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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

張成沢処刑後の北朝鮮と拉致問 題−東京連続集会報告2(2014/02/10)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2014.02.10)

◆立ちはだかる壁、張成沢を倒すことを選んだ金正恩

 そのように金正恩は1年を過ごしたわけです。軍の人事が一時的に混乱したこ
とはありましたが、それなりに過ごし、そして2年目に入る。その時自分の姿を
見てみると、自分の前に巨大な山のような張成沢(チャン・ソンテク)という存
在が出てきた。

 その張成沢という存在は、自分が権力を持つしばらくの間助けてくれた親戚の
おじさんではなくて、北朝鮮のすべての権力を握り始めた人間であり、北朝鮮社
会を水面下でコントロールしている人間として現れてきた。このような張成沢を
放置する場合、これまでの北朝鮮体制では絶対許されなかった第二人者としての
歩みが可能になってしまって、金正恩自身の存在にも決定的な影響が及ぶのでは
ないかと金正恩が悟ったのです。

 張成沢もそのように見られていることを分かって、一歩引きます。それまでは
党行政部を使って、軍が持っていた外貨稼ぎ部門を自分のところに持ってきたり、
様々な権力闘争をやってきたわけですが、体育委員会を作って体育をやるという
ことにしましたけれども、その時は既に北朝鮮社会の中では張成沢が第2の権力
者だという認識が広まっていました。

 軍が持っていた様々な権限を、党の行政部という自分のところに持ってくると
いうプロセスが起きたので、外から見ていた人間たちは、「ああ、金正日時代の
先軍政治から、また労働党中心の政治に戻るのではないかという錯覚さえ与えま
した。

 そこで金正恩としては、張成沢がこのまま権力を行使することを許して、「お
じさん」と言って頼り続けるのか、あるいは張成沢を倒して自分の権力を確立す
るのか、その二つを選ばざるをえない時点に至ったわけです。そして自分の権力
を作るという選択をしたわけです。

◆調査して処刑、セックス・スキャンダルなどの説もあるが

 このことについては、北朝鮮のことをよく知っている産経新聞の久保田記者と
も討論をしたいのですが、今日そこに来ておられますが、実はこういうふうに見
る見方があります。

 張成沢を処刑するに当たって、国家保衛部、あるいは党の組織指導部が張成沢
がやっていることをすべて調査して、その腐敗ぶりや問題点を報告書にまとめた。
それが決定的な契機になって張成沢が処刑された、と。

 しかし私は、当時張成沢が北朝鮮で持っていた権力、つまり各界各層に張成沢
派の人間が布陣していた状況の中で、そのような本格的な調査ができただろうか
という疑問を持っています。

 もう一つの説としては、金正恩のところにあまりにも衝撃的な事実が報告され
た。それで金正恩が激怒して、「成沢を処刑する」と言ったという説です。その
中味について、一部韓国でも報道されています。

 李雪主は銀河水(うなす)楽団出身ですが、銀河水楽団は張成沢が管轄してい
た人民保安省の楽団です。そしてそのメンバーを選ぶ過程においては、様々なセッ
クス・スキャンダルがあることは、私は北朝鮮出身なのでよく知っています。そ
のような関係で、張成沢が何らかの性的関係を持った人間を金正恩に紹介した、
あるいは金正恩がその人間とあとから付き合うようになったということにつき、
何らかの具体的な証拠物が出たのではないかという見方です。

 今後も、なぜ金正恩が張成沢を殺したのかということについて色々な情報が出
てくると思います。ただ、分かっていることは、甥がおじさんを殺した、非常で
残虐な行為を行った、人倫にもとる行為を行ったということです。

 結果として、改革志向があった張成沢が除去され、金正恩だけが残った。北朝
鮮社会には残虐さだけが残ったと言えます。そうなった結果、ついに金正恩も大
人の独裁者になって、逆らう人間はみんな処分でき、彼の周りにいるのは彼に忠
誠を近く人間だけで、その忠誠競争が行われているだけというふうに見る人たち
がいますし、またそのように見えるわけです。

◆「やられる前にやらなければ自分は生き残れない」という心理になりえる

 しかし私は、これが2014年の希望だと思います。処刑の結果、金正恩にア
ドバイスできる人間はだれもいなくなった。若い金正恩がすべてを決定しなけれ
ばならない。従って一層ミスが増えるだろう。

 張成沢さえも殺したのだからという恐怖心は、今第二人者と言われている崔竜
海(チェ・リョンヘ)も持っていると思います。崔竜海を含むすべての将軍たち
も、そのような恐怖心を持っているのです。

 我々が接触している北朝鮮の幹部たちは、このようなことを言います。「張成
沢はなぜやられるまで攻撃をしなかったのか。先制攻撃をすればよかった」と。
こういう言葉が出てくるということは、「いつ自分がやられるかもしれないとい
う心理にある人たちは、やられる前にやらなければ自分は生き残れない」という
心理になりえるということです。

◆先軍政治を馬鹿にするジョークが広がる、批判精神は失っていない

 だいたい分析は以上ですが、最後に今北朝鮮ではやっているジョークを紹介し
ます。60年以上、北朝鮮の独裁体制に慣らされてきた北朝鮮の住民たちは、立
ち上がることはできない、自分たちで自分の国を変えることはできないという風
に言われているんですが、私はこのジョークに接して、「ああそんなことはない
んだな。北朝鮮の住民たちもものを考えているんだな」と思いました。

 北朝鮮社会では先軍政治であり、またトップが最高司令官ですから、軍をみん
ながあがめなければならないのですが、しかし、北朝鮮の住民は今軍についてこ
う言っているのです。

 実は私も軍隊生活を20年したんですが、お腹がすいていました。先軍政治時
代の軍でも、食糧が満足になかった。そこで、時々は民家に入って食糧を強奪し
たり、あるいは民間人が育てている家畜を奪って食べたりということをしていま
した。

 今そういうことを恐れて、北朝鮮で豚を飼う場合は、地下に穴を掘って、牢獄
のような鉄格子を上にして飼っています。しかし、北朝鮮の軍隊はトンネル堀り
の名人です。しかし、地下に豚を飼っていてもトンネルを掘って盗んでいく。

 あるおじいさんは、娘を結婚させるための資金として、地下に豚を飼っていま
した。それがいなくなってしまった。豚がいなくなって手紙が置いてあった。手
紙を開いてみると、「人民軍隊についていきます。探さないでください」と書い
てあった。

 その家には牛もいました。牛だけは徹底的に守らなければいけないと思って、
地下に隠していた。豚に使っていた鉄格子を持ってきて二重の鉄格子にして飼っ
ていた。しかしある日、牛もいなくなった。手紙が置いてあった。「豚同志が行っ
た道が正しいと思って私もついていきます」と書いてあった(笑)。

 このようなジョークがあること自体、先軍政治を馬鹿にしているわけです。こ
のようなジョークが北朝鮮社会に広がっています。

 北朝鮮の一般住民はもう政治に関心がない。自分の生活のことだけしか考えて
いないと、先ほど冒頭申し上げましたが、しかしそういう中でも、政治に対する
批判精神は失っていないということが分かります。

 権力層の中はどうなっているか。先ほど申し上げましたように、おじさんさえ
殺すことができる人間はいつでも自分を殺すだろう。従って必死で忠誠心競争を
しながら心は遠ざかっていく。

◆神格化が崩れてしまった

 今海外に出て外貨稼事業を行っている人たちの中で、張成沢に関係がなかった
人はほとんどいない。かつて金平一(キム・ピョンイル)が失脚した時、金平一
に関係していた人たちが皆処分された。それほど規模は大きくありません。それ
に比べると今の張成沢に関わる人は大変多く、各界各層に広い。その人たちが今
みんな不安にさらされています。

 そして今の独裁者金正恩は若いわけです。そして先ほど言いましたように神格
化が崩れてしまった。我々と同じような普通の人間が普通の家庭生活をしている
んだなと思われた。

 金正恩は今、自分の誕生日さえ公開することができないような状況です。金日
成や金正日の時は世界中からお祝いに来ました。しかし、今回金正恩の誕生日に
誰がお祝いに来たのか。ロッドマンというアメリカの不良バスケット選手、それ
から北朝鮮に何回も利用されている日本のプロレスラーです(笑)。

 北朝鮮が今、一番困難なのは体制の維持のために、特に幹部たちに贈り物をす
るために、また核・ミサイル開発を続けるために必要なドル、外貨が枯渇してい
るということです。

 ドルがなくなると何が起きるのか。あの頭がよく、ずる賢かった金正日さえ失
敗しました。日本から金がもらえると思って拉致を認めて謝りました。そのよう
な失敗を金正恩がしないでしょうか。私はそのような失敗をすると思っています。

◆来年の旧正月までに金正恩政権は崩壊の可能性

 そのような金正恩の失敗を、我々国際社会は誘導しなければならないと思って
います。そしてそのような失敗をしなかったとしても、いつか申し上げた条件の
ために金正恩政権は大変困難であり、崩壊する可能性がある。

 朴槿惠大統領が、1月に「統一は大当たりだ」と。この大当たりは宝くじにあ
たった時のような表現で、統一は宝くじに当たったようなものだと言いました。
つまり統一には費用がかかると言われてきたがそうではなく、韓国にとってチャ
ンスだということを大統領が言いました。

 この発言の裏には、金正恩政権が不安定である、いつ崩れるか分からない、韓
国はそのチャンスを使わなければならないという認識があるからだと思っていま
す。

 私はあまりこういう断定はしないのですが、実は韓国は今お正月ですが、来年
のお正月まで金正恩政権は続かないかもしれない。あるいは崩壊を避けるために、
日本に来て拉致被害者を返すという選択をしているかもしれない。そういう意味
で2014年は、被害者家族の方々にとって希望の年になりえるんじゃないかと
私は思っています。以上です(拍手)。

(3につづく)





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