救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

フジテレビの「キム・ヘギョン独占映像」について(2002/10/25)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2002.10.25)

■フジテレビの「キム・ヘギョン独占映像」について
                      荒木和博

 先程からフジテレビで独占映像として横田めぐみさんの娘であるキム・ヘギョンさ
んのインタビューを流していますが、私はこれについて強い違和感を持ちました。

 番組の中では「初めて語られる真実」と言っていますが、そもそも北朝鮮のような
国で語られる言葉を「真実」などということ事態が不適切です。彼女が語っているこ
とが本人にとっての真実であっても、それが事実と異なることは十分に考えられるか
らです。

 日朝間の最大懸案になっている拉致事件で、その焦点のひとつである横田めぐみさ
んの娘を、本人の自由意志で北朝鮮当局が日本のテレビや新聞の取材を受けさせるは
ずはありません。当然それは北朝鮮の利益になるという読みがあってのことです。

 北朝鮮の利益とは、すなわち拉致問題によって高まった日本の世論を沈静化させ、
国交交渉をスムーズに運ばせることしかありません。孫娘に「お父さんは日本に行く
ことを許さないと思います。おじいさん、おばあさん、来てください」と泣きながら
訴えさせれば、横田家族会代表夫妻の心は当然揺らぎます。北朝鮮が狙っているのは
まさにそれであり、同時に、ご夫妻の気持ちをキム・ヘギョンさんに集中させ、めぐ
みさんを過去の人としていくことにあるとしか思えません。もし、その意図にまるま
る乗って番組を作ったとしたら、それは番組の良否を通り越して利敵行為とすら思え
ます。

 また、キム・ヘギョンさんは「おじいさん、おばあさんに会えると思って4回やっ
てきたのに…」といった趣旨のことを言っていました。1回目は9月17日の小泉訪朝時、
梅本和義駐英公使が会ったときで、4回目はこの取材です。
途中に入っているのは9月29日からの調査団で斉木団長らが会ったときですから、あ
と1回は何なのでしょう。そう考えるとこの15歳の少女も北朝鮮の謀略の道具に使わ
れているのではないかと思わざるを得ません。

 私がこれを気にするのは、独裁国家に拉致されて閉じこめられている人々を救うと
いう意味から考えたとき、救出運動というのは一種の戦争であり、その中においてマ
ス・メディアは重要な情報戦・謀略戦の道具だということです。わずか5秒の映像が、
1行の報道が事態を激変させることもあり、それだけにこのデリケートな状況の中で
の報道には充分注意をいただきたいと思います。全部終わってからならそれがメロド
ラマ仕立てであろうと、ハードボイルドであろうと構わないのですが、今、たとえ制
作者は意図していなかったとしても、北朝鮮側を利するような行為は慎んでいただき
たいと思います。また、一説にはフジテレビはカメラの入国を北朝鮮当局に拒否され
たとの話があります。それが本当なら、カメラは朝鮮中央放送が担当したことになり、
ますます問題です。9時からの番組で私の懸念が的外れになることを祈るのみです。

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