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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

「北朝鮮拉致について現段階で分かっていること」4(2026/09/14)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2026.09.14-2)

◆国家情報会議に各情報機関の情報を集められるようになった

江崎道朗(救う会副会長) 西岡会長が話をした内容というのは、要はこの映像
も多分北朝鮮は見ていると思うんですが、電波情報も含めて徹底的にこちら側を
調べているので、「日本政府を騙すことはできないよ」と言いました。「本当に
こちら側を調べているよ」と。

 それは何かというと、冒頭、会長がおっしゃったように、トランプと北朝鮮の
交渉の問題が動いている。2回接触したというふうに西岡会長がおっしゃったん
ですが、これって韓国の国家情報院や米国の「ウォール・ストリート・ジャーナ
ル」が報じている内容より詳しいわけです。

 何かというと、要は「ウォール・ストリート・ジャーナル」や韓国の情報機関
よりも、こちら側はちゃんと情報を取っていますよ、と。その上で、なぜ拉致を
やってきて、その拉致に関しての内情を本当に詳しく分析をしていて、とりわけ
電波情報というのはなかなか表に出せなかった話なんですね。

 おっしゃるように、メディアの中では「何の根拠でそんなのやっているんだ」
という形で、「それは人権侵害、プライバシーの侵害じゃないか」という追及が
されるということもあって、なかなかこの電波情報というのは、警察の内情を表
に出しづらかったわけですが、今回、西岡会長が敢えてそれを言ったのは、「本
当に電波情報を取っているんですよ」と。「だから、未認定の人たちでも相当い
ろんなことが分かっているんだから、それをごまかすことはできないですよ」と
いう問題が一つあるんです。

 一方ですね、警察もやっぱりこの情報というのは、なかなか出しづらい。出し
づらいのは、一つは手の内を明かしたくない。もう一つは、メディアにもこうい
うのを出すというのは、過去の問題だからもういいかもしれないですけど、なか
なか根拠はどうなるかという話もあったわけですが、今回、国家情報会議・国家
情報局というのができました。

 この国家情報会議は、各情報機関に対する情報提供を義務付けたんです。それ
までは、総理や官房長官が「この情報をよこせ」と言っても、「それはちょっと」
というふうに言う場面が多々あったわけです。それは何かというと、やっぱり各
情報機関が命がけで情報を取っていて、それを表に出すことで、情報提供者に危
害が加わるかもしれない。そういう様々な事情があったということなんですが。

 それでも、機密を守ることを条件に、総理・官房長官には各情報機関が全ての
情報を出す義務を、今回法的に明らかにいたしました。それは何かというと、例
えば拉致に関する様々な分析、現場情報、そういうものをすべてチェックし直す。

 加えて、よど号の話をされましたが、実は警察は1970年代から国際社会に出て
行って、情報収集活動をやっていたのです。よど号に関する情報も相当警察は持っ
ています。当然拉致の情報も。これはまだ解決していないので、表に出せない部
分もあります。それも、機密を守る、情報を表に出さないことを前提に、総理・
官房長官には全部出すという仕組みです。これらを改めて全部チェックし直して、
横田めぐみさんの拉致は1977年なので、相当前の話になります。

 その時の情報を含めて、全部情報を今の時点から見て洗い直し、未認定の人た
ちも含めた名簿を確定するという作業を、高市総理、官房長官、副長官、そして
国家情報局の方でやってもらいたいという話というのは、いろんなところから来
ているというふうに僕も聞いています。多分、そのつもりで今作業をやっている
はずなので、本当に大詰めに来たなという感じです。

 とにかく最後はこのインテリジェンスの戦いで、北が日本を騙せると思ったら
やられるし、騙せないと思ったら返さざるを得なくなるのです。そういう意味で
は、本当に大詰めの局面には今我々は来ているということだと思います。

◆米議会は中国、ロシア、イラン、北朝鮮の4カ国の侵略者連合に勝たねばなら
ない、と

 あと、トランプ政権がどうだという話に関してだけで、僕があえて補足するの
ですが、トランプ政権は「北朝鮮の拉致の問題とか、北朝鮮の問題にそんなに関
心がないんじゃないか」と言う人がいるわけですが、それは事実として違うんで
すね。

 今、今年の6月から来年度のアメリカの国防予算に関する議論が始まっていま
す。国防権限法、2027年度の会計年度国防権限法なんですが、これの来年度の国
防予算は、日本円でアメリカは約180兆円になります。わが国は、増やして8兆9
千億円ぐらいです。アメリカは180兆円です。

 第1次トランプ政権の時の前のオバマ政権の時は、日本円で約60兆円で、10年
間でアメリカは(もちろん円安になった影響があるにしても)ほぼ3倍にしまし
た、アメリカの国防費用。60兆円から180兆円に。

 それはなぜか、この中でそこまでしなきゃいけないのはなぜなのかということ
について、これはアメリカの上院の軍事委員会なんですが、共和党・民主党の超
党派で作っているペーパーです。共和党だけでなく民主党も言っているんですが、
何を言っているのかというと、今アメリカは、中国、ロシア、イラン、北朝鮮の
4カ国を名指しているんですが、「報復を含む侵略者連合(Axis of Aggression)
に直面している」と。

 これは「第二次世界大戦以降で最も危険な脅威環境下で競争を強いられている」
と。「アメリカは第二次世界大戦後、最大の脅威の環境にある」と。

「その脅威の中で、この競争の中で21世紀がアメリカ主導で進むのか、それとも
権威主義・独裁的な体制で定義されるか決定づけられるので、中国、ロシア、イ
ラン、北朝鮮を含む侵略者連合との競争に勝たないといけない。そのためにはな
りふり構っている場合じゃないんだ」ということを言っているんです。

 アメリカは、もちろん大統領の権限は圧倒的ですが、議会というのが相当強く
て、議会はこの侵略者連合に勝つために、「トランプは死に物狂いで対応せよ」
ということをがんがんに突き上げている状況なんです。

 北に関して言うと、大陸間弾道ミサイル(ICBM)はアメリカの本土を攻撃する
能力を持っていて、なおかつウクライナの戦争におけるロシアを支援している。
この北のロシア支援と大陸間弾道ミサイルや核開発をやめさせることがアメリカ
の国益であるということを、超党派の議会として言っているわけです。

 よってトランプ政権としては、この西岡会長がここに書いているように、バイ
デン政権ではできなかった「アメリカ本土の安全」、つまり北朝鮮の大陸間弾道
ミサイルや核から「アメリカを守った」と言えるようにしたいわけです。そのた
めには何としても北に大陸間弾道ミサイルと、これ以上の核開発を断念させなきゃ
いけない。それがアメリカの連邦議会におけるトランプ政権に対する突き上げに
対応する道なんです。

 この議論と拉致の問題をリンクさせるというのが安倍政権以来の一貫したわが
国の戦略で、アメリカの方も必死なんです。自分たちを守るために。「日本のた
めに北朝鮮と米朝交渉してあげよう」。そんなレベルではないんです。

 アメリカを守るために北と交渉せざるを得ないし、場合によってはイランやベ
ネズエラと同じことをせざるを得ない、トランプ政権としては。ただ、それをす
るとなると、イランでさえこれだけ手こずっているのに、これにまた北まで抱え
て、というのはリソースが限られて難しいので、トランプ政権としては北に関し
ては外交交渉を中心として、なんとかして抑え込んで、侵略者連合の中から北を
脱落させたいと思っているはずです。脱落すれば、中国もロシアも困るわけです
から。イランも困るでしょう。というのが、まずこの大きな構図だと思います。

 その意味では、トランプ政権やアメリカはアメリカの国益のために死に物狂い
でやっているし、その動きの中でわが国はわが国として、何としても拉致被害者
を奪還するための準備というものをやる。

 そのためには何よりも、わが国が持っている様々な情報を全部総理・官房長官
のところに集めて、的確な分析をし、本当に首脳会談の時に北側が「これだけだ
よ」とリストを上げた時に、「この人入ってないよね、この人も入ってないよね」、
「いや、その人はうちじゃないからね」、「いや、電波情報でこういうことが分
かっているんだよ」という交渉を、高市総理や官房長官が北にできる状況を作っ
ていくということが、今現在進行形で起こっていることだろうというふうに思っ
ている次第です。

◆台湾有事の時、北朝鮮がどっちに動くか

西岡 これは江崎さんや島田洋一さんとも同じ考えですけど、アメリカのマスコ
ミのトランプ嫌いというのはすごいんですね。

 日本のワシントン特派員の大部分は、そのアメリカのマスコミを基準にしてト
ランプ報道をしているので、少しトランプ政権の本質が日本に伝わっていないと
いうことがあるんですね。

 アメリカはもちろん自国の利益を考えているわけですけれども、しかしアメリ
カが侵略国連合の力を弱くするということは、日本の国益につながらないわけが
ない。アメリカはアメリカ一国でも生活できるのに、東アジアまで出てきて中国
と北朝鮮に対応しようとしているわけです。

 そういう中で、台湾有事のことを今みんなが心配していますが、台湾有事の時
にじゃあ北朝鮮がどっちに動くんだと。

 習近平がわざわざ6月の初めに平壌に行きましたよね。それは台湾有事の時、
北朝鮮の港を中国の軍艦が使いたいと。特に日本海側です。そのためにすでに平
時の時から日本海で中朝合同軍事演習をやろうと提案したそうです。

 でも、北朝鮮は実は中国を怖がっています。国内に親中派が多い。中国の軍隊
が北朝鮮の港に入ってくるだけでも、国内の親中派がそこと連動したら金正恩政
権を倒しに行くかもしれないと心配して、大反対が起きて。金正恩は「いいです
よ」と言って平壌に習近平を呼んだにもかかわらず、「有事の時は使わせますよ」
と言ったそうですが、平時における北朝鮮の港への中国の軍艦の入港や、日本海
における中朝合同軍事演習は、原則的に合意したにもかかわらず一切進んでいな
い。

 だから逆に、習近平は北に対する支援を今していない。

 イランの戦争が始まった今年の4月ぐらいから、実は北朝鮮に中国は年間50万
トンの重油を地下のパイプラインでずっと毎年提供してきたんです。でも「イラ
ンから石油が来なくなる」というのを口実に、それを3分の1まで減らしました。

 そこで、私最近、北朝鮮につながる筋に「習近平が平壌に来たから50万トンに
戻ったんですか」と聞いたら、「戻っていない」と。「それに戻れば中国側は
『お前のところ、ロシアから金儲けしたんだろう。もうタダ働きはやらないから
金払え』と言っているのに、北にその動きがないので元に戻してくれていない」
と、今裏交渉しているんですよ。

 でもそういう中で、台湾有事の時に北が中国側につくのか。しかし台湾有事の
時に、中国にとって一番警戒する日米の側に金正恩が今動こうとしているのか。
それは北京からするとすごく嫌なことなんです。

 だから先ほども言いましたように、米朝首脳会談をするとすれば絶対に中国で
は行われない。何を話しているか中国に聞かせたくない。

 この間ここに来たイ・イルギュさん、北朝鮮の外交官ですね。これが北朝鮮の
外務省の中で伝わってきている話として、今の金正恩のお父さん(金正日)が最
初に核実験に成功した時、外務省の幹部を呼んで「これ(核)は山小屋だ」と言っ
たと。「その山は韓国でもアメリカでもない、中国だ」と。「核を持ったことで
中国と対等に話せるようになった」と言っていたというんです。

 中朝関係はよくないんです。実際は良く見せることが国益だから良く見せてい
るということがあるんですが、そういう中で隙はある。そこでトランプが手を出
そうとしていると。

 中国から見るとですね、ベネズエラがやられましたよね。中国に石油を提供し
ていた国です。今ベネズエラの石油のほとんどがアメリカやイギリスに供給先が
変わりました。そしてイランも中国に石油を輸出している。そこを引っ剥がすと
いうことをやっているんです。

 次が北朝鮮だとすると、台湾有事の時に北側に立って軍事作戦をする国を引っ
剥がす。大戦略にも見えるわけですね。トランプ大統領のSNSだけ見ていると、
こういうことが分からないんですよね。

◆国家情報局をせっかく作ったんだから、徹底して情報を精査せよ

江崎 基本的にそういう理解ですし、僕がここで申し上げているのは、一貫して
アメリカのペンタゴンとか、アメリカの連邦議会がどういう議論をしているのか
という話です。

 やっぱり政策というのは政治家個人の発言ではなく、予算に基づいたきちんと
したペーパーでできているわけです。そこはもう明確に、何度も言いますが、超
党派でアメリカはそれを言っているわけです。

 残念ながら、やっぱり日本のメディアの一部の人たちはこういう議論を追わな
いんですよね。なぜなのか分かりませんが。政局の方が面白いからなのかもしれ
ません、「トランプと誰かが喧嘩した」とか。面白いのかもしれませんが、実際
は政治というのはこういう予算書なり法律や様々なもので動く。

 そこを的確に分析しながら、トランプ・アメリカ側は何としてもこの侵略者連
合に勝たなきゃいけないと思っている。そのためには分断工作を仕掛け、イラン
も北も脱落させて中国を孤立化させて、国際社会における優位性を確保しようと
しているわけですから。

 この動きの中で、何としても我々はアメリカと連携しながら拉致被害者奪還に
向けての道筋を作っていこうとしていますので、ぜひともお願いしたいのは、
「国家情報局をせっかく作ったんだから、徹底して情報を精査せよ」ということ
を政権側に迫っていただけるとありがたいと思います。

西岡 ありがとうございました。大雨が降るかもしれませんので、今日はここま
でにしたいと思います。

 我々、アメリカに行って帰ってきて、多分10月にはその報告ができると思いま
す。ありがとうございました(拍手)。

以上

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