救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

「北朝鮮拉致について現段階で分かっていること」1(2026/09/07)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2026.09.07)

以下は、9月4日に開催された東京連続集会139の概要です。

◆9月17日は、日朝首脳会談が2002年に開催されてから24年目

横田拓哉(北朝鮮による拉致被害者家族連絡会 代表)

皆さま、こんばんは。家族会代表を務めております横田拓哉でございます。本
日も北朝鮮による日本人拉致問題解決に向けてお集まりいただいた皆さまに、
心からお礼申し上げます。ありがとうございます。

本日も北朝鮮による拉致問題解決に向けて、お集まり頂いた皆様に感謝致しま
す。有難うございます。

先月8月に、タイ国の人権委員の方が来日されました。現地タイ国で北朝鮮に
よる拉致事件解決に向けて活動されている海老原さんも来日されました。

非公式スケジュールの中で短い時間ではありましたが、関係者の方とお面会を
させていただきました。日本の家族会代表と面会したことを帰国後に外務大臣
に報告したいとおっしゃっていました。地道な活動ではありますけれども、こ
うした積み重ねが北朝鮮に対して強い圧力につながっていくだろうというふう
に思っています。

また同じく8月には日本政府主催の中学生サミットが開催され、40分間のお
話をするお時間をいただき、いかにこの問題が理不尽な人権侵害であるかをお
話ししました。誰かの問題ではなく、自分自身や大切な家族が同じようなむご
い目にあったら何を考えるか、どうすべきか、それを生徒さんたちに伝えてき
ました。一人の声がさらにもう一人の声につながり、必ず全拉致被害者を取り
戻すという強い力になることを期待したいと思います。

今月9月17日は、日朝首脳会談が2002年に開催されてから24年目の日
になります。5人の拉致被害者の方が帰国を果たせたものの、残る被害者たち
は苦しい毎日を余儀なくされています。どれだけ強い気持ちで日本に戻りたい
と願っているだろうか。そして、家族が元気でいるだろうかと心配していると
思います。私たち日本人が一方的な暴力によって拉致された同胞を助け出すこ
とができないことを、本当に申し訳なく思っています。

最近のニュースでは、米国と北朝鮮がいつでも会えるのではないかといった情
報や、対話の兆候があるといった報道を目にします。私たちにはその真偽は判
別できませんが、米朝の動きが本当に具体的に進んでいるのであれば、被害当
事国である日本国は全力を投じて米国と緊密な協力関係を再構築し、全拉致被
害者の帰国を実現してほしいと思います。

家族会、救う会、拉致議連の3団体は9月21日から25日にかけて訪米する予定で
す。米国がどのような状況にあるのかをヒアリングし、また米朝の会談が仮に
開催される場合は、必ず米国から北朝鮮に対して「全拉致被害者を帰国させな
ければならない」ことを強く伝えてほしいとお願いするとともに、日朝首脳会
談が米朝首脳会談よりも先行して進む場合、人権問題である拉致問題解決を最
優先で北朝鮮に要求していることを改めて理解していただけるよう、私たちの
声を伝えてまいります。

金正恩委員長は、日本人拉致事件を解決させない限り両国に明るい未来が訪れ
ないことをしっかり理解してほしいと思いますし、後継を噂されている金与正
(キム・ヨジョン)氏にとっても不幸な将来が待ち受けていること、その点を
しっかり理解してほしいと思います。

日本政府におかれましては、高市総理、木原官房長官(兼 拉致問題担当大臣)
が先頭になって全力で交渉しているそのプロセスを、ぜひ具体的な成果につな
げていただきたいと思っています。これからもどうぞよろしくお願いいたしま
す。ありがとうございます(拍手)。

◆今の高市政権で結果を出してほしい

横田哲也(北朝鮮による拉致被害者家族連絡会 事務局次長)

弟の哲也でございます。大変お忙しい中、今月もこの連続集会にお越しくださ
いましてありがとうございます。

先月8月15日のお盆ですけれども、父親(横田滋)のお墓参りに行ってまい
りました。そこのお墓参りには、隣にいる兄の拓也と、会場の右にいる母(横
田早紀江)とともに行ってきましたけれども、未だに姉(横田めぐみさん)を
連れて帰国報告ができていないことを父に詫びるとともに、「母が元気なうち
に必ず報告に来るからね」と誓ってきたところであります。

父が亡くなって6年経過していまして、母は90歳になっています。元気では
ありますけれども、やはり年相応に弱ってきているなというふうに感じる日々
でありますけれども、いったいいつ解決するんだろうかと私自身も思っていま
すし、日本国中の国民がそう思っているんじゃないかなと思っているところで
す。

北朝鮮国内の最新情報はこの後、西岡会長からお話があるかと存じますけれど
も、ロシアへの北朝鮮の軍人の派兵によって、多くのお金だとか物資が北朝鮮
国内に入ってきて、想像以上に潤っているんじゃないかとも思われるわけであ
ります。そういった状況というのは、日本にとってはあまり良くない状況であ
りまして、本当にこのままのやり方で、日本の政府のやり方で大丈夫かという
懸念はあります。

私たち家族会、そして救う会としては、これも毎回申し上げますけれども、今
は日朝が交渉フェーズにあるので、圧力ということを全面に出してはいないん
ですけれども、「本当に交渉だけで良いのか」というのは個人的にはいつも思
っています。北朝鮮が一番嫌うことは何かということを考えて、もし拉致問題
が解決しなかったら日本側もそういうことを実行するぞ、ということを何とな
くチラつかせて、こちらにやっぱり振り向いてもらうようなことをすることも
必要ではないかというふうに思っているところであります。

そうは言いましても、日本政府が何をやっているんだという気持ちがありつつ
も、全く政府を信じていないわけではありません。高市総理であり、木原拉致
問題担当大臣という、この高市政権については信頼していますし、信頼できる
内閣だと思っています。本当にこの今の体制で解決できなければ、この後誰が
なっても解決できないと思っていますから、本当にこの今の高市政権で結果を
出してほしい。

そして、拉致された日本人全員が日本国内に戻ってきて、日本中が喜びあって、
その元気なボルテージでこの国をもっと強くしていければいいなと思っていま
すが、やはり日本人全員の関心がそこに振り向かないと、やっぱりこの問題は
解決しないと思います。日本政府を後押しするのは私たちでありますから、引
き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。以上でございます(拍手)。

◆米韓合同軍事演習を半分に

西岡力(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会<救う会> 会長)

皆さん、こんばんは。また今日も雨が降るかもしれないという中、たくさん集
まってくださいました。ありがとうございます。

哲也さんは、「北朝鮮の最新情勢」という話をされましたけれども、今日準備
してきたものはそれではなくて、50年前に何が起きていたのかということにつ
いて整理したいということであります。ですがその前に、哲也さんが話された
米朝関係のこと、それから北朝鮮内部のことを少しだけお話しして、そして「
今何が分かっているのか」というテーマに移りたいと思います。

皆さんのお手元に、私が産経新聞に書いた??これは月1回コラムを書いている
んですが、もうなんと37回目になって、これはだから3年以上書いていると
いうことですね。「拉致問題の現場から」というコラムですけれども、「秋に
米朝首脳会談の公算」という見出しがついています。

トランプ大統領が現地時間の(8月)19日に、「金正恩委員長と年内の会談
をするつもりなのか」と聞かれて、「そうするつもりだ」と言ったんですね。
その3日前の16日の朝、「米韓合同軍事演習を半分にするという命令を出し
ました」とSNSに書きました。

実は現地時間というのを計算してみると、演習が始まるわずか12時間前です。
みんな慌てたんです。米軍も慌てたようですし、韓国軍も慌てた。韓国の国会
で韓国の外務大臣が野党の議員から、「あなただって知らなかったのか」、
「外交で何をしてるんだ」と言われて、「アメリカの国務省は私たちよりも人
数が多いですが、国務省も知りませんでした」と答弁していました。

しかし、その12時間前に突然演習をやめた。トランプ大統領は、「お金がかか
るのはもったいない」とも言いましたし、それから「金正恩氏に対して間違っ
たメッセージが送られる」とも言いましたが、それはこのタイミングで、12
時間前に言う理由としてはちょっと納得できないですよね。もっと前に「やめ
ろ」と言っていいわけです。

実はシンガポールでの第1次トランプ政権の時の米朝首脳会談のあと、演習を
やめたんです。バイデン政権になって復活したんです。そして第2次トランプ
政権になっても続けていたんです。「間違ったメッセージ」と言うなら、第2
次政権になって、バイデンがやったことはトランプさん嫌いですから「元に戻
す」と言ってもよかったんですけど、続けてやっていて、全ての準備が終わっ
て12時間しかない時に、「命令した」と言ったわけです。まぁ、命令はもう
ちょっと前だったかもしれませんけども、事前に水面下で話があって、その結
果としてこの命令が出たと私は理解しています。

◆6月にシンガポールで、7月にタイで米朝接触があった

ここにも書きましたけれども、6月にシンガポールで、7月にタイで米朝接触が
あったという情報を私は入手しています。これは情報関係者から「どこで聞い
たんですか」とか具体的にいろいろ聞かれるので、私しか今のところ表向きは
知らないのかもしれません。しかし最近、この情報をくれた人とは別の筋から
も「いや、確かにトランプ大統領のSNSの発信の前にやりとりがあったんです」、
「米朝は習近平訪朝の後、中国とのやりとりと並行して米朝が進んでいたんで
す」という説明を受けました。

習近平訪朝は6月の初めです。その後6月中にシンガポールで、7月にタイで
やった。これは国務省が知らなかったということになると、多分アメリカ側は
情報機関だと思います。第1次トランプ政権の時もCIAがトランプ・金正恩会
談の時に動きました。ポンペオCIA長官が秘密裏に平壌に入りました。

面白いんですけど、ポンペオさんは回顧録を書いているんですよね。アメリカ
人ってすぐ書くんですよ(笑)。日本人は完全に引退してから書くんですけど、
まだ活動してても自分の任期が終わったらその任期のことについては書いてし
まうのでいろんなことが分かるんです。

その時ですね、開口一番、金正恩が出てきてポンペオさんに、「あんたは私を
殺そうとしてただろう」と言ったんです。ポンペオさんは金正恩に会った時、
金正恩が何と言ってくるだろうかという想定問答集をたくさん作って頭を整理
していたんだけど、まさかそれを言うと思っていないので想定問答集に入って
いなかった。これは回顧録に書いてあることですけど、それでとっさに「まだ
殺そうとしてますよ」と言った。

詳しくは言いませんが、実はCIAは金正恩の位置情報を取っていたんです。そ
のことを金正恩は分かっていた。そういう緊張関係の中でそういう会話があっ
て、そしてシンガポールにつながったということですが、今もまた情報機関同
士で多分接触しているんだと思います。それがあるタイミングで表に出てくる
と思います。

トランプ大統領とすれば、11月の初めに中間選挙がありますから、その前に
何らかの成果を出したいと。そうなると10月の可能性が出てくる。

先ほど拓也さんが「家族会、救う会、拉致議連が21日から25日まで訪米し
ます」と言いましたが、その期間に習近平さんがワシントンD.C.に来ます。そ
して高市さんも、李在明(イ・ジェミョン)もニューヨークとワシントンD.C.
にどうも来るようです。

高市さんの立場からしても、やはり習近平・トランプ会談の前に、もう一度ト
ランプと同盟国同士腹を割って話をしておきたいということがある。李在明大
統領からすれば、自分の頭越しにトランプ大統領と金正恩委員長の会談が進む
のに対して、「韓国の立場も聞いてくれ」ということを言いたいはずです。ト
ランプ大統領は韓国(李在明さん)に電話して、「イランで俺の手助けをして
もらわなくてもいいけど助けるか」とちょっと言ったら、「ノーサンキューと
言われた」と言って「覚えておくぞ」とか言ってましたけど、今日軍艦を出す
ことを韓国政府は決めたようです。米韓関係を回復させながら、米朝関係にも
一枚かもうと韓国はしている。

◆10月に米朝首脳会談か

そういう中で、北朝鮮から聞こえてくる情報は、習近平訪米の後、米朝首脳会
談を持ちたいという話があります。そのために今準備していると聞いているの
で、9月中は動きがないでしょうが、10月になって動きが出る可能性が出てき
ました。

ただ、中国は嫌ですから邪魔するかもしれません。中国の立場からすると、台
湾有事の時に北朝鮮は自分の側に立って在韓米軍を牽制してほしいのに、アメ
リカとくっつく。そしてアメリカと一緒に台湾の側にいる高市政権とくっつこ
うとすることは反対ですから、何かするかもしれない。

だから、「11月の後半にAPECが中国の深圳(香港のすぐ北側)であるんです
が、そこでトランプが来るんだから米朝首脳会談がある」という人もいますが、
中国は嫌がっているので、たぶんそれは北朝鮮も分っているしトランプも分っ
ているので、それはないんじゃないかと。

ジョン・ボルトンさんが9月の初め、アメリカのセミナーに出ました。そこに
実は救う会在米アドバイザーのスーザン・古森さんが出席していて、質問の時
間があって手を挙げてボルトンを捕まえて、「この米朝首脳会談はどうなると
思いますか」、「そこで日本人拉致問題が取り上げられると思いますか」、
「日本人拉致問題解決に何をすればいいんですか」という質問をスーザンさん
がボルトンにしてくれた。その内容をすぐスーザンさんが私たちに送ってくれ
たので見ているんですが、そしたら韓国の新聞もそれをすぐ報道しました。

ジョン・ボルトンさんは「トランプは平壌に行くだろう」と言いました。自分
は第1期トランプ政権の補佐官だった、と。「彼は新しいことが好きだ」、と。
「世界中で最初の西側のトップとして金正恩に会ったのがシンガポール会談だ」
と。「そして世界中で初めて板門店の休戦ラインを金正恩と一緒に越えたのも
自分だ」。「次『初めて』と言ったら、平壌に行くというのが初めてだろう」、
「写真に写るのが好きな人だから」と。今ボルトンさんはトランプ嫌いになっ
ちゃったので悪口を言うんですが、「中身はないんだ」とかそういう言い方を
しながらそう言ってました。

しかし「拉致問題は出すだろう」と。

もう一つ、実はハノイでの首脳会談の時ですね(すみません、もしかしたらシ
ンガポールだったかもしれない)。「帰りは俺の飛行機(エアフォースワン)
に乗っていくか」と言ったと、トランプ氏が金正恩に。「お前を送っていって
やるから、俺も一緒に平壌に行こうかと言った」と。という風にボルトンも言
っていたので、平壌に行くということはあり得るという話がありました。

◆「ハノイ・モデル」を何とか実現したい

繰り返し言っていますが、我々は「ハノイ・モデル」を何とか実現しようとし
てきた。ハノイでトランプ大統領が金正恩委員長に2回拉致問題を出した。2
回目に金正恩委員長は、「意味のある答えをした」と。

ハノイで2019年の2月に米朝首脳会談がありました。その後の5月にホワイト
ハウスに行って、当時のボルトンさんのすぐ下にいたポッティンジャー副補佐
官から直接聞いた話です。そして産経新聞が安倍さんから直接聞いて、「トラ
ンプから電話があった」、「紙はないけれども、自分が電話を受けた」と。
「だから言葉づかいは正確じゃないかもしれないけれども、内容として『金正
恩は拉致問題を知っている。安倍に会う準備があると言った』」と。これは産
経新聞の阿比留瑠比(あびる るい)記者が繰り返し書いています。

だからハノイでの米朝首脳会談は、実は2002年の小泉訪朝以来、一番解決に近
づいた時だった。安倍・金正恩会談ができる可能性が高まった。金正恩の口か
ら「安倍に会う」という言葉も出ている。それも拉致問題を議題にして、とい
うこと。

それを解釈すると、トランプ大統領は安倍さんとの友情や(被害者)家族に会
ってくれたからだけの理由で出したのではなくて、アメリカの国益は「アメリ
カまで届くICBM(大陸間弾道ミサイル)をやめさせる」ということが第一優先
です。「核をやめたら豊かな国になれる」とトランプ大統領は金正恩を説得し
たんです。わかりやすいように10分間くらいのビデオを作って、「やめたら
こういう明るい未来になる、やめなかったらこんな暗い未来になる」と、映像
までわざわざ作っていったんです。

そして、「やめたら(体制保証として)あなたを殺そうとしていたけどそれは
やめてやる。2番目は国連制裁を解除してやる」と。国連制裁は国連安保理が
決めたんです。アメリカは安保理で拒否権を持っています。アメリカ一国が反
対すれば、国連安保理の多数意見で解除が決まっても解除できない。

逆に「国連制裁の付属として北朝鮮が国連制裁を守っているかどうかという調
査委員会を作る」というのも安保理決議だったんだけど、それは期限付きだっ
たので延長するという時、今度はロシアと中国が拒否権を使ったので延長でき
なかった。だからその調査委員会は解散になりましたが、逆に制裁を解除する
というのは、制裁自体は期限付きではないので新しい決議をしなきゃいけない。

それにはアメリカ一国でもそれを潰せるという力関係の中で、「制裁が効いて
いるからやめてくれ」というのが、トランプが金正恩に対して持っているカー
ドです。

金正恩は制裁を解除しただけでは??年間20億ドルぐらい輸出していたのが2億
ドルに落ちましたから18億ドルぐらい輸出できるようになるというのはプラ
スですけれども??それだけでは豊かになれない。「どうしてくれるんだ、核開
発にいくらかかったと思っているんだ」という話になるわけです。

そうしたら「晋三(安倍晋三)が拉致と言っている」と。

◆拉致問題を解決すれば、請求権問題を解決する

当時の外務省の外交を私は激しく批判していますが、日朝平壌宣言で日本を一
つだけ評価できるのは、「賠償」という言葉は絶対に認めなかった。「請求権」
という言葉に固執して経済協力金を払いますと。これは韓国(日韓基本条約)
にあったのと同じ枠組みで払いますということですが、当時韓国に1965年に5
億ドル出した。物価を考えると2002年の段階で100億ドルと言われていました。
実際、平壌で「100億ドル来る」と聞いていた人たちが何人もいます。

「でもその条件が拉致なんだ」と。トランプさんは安倍さんから話を聞いて、
「日本からお金を出すには、拉致問題の解決なしには出せないと言っている」
と。「だから核での取引を成立させるためには、あなたは安倍に会う必要があ
るんだ」と説得したら、金正恩は「日朝の間に拉致があることを知っている。
安倍に会う」と言った。

ところが次の日、金正恩が高濃縮ウラン施設を隠していたので、ノーディール
になってしまったのですが、第2次トランプ政権になった時、我々の目標はそ
の「ハノイの取引」を再現するということだった。高市政権もそれを狙ってい
る。

だから頑張って、トランプ大統領が去年の10月東京に来た時??あの時は石破政
権の時に法律が決まっていたのです。高市さんは総裁になったけど国会で多数
を取っていないから総理になれないかもしれないという状況の中で、アメリカ
と交渉するのはすごく難しかったんですよね。それでも頑張って、「何とか家
族と会ってくれ」と。「日本に行くために家族と会って、今回会わなかったら
間違ったメッセージが出るかもしれない」と多分言ってくれたんじゃないかと
思います。

最終的に写真撮影という形で会えました。会ったら、私はその時「救う会」と
してそこにいたんですが、記者が「次、金正恩と会ったらこの問題出すんです
か」と。記者が「この問題はトークするんですか」と聞いたら「ディスカッシ
ョンします」と。

そして高市さんが今年の3月にワシントンに行って日米首脳会談を行って、そ
のあと高市さんが記者会見で、「私が金正恩委員長と直接拉致問題を解決した
いんだとトランプ大統領に説明して、それに協力してくれるように言いました」
と言いました。

日朝首脳会談にトランプが協力するとは何か。つまり、米朝首脳会談で拉致問
題を出して、ハノイのように「安倍に会え」という代わりに「高市に会え」と
言ってくれという枠組みだと私は理解しています。

トランプ大統領の利益に合うんです。そのように枠組みを作ってくれたのが安
倍さんの遺産です。トランプ大統領はいろんなこと、世界中のことを相手にし
ますから「忘れているかな」と思ったんですが忘れていなかった。

もちろん繰り返し言わないとダメなんです。だから我々ももう一回??もちろん
我々が行ってもトランプ大統領には必ずしも会えませんが??しかし高市さんが
ワシントンに行って、10月にもしも米朝首脳会談があるならその前に日米首脳
会談をやって、「私が金正恩委員長と会いたいんです」ということをもう一度
トランプ大統領に言っていただくために行くんだと思います。

こういう枠組みがあるということで、このことだけで話しても1時間ぐらい話
せるんですが、それを話すときりがないので。実はここまで事態が具体的にな
ると思っていなくて今日の集会を企画したんですが、どちらにしても、高市訪
朝、日朝首脳会談が実現したとしても、それでホッと一息ではないということ
です。

北朝鮮は追い込まれたら話し合いに出てくる。話し合いに出てきたら嘘をつく、
というのが今までの経験です。

ハノイでの米朝首脳会談でも「核開発をもうこれ以上やりません。これ以上核
爆発物質を作りません」と言いながら高濃縮ウランを作る施設を隠していたわ
けです。でもアメリカのCIAがそれを分かって「あんた準備できてないな」と
言ってトランプさんが帰っちゃってノーディールになったわけですが、2002年
の9月も拉致を認めて謝罪しましたが、「5人生存、8人死亡、それ以外の人は
いない」という嘘をついたわけです。

日本政府認定は17人ですけれども、彼らは「13人しか拉致していない」と
言って、そこで4人を認めないという嘘をつき、「8人死亡」と言っているけ
ど死亡の証拠を一つも出せなかった。生きているんです。まだここでは言えな
いこともありますが、生きているというふうに私は断定できます。死亡の証拠
がないだけじゃなくて、生存情報もあります。

しかし北朝鮮は今、日本がどれくらい情報を持っているかピリピリして調べて
います。日本が知らないことは騙してもいいと思っているんです。

一番問題なのは、認定被害者については名簿が明らかになっていますし、死亡
の証拠がない、彼らがついた嘘については日本政府がきちんと検証して反論し
ています。ただそれに対して向こう側は何か準備しなければいけないんですが、
未認定の人です。一体何人いるかわからない状況の中で「全員返せ」と日本政
府は言っているわけです。

「認定の有無に関わらず全員取り戻す」というのが、日本政府の拉致問題解決
の定義の1つ目です。2が真相究明、3が実行犯の引き渡しですが、まず1つ
目、それは「2、3人返せ」じゃないんです。認定していない人も含めて全員
返せということが日本政府の言っていることです。西岡が言っていることじゃ
ないです、家族が言っていることじゃないです。

でも(未認定者の正確な)名簿がない。向こうからすると「本当は持っている
のか、一体何人くらいわかっているのか。カードを切ったら2002年の時みたい
に被害者を取られて『また嘘をついた』と騒がれて交渉が潰れるのか」という
疑心暗鬼もあるわけです。

(2につづく)

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