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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会・拉致議連 訪米報告-東京連続集会1(2017/10/10)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2017.10.10)

■家族会・救う会・拉致議連 訪米報告-東京連続集会

 9/11?15、横田拓也さんら家族会、救う会、拉致議連が訪米し、米政府、議会、
国連で様々な働きかけを行ってきた。横田めぐみさんの53歳の誕生日であるこ
の日、第98回東京連続集会で訪米報告が行われた。

 今回は、訪米した横田拓也家族会事務局長、山谷えり子自民党拉致問題対策本
部長、島田洋一救う会副会長が、西岡力・救う会会長の司会のもと報告した。

■家族会、救う会、拉致議連訪米報告

◆トランプ大統領が、北朝鮮による拉致問題を国連総会で言及

西岡 みなさんこんばんは。訪米報告に関係することがありますので、私から少
し報告します。9月28日の午後衆議院が解散されたのですが、その日に安倍総
理が家族会に会いたいという連絡があり、午前中15分でしたが、全国の家族が
集まって面会しました。

 要件は、安倍総理が訪米し国連にも行ったことについて家族の皆さんに報告し
たいということでした。9月17日の国民大集会が始まる前の昼食会でかなり時
間をさいていただいており、同じ月の28日に会っていただいたのは異例だと思
いますが、総理は冒頭、「9月17日の昼食会の時に、明日からニューヨークに
行きます。そこで拉致問題について世界に向かって発信してきます」と言い、成
果があったので報告したいと思われたと思います。

 解散の日というのはものすごく忙しい日ではないかと推測しますが、どうして
もという総理側からの要請で面会がありました。我々も内心、「もしかしたら何
か大きなことがあるのかな」と思いましたが、訪米以外の話はありませんでした。

 演説で北朝鮮問題以外のことはほとんど取り上げなかったことも話されました
が、トランプ大統領が国連演説で、「13歳の少女が拉致された」と明らかにめ
ぐみさんのことに言及してくれたことについて、2つの意味があると説明を受け
ました。

 このことは訪米団の成果でもあったと思っています。総理がおっしゃったのは、
トランプ大統領が「13歳の少女」に言及したことについて、1つ目の意味は、
国際社会はアメリカの大統領が国連でどのような演説をするか大変注目をしてい
る。その注目されている国連演説で、アメリカの大統領が日本人拉致について話
をした。これは国際社会へのアピールという点で大変意味があった、と。

 2つ目は、今後のアメリカの北朝鮮政策を考える時に、大統領が直接拉致問題
に言及したことは、拉致問題がアメリカの政策の中で重みをもつということだ、
と。

 この2つのことについては、我々が去年の9月から、北朝鮮の核実験とミサイ
ル発射がひんぱんになってから、このままいくと世界の北朝鮮問題は核・ミサイ
ル問題の嵐の中に巻き込まれて、拉致の旗が飛ばされてしまうのではないかとい
う強い危機感をもって、拉致問題と核・ミサイル問題を切り離して日本は拉致優
先でやってほしいとの運動方針をかかげて主張してきたのです。

 今まさに北朝鮮が核実験をやり、大陸間弾道弾の実験をして強い制裁がかかっ
た。その後トランプ大統領がツイッターで金正恩批判をし、金正恩が自分の名前
で「アメリカを攻撃する」と言っている状況の中でも、安倍総理の口からだけで
なく、トランプ大統領の口からも拉致問題が出たということは、旗が飛ばされて
いるのではなく、核・ミサイル問題で圧力をかけている大将が拉致の旗も掲げて
くれたというこで、それは大きな意味があったのではないかと思います。

 安倍総理もそう考えられたから、一月の間に2回も家族に会うのは異例中の異
例と思いますし、忙しい中ではありましたがご説明をいただいたものと思います。
それでその説明に納得ができました。

 そしてその背景にアメリカのトランプ政権が、北朝鮮について、そして拉致問
題についてどういうことを考えているのかということを、今日、三人からじっく
りと聞きたいと思います。

 もう一つ。この訪米は大変タイミングがよかった。大統領の演説ということか
ら考えると。実はタイミングは色々迷ったのです。5月に行こうかという話もあ
りました。毎年5月頃訪米してきたということもありましたので、トランプ政権
になって5月はどうだろうか、と。

 しかし、トランプ政権の人事がなかなか決まらなくて、行っても政権の中にパー
トナーがいない。オバマ政権時代の人たちがまだ役職についている。すぐ変わる
だろうという人に訴えてもあまり意味がないということで延期になりました。

 9月のこのタイミングも少し迷いました。実は加藤大臣も訪米するという話も
あって、国務省の副長官に会いたいと日程調整をしていたんですが、調整ができ
なくて大臣は行かないことになりました。

 大臣から、「一緒に行ってくれないか」という話もあったので、大臣が行かな
いなら今回も延期するかという考え方もあったんですが、これは拉致議連の山谷
先生や塚田事務局長が相談をされました。

 「家族会・救う会は今年中に解決」という運動方針を立てているが、自分たち
は国会が始まるとなかなか動けなくなる。アメリカの議会が開いていて、自分た
ちはまだ議会が開いていない時期に行けるというのはこのタイミングだ、という
ことでした。

 国務省の上の方の人に会えないとしても、できる限りのことをやるという立場
からすると、今行った方がいいのではないかという決断を拉致議連の先生方がし
てくださって、大臣とは一緒でなくても行くということでこのタイミングになり
ました。

 その時は、国連総会でトランプ大統領が拉致について演説してくれると、私は
そこまで読んでいたわけではありません。しかし、結果として直前に行くことが
できて、(拉致の情報をトランプ大統領に)打ち込むことができたのは大変意味
があったと思います。

 それだけでなく、今、アメリカが拉致を含む北朝鮮問題について何を考えてい
るのか。それはNSC(国家安全保障会議)と国防総省と国務省、そして議会、
シンクタンクを、ワシントンDCで回ってこられたので一定の輪郭が分かったの
ではないかと思います。

 また安保理事会の理事国の代表部をずっと回ってこられて、国連に対してもア
ピールができたので、今回の訪米は意味があったと思っています。

 では横田拓也事務局長からお願いします(拍手)。

◆我々の思いが大統領に伝わった

横田拓也(横田めぐみさん弟、家族会事務局長)

 皆様、こんばんは。いつもありがとうございます。現地時間の9月11日から
15日にかけて、山谷先生初め拉致議連の先生方と、救う会の島田先生と私とで
訪米してきました。

 ワシントンDCの大使館の皆様、ニューヨークにある日本代表部の皆様、今日
席におられますがスーザン古森ご夫妻に大変力強いご支援をいただき、我々の活
動を成功に導いていただきました。この場をお借りしてお礼を申し上げたいと思
います。ありがとうございました。

 山谷先生のほかに、元拉致問題担当大臣の古屋圭司先生と松原仁先生、そして
参議院の塚田一郎先生、衆議院の山田賢司先生が行ってくださいました。

 今回の訪米の目的は、西岡先生からも話がありましたが、今北朝鮮問題が核・
ミサイル等安全保障上の脅威の問題に脚光が浴びせられているわけですが、我々
が40年前から苦しんでいる人権蹂躙の問題、拉致問題が現在進行形で残ってい
るんですよ、絶対にそれを忘れてほしくないということを改めて訴えるというこ
とでした。

 そしてそれを具体的な形に変えるために、アメリカが以前やっていて解除して
しまった北朝鮮に対するテロ支援国再指定をしてほしいということを訴えること
でした。

 訪問先はワシントンでは、NSC、国務省、国防総省、シンクタンク、そして
上下両院の議院の方々、そしてニューヨークでは各国代表部です。その中で印象
に残ったことを3つお話したいと思います。

 まずNSCのポッティンジャー上級部長、私より年齢が若い方ですが、拉致問
題が現在進行形で解決していない問題であるということ、テロ支援国への再指定
を強く訴えました。彼は、再指定については活発に議論をしているということを
私たちに明かした上で、その理由の一つに拉致問題があるんだということも言及
してくださいました。

 そしてトランプ大統領から北朝鮮の人権侵害について調査するよう我々は指示
されている、とお話されていました。トランプ大統領は、我々が訪米した翌週の
ことですが、安倍総理と会うのでこの話を必ず伝えておくと話してくれました。

 このポッティンジャーという方は海兵隊にいたことがあって、海兵隊では誰一
人として取り残さない(で引き上げる)という考え方があるので、皆さんの考え
方、拉致被害者全員を取り戻すという考え方と一緒である、だから賛同できるん
だと言ってくださいました。

 そして彼自身が驚いていたのは、トランプ大統領と安倍首相が個人的な人間関
係がものすごく強いと言っていました。結果的に翌週にトランプ大統領が国連総
会の場で、姉について言及してくれたのは、まさにこのことなんだなということ
です。

 アメリカでは大統領にすべてのオプションを提示しなければならないと言って
いました。また、アメリカが北朝鮮と直接対話をすると、アメリカは制裁を緩め
るべきだというようなマイナスの圧力がかかるので、それは得策ではないと言っ
ていました。

 私は最後に、ポッティンジャー氏に、「トランプ大統領が家族や娘さんを愛し
ているように、私の父や母が姉を同じように愛している。でもそれが40年間で
きていないから、この悲しみを是非伝えてほしい」とお願いしました。「必ず伝
える」と言ってくださいました。

 おそらく、安倍総理が、もしくは日本の外交当局がすごく力強い外交力をもっ
て人権問題、拉致問題についてアメリカに説明してくれていたのだと思いますが、
この点において我々の思いが大統領に伝わったのかなと考えています。

 次に国防総省ですが、彼らのコメントをいくつかお伝えします。北朝鮮に対し
圧力が大事だという私たちの考えに賛成する、と。ペンタゴンは財務省や国務省
が交渉できるように裏打ちする役割がある、とおっしゃっていました。

 1週間前にトランプ大統領は、マティス国防長官、統合参謀本部と軍事的オプ
ションについて話をした、ということも私たちに紹介してくれました。軍事的オ
プションは本来望まないが、いざという時に即応できる体制を上にあげることが
大事だとおっしゃっていました。

 元々テロ支援国再指定は国務省の管轄で、国防総省の管轄ではないと理解して
いますが、私は、国防長官の口を通じてトランプ大統領に、テロ支援国再指定に
ついて伝えていただきたいとお願いしました。

 印象に残った3つ目は、ニューヨークに移動して、アメリカの代表部に、シソ
ン次席大使に会った時の話です。我々は被害者の当事者という形で訪問したわけ
ですが、その女性大使は、「あなたのような民間人の生の声を伝えることがとて
も大事だ」とまずお話されました。

 そして、「皆さん方が、各国代表部に会うと聞いているけれども、私もその後
を追って、各国代表部にこの話について伝えに行く」とおっしゃってくださいま
した。すごく心強く、ありがたいコメントでした。

 そしてテロ支援国再指定についても、「真摯に考えていきたい」と、そして
「多くの当局に会うだろうから今回の訪米はものすごく大きな意味があるだろう」
と言ってくださいました。

 私たちは、前日に会ったポッティンジャー氏とシソン次席大使にしか会ってな
いんですが、「(アメリカ代表部の)ヘイリー大使からもこの件は大統領に伝え
る」とおっしゃいました。最後に、「あなた方の考え方に千%賛同する」と話し
てくれました。

◆大統領が言及したからといって安心するのではなく前進を

 以上が印象に残ったことですが、訪米前に意図していたテロ支援国再指定は、
今日現在はまだかなっていませんが、その後に金融制裁を発動したり、今朝のニュー
スでもイタリアが(北朝鮮)大使を国外追放したりとか、各国も同じようなこと
を追随して行っていることを見ると、概ね成功したと言えるので、今回の訪米は
今までにないくらいの成功だったと思います。

 一方で、これに安心してはいけないという気持ちもあります。私自身、母と一
緒に、ホワイトハウスでブッシュ大統領と会ったのは2006年だと記憶してい
ますが、大統領と会ってもこの問題が解決せず今日に至っていることを考えると、
トランプ大統領が国連の場で言及してくれたことは、ゴールではなく、救うべき
当事者は日本政府で、安心して歩みを止めてはいけないのです。

 今年は私の姉が拉致されて40年が経過しますが、本当に待つことはできない
です。私の両親も本当に疲れ切って、国民大集会にも出られないという事態が起
きています。これは色々なご家族においても同じようなことが言えるので、繰り
返しですが、大統領が言及したからといって安心するのではなく、それをテコに
して、日本政府は最速、最大の解決に向けた歩みを進めてほしいと思っています。
以上です(拍手)。

(2につづく)

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