救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

田中実さん事件で兵庫の会が刑事告発(2002/10/04)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2002.10.04)

■田中実さん事件で兵庫の会が刑事告発

 田中実さん拉致事件に関し兵庫の会(長瀬猛代表)は本日、兵庫県警を岡田和典副
代表が訪れ告発状を提出しました。原亮介兵庫県議と荒木和博救う会全国協議会が同
行しました。県警は吉竹次郎外事課長らが応対、受理の方向でできるだけ早く回答す
るとのこと。
 
 また、田中実さんの件に関し、田中さんと同じ施設にいた在日朝鮮人の男性が田中
さん失踪の翌昭和54年に失踪している事件が明らかになっています。もしこれが拉致
であれば、平成12年12月号の月刊「文芸春秋」に朝日放送の石高健次氏が明らかに高
敬美さん・剛さん拉致事件と同様、日本国内における在日朝鮮人の拉致事件として在
日社会にも大きな衝撃を与えるものと思われます。朝鮮総連がこれまでの過ちをすべ
て認め、日本国内での捜査に積極的に協力するとともに、北朝鮮本国に対し強い抗議
をし、日本人・在日・韓国人をはじめとする全ての拉致被害者の救出に全面的に協力
することを強く求めるものです。
 
 田中さん拉致事件に関する告発状の文面は次の通り。
 
 告発状
 
 告発人 北朝鮮に拉致された日本人を救出する会兵庫県協議会
     代表 長瀬猛  副代表 岡田和典
 
 被告発人 韓龍大(元中華料理店「来大」経営)
      (元住所)神戸市東灘区北青木2-9-25

 被告発人は、次の通り国外移送目的略取の罪を犯していると認められますので、お
取調べのうえ厳重に処罰して頂きたく告発致します。
 
<告発事実>
 被告発人は、田中実さん(昭和24年7月28日生まれ)神戸市兵庫区湊町1-264(昭
和54年発行神戸市立鷹匠中学校同窓会名簿による)を、北朝鮮政府および朝鮮労働党
の指示に基づき、国内外の協力者あるいは協力組織と共謀のうえ、昭和53年6月6日、
詐術を用いて出国させ、同年オーストリア共和国のウィーンにて同人を行方不明に陥
れ、かつひそかに北朝鮮国内に移送した(関係者の自供)ものである。
 被告発人は、現在に至る24年余月にわたり、北朝鮮当局あるいは朝鮮労働党が同人
を監禁もしくは軟禁していることを秘匿し続け、もって同人の原状回復が不可能な状
態に継続ならしめているものである。
 
<罪名及び罰条>
国外移送目的略取等 刑法第226条

■拉致議連総会、中川昭一新会長を選出、決議採択

 拉致議連は10月4日国会内で総会を開催、石破茂会長の入閣に伴う退任を受けて中
川昭一衆議院議員(自民)を会長に選出しました。また総会では以下の決議ならびに
北朝鮮に対する声明を発表しました。

★決議 「拉致問題に関する現地事実調査結果」報告を受けて

 九月十七日の日朝首脳会談での金正日総書記からの拉致問題に関する発言を受けて
派遣された「拉致問題に関する事実調査チーム」は行動範囲の制約と時間的制約の中、
よく懸命に調査されたことに敬意を表する。

 しかしながら、その調査結果内容は到底事実と認定するには程遠く、更にいっそう
の真相解明のための調査が必要であると思われる。
 そこで当議連は、政府に対し以下の通り要望する。

一、本件は日本国内で起きた犯罪であるとの事実を忘れることなく、必要な調査を進
めること。

二、被害者本人と判断して差し支えないとされた人々について、一カ月以内を期限と
して配偶者並びに家族を含めて日本に取り戻し「原状回復」させること。

三、死亡とされている方々については、更に真相を究明するため、先方が提示してい
る不可解な部分の解明を要求し、調査を進めること。

四、まだ警察庁によって認定されていない新たな拉致被害者のケースについても、事
実関係を捜査した上、早急な「原状回復」を求めること。

五、拉致が北朝鮮による国家的犯罪であることを認めさせ、必要な処罰と補償を要求
すること。

六、本問題が解決しなければ日朝交渉に重大な支障をきたすことを北朝鮮に認識さ
せ,日朝交渉に入らないこと。

七、このため、拉致問題の全容解明及び問題が解決するまでは、破綻した朝銀信組の
処理を無期限停止することや万景峰号など日朝貿易の規制、北朝鮮への送金の停止な
ど、所要の措置をとること。

 右決議する。

   平成十四年十月四日

★北朝鮮に対する声明

 二〇〇二年九月十七日に行われた日朝首脳会談での貴国労働党総書記による日本人
拉致犯行の自白は、わが国民に多大な衝撃と強い怒りをもたらした。
 この自白を受けて行われた日本国政府「拉致問題に関する事実調査チーム」による
調査結果内容は、皮肉にもわが国に貴重な資料をもたらしてくれた。即ち、言論の自
由のない独裁国家という貴国の実態と、その体制維持のために事実を隠蔽し、嘘を並
べ立てた虚偽の報告に過ぎないと言うことである。
 この報告を拉致被害者の家族は、「全く信用に値しない。拉致された家族はきっと
生存しているとの確信を持った」と言う趣旨の発言すらしている。
 わが国民は、本問題の根本的解決無くして貴国との友好の出発はありえないとの認
識に至っている。また、以下の点において、もはや貴国の日本人拉致犯罪解明に対す
る誠意を確認することができない。
 
一、北朝鮮は「現段階で可能な限りの情報を提供する」と言いながら、拉致被害の実
態解明のためのわが国調査団に対して必要な便宜を提供していない。

一、大韓航空機爆破事件、亡命工作員証言を否定するために隠蔽を行っている。

一、日本側で既に明らかとなっている事実だけは追認した上で、整合性を保つために
真実を捻じ曲げようとしている。

一、死亡とされる人々につき、死亡の原因があまりにも不自然であり真実を隠蔽して
いるとしか思えない。

一、死亡とされる人々につき、墓所が流出した件が多く、証拠隠滅としか思えない。

一、一連の拉致が組織的犯行であり、行われた拉致誘拐犯罪は既に提起されている件
数のみとの報告となっているが、既にわが国では新たな拉致疑惑が浮上していること
から勘案しても、本報告が虚偽であると断定せざるを得ない。

 本問題を解決する鍵は、唯一貴国の側にあること、そしてもはや貴国の誠意をわが
国国民に伝えるには、拉致被害の真実を洗いざらい自白すること以外ないことを自覚
すべきである。
 また、貴国が本問題解決に誠意を具体的な形で示さない限り、わが国民は今後、貴
国との国交交渉の中断、経済制裁を含むあらゆる制裁の可能性が我が方にあることを
自覚すべきである。
 
   平成十四年十月四日

  北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟


■麟山の洪水について疑義

 以下は北朝鮮の農業問題に関する第一人者であり、NGOの一員として何度も北朝
鮮に入っている平田隆太郎さんからいただいた情報です。ご参考までお知らせします。

 ニュースで「黄海北道麟山の墓が95年の洪水で流された」ということでしたが、
疑問に思いました。
 
 私は、95年の年末に黄海北道麟山郡と銀波郡にNGOの一員として行きました。9
5年は夏から秋にかけて洪水があった年で、洪水で崩壊した銀波橋はその象徴的な場
所でした。水位が10メートルは上がったかと思われる状況を見ました。しかし、同
じ黄海北道の麟山ではダムの決壊による洪水があったとの話は聞きませんでした。も
しあったのなら説明してくれてもよかった筈です。それがなかったので、今回の説明
はどうもおかしい気がします。なお、麟山と銀波は銀波川でつながっており、当時麟
山でも何らかの被害があった可能性はあります。
 
 また、墓の下の遺骨が流れるほどの洪水だったのか疑問に思います。銀波橋の河川
敷では洪水の危険を承知の上で、穀物が植えられていました。これはこの国では一般
的なことです。しかし河川敷に墓があるとも思えません。となると山の傾斜地に墓が
あるのでしょうか。北朝鮮では傾斜地もすべて耕されていますからどこに墓があるの
か分かりませんでした。この国ではどこに行っても山肌に洪水による土壌流出の後を
示す白い筋が多数見えます。洪水による土壌流出の被害を誰でも知っている筈で、土
が流れやすいところに墓を作るとも思えません。

 さらに、平壌空港の中でも、会社の空き地でも、土のあるところにはすべて何かが
植えられている国ですべての庶民に墓があるのかどうかも疑問です。燃料がない国で
二度も火葬にしたというのも疑問です。

■今後の活動について

 大阪 10月5日(土)13:00?会場前で街頭活動
          14:30? 集会
 阪急豊中駅西口前、「エトレ」ビル5F ステップホール
 (連絡先・朝生万里子大阪の会代表 06-6846-9567)

 東京 10月6日(日)
 13:00?16:00 於 東武線浅草駅前広場(松屋デパート前)
 (救う会新潟・東京在住会員主催)

 東京 10月7日(月)18:30?於・日本橋公会堂
  (連絡先・中村実地方議員の会事務局長 090-8499-9388)

 茨城 10月8日(火)18:00?19:00 街頭活動
  於 常磐線牛久駅西口
  (連絡先 鹿志村清一 090-9831-5801)

■各救う会関係者及び報道関係各位--ご家族への対応について

 何度も同様のお願いをしておりますが、最近拉致問題に関する動きが激動とも言え
る状態になって参りました。これによってご家族の肉体的、精神的負担も限界に達し
ておられます。各救う会は最大限の配慮をしていただき、各地のイベントへのご家族
の参加は可能な限り少なくしていただき、救う会がそれを補うようご協力お願い申し
上げます(もともとそれが救う会の最大の存在意義でもあります)。たとえそのよう
な意図がなくても結果的にご家族を利用してしまうことがないよう充分ご留意下さい。
 
 また、報道関係者の方々も過度の取材(家族会の方々に限らず、可能性のある事案
の方々のご家族に対しても)がなされることのないよう、ご協力を重ねてお願い申し
上げます。
 
 特に最近調査団の資料がご家族に渡され、その一部が非公開となったため、それを
手に入れようと誘導尋問的な取材まで行われているようです。相手が政治家など、マ
スコミを相手にするのが仕事の一環ともいえる立場の人であればそのような手法も許
されるのかもしれませんが、ご家族は全くの一般人です。充分なご配慮をお願いしま
す。

 もし、今後そのようなことが見受けられる場合はご家族とも相談しますが、取材に
制限(たとえば同じ社のすべての記者に対してメールニュースの配信を止めるとか、
やり方が悪質な場合は取材を拒否するとか)することもありえます。取材をしていた
だき、報道していただくことは私たちにとって大変プラスとなることですので.でき
るだけしたくありませんが、とりあえずご留意いただければ幸いです。
 
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救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
TEL 03-3946-5780/FAX 03-3944-5692 http://www.asahi-net.or.jp/~lj7k-ark
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担当:荒木和博(事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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