2026年の内外情勢と拉致被害者救出への展望2(2026/02/02)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2026.02.02)
■2026年の内外情勢と拉致被害者救出への展望
西岡力(救う会会長)
今日は今年最初の集会ですが、新年早々ベネズエラで大統領が(アメリカに)
連行されたことがあり、イランで大規模な反体制活動があり、中国で軍のナンバー
2が粛清されるということがありました。なお、ナンバー2と言ってもナンバー
1がすごく上ですから、ナンバー2という意味が普通とは異なります。とはいえ
中央軍事委員会の副委員長ですから。
新年早々大きな変動が起きています。そういう中で日本は解散、総選挙です。
国際情勢を踏まえながら、私は拉致問題で今年前半、今年の春に大きな山場を迎
える可能性があると思っています。そういうことについて江崎さんと今日議論を
したいと思います。
国際情勢について、情報分析の立場から、生の情報をたくさん持っていらっしゃ
る方ですから、今世界にどのようなことが起きていて、それが拉致問題にどうい
う影響があるのかについて、お話をお願いします。その後、拉致問題の観点から
議論したいと思います。
◆トランプ大統領と家族会の面会では高市総理の強い意志で実現
江崎道朗氏(救う会副会長、麗澤大学客員教授)
皆さん、こんばんは。江崎でございます。 去年の10月に、トランプ大統領
がわが国にお見えになるときに、高市さんは自民党総裁にはなったのですが、な
かなか総理にはなれず、本当にトランプ大統領の訪日の日程は近づくけれども、
具体的にトランプ訪日の日程を総理としてやれたのは、わずか1週間前でした。
ですから、本当に時間がない状況の中で、石破政権のもとで作られていたトラ
ンプの訪日の日程というものを、言い方はよくないのですが、高市総理の強い意
志で日程を相当変えました。その変えた一つが、拉致被害者の家族会の皆さんと
トランプ大統領の面会だったわけです。
あれは相当、この高市総理および木原官房長官が無理をしたというか、外交上
かなり無理なことをして押し切った。そこの高市総理や木原官房長官の熱意に、
トランプ大統領も「そこまで言うならば」ということで応じたということで、ト
ランプ大統領本人もそういうことをおっしゃっていますが、「高市さんの気持ち
が熱い、拉致被害者に対する気持ちがあるので、自分は会うことにした」という
趣旨の話をされています。ですから、この問題について、やはり今の政権は何と
か進めていかないといけない。
ただ、アメリカのトランプ政権というのは、もちろん拉致の問題も重視すると
いうことで、第一次安倍政権以来分かってくれているところですが、そうは言っ
てもアメリカはアメリカの国益で動くところなんですね。そのアメリカの国益と、
この拉致の問題というのをどう結びつけていくのか。またわが国がこの拉致被害
者を奪還していく上でどうしたらいいのかということについて、高市総理の側近
の自民党の先生方と、11月、12月、年明けても、西岡会長はもちろんそうで
すが、僕も政治の側の人間としてそういう議論をしてまいりました。
その中で、当然今年の4月にトランプ大統領が中国を訪問するんですが、その
前に、高市総理としてはトランプ大統領とお会いして、この拉致の問題、それか
ら台湾を含めた中国にどう対応していくのかということ。これは当然、日米のガ
イドラインの見直しも含む大掛かりなことをせざるを得ないかもしれない。安保
三文書の見直しがあるので。
そういう様々な課題についての論点整理というのを、僕も知り合いの議員たち
とやっているわけですが、皆さん自民党の議員の先生方は、拉致の問題をどうし
ていくのかということの分析をしている次第です。
◆高市総理の台湾発言に、米上下両院・超党派で高市発言支持を決議
今日は、3つだけ言いたいと思うんですが、 一つは、高市総理が去年の台湾
発言以来、「トランプ大統領、日米関係がギクシャクしているのではないか」と
いうことが、メディアで相当報じられているわけです。それについては、もちろ
んことさらに高市総理の言っていることを問題視する人たちが、福島瑞穂先生と
かアメリカにもいらっしゃるわけで、いろんな方がいらっしゃるから問題視する
方もいるのですが、今日資料をお配りしたように、去年の12月にアメリカの上
院の外交委員会が、超党派、つまり共和党・民主党、与野党を超えて、高市さん
の台湾発言を支持するという決議を行っています。
これもわが国の新聞はベタ記事でしか紹介しなかったので、仮訳で全文訳をし
たものをお配りしています。これを読んでいただけると分かるのですが、高市総
理が台湾の問題も含めて、わが国の自由で開かれたインド太平洋地域に対して責
任を取ろうとしているということについて、アメリカの上下両院議員は、全面的
な賛同をするという決議を出しています。
与野党がなぜ賛同するのかというと、中国による力による威圧に対抗していく
高市総理の態度が素晴らしい。
◆アメリカの主要同盟国日本はアメリカを動かせる
2番目に、口だけではなく防衛費を具体的に増やして、なおかつインド太平洋
における日本の役割というものに対する責任を全うし、実行して、なおかつ中国
による様々な挑発に対して、挑発に乗らずに緊張緩和の対応をしている。本当に
責任ある形で、インド太平洋地域の平和と安全というものを守っていこうとする、
この高市総理の責任ある姿勢に対して、アメリカの上下両院の与野党の議員たち
は全面的に賛同し、これを支持するということを言っているわけです。
ポイントは、高市総理が防衛費を増やしながら、自由で開かれたインド太平洋
地域に対する責任を取った形で防衛力を強化し、安保三文書を見直し、抑止力を
高めつつ、外交においては、中国、北朝鮮とも積極的に交渉しようとしていると
ころを高く評価していることです。両面をちゃんとやっていることについて高く
評価しているということをまず見ていただきたい。
その上で、去年の11月にアメリカのトランプ政権は「国家安全保障戦略」を
打ち出しました。国家安全保障戦略というのはアメリカの世界戦略ですが、この
中で「米本土と西半球重視」ということを打ち出したので、「トランプ政権はア
ジアや中国、日本を含めたものに対しては関心がないのではないか」と言わんば
かりの報道がわが国でも行われました。
これについても大いなる誤解でして、たぶんその人たちはアメリカの国家安全
保障戦略を全文読んでいないんだと思います。読めば明らかなのですが、もちろ
ん米本土と西半球を重視します。それは、アメリカの国力が落ちてきているので、
全ての世界中の紛争に関与できる力はもうないんです。だから優先順位をつけな
きゃいけない。では優先順位は当然アメリカの本土ですよね。その裏にある西半
球ですよね。
但し、そうは言ってもアメリカが経済的にも発展していく上で、世界で今一番
発展している地域はインド太平洋地域です。世界のGDPの半分なんです。イン
ド太平洋地域にコミットすることをやめるなんてことは当然しない。インド太平
洋地域には深く関与し、中国との軍事、経済、外交での競争に打ち勝たなきゃい
けない。
ただし、中国との軍事、経済、外交での競争に打ち勝つにあたっては、アメリ
カ一国では無理なんです。力が衰えているから。じゃあどうしたらいいか。同盟
国、日本も含めた国々の全面的な協力が必要なんです。これがトランプ政権の基
本的な戦略です。
具体的に言うと、同盟国は防衛費を増やし、警戒体制を維持し、防衛産業基盤
を再構築し、長期的な経済技術競争分野での優位性を自由主義陣営で確保する。
その上で大きな役割を果たしているのはわが日本なわけです。
高市政権は当然、そういうトランプ政権の国家戦略を見据えた上で、防衛産業
基盤の強化、防衛力の強化、安保三文書の見直しという、やるべきことをやって
いく。その代わり、トランプ政権に対しても「わが国のやっていることについて
も全面的協力をしてよね」というロジックで、高市政権は去年の10月に発足し
て以来、一貫してそれをやってきているわけです。
ですから、トランプ政権側は高市政権をものすごく重視しています。今年3月
に高市総理が訪米する予定なんです。実は高市総理も言っているんですけど、総
理が必ず出なきゃいけない予算委員会の議論があるわけですが、この総理がどの
委員会に答弁しなきゃいけないかを差配するのは委員長の決定なんです。野党の
委員長に、「この日は高市総理出席して」と言われれば、出席せざるを得ないわ
けです。
で、ご存知のとおり2月、3月は予算委員会があるので、予算委員会に拘束さ
れていて、高市総理はどうやってアメリカに行くのか。ほとんど休みもない。そ
れでも予算委員会を抜けて、3月の連休のどこかで1泊3日くらいのスケジュー
ルで行かれるつもりだと思いますが、それでさえ予算委員会等の委員長を含めた
許可が必要なので、今のままだと自由に外交もできない状況なんです。「だから、
委員長のポストを自民党と維新で安定多数を取らなければ動けないんです」、と
主張されているのはそういう意味だと思います。
その上で、今とにかくトランプ政権サイドは、中国やインド太平洋地域のカウ
ンター(対抗軸)を考えると、メインのパートナーはわが国ですから、わが国の
言い分というものは全面的に聞こうとしてくれています。このチャンスをどう活
かしていくのかということが、今一番問われていることだろうと思います。
◆アメリカは北朝鮮と交渉をせざるを得ない
3番目、トランプ政権は北朝鮮に対してはあまり関心がないんじゃないかとい
うデマを飛ばす人がいるんですが、はっきり言うと、これも僕は資料の中でお配
りしたところですが、最後のページのところに、先週出されたアメリカの「国家
防衛戦略」という、国防総省(今は戦争省と言うんですが)が出した軍事戦略の
ところに、北朝鮮について扱っている項目があります。
仮訳でありますが、一番下のところに、「北朝鮮の核戦力は米国本土を脅かす
能力を強化している。これらの戦略は規模と高度化を続け、米国本土への核攻撃
で明白かつ差し迫った危機をもたらしている」と。北朝鮮の核とミサイルの脅威
というものは、アメリカの本土防衛という最優先事項において重要な問題である
ということを、あえて明記しています。
これは、トランプ政権の態度は、北朝鮮との交渉というものがアメリカの本土
防衛においても重要だということを明確に示している。ですから、北とは交渉を
せざるを得ない。これを当然北朝鮮側も分かった上で、去年から多分水面下の交
渉というのが続いているというのが、今の状況であろうかと思います。すみませ
ん、長くなりました。
◆高市総理「日本は、友好的でない核保有国に囲まれている」
西岡 今のことに関連して少し捕捉しますと、今、国家防衛戦略(アメリカが出
したもの)が江崎さんのペーパーの中にあるわけですけれども、「北朝鮮の核戦
力」って書いてあるんですね。
高市さんが「北朝鮮が核を持っている」と言って、「日本政府は公式に認めな
いんだ」という議論で、ちょっと責められたりしているんですが、防衛省の観点
から見ると、今、核はあるわけです。国際法上認められるか認められないかとい
う外交上あるいは条約上の観点と、実際に抑止力を考えなくてはいけない防衛の
観点とは違うんですよね。
高市さんが話をしたのは、「日本の周りは、核を持った友好的ではない国に囲
まれているんだ」と言って、それでロシアと中国と北朝鮮と言ったわけです。ア
メリカではこのような(核の存在を前提とした)議論は当然あるわけですよ。
それも「自国を自分で守る」という観点で議論がされているのか、あるいは日
本の建前の世界、憲法9条からして建前の世界なわけですけれども、そういう議
論をしてきたのがまだ続いているのかなというふうに思いますが、北朝鮮は20
17年の9月に6回目の核実験を成功させました。
広島に落とされた核爆弾の13倍か14倍の威力があったと、日本の防衛省は
地震計などで測って発表しています。防衛白書を見ると「水爆の可能性もある」
と。北朝鮮は水爆だと言ったんですが、白書には「可能性がある」と書いてある
んです。
同じ防衛白書を見ますと、「北朝鮮は既に日本を射程に入れた弾道ミサイルに、
核弾頭を積むことができている」と書いてあります。そういう状況を高市さんは、
かなり夜中まで日本の安全を心配しているから、そういう言葉が出てきたと思い
ますし、今そういうところに日本がいるというのは事実なわけです。
もちろん北朝鮮が簡単に核を使うとは思いません。彼らには彼らの戦略があり
ますから。しかし、地に足がついた議論というのはそういう議論なんだというこ
とを、アメリカは言っているわけです。
◆北朝鮮は大気圏再突入技術は未検証
もう一つだけ言いますと、米国本土まで届く核ミサイルについては、日本の防
衛白書では「完成された」とは書いていません。「開発が進んでいる」というふ
うに書いています。一番は、この2017年以降、北朝鮮は核実験をしていない
んですけれども、2017年にアメリカまで届く弾道ミサイルの発射実験をしま
した。日本を飛び越えるミサイル発射実験がありましたね。
最近は、もう日本の排他的経済水域(EEZ)にも入りませんから、戦術的な
核ミサイルが多いんですが、あの時はアメリカの東海岸まで届くミサイル発射実
験をしたんです。問題は、高い角度(ロフテッド軌道)で飛ばしましたから、4
5度の角度で行くと、計算上は西海岸だけじゃなくて東海岸まで届くということ
になったんですが、問題は、弾道を一度大気圏の外に出すんですね。弾道ミサイ
ルは宇宙に出るわけです。
そこから今度、もう一度大気圏に入ってきて、すごい速度で落ちていくわけで
す。空気抵抗がありますから、ものすごい熱になるんです。核爆弾が焼き切れて
しまったら、何の役にも立たないんですよ。それを「大気圏再突入技術」という
んですけれども、その検証をしていないんです。ですから、「完成した」と断定
はしていないんです。
(ミサイルが)大気圏に再突入する際に超高温、高圧で切れてしまったら何の
役に立たないんですよ。それを「大気圏再突入技術」と言うんですけど、北朝鮮
はまだそれを検証していないんです。ですから、完成したと断定はしていません。
しかし、韓国と日本を射程に入れたものについては「完成した」と防衛白書が書
いています。そこは違う部分ですが、だからこそアメリカとしては交渉の余地が
あるということです。そして、完成させてはならない。
金正恩氏も2017年以降、核実験はしていません。大気圏再突入技術を検証
するためには、ロフテッド軌道という高い軌道じゃなくて、本当の通常の軌道ま
で飛ばさなければならないんですけど、そうやっていません。 撃ってみて爆発
しなかった、しかし報復されて核攻撃されるというのが一番怖いわけです。実験
なしでその核を使うことができないわけで、そういう点でまだ金正恩氏として、
絶対アメリカを攻撃できるというところまで来ていないと思っているでしょうし、
そういうふうにアメリカも判断しています。
(3につづく)
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■高市首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 高市早苗殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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■2026年の内外情勢と拉致被害者救出への展望
西岡力(救う会会長)
今日は今年最初の集会ですが、新年早々ベネズエラで大統領が(アメリカに)
連行されたことがあり、イランで大規模な反体制活動があり、中国で軍のナンバー
2が粛清されるということがありました。なお、ナンバー2と言ってもナンバー
1がすごく上ですから、ナンバー2という意味が普通とは異なります。とはいえ
中央軍事委員会の副委員長ですから。
新年早々大きな変動が起きています。そういう中で日本は解散、総選挙です。
国際情勢を踏まえながら、私は拉致問題で今年前半、今年の春に大きな山場を迎
える可能性があると思っています。そういうことについて江崎さんと今日議論を
したいと思います。
国際情勢について、情報分析の立場から、生の情報をたくさん持っていらっしゃ
る方ですから、今世界にどのようなことが起きていて、それが拉致問題にどうい
う影響があるのかについて、お話をお願いします。その後、拉致問題の観点から
議論したいと思います。
◆トランプ大統領と家族会の面会では高市総理の強い意志で実現
江崎道朗氏(救う会副会長、麗澤大学客員教授)
皆さん、こんばんは。江崎でございます。 去年の10月に、トランプ大統領
がわが国にお見えになるときに、高市さんは自民党総裁にはなったのですが、な
かなか総理にはなれず、本当にトランプ大統領の訪日の日程は近づくけれども、
具体的にトランプ訪日の日程を総理としてやれたのは、わずか1週間前でした。
ですから、本当に時間がない状況の中で、石破政権のもとで作られていたトラ
ンプの訪日の日程というものを、言い方はよくないのですが、高市総理の強い意
志で日程を相当変えました。その変えた一つが、拉致被害者の家族会の皆さんと
トランプ大統領の面会だったわけです。
あれは相当、この高市総理および木原官房長官が無理をしたというか、外交上
かなり無理なことをして押し切った。そこの高市総理や木原官房長官の熱意に、
トランプ大統領も「そこまで言うならば」ということで応じたということで、ト
ランプ大統領本人もそういうことをおっしゃっていますが、「高市さんの気持ち
が熱い、拉致被害者に対する気持ちがあるので、自分は会うことにした」という
趣旨の話をされています。ですから、この問題について、やはり今の政権は何と
か進めていかないといけない。
ただ、アメリカのトランプ政権というのは、もちろん拉致の問題も重視すると
いうことで、第一次安倍政権以来分かってくれているところですが、そうは言っ
てもアメリカはアメリカの国益で動くところなんですね。そのアメリカの国益と、
この拉致の問題というのをどう結びつけていくのか。またわが国がこの拉致被害
者を奪還していく上でどうしたらいいのかということについて、高市総理の側近
の自民党の先生方と、11月、12月、年明けても、西岡会長はもちろんそうで
すが、僕も政治の側の人間としてそういう議論をしてまいりました。
その中で、当然今年の4月にトランプ大統領が中国を訪問するんですが、その
前に、高市総理としてはトランプ大統領とお会いして、この拉致の問題、それか
ら台湾を含めた中国にどう対応していくのかということ。これは当然、日米のガ
イドラインの見直しも含む大掛かりなことをせざるを得ないかもしれない。安保
三文書の見直しがあるので。
そういう様々な課題についての論点整理というのを、僕も知り合いの議員たち
とやっているわけですが、皆さん自民党の議員の先生方は、拉致の問題をどうし
ていくのかということの分析をしている次第です。
◆高市総理の台湾発言に、米上下両院・超党派で高市発言支持を決議
今日は、3つだけ言いたいと思うんですが、 一つは、高市総理が去年の台湾
発言以来、「トランプ大統領、日米関係がギクシャクしているのではないか」と
いうことが、メディアで相当報じられているわけです。それについては、もちろ
んことさらに高市総理の言っていることを問題視する人たちが、福島瑞穂先生と
かアメリカにもいらっしゃるわけで、いろんな方がいらっしゃるから問題視する
方もいるのですが、今日資料をお配りしたように、去年の12月にアメリカの上
院の外交委員会が、超党派、つまり共和党・民主党、与野党を超えて、高市さん
の台湾発言を支持するという決議を行っています。
これもわが国の新聞はベタ記事でしか紹介しなかったので、仮訳で全文訳をし
たものをお配りしています。これを読んでいただけると分かるのですが、高市総
理が台湾の問題も含めて、わが国の自由で開かれたインド太平洋地域に対して責
任を取ろうとしているということについて、アメリカの上下両院議員は、全面的
な賛同をするという決議を出しています。
与野党がなぜ賛同するのかというと、中国による力による威圧に対抗していく
高市総理の態度が素晴らしい。
◆アメリカの主要同盟国日本はアメリカを動かせる
2番目に、口だけではなく防衛費を具体的に増やして、なおかつインド太平洋
における日本の役割というものに対する責任を全うし、実行して、なおかつ中国
による様々な挑発に対して、挑発に乗らずに緊張緩和の対応をしている。本当に
責任ある形で、インド太平洋地域の平和と安全というものを守っていこうとする、
この高市総理の責任ある姿勢に対して、アメリカの上下両院の与野党の議員たち
は全面的に賛同し、これを支持するということを言っているわけです。
ポイントは、高市総理が防衛費を増やしながら、自由で開かれたインド太平洋
地域に対する責任を取った形で防衛力を強化し、安保三文書を見直し、抑止力を
高めつつ、外交においては、中国、北朝鮮とも積極的に交渉しようとしていると
ころを高く評価していることです。両面をちゃんとやっていることについて高く
評価しているということをまず見ていただきたい。
その上で、去年の11月にアメリカのトランプ政権は「国家安全保障戦略」を
打ち出しました。国家安全保障戦略というのはアメリカの世界戦略ですが、この
中で「米本土と西半球重視」ということを打ち出したので、「トランプ政権はア
ジアや中国、日本を含めたものに対しては関心がないのではないか」と言わんば
かりの報道がわが国でも行われました。
これについても大いなる誤解でして、たぶんその人たちはアメリカの国家安全
保障戦略を全文読んでいないんだと思います。読めば明らかなのですが、もちろ
ん米本土と西半球を重視します。それは、アメリカの国力が落ちてきているので、
全ての世界中の紛争に関与できる力はもうないんです。だから優先順位をつけな
きゃいけない。では優先順位は当然アメリカの本土ですよね。その裏にある西半
球ですよね。
但し、そうは言ってもアメリカが経済的にも発展していく上で、世界で今一番
発展している地域はインド太平洋地域です。世界のGDPの半分なんです。イン
ド太平洋地域にコミットすることをやめるなんてことは当然しない。インド太平
洋地域には深く関与し、中国との軍事、経済、外交での競争に打ち勝たなきゃい
けない。
ただし、中国との軍事、経済、外交での競争に打ち勝つにあたっては、アメリ
カ一国では無理なんです。力が衰えているから。じゃあどうしたらいいか。同盟
国、日本も含めた国々の全面的な協力が必要なんです。これがトランプ政権の基
本的な戦略です。
具体的に言うと、同盟国は防衛費を増やし、警戒体制を維持し、防衛産業基盤
を再構築し、長期的な経済技術競争分野での優位性を自由主義陣営で確保する。
その上で大きな役割を果たしているのはわが日本なわけです。
高市政権は当然、そういうトランプ政権の国家戦略を見据えた上で、防衛産業
基盤の強化、防衛力の強化、安保三文書の見直しという、やるべきことをやって
いく。その代わり、トランプ政権に対しても「わが国のやっていることについて
も全面的協力をしてよね」というロジックで、高市政権は去年の10月に発足し
て以来、一貫してそれをやってきているわけです。
ですから、トランプ政権側は高市政権をものすごく重視しています。今年3月
に高市総理が訪米する予定なんです。実は高市総理も言っているんですけど、総
理が必ず出なきゃいけない予算委員会の議論があるわけですが、この総理がどの
委員会に答弁しなきゃいけないかを差配するのは委員長の決定なんです。野党の
委員長に、「この日は高市総理出席して」と言われれば、出席せざるを得ないわ
けです。
で、ご存知のとおり2月、3月は予算委員会があるので、予算委員会に拘束さ
れていて、高市総理はどうやってアメリカに行くのか。ほとんど休みもない。そ
れでも予算委員会を抜けて、3月の連休のどこかで1泊3日くらいのスケジュー
ルで行かれるつもりだと思いますが、それでさえ予算委員会等の委員長を含めた
許可が必要なので、今のままだと自由に外交もできない状況なんです。「だから、
委員長のポストを自民党と維新で安定多数を取らなければ動けないんです」、と
主張されているのはそういう意味だと思います。
その上で、今とにかくトランプ政権サイドは、中国やインド太平洋地域のカウ
ンター(対抗軸)を考えると、メインのパートナーはわが国ですから、わが国の
言い分というものは全面的に聞こうとしてくれています。このチャンスをどう活
かしていくのかということが、今一番問われていることだろうと思います。
◆アメリカは北朝鮮と交渉をせざるを得ない
3番目、トランプ政権は北朝鮮に対してはあまり関心がないんじゃないかとい
うデマを飛ばす人がいるんですが、はっきり言うと、これも僕は資料の中でお配
りしたところですが、最後のページのところに、先週出されたアメリカの「国家
防衛戦略」という、国防総省(今は戦争省と言うんですが)が出した軍事戦略の
ところに、北朝鮮について扱っている項目があります。
仮訳でありますが、一番下のところに、「北朝鮮の核戦力は米国本土を脅かす
能力を強化している。これらの戦略は規模と高度化を続け、米国本土への核攻撃
で明白かつ差し迫った危機をもたらしている」と。北朝鮮の核とミサイルの脅威
というものは、アメリカの本土防衛という最優先事項において重要な問題である
ということを、あえて明記しています。
これは、トランプ政権の態度は、北朝鮮との交渉というものがアメリカの本土
防衛においても重要だということを明確に示している。ですから、北とは交渉を
せざるを得ない。これを当然北朝鮮側も分かった上で、去年から多分水面下の交
渉というのが続いているというのが、今の状況であろうかと思います。すみませ
ん、長くなりました。
◆高市総理「日本は、友好的でない核保有国に囲まれている」
西岡 今のことに関連して少し捕捉しますと、今、国家防衛戦略(アメリカが出
したもの)が江崎さんのペーパーの中にあるわけですけれども、「北朝鮮の核戦
力」って書いてあるんですね。
高市さんが「北朝鮮が核を持っている」と言って、「日本政府は公式に認めな
いんだ」という議論で、ちょっと責められたりしているんですが、防衛省の観点
から見ると、今、核はあるわけです。国際法上認められるか認められないかとい
う外交上あるいは条約上の観点と、実際に抑止力を考えなくてはいけない防衛の
観点とは違うんですよね。
高市さんが話をしたのは、「日本の周りは、核を持った友好的ではない国に囲
まれているんだ」と言って、それでロシアと中国と北朝鮮と言ったわけです。ア
メリカではこのような(核の存在を前提とした)議論は当然あるわけですよ。
それも「自国を自分で守る」という観点で議論がされているのか、あるいは日
本の建前の世界、憲法9条からして建前の世界なわけですけれども、そういう議
論をしてきたのがまだ続いているのかなというふうに思いますが、北朝鮮は20
17年の9月に6回目の核実験を成功させました。
広島に落とされた核爆弾の13倍か14倍の威力があったと、日本の防衛省は
地震計などで測って発表しています。防衛白書を見ると「水爆の可能性もある」
と。北朝鮮は水爆だと言ったんですが、白書には「可能性がある」と書いてある
んです。
同じ防衛白書を見ますと、「北朝鮮は既に日本を射程に入れた弾道ミサイルに、
核弾頭を積むことができている」と書いてあります。そういう状況を高市さんは、
かなり夜中まで日本の安全を心配しているから、そういう言葉が出てきたと思い
ますし、今そういうところに日本がいるというのは事実なわけです。
もちろん北朝鮮が簡単に核を使うとは思いません。彼らには彼らの戦略があり
ますから。しかし、地に足がついた議論というのはそういう議論なんだというこ
とを、アメリカは言っているわけです。
◆北朝鮮は大気圏再突入技術は未検証
もう一つだけ言いますと、米国本土まで届く核ミサイルについては、日本の防
衛白書では「完成された」とは書いていません。「開発が進んでいる」というふ
うに書いています。一番は、この2017年以降、北朝鮮は核実験をしていない
んですけれども、2017年にアメリカまで届く弾道ミサイルの発射実験をしま
した。日本を飛び越えるミサイル発射実験がありましたね。
最近は、もう日本の排他的経済水域(EEZ)にも入りませんから、戦術的な
核ミサイルが多いんですが、あの時はアメリカの東海岸まで届くミサイル発射実
験をしたんです。問題は、高い角度(ロフテッド軌道)で飛ばしましたから、4
5度の角度で行くと、計算上は西海岸だけじゃなくて東海岸まで届くということ
になったんですが、問題は、弾道を一度大気圏の外に出すんですね。弾道ミサイ
ルは宇宙に出るわけです。
そこから今度、もう一度大気圏に入ってきて、すごい速度で落ちていくわけで
す。空気抵抗がありますから、ものすごい熱になるんです。核爆弾が焼き切れて
しまったら、何の役にも立たないんですよ。それを「大気圏再突入技術」という
んですけれども、その検証をしていないんです。ですから、「完成した」と断定
はしていないんです。
(ミサイルが)大気圏に再突入する際に超高温、高圧で切れてしまったら何の
役に立たないんですよ。それを「大気圏再突入技術」と言うんですけど、北朝鮮
はまだそれを検証していないんです。ですから、完成したと断定はしていません。
しかし、韓国と日本を射程に入れたものについては「完成した」と防衛白書が書
いています。そこは違う部分ですが、だからこそアメリカとしては交渉の余地が
あるということです。そして、完成させてはならない。
金正恩氏も2017年以降、核実験はしていません。大気圏再突入技術を検証
するためには、ロフテッド軌道という高い軌道じゃなくて、本当の通常の軌道ま
で飛ばさなければならないんですけど、そうやっていません。 撃ってみて爆発
しなかった、しかし報復されて核攻撃されるというのが一番怖いわけです。実験
なしでその核を使うことができないわけで、そういう点でまだ金正恩氏として、
絶対アメリカを攻撃できるというところまで来ていないと思っているでしょうし、
そういうふうにアメリカも判断しています。
(3につづく)
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■高市首相にメール・葉書を
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発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
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