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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

1回は拉致解決のチャンスが来る?東京連続集会報告5(2018/08/10)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2018.08.10)

■1回は拉致解決のチャンスが来る?東京連続集会報告5

◆北朝鮮との国交正常化なんて

飯塚繁雄(田口八重子さん兄、家族会代表)

 皆さん、こんばんは。この回も102回、こんなに長くかかるもんでしょうか
ね。被害者家族が中心になりますが、この問題が解決できない、あるいはしない
という論議がどこかにあるんじゃないかと思います。

 我々は活動を始めてもう21年。当初は北朝鮮との国交正常化なんてありえな
いという考えを持って活動してきたわけです。国家犯罪を冒した北朝鮮と、無条
件で国交正常化なんてできる筈がないですよね。

 だが今論議になっていますが、これは日本との問題をすべて解決したあげく、
特に拉致問題を解決したあげく、正常化状態になった上でお互いに結ぶ。そして
将来を明るくしていくというパターンになっていくと思います。そういうことが
今ここで論議されているというのが私は非常に残念です。

 特にバッジをつけている方々が多い。そういうことがずるずると続くとすれば、
安倍総理が今頑張ってやっていこうとすることに足を引っ張ることになる。我々
の感じ方としては、北朝鮮の思うままに、またなってしまうという心配もありま
す。

 従って、日本国全体が日本人としてこの問題に正面から当たるべきだと思いま
す。それがあやふやな状態にあるから北朝鮮から色々な面で足元を見られ、いい
ように扱われ、結局は北朝鮮を利することしかできなくなる。そういう結果になっ
てしまうことが心配です。

 この問題は今年中にきちっと解決しなければいけないんです。そういう気持ち
は我々は長年持っていますが、長い間だまされ続けてきた日本。これはアメリカ
もそうでしょう。

 今度こそはと思います。西岡先生から9回の裏という話がありましたが、もう
時間がないんです。私たちは安倍総理に面会した後、この問題は今が最大のチャ
ンスである、と。このチャンスを逃してはならない。

 具体的に言えば、トランプ大統領が拉致問題を国際社会に問題提起した。北朝
鮮に向けても直接、日本人拉致問題に言及し、解決をうながした、という大きな
動きがあったわけです。

 これについては今までになかったことなので、私たちとしては相当期待を持ち
ました。素人が見ても、アメリカのトランプ大統領はすごい権力を持っており、
そういう強い人が北朝鮮に向けて、日本人を返せと言った時に、即反応がある筈
と思っていました。

◆焦らず、解決につながる動きだけを

 ところが、米朝会談では、日本人拉致問題に単に言及しただけ。言いましたよ。
これだけで終わってしまっている感じがあります。実際には、解決につながる色
々な動きをしていただいたと思います。しかし、私たちとしては今までのように
変に焦ってガサを掴むというようなことを絶対してはいけない。

 焦るというのは、何でもかんでも動いてみるとか、なんとか宣言をもう1回見
直せとか、調査委員会を作れとかいうことですが、そういうのはもうとっくに終
わっているんです。

 時間もない。拉致しているのは事実です。その事実を事実としてはっきりと形
に表して、日本人拉致被害者の帰国だけに的を絞って、集中して対応、論議をし
ていただきたい。

 物事を論議し、考えを出す時に、そのことが拉致被害者を即刻返すことにどう
結び付くのかということを考えてほしい。あまり直接関係ない話がよく出て、そ
れが独り歩きして、あるいはマスコミを騒がせ、国民を騒がせ、結局北朝鮮の思
うつぼになっているよという姿が心配です。

 今目の前にある目標は、北朝鮮で長い間待っている被害者を即刻返せというこ
とで、そのために何ができるかということを実行していかないとだめだと思いま
す。その他の論議はいらない。日本人を早く返せ。そういう動きを政府にしてい
ただきたいと思います。

 焦るなというのは、何もしなくてもいいというのではなく、つまらない焦りの
ためにまた混乱して、あげくのはてはまた北朝鮮のペースにはめられて、何も解
決しない。そういうことではないようにしてほしいわけです。

 着実に、帰国に結び付けられる動き、考え方、対応をしてほしい。延長戦になっ
ては困ります。遅くても9回の裏まで来ていますので、それを意識して、一体と
なって被害者を取り戻すことを訴えたいと思います。

 国会議員が何十人か知らないけど、つまらない話を聞いたそうですが、日本の
国会議員である以上、日本の大きな問題である拉致問題を解決するのは義務なん
です。しかし、あまり深入りしない方がいいという雰囲気で今まで来た。

 またそういう雰囲気が長く続いたのはこの問題をやるべき人がやらなかった。
不作為の状態が長く続いていたのがとても残念です。この暑いのに色々な活動を
される皆さんも大変でしょう。9月、10月当たりに何かの動きがあるという噂
も聞いています。それがいい話ならばいいなという気持ちも持ちながら、安倍総
理が中心となってこの問題を解決することを期待しながら、さらに頑張るしかな
いですね。

 皆さんも応援してください。ありがとうございました(拍手)。

◆本当に金正恩が北朝鮮を統治しているのか

横田拓也(横田めぐみさん弟、家族会事務局長)

 皆さん、こんばんは。最近疑問が一つあります。それは米朝首脳会談前後くら
いからその気持ちが芽生えて、だんだん確信的に思っています。

 金正恩は北朝鮮国内では絶対的な独裁者であるわけですが、本当に彼が北朝鮮
を統治しているのかという疑問です。米朝首脳会談開催前には、家族会も日本全
体も世界も、どんなことが起きるのだろうかと期待を持ってニュースを見ていた
と思います。

 そして西岡先生や島田先生がおっしゃったように、金正恩は「絶対非核化する」
と。嘘か本当かはわかりませんが、それだけ彼れも追い詰められてトランプに対
して、アメリカに対して自分たちの立場をコメントしたわけです。

 しかし、米朝首脳会談が終わってから今日まで、状況は一切何も変わっていな
いということを、私たちはもう1回見つめなおさなければならないと思っていま
す。

 ましてや、非核化の全容の申告についても何一つ始まっていないわけですから、
島田先生もおっしゃっていましたが、ポンペオさんとボルトンさんの実務レベル
で、これから具体的な話を詰めるということでしたが、それすら具体的な進展が
ない。

 これを見れば、北朝鮮もしくは金正恩の本気度、もしくは米朝首脳会談で語ら
れたことの本気度、誠意というものは、おそらく一切ない。金正恩は個人的には
やりたいと思っているかもしれないけど、統治できない。軍部や情報機関がそれ
を妨害しているとすると、彼の意思では統治できないものがあるのではないかと
いう疑問を持ったわけです。

 北朝鮮は枝葉の問題についてニュースを上げており、完全にごまかしているな
と思います。つまり時間稼ぎを狙っているとしか思えない。もう少しこの件に関
しては、アメリカ、日本が強く対応していくべきと思います。

 直近のニュースでは、日朝の外相が接触するという噂も出ていますが、それ自
体にはあまり意味はないし、実効性もないと思います。北朝鮮という国は、トッ
プの金正恩だけが実験を握っていて、外務大臣は飾りに過ぎず、そこで語られた
ことは実効性が伴わないだろうと思います。

 今日の配布資料は「正論」の9月号ですが、西岡先生のページの前に私と山谷
元大臣の対談があります。そこでも私や家族会の基本的な原則論が書かれていま
す。是非お読みいただいて、今起こりつつある融和論の人間たちは間違っている
ことを、是非広めていただきたいと思います。

 また、島田先生から話がありましたが、ボルトンさんとは家族会は何度も会っ
ていますが、大統領補佐官になってからはまだ会えていません。ルビオ議員の話
もありました。家族会・救う会が是非早期に彼らに会えるよう調整していただき、
もう一度私たちの気持ちを投げ込む機会を作っていただき、日米の絆がどれだけ
強いかということを北朝鮮に知らしめてほしいと思っています(拍手)。

◆日米で北朝鮮の人権問題をもっと取り上げて

横田哲也(横田めぐみさん弟、家族会事務局次長)

 皆さん、こんばんは。米朝首脳会談が終わって以降、何一つ進展していないと
いう中で、島田先生もおっしゃっていましたが、朝鮮戦争の時に亡くなった米兵
の遺骨の返還ぐらいが唯一の進展だと思います。

 その遺骨の家族がアメリカにいるわけですから、そんなのは後回しでいいとは
口が裂けても言えませんが、一般論からすれば、骨よりも生きている人間を返す
方が先だろうと北朝鮮に言いたいですし、アメリカ政府にも、それはそれで重要
だけど、もっと優先すべきものがあると言いたいと思います。

 米朝首脳会談を始める前にアメリカ政府が、ゴールをどこにおくのか、どれく
らい解決しなかればならないとイメージしていたのかは分かりませんが、見たと
ころ目の前の中間選挙だけで動いていたのではないかと思っていました。

 ところが、先ほどの西岡先生と島田先生の話によれば、表面的な所だけ見ると
そう思われがちですが、ファクトの部分を見るとそうではないということが本当
だとすると、まだ安心はできませんが、アメリカ政府を信じていきたいと思いま
す。アメリカ政府と日本政府がきっちりと連携をとって進んでいってほしいなと
思っています。

 仮に、米朝首脳会談以降何も進展がないならば、当然日米が連携して、さらな
る金融制裁等をかけなければならないのですが、その制裁以外にも、集会がある
度に言っていることですが、もっと両国が北朝鮮の人権問題を取り上げていけば、
それが北朝鮮の嫌なところですから、降りてくるのではないかと思います。

 COI(北朝鮮における人権に関する国連調査委員会)の報告書についても、
マスメディアが、北朝鮮の現状はこうですよともっと知らしめてほしい、人権弾
圧があることを日本国民がもっと理解し、怒りが増せば、拉致問題だけではなく、
北朝鮮について関心がわくと思います。

 これは日本政府が作ったポスターで、津川さんは今かなりお年をめして大分弱っ
ている感じもありますが、ここにあるコメントは非常に大事だと思っています。
「あなたの心が、あなたの声が解決の力になる」とあります。思う心というのは
北朝鮮の現状が分からなければ思えないわけですから、メディアの方が北朝鮮の
現状を広く知らしめてほしいなと思っています(拍手)。

◆北朝鮮の難破船は本当に難破だったのか

本間勝(田口八重子さん兄)

 皆さん、こんばんは。今日は暑いところをありがとうございます。

 拉致問題は、先が見えない状態が続いています。今日本が何をすべきかと言え
ば、当然拉致被害者の取戻しですが、この拉致被害者がなぜ発生したかというこ
とです。そして今でも工作員の潜入が行われているということを、日本の国民が
自覚してほしいのです。

 というのは、東北地方に北朝鮮の木造船が何十隻も来ています。難破というよ
り、意図的に船を流して日本に上陸しているのではないか。本当に難破だったの
か。相当壊れているようですし、何十日も乗っている人が劇やせしていなければ
おかしいのですが、上陸してくる人間は、我々と同じような健康状態です。

 また何百キロも離れているところからどうして流されてきたのか。漁船員は北
朝鮮の軍人だそうです。軍人だから耐え忍ぶ力が相当あると思いますが、警察は
実態調査、真相究明をして、この人たちをどれだけ調べたのか。こうして北朝鮮
から日本に潜入してきているのです。昔の特定失踪者が発生した状態が起こり得
ることを言っていただければ、朝鮮は許せない、油断ができない国だということ
を知らしめていただきたい。

 東京オリンピックは2020年で、あと2年後になっています。この平和の祭
典に北朝鮮は、スポーツだからということで拒否はできないことになっています
が、拉致した人間を返さない国が、この平和の祭典に参加させていいのかなと思
います(拍手)。

 まずそこから北朝鮮を攻めていって、拉致被害者を返さなければ自分たちの国
は批判されて、東京オリンピックに参加する人たちが肩身の狭い思いをする。で
も北朝鮮の人たちは肩身の狭い思いなんかしてないですね。ずうずうしく韓国と
グルになって成果を見せようとしてくるわけですから。

 だから日本は、オリンピックの祭典の前には必ず被害者を返しなさいよと言う
べきだと思います。

 また金正恩ですが、先ほどもありましたが、軍部を押さえていないんじゃない
か。新聞を見ると、今もミサイルを作っている証拠があるそうです。もしこれが
真実だとすれば、あれだけトランプ大統領が非核化とミサイルの開発阻止を言っ
たわけですが、それが金正恩に届いていないわけです。本当に説得できたのかと
いうことが疑われるわけです。

 日本人拉致被害者を返しなさいとどれほど強く言ってくれたのか、ただ言いま
したよということなのかということです。ありがとうございました(拍手)。

◆忠誠心はないが、恐怖を与えて独裁統治している

司会(平田救う会事務局長) 今家族の皆さんから、金正恩は本当に独裁をして
いるのかという質問がありましたが、どうですか。

西岡 彼は若い指導者ですが、金正日が作ったシステムがあります。すべての決
済は金正恩のサインがなければできないというシステムです。軍部という存在は
ありません。軍の中に党の監視があり、すべて彼の所に報告が上がります。

 先ほど紹介した、最近まで北朝鮮にいた太栄浩(テ・ヨンホ)さんの本を読む
と、金正日時代よりももっと特殊とあります。金正恩がスッポンの養殖場に行っ
たらスッポンが死んでいた。怒って、帰りの車の中で、「支配人を殺せ」と言っ
たそうです。

 恐怖を与えて、自分が若いからばかにしてるんだろうとということに対して、
そういうことをする。軍の幹部も相当替えています。個人が独裁するシステムが
できているんです。

 黄長●(●は火へんに華、ファン・ジャンヨプ、元北朝鮮書記)さんは、後継
者は誰かという質問に、「そんなばかなことを俺に聞くな。中学生が継いでもあ
のシステムがある間は大丈夫だ」と。

 しかし、失敗はしています。人民の生活不安はあります。ただ、最近分かって
きたことは、そのシステムを動かしているのは組織指導部ですが、その組織指導
部でも彼は人を替えています。金正日が任命した人たちをどんどん排除して、金
正恩の側近に入れ替えている。それを指導しているのは与正(ヨジョン)さんと
いう妹です。

 恐怖が支配していて、下の人はこう言っているそうです。「太陽には近づくと
焼け死ぬ。遠すぎると寒くて死んでしまう。適当な距離を置かなければいけない」
と。みんなそう言って面従腹背している点では忠誠心はないんですが、力がない
ということではない、ということです。

◆9月23日(日)に国民大集会

 最後ですが、こういう複雑な状況の中で、日本の中でも色々な動きがあります。
我々は「全被害者の即時一括帰国」ということをアピールしなければならない重
要な時期です。9月23日(日)に、砂防会館で今年2回目の国民大集会を開催
します。近くちらしなどをお送りしますが、お誘いあわせの上ご参加ください。
本日はありがとうございました(拍手)。

以上


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