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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族からの警告「北にも時間はない」(2023/12/28)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2023.12.28)

 以下は、12月23日付けの「産経新聞」に掲載された記事です。

 参考資料としてお届けします。

■参考資料

家族からの警告「北にも時間はない」 救う会・西岡力会長

 連載の初回から1カ月ほどが過ぎたが、拉致問題に表向き、動きがない。11
月26日、私たちは今年2回目となる国民大集会を開いた。そこで横田めぐみさ
ん(59)=拉致当時(13)=のお母さまの早紀江さん(87)は、短いあい
さつで3回、「命がけ」と言及した。

◆制御できない怒り

 《(病気で入院したときに)先生から、「そんな年齢で(人前に出て声を上げ
て)活動している人なんかいません。(活動を続けるのであれば)退院させませ
ん」と言われたのですが、「そういうわけにはいかないんです。命がけで闘って
いるんです」と言って、退院させていただきました。本当に、命がけで闘いたい
と思います》

 《どうか政治の皆さま方も、お忙しくて大変だと思いますが、命がかかってい
ます。命を日本に取り戻していただきたいんです》

 早紀江さんは87歳だ。壇上での声も細々としていて、このあいさつの最後に
は「動悸(どうき)が怖い」ともおっしゃっていた。命がけという言葉は、真実
なのだ。

 そのことをよく知っている早紀江さんの息子である家族会代表、拓也さん(5
5)は、こう語った。

 《仮に親世代が他界してしまった後に、自分たちの親やきょうだいが帰国でき
ても、全く喜べる話ではない。むしろ、なぜ存命のうちに帰国させなかったのか
という怒りが頂点に達し、制御できないことになるとともに、日朝国交正常化へ
の賛同もないだろう》

 《北朝鮮が万が一、親世代が他界してしまった後に被害者全員を帰国させた場
合、また、なおも人質外交を続ける場合、私たちは静かな怒りから、猛烈な抗議
をすることになる》

 拓也さんの言葉は力強かった。北朝鮮の権力中枢に対し、「あなたたちにこそ
時間がない。親世代の家族が他界してしまったら、北朝鮮糾弾の先頭に、家族会
は立つ」という警告だった。

◆複数ルートで接触

 昨年10月の国民大集会で、岸田文雄首相は初めて、拉致問題には「時間的制
約がある」と述べた。核・ミサイル問題と拉致問題を事実上切り離し、拉致を先
行して解決しようというメッセージを北朝鮮に送ったのだ。

 これを受け、家族も発言の際、「時間的制約」を強調している。時間的制約は、
つまりはタイムリミットだ。それを超えたら、北朝鮮は拉致問題で日本から得よ
うと思っている国交正常化前の人道支援と、正常化後の100億ドルとも言われ
る大規模経済協力も、一切望めなくなる。

 今回の国民大集会で岸田氏は、「差し迫った思い」という言い回しを用いた。

 《「拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題」と私が発言してか
ら、1年が過ぎた。日本国内では、ご家族はもとより、国民の間にも、差し迫っ
た思いが一層強まっている》

 その上で、こうも述べた。

 《さまざまなルートを通じて、さまざまな働きかけを絶えず、行い続けている。
早期の日朝首脳会談実現に向け、働きかけを一層強めていく》

 これは、北朝鮮につながるいくつかのルートをすでに持っていて、水面下の接
触が続いていると解釈できる。

 実は私は、安倍晋三政権の最後に拉致問題担当相を兼任された菅義偉官房長官
へ、「『あらゆるルートで親世代の生存中に被害者を返さないと、日朝関係は最
悪になる』というメッセージを、北朝鮮に伝えてほしい」とお願いしていた。

 複数の情報によると、その後、首相になられた菅氏の下で、このメッセージは
確かに北朝鮮中枢に伝わった。

 北朝鮮側は、国交正常化は核・ミサイル問題があるので当面は困難だというこ
とを前提に、人道支援を先にもらうために拉致被害者を返すことを検討している
という。

 岸田政権と北朝鮮が水面下で接触を重ねていることはまず間違いない。ただ、
表にその動きがいつ出てくるのかは、まだわからない。

◆安倍氏からの言葉

 一方、北朝鮮側が数人の被害者の生存を認めるだけで幕引きを図ろうとしてい
るのではないかという懸念の声が、一部から出ている。

 この工作は、安倍政権の前半時期に実際にあったことだ。

 2014年5月、北朝鮮が日本人拉致被害者らの再調査や調査委員会の設置を
約束した「ストックホルム合意」が交わされた。この流れの中で、北朝鮮側は、
田中実さんと金田龍光さんという2人の拉致被害者が生きていると、水面下で日
本政府へ伝えてきた。ただ、外交交渉なので、当然ながら、生存情報は世間には
知らされなかった。

 一方で、あるメディアが18年から、匿名の政府関係者の話として、生存情報
の存在を繰り返し報じた。巷(ちまた)には、「安倍首相は2人を見殺しにした」
という宣伝が広まった。

 真実はこうだ。

 私は、安倍氏がその後、首相を辞されたタイミングで1対1でお会いし、以下
のように聞いた。「生存情報が伝えられたことは本当だが、それで終わりにして
くれという条件だった。そのようなことを、のめるわけがない」

 日本政府や私たちは、全ての被害者の奪還を目標としている。安倍氏は、北朝
鮮の要求が受け入れがたいものだったので、交渉を止めたのだ。なぜか生存情報
の存在だけが切り抜かれ、見当違いの批判を招いていたということだ。

◆今こそ最優先課題

 私は、安倍氏が私にこのことを打ち明けたのは、当然、他では話すなという意
味だと理解し、口外を避けていた。

 しかし、安倍氏が昨年7月に凶弾に倒れて殉職した後、当時の外務省幹部が、
ある新聞に実名で登場し、「北朝鮮からの調査報告の中に、そうした情報が入っ
ていたというのは、その通りだ」と述べた。

 現在進行中の外交交渉の中身をマスコミに漏らすことに非常に驚いた一方、
「見殺し」などという誤認識が国民にこれ以上広がることを危惧し、真実を伝え
ることにした。すでに拙著や講演会などいくつかの場面で、同じ説明を重ねてい
る。

 私は北朝鮮側が当時、描いていた青写真について、こうみている。

 恐らく、田中さんと金田さんを平壌で会見させるなどし、調査委員会の成果だ
と大々的に宣伝。調査の継続もうたいつつ、国交正常化交渉を本格化させようと
考えていたのではないか。このような謀略に乗れば、無論、他の被害者の救出は
確実に棚上げになる。

 日本の現政権に目を向けると、本当に残念なことだが、現状は非常に不安定な
状態にある。今月14日には、拉致問題担当相が交代した。北朝鮮は日ごろから
日本の政権の安定度を注視しているが、新たな陣容をどう判断しているのかは、
まだ情報がない。

 今こそ、拉致問題は変わらず国政の最優先課題だというメッセージを力強く発
信すべきだ。

◆拉致5つの目的 韓国では女優も

 前回は、日本人拉致の「形態」が3つに大別されることに触れた。その議論を
続けよう。

 拉致の「目的」として、これまで明らかになったものは、5つある。

1.秘密の隠蔽(いんぺい)(北朝鮮工作員が秘密活動中、様子を日本人に目撃
されてしまった、など)

2.身分の盗用(「背乗り」とも呼ばれ、戸籍などを乗っ取り日本人になりすま
す。発覚を免れるため、身寄りがない人を選定するケースが多い)

3.工作員(拉致被害者自身をスパイにする)

4.教官(北朝鮮工作員に日本語などを教える)

5.配偶者(すでに連れ去られた日本人被害者らの結婚相手)

 なお、日本人拉致では未確認だが韓国人拉致では、一部の特別な技能を有する
人を狙うといった目的も存在する。有名なのは映画監督や女優で、これは当時の
北朝鮮中枢が映画好きで、気に入った人材を拉致して作品を制作させるためだっ
た。

 拉致形態の3類型(遭遇拉致、人定拉致、条件拉致)をおさらいしておこう。
1つ目の「遭遇拉致」は、拉致を目的にしていない工作員らが、偶然、遭遇した
対象者に対して行う拉致だ。目的別では、「秘密の隠蔽」が該当する。

 事前に対象候補者を調査した上で実行する「人定拉致」では、「背乗り」「工
作員」「教官」「配偶者」の計4つの目的が当てはまる。

 「条件拉致」は、若いカップルや若い女性など、特定の条件に合致する候補者
をその場で選定するもので、事前調査は行わないという点で、人定拉致とは異な
る。このため、目的として「背乗り」は消え、「工作員」「教官」「配偶者」の
3つとなる。

 このように分析すると、現段階で明らかになっている日本人拉致は、▽秘密隠
蔽目的の遭遇拉致▽背乗り目的の人定拉致▽3目的(工作員、教官、配偶者)の
人定拉致▽3目的(同)の条件拉致―の4つに整理できるのだ。

以上


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