救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会の新運動方針1(2023/04/03)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2022.04.03)

■家族会・救う会の新運動方針1

令和5年3月31日、東京・文京区民センターにおいて第122回東京連続集
会が開催されました。冒頭横田拓也家族会代表、横田哲也事務局次長が挨拶、そ
の後「家族会・救う会の新運動方針」のテーマで、西岡力救う会会長が報告しま
した。

家族会・救う会は2月26日に合同会議を開催し、「親の世代の家族が存命の
うちに全拉致被害者の一括帰国が実現するなら、わが国が人道支援を行うことに
反対しない」という新しい運動方針と金正恩委員長への3回目のメッセージを決
定し、また内外に発信しました(2/26のメールニュース参照)。さらに、岸田総
理にも報告しました。概要以下の通り。

◆桜と姉の複雑な思い出

横田拓也(家族会代表、横田めぐみさん弟)

 皆様、こんばんは。日頃より、北朝鮮による日本人拉致問題解決に向けて、皆
様方の深いご理解と多大なるご支援を賜り有難うございます。

 今東京は桜が満開で、誰が見ても日本らしい景色を感じることができるわけで
すが、横田家、もしくは私個人の立場で見ると、姉が拉致される半年前の入学式
の頃、本人が入学式に出られなくて、後日父と一緒に寄居中学校の校門の中にあっ
た桜の木の下で写真を撮った一枚があります。これは皆様方も色々な場所でご覧
いただいた写真の一枚かと思います。すごくきれいな写真だと私も思いますが、
毎年思うのは寂しい木でもあるということです。

 北朝鮮に桜が咲いているのかどうか分かりませんが、この季節になると、父と
二人で中学校の校門の中に入って、自分が病み上がりということもあり写真を撮
られたくないと言いながら、父の勧めで写真を撮った苦い思い出というか懐かし
い思い出と言うか、そんなことを思い出して、また桜のあざやかなピンク色を思
い出して、家族のもとに、日本に帰りたいという思いを抱いているのではないか
と思います。

 幸せな頃の桜の思い出ですから、姉を含む全拉致被害者が日本に帰ってくるこ
とを強く期待したいと思っています。

◆全拉致被害者を親世代が健在・存命の内に一括帰国させれば、北朝鮮への人道
支援には反対しない

 2月26日に家族会と救う会で合同会議を開催し、今年度の運動方針について
討議致しました。また、金正恩委員長向けの3回目となるメッセージを作成しま
した。

 今回の運動方針と金正恩委員長向けのメッセージ、これまでの内容から一点大
きく内容を変えたものとしました。

 これまでは「全拉致被害者を一括帰国させれば、日朝国交正常化の妨げはしな
い」としていた内容を、今回は、「全拉致被害者を親世代が健在・存命の内に一
括帰国させれば、北朝鮮への人道支援には反対しない」というものに変えました。

◆親世代には一刻の猶予もないのが実情

 合同会議の中で、救う会の各エリアの皆様や、午前中の家族会総会でも、

・なぜ被害者側が譲歩し、加害者側に人道支援など口にすべきではないのではな
いか。

・もっと強い抗議の意思を示す方針であるべきではないか。
というような複数の意見がありました。

 私自身、13歳の少女を主権国家から拉致され、家族から引き離した上に45
年以上も人質外交を続けている北朝鮮を許す事は出来ないと思っており、こうし
たご意見は正に正論だと思います。

 一方、家族会の親世代は母早紀江が、亡くなった父滋と同じ年齢となる87歳
になりましたし、最近は体調を崩した事もあり、一刻の猶予もないのが実情です。
有本のお父さんも上京の際は車いすでの移動となり、年齢の現実を感じざるを得
ない状況です。

 離れ離れとなったわが子や親・兄弟とどうしても会いたい、と言う強い気持ち
を最優先に考え、北朝鮮が今一番欲している人道支援(食糧支援・医療支援)を
全拉致被害者の即時一括帰国と引き換えに提示することで、対話局面を進めるべ
きと考えました。

 2月26の合同会議終了後、その日の夕方のニュースでは、「家族会が北朝鮮
への人道支援に反対しないと」いう部分だけが強調されて報道されたように思い
ます。

 間違ってほしくないのは、家族会・救う会は北朝鮮への制裁の手を緩めてよい
とは一言も言っていないという事です。また、北朝鮮への人道支援は、過去の負
の歴史の様な一方通行のコメ支援の様なものではなく、全拉致被害者の即時一括
帰国が前提条件であることを忘れないでほしいということです。

 北朝鮮国内の食糧事情は想像を絶するほどの厳しい状況にあり、餓死者が出て
いると言われています。一方で、度重なるミサイル発射を繰り返し、北朝鮮国民
はもちろん拉致被害者達の生活水準、尊厳、人権は蹂躙されたままの状況です。
拉致問題と核・ミサイル問題は表裏一体の問題です。この様な非道を許してよい
訳がありません。

 金正恩委員長は窓の外を眺めてみて下さい。人々の生き地獄とも言える苦しい
毎日をその目で見て下さい。一国のリーダーがこの様な人権侵害を先導している
事を国際社会が許すことは無いと理解して下さい。

 そして、家族会・救う会の運動方針である、「全拉致被害者を親世代が存命・
健在の内に一括帰国すれば北朝鮮への人道支援には反対しない」という意味を真
正面から受け止めて下さい。

◆北朝鮮がこのタイミングを逃したら真の解決にはならない

 このタイミングを逃し、親世代が仮にも他界した後に拉致被害者を帰国したと
しても真の解決にはならないことを理解してほしいと思います。万が一そのよう
な不幸な事が起きれば、北朝鮮への人道支援はおろか、日朝国交正常化交渉へ私
たちは強く反対する立場に回ることを申し上げておきます。そして強い怒りの感
情を立ち上げ、日本世論は北朝鮮に対し2002年の時と同じかそれ以上に硬化
することを覚悟して理解してほしいと思います。

 金正恩委員長の勇気ある英断に期待します。全拉致被害者の即時一括帰国を果
たせば、日朝両国が明るい平和な未来を描けることを理解して下さい。

 拉致被害者が帰国した際に、私たちは拉致被害者から北朝鮮国内で見聞きした
情報を聞きだすことはしないことを改めて表明します。安心して外交交渉・対話
の場に出て来てほしいと思います。

 最後に、今後日朝間で対話局面が始まった際に、再び「連絡事務所の設置」と
か「調査委員会の設置」を画策する連中が出て来ると思います。繰り返しとなり
ますが、北朝鮮は全拉致被害者を「いつ・誰が・どこで・何を」しているかを2
4時間厳重監視しています。どこに誰がいるか分からないという北朝鮮の欺瞞情
報に基づく提案に騙されることがないよう、一人一人が強く状況を把握していく
必要があります。皆様お一人お一人の力強いご支援とご理解を頂けますよう宜し
くお願い致します。

 そして最後に、日本政府の全力の解決に向けた行動を望みます(拍手)。

◆日本人被害者も時間がない

横田哲也(家族会事務局次長、横田めぐみさん弟)

 皆様、こんにちは。週末のお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。
今日配られた資料の中に、「家族会・救う会の新運動方針」があります。兄から
も話がありましたが、「親世代が存命のうちに」解決しなければということです
が、家族会では有本のお父さんと私たちの母だけになりました。また、北朝鮮に
幽閉されている日本人被害者も、「時間がない」のです。

 北朝鮮は医療体制が脆弱で、病気にかかったら死ぬかもしれない。そういう状
況にあるので、何としても早急に救い出したいと思います。

 テレビを見ますと、北朝鮮によるミサイル発射のニュースばかりで、日本人拉
致問題に関する情報はほぼ皆無です。何の動きもないことに「なぜなんだ」とい
う思いを抱くわけですが、水面下で少しでも進展していることを祈るばかりです。
それにしても45年経過していることに不思議さを覚えますし、日本政府が全力
を尽くして解決してほしいと思います。

◆現実の北朝鮮の状況は悲惨の一言に尽きる

 北朝鮮は今に始まったことではないのですが、貧困の極みにあります。これは
何十年も前から言われています。

 しかし、違法と思われる方法で獲得したお金をもとに、軍事に大方のお金を費
やし、決してお金が潤沢にあるということではなく、現実の北朝鮮の状況は悲惨
の一言に尽きると思います。

 日本で暮らしていると、言葉では「大変だね」ということになりますが、北朝
鮮国民や日本人拉致被害者が強いられている苦しさや悲惨さを理解することは難
しく、私も実際のところよく分かりません。脱北者の話を聞くと、「地獄にいた
方がまし」というくらい悲惨な状況です。一日も早く被害者を救い出さなければ
ならないと感じています。

 今少し冬から春に移行していますが、少し前の冬は凍てつく寒さなのに暖を取
ることが出来ない環境にあり、夏は猛暑なのに電力需給が脆弱ですから、涼むこ
とが出来るのはごく一部の上流階級の人間のみで、許しがたい状況です。文句を
言えば処刑されますから、この中で生きている人は、「何のためにいきているの
か」、「金正恩は何をやっているのか」と思っているに違いないと思います。人
間としての気持ちを私たちが、日本が、できることをやっていければと考えてい
ます。

 政府から配給される食料は雀の涙であり、一日一日をどう過ごすのかといった
状況にあると聞いています。配布資料に西岡先生の「食糧危機」に関する論文が
ありますが、日々厳しい状況にあると思います。苦しむ人達に何とか手を差し伸
べたいと思うわけですが、一個人では何も実行することができないのが辛いとこ
ろです。

 また、実行しても困った人には届かない体制ですので、何をするのが一番いい
か分かりませんが、貧困状況から脱することができるように、我々もできること
をやっていかなければならないと思います。

 そんな苦しむ北朝鮮国民や日本人拉致被害者のことを、金正恩というリーダー
は虫けらとしか思っていないのでしょうが、そうは言っても、この苦難からの脱
却のために喉から手が出るほど日本からのお金がほしいのではないかと思います。

 日本政府はまたとないこの状況(機会)を逃すことなく、あらゆる手段を使っ
て、北朝鮮が食いついてくるようなアプローチをしてほしいと思います。

◆政府はあらゆる事態に対応できる態勢を

 一方で、金正恩が国際的な圧力に耐え兼ね、常軌を逸した状態に陥って、日本
に向けてミサイルを発射し、日本の領土・領海に着弾して国民に犠牲者が出るこ
ともあり得ます。

 そういうことがないように、自衛隊による防衛体制は訓練によりしっかり準備
出来ていると思いますが、改めて万全を期してほしいと思います。

 また、この苦しい状態で北朝鮮国内でクーデターが起こらないとは限らない。
日本人拉致被害者を一人も漏らすことなく救出できるように、米軍とのすり合わ
せをしてほしいと思いますし、今の韓国政権は前政権と違って日本のこと、全体
のことを考えられる政権ですから、これと連携して、万が一の時にも被害者全員
が帰ってこられるよう政府は粛々と進めてほしいと思います。ありがとうござい
ました(拍手)。

◆「ついに金正恩政権は人民に戦争を布告した」

西岡力(救う会会長、麗澤大学客員教授)

 今日もお忙しい所、集まってくださってありがとうございます。

 ほぼ1か月経ってしまったのですが、2月26日に家族会・救う会の新しい運
動方針を決め、3月1日に岸田総理にお会いして、この内容を説明し、そしてお
話しを伺うこともできました。

 今拓也さん、哲也さんから話があった通りですが、北朝鮮の内部情勢がどうなっ
ているかについてお話しし、また運動方針にも書きましたが、日本政府がこの運
動方針についてどういう立場であるのかということも補足でお話しして、そして
今後の見通しについて、また今後我々は何をしていこうと思っているのかについ
てお話ししたいと思っています。

 まず北朝鮮の内部情勢ですが、参考資料として今発売されている「月刊WILL」
5月号に私が書いたものをお配りしました。私は「月刊WILL」に毎月、「月報朝
鮮半島」というのを連載していますが、北朝鮮のことだけではなく、韓国のこと
も書いています。

 今回は「限界を超えた北の食糧危機」というタイトルで書きました。「昆虫食
にもすがりたい?」と副題がついていますが、これは編集部がつけてもので、北
朝鮮が昆虫食にすがっているという情報はないです。

 この原稿を書いていた時、2月22日付けて、北朝鮮全国に貼られた布告文の
写真を入手しました。社会安全省布告文というものですが、壁新聞のような感じ
のものです。「偽商品を作ったり、密輸密売する者たちを厳重に処罰することに
対して」というタイトルのものです。

 その中で、「反犯罪闘争は熾烈な階級闘争、国家と人民の運命をかけた、死ぬ
か生きるかの戦争だ」、「犯罪の動機と目的、形態、対象に関係なく犯罪に該当
する行為を行った者たちを一人残らず探し出して法的な刃(やいば)で容赦なく
懲罰し背骨を折ってしまうだろう」と書いてありました。

 この「背骨を折ってしまうだろう」という表現が北朝鮮人民の中でも話題になっ
ていて、「ついに金正恩政権は人民に戦争を布告した」という噂が流れていると
聞いています。

◆今年は3月から食糧危機

 まず治安が乱れています。別の言い方をすれば犯罪が跋扈(ばっこ)している
ということです。それに対して、犯罪との闘争が「国家と人民の運命をかけた、
死ぬか生きるかの戦争だ」と金正恩政権は布告文を出して全国に貼りだした。そ
して、「一人残らず探し出して法的な刃で容赦なく懲罰し背骨を折ってしまうだ
ろう」と。

 どこの国でも犯罪はあるのですが、そのようなレベルであれば「死ぬか生きる
かの戦争だ」という必要はないわけです。特に今治安が乱れている。犯罪が跋扈
している。その理由は飢餓にあります。食べられないという生活からくる犯罪が
多発しているのです。そして夜9時以降は誰も歩けなくなった。

 社会安全省というのは一般警察のことです。国家保安省というのは政治警察で
す。社会安全省が布告文を出したのですが、社会安全員でも夜9時以降歩くのは
怖いそうです。何が起きるか分からない状況だそうです。社会安全員や地方の党
の幹部や行政の幹部が、夜何者かに襲われて、朝になったら道端で大けがをして
倒れているとか死体で転がっているという事件が起きていると聞いています。

 それがこの「犯罪との闘争」という布告文の背景です。でも食べるものがない
から、兵士たちも夜は強盗になる。一般人でも力がある人たちは食べ物があると
いうことが起きているのです。

 去年も平壌で配給が止まったのですが6月頃でした。今年は3月に一般住民へ
の主食の配給が止まっています。もちろん平壌でも配給だけでは食べていけない
ので、市場で買ったりして食べているから、配給が止まったからすぐ皆が餓死す
ることはないのですが、平壌に住むということは配給があるという特権があった
からです。それがなくなってきている。

 しかしチャンマダン(市場)で物を買うにはお金がいります。平壌に住んでい
ても、男は職場に通わなければならない。平均賃金は6千ウォンとか7千ウォン
です。今米1kgが市場で6千?7千ウォンですから、一月の月給で米1kgしか買
えない。

 だから奥さんが商売をしないと食べていけないのですが、平壌で配給で暮らし
ていた人たちはその商売に慣れていないのです。党や治安機関や行政機関では機
関が配給をしていますが、それも3月になって国家保衛省という政治警察の配給
は本人だけになりました。家族の分は止まったと最近聞きました。

 まだ3月ですから、去年の秋の収穫から半年も経っていないんです。北朝鮮で
一番苦しいのは6月です。韓国では昔「ポリコゲ」という言葉がありました。麦
の峠という意味ですが、秋撒き麦の収穫が3月終わりか4月くらいにあります。
そこまでなんとか食べて行けば、餓死しない。そこまで持たないで種もみまで食
べてしまったという話が新聞に、1960年代、70年代にはありました。

 北朝鮮は寒いので秋撒き麦はできないんです。6月終わりにまずじゃが芋が収
穫される。地域によって違うようですが、その後とうもろこし、そして米となり
ます。だから4月、5月、6月初め頃が一番苦しいのです。今年は3月から苦し
くなってきている。

(2につづく)






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