 4と5は、調査は北朝鮮がやる。結果を申告する。そして日本がそれを確認す
るとなっており、申告→検証を北朝鮮が認めています。

 そして3.では、「日本側も、/ 的往来の規制解除及び航空チャーター
便の規制解除を実施する用意がある」と制裁解除を一部すると書いてあります。
調査を始める時に小さなことでも制裁を解除するのは、「行動対行動」の原則に
反する、不安が残ると言いました。

 しかし、2.の(1)〜(5)は大変緻密に決められています。これが実施さ
れるなら生存者が帰ってくる可能性もあり得る。では北朝鮮はこの調査の結果、
何を出してくるんだろうという緊張状態だったのですが、突然、福田政権が辞め
たので約束を守れないということになりました。

 これが基準です。来週の日朝協議で再調査が決まるかもしれない。しかし、た
だの再調査だったら福田政権以下です。ただの再調査では口だけの話です。本当
に、「生存者を発見するための調査だ」と北朝鮮が言っているのか。「すべての
人が対象」となっているのか。

 また2008年8月は「秋まで」ですから3か月くらいしか余裕がないのです
が、期限がついているのか。調査結果について日本が検証できるという約束がと
れているのか。

 こういうことが何も書かれないでマスコミはこのところ、「再調査」と書いて
いる。あたかも「再調査」と制裁の一部解除が水面下で話し合われているような
報道がされている。そして「合同調査委員会」という報道まであった。

 安倍さんが福田政権よりもっとぬるい交渉をしていると、マスコミの報道を見
ると、そう見えるということです。

◆政府側の情報収集の自信の現れ−古屋大臣談話

 そうしたら昨日の午後、この『日本経済新聞』の記事や我々の怒りとは全く関
係なく、古屋大臣が談話を出しました。

 これは、第2回日朝首脳会談10周年に際しての古屋拉致問題担当大臣談話で、
5人の子どもたちが帰ってきてから10年ということです。家族に申し訳ないと
いうような言葉があって、(1)(2)(3)とあります。これは大変注目され、
北朝鮮が熟読玩味していると思います(メールニュース26.05.23)。

(1)第2回日朝首脳会談後の日朝実務者協議で示された「再調査結果」は、裏
付けとなる物的証拠がないばかりか、不自然な点や矛盾に満ちたものです。我が
方として、これを最終回答とみなすことはありません。

 偽の遺骨が出てきた。偽の死亡診断書があったということです。「8人死亡、
2人未入境」というのは絶対に認めないと。これは従来の書き方です。

(2)拉致問題の解決に向けた北朝鮮の具体的な行動なくして、如何なる人道支
援、制裁解除もありません。同時に、問題解決に至る過程で北朝鮮側が前向きな
措置をとるのであれば、我が方も、「行動対行動の原則」に基づき、国連安保理
決議に基づくもの以外の我が国が独自にとっている措置を段階的に解除すること
は排除しません。

 「行動対行動」という抑えはありますが、北朝鮮が拉致で具体的な行動をすれ
ば取引に応じると言っています。但し、国連安保理決議に基づくものは入らない。
安保理決議は核・ミサイルに対して制裁をしています。残念ながら安保理決議に
はまだ拉致は理由に入っていませんので、安保理決議に基づく制裁は、拉致だけ
で交渉のテーブルに上げることはできない。

 但し、日本は世界一厳しい制裁をしていますので、安保理決議にない制裁がか
なりたくさんあります。その部分については取引できますよ、と。但し「行動対
行動」だということです。福田政権の時は、調査委員会の立ち上げ対行動で、我
々は「行動対行動」ではないと批判しましたがここでは「行動対行動」と言って
います。

 北朝鮮もそこをずっと見ています。安倍政権と交渉して何がとれるのかという
ことについて、大臣が具体的に解説したのです。

(3)我が国は、安否不明の拉致被害者についての情報収集活動を一貫して強化
してきました。一時的なポーズをとって時間を稼いでも、状況の改善や実利の獲
得にはつながりません。

 ここまでのことを政府の文書に書くと言うのは見たことがありません。私はよ
く書いていますが。「情報収集活動を強化してきた」とあります。私なら「生存
情報がある」と書きますが、さすがに大臣ですからそうはいきませんが、時間稼
ぎをしても実は生存情報など具体的な情報を持っているから通じませんよ、と書
いてあります。政府側の情報収集の自信の現れだなと思いますし、北も一体何を
持っているんだろうと疑心暗鬼になっていると思います。

 そして(3)は続けて、

 拉致被害者の存在を隠蔽することで拉致問題の収束を図っても、日朝関係を取
り返しのつかない状況に追い込むだけです。御家族に「死亡」を納得させたり関
係者を離間させたりすることによる問題風化の試みも、一切通用しません。こう
した策動により拉致被害者の無事帰国を求める日本国民の声を収拾することは、
不可能です。

 「隠蔽する」ということは生存者がいるということです。いるのに「いない」
と言って終わらそうとしても通じませんよ、と。収束を図ろうとしても逆に取り
返しのつかない状況になりますよ、と。

 「死亡」とかっこ付きで書いているのも生存情報を持っているということです。
モンゴルでもウンギョンさんとの面会の後、新聞社やテレビなどが、横田さんが
平壌を訪れるとの意向を示したという記事がでましたが、結果的に誤報でした。

 あるいは家族会の元事務局長だった蓮池透さんが、「平壌に行くのではないか」
という情報が、噂ですけれども流れた。様々なことが出てきました。「死亡」を
納得させるために、今回はウンギョンさんしか出てきませんでしたが、ある段階
で元夫と横田さんたちを会わせようとしてもだめですよ、と書いてあるんです。

 「関係者を離間させたり」とあります。横田さんのお父さんとお母さんが、ウ
ンギョンさんに会いに行くかどうかで意見の違いが出るように離間させようとし
ても、そんなことできませんよ、と。つまりそういうことは「一切通」じないと
言っています。

 最後の、「こうした策動により拉致被害者の無事帰国を求める日本国民の声を
収拾することは、不可能です」なんかは、私が日比谷公会堂で言ってもおかしく
ないようなものです。日本国民は怒っている、全員生存していると思っている、
と。どこに行っても世論は変わらないからあきらめなさいと、大臣が言っている
んです。

 この大臣のトーンと合同調査委員会を作ると言うのはトーンが合わない。こう
いうことを主張している相手に北朝鮮は今すりよってきています。大臣のトーン
は、福田政権の時よりもっと厳しい合意がなければ制裁の解除はないと読めます。

◆制裁を緩めることが北朝鮮にどれくらい魅力的に見えるか

 実際、制裁を強めることに一番積極的だった安倍さんが再び総理になったのに、
今交渉が始まった。

 私がちょっと不安になったのは、日本が弱腰の交渉をしているから北が喜んで
接近してきたというのは、大臣の談話を読むとないですね。

 じゃあ一体北の狙いは何なのか。あるいは北がどれくらい苦しいのか。経済制
裁はどれくらい効いているのか。北にとって、日本が国連の安保理事会が決めた
制裁は置いておくとして、それ以外の制裁を緩めるということが、彼らにとって
どれくらい魅力的に見えているのか。

 魅力的に見えていないのなら安倍政権に接近してくるはずはないのです。もち
ろん我々には交渉の中身は分かりませんが、報道や声明や過去のものを合わせて
いくと、そういう疑問が出てくるわけです。

 特に、後で潮さんから話をしてもらいますが、集団的自衛権の解釈を変えると
いうことは北朝鮮にとってけしからんことなんです。「日本軍国主義が復活して
再侵略をしようとしてくる」という枠組みでとらえるべきことを主導的にやって
いる安倍政権と交渉が今続いています。それをどう見るべきなのか。

 長い前置きでしたが、そういうことをこれから3人で議論したいと思います。
まず惠谷さんに聞きたいのは、一言で言って張成沢処刑後の金正恩政権は安定し
てきたと見ますか、それとも不安定と見ますか。

◆表面的には安定化しつつあるが統治資金が枯渇しつつある

惠谷 一言で言うのは厳しいと思いますが、表面的には安定化してきつつあると
いうのが私の大まかな印象です。ではなぜ安倍政権にすりよってきたか。それは
間違いなく統治資金、外貨の不足です。それ以外の理由は考えられません。

西岡 それをもう少し論理的に言うと、張成沢処刑も統治資金不足の背景と見て
いますがどうですか。

惠谷 そうですね。処刑の最大の理由は外貨を隠匿した、あるいはクーデター資
金にためていたというのが処刑の最大の理由だと思います。その意味では、統治
資金が枯渇しつつあることに危機感を抱いた金正恩が処刑したと言えると思いま
す。

西岡 それを前提に言うと、張成沢が統治資金が枯渇してきた中で、私に言わせ
ると外貨が少なくなってきた中でパイの奪い合いが起きて、ナンバー2と言われ
てきた人間が処刑されるところまできた。

 その後の収拾の過程としてこの4月の人事があり、ミサイル発射などがあった
わけですが、この間の流れについて。表面的には安定化しつつあるように見える
と結論がらみで言われましたが、この間の流れを見る中で具体的に評価していた
だけませんか。

◆北朝鮮人民空軍のマークが描かれた「金正恩専用機」

惠谷 レジュメに帰って説明しますと、金正恩は何と専用機、新聞用語では「政
府専用機」となっていますが、私は「金正恩専用機」だと思います。このお披露
目は5月10日ですが、実は4月1日に初めて金正恩は飛行機のタラップから降
りる写真を公開しました。

 北朝鮮において、金日成時代から飛行機には乗っていますが、タラップから降
りるという映像はありません。しかし、4月1日の映像を流したことで、金正恩
は金正日とは違う、飛行機に乗れるんだという記事になったと思います。

 しかしこの時は、高麗航空という飛行機会社の機体から降りました。しかし5
月10日は、朝鮮民主主義人民共和国と機体に大きく書いて、通常高麗航空の尾
翼には北朝鮮の国旗が描かれていますが、専用機では北朝鮮人民空軍のマークが
描かれていて、「エアフォースワン」的なデザイン処理が行われています。

 ウランバートルに横田夫妻が行かれた時に、ウンギョンちゃんはチャーター機
で来た。その費用はおそらく日本政府が払ったのではないかと思いますが、私は
そのことを思い出して、「あの時は専用機が使われたのではないか」と一瞬思っ
たんですが、今説明したように、4月1日も、それから3月15日にも、金正恩
は、これは映像は公開されていないのですが、飛行機で移動しています。これは
(韓国の)安企部情報です。その時の機体がどうなっていたかは分かりません。
情報によれば小型機だったそうです。

 4月1日に、三池淵(サムジヨン)という白頭山の麓に金正恩が行った時は高
麗航空でした。ところが5月10日、これは西部作戦区域という北の表現で、お
そらくオンジョン(温井)かブクチョン(北青)あたりの空港ではないかと思い
ますが、ここは近いんです。

 私も乗ったことがありますが、平壌から一番遠い白頭山の麓まで飛行機で約1
時間くらいです。1時間というのは、飛んだらすぐ着陸態勢に入る距離です。そ
れが一番長い国内航路です。にも関わらずそういう専用機をつくる。これを考え
ると、いくら金正恩でもそういう余裕がないはずです。

 それを考えると、彼はまだ中国訪問をしていませんので北京に行くため、ある
いはもっと遠くのモスクワに行くための準備ではないかと思います。これも表面
的には安定している面で、先々を考えていると見られます。

(3につづく)




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