救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国民大集会報告8(2016/09/30)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2016.09.30)

西岡 ありがとうございました。家族会の15人の方から訴えをいただきました。

 北朝鮮北部の台風災害についてひとこと解説をさせていただきます。

 小泉総理が二度目の訪朝をした時、日本は25万トンの人道支援としての食糧
支援を約束しました。5人の被害者の家族が帰ってきた時、その半分の12万5
千トンを出しました。

 北朝鮮はその後、「死んだ」と言われた人たち、「未入境」と言われた人たち
についての調査結果を出してきました。それが全部嘘でした。北朝鮮国民の遺骨
を「めぐみさんのものだ」、「松木薫さんのものだ」として、高温で焼いて出し
てきました。

 日本の技術で他人のDNAが出ました。あまりにも非人道的だということで、約
束した残りの12万5千トンを今も止めています。それ以降日本は人道支援を止
めています。世界で人道支援を止めるというのは異例中の異例です。でもあまり
にも非人道的で、これは骨を使われた北朝鮮の人にとっても非人道的です。

 だから北朝鮮が人道支援をしてほしいのであれば、今すぐ我々はできる準備が
ある。「あの骨が偽物だった」としてめぐみさんや松木さんが生きていると認め
なさい、と。それさえすれば日本は人道支援をストップしていることを開場でき
る、と。

 是非、そういう交渉をしていただきたいと思います。日本は何も非人道的な国
ではない。人道的なことをしたいんだ、ということです。

 先ほど民主党の渡辺周先生、自民党の山田美樹先生が来てくださいました。あ
りがとうございます(拍手)。

 続いて、特定失踪者問題調査会代表の荒木和博さんより、特定失踪者のご家族
の紹介と挨拶をいただきます。また特定失踪者の家族の中で、神谷慶五郎さんの
娘さん、北越優子さんにひとことご挨拶をいただきます。

◆特定失踪者ご家族紹介

荒木和博(特定失踪者問題調査会代表)

 まず今日お出での特定失踪者のご家族をご紹介します。

 昭和36年10月、神奈川県で失踪された齋藤正治さんの弟、齋藤良司さん
(拍手、以下略)

 昭和42年11月、北海道で失踪した神谷慶五郎さんのお嬢さん北越優子さん

 昭和43年4月、東京都で失踪された早坂勝男さんの兄勇治さんと、弟胞吉
(えなきち)さん

 昭和44年2月、京都府で失踪された別役桂子さんの弟さん、別役瑞久さん

 なお、日本政府のホームページには、拉致は70年代から80年代と書いてあ
りますが、以上の方々は60年代に失踪されています。

 昭和46年4月、愛媛県で失踪された山下綾子さんの従兄、長島清志さん

 昭和47年11月、東京都渋谷区で失踪された生島孝子の姉生島馨子さん

 昭和48年7月、千葉県で失踪された古川了子さんの姉竹下珠路さん

 昭和49年2月、佐渡市で失踪された大澤孝司さんの兄大澤昭一さんと茂樹さ


 ここまでの方が、先ほど久米裕さんの拉致から39年と言われましたが、日本
政府が認定している拉致被害者の中の久米さんより前に失踪された方々です。

 昭和49年4月、山形県で失踪されたですが、これは非公開ですのでお名前の
ご紹介を省きます。

 昭和59年6月、山梨県で失踪された山本美保さんの妹森本美砂さん

 昭和60年12月、兵庫県で失踪された秋田美輪さんの父秋田正一郎さん、姉
の吉見美保さんとご主、

 昭和62年11月、埼玉県で失踪された佐々木正和さんの姉佐々木美智子さん

 ここまでが1980年代です。この先は90年代になります。

 平成3年3月28日、韓国で失踪された大政由美さんのお母さん、大政悦子さ


 平成7年3月、大阪府で失踪された植村留美さんのお父さん、植村照光さん、
お母さんの光子さん

 平成8年4月、名古屋市で失踪された安西正博さんのお父さんが来る予定だっ
たのですが、体調を崩されて欠席です。

 平成10年4月、新潟県から韓国に行かれて失踪された中村三奈子さんのお母
さん、中村クニさん

 以上のご家族を代表して、今日北海道からかけつけた神谷慶五郎さんのお嬢さ
ん、北越優子さんにご挨拶をお願いします。

◆全国各地の議員の応援が心強い

北越優子(特定失踪者神谷慶五郎さん娘)

 大変長くなりました。私は1967年に、家族4人が海上拉致された神谷慶五
郎の三女です。

 実は、拉致じゃないかと気づいたのは、寺越事件の勉強会が札幌でありました。
その時に、「ひょっとしたら」ということでした。今日寺越家のご家族もご参加
されています。

 9人家族でした。ある日突然、1967年11月7日に、海上で突然家族の内
4名の男が連れ去られました。皆さんは、「漁をしている時に、魚を取りすぎて
沈没した」と。町中がそうでした。取りすぎて、欲張りすぎてという言い方です。

 父も兄も、弟二人も、小学校も、中学校も、高校も行かないで漁師をしていま
した。ミスるはずがありません。プロなんですから。漁師のプロです。私は50
年近く、父や兄、弟二人のプライドのために戦ってきました。父や兄、弟たちの
人権を返せ、と。

 だけども皆さんは、きっとあまり気づかれてないでしょう。残された家族、女
の家族が村人、町人から村八分にされた。私たち残った家族の人権はどうなるん
ですか。

 私は大きな声で言いたい。残された家族の人権を返せ。日本国憲法にも謳われ
ているように、人権を守る日本国だと。そのことを今日は訴えたい。

 たった今荒木代表から、ひとことご挨拶をと言われまして、突然のご挨拶でちょっ
とまとまりはないかもしれませんが、今日全国からこんなに力強い議員たちの応
援をいただいて、びっくりしています。

 3年前に大キャンペーンをやってくれました。特定失踪者問題調査会が、北海
道の特定失踪者84名を解明してくれました。その時、マスコミに追われて、マ
スコミが悪いわけではなく、24時間拉致問題でした。私は精神的に頭がおかし
くなりました。

 病院に入り、37キロになって、食事もできなくなりました。だけど多分、今
日ここにいらっしゃるご家族は、全員何らかの形で健康を害していると思います。
そのことを裏に背負いながら、みんな家族を待っています。

 私は毎日のように、飛行機のタラップから父、兄、弟2人の4人が一緒になっ
て降りてくる夢をずっと見続けてきました。もう73歳です。もう待てません。
どんなに待っても。でもこんなに応援団がいることを、今日本当に心強く思って
います。

 なぜ拉致と特定失踪者と区別の言葉があるんでしょう。それも私はとても不思
議です。北朝鮮に拉致された人を、一人も残さず健康で返してください。返すべ
きだ。そのことを今日は、聞いて頂いてくださった皆さんに深く感謝します。こ
れからもどうぞ宜しくお願いいたします(拍手)。

◆被害者の高齢化で北は取引材料がなくなる

荒木和博(特定失踪者問題調査会代表、拓殖大学教授)

 今の北越さんの思いは、様々な形で、ここにおられるご家族、来られなかった
ご家族が共有されていることであると思います。

 さて私がこの席に立ち政府をほめると、何か特別な意図があるのではないかと
思われるでしょうから、いつも通りにお話をさせていただきます。

 昨日(9月16日)自民党の拉致対と外交部会の合同会議があり、皆さん熱心
にやっていただきました。その中で一つ気が付いたことがありました。金杉・外
務省アジア大洋州局長が、説明の中で、「認定の有無に関わらず」という言葉が
ありました。

 これは別に金杉さんが悪いということではないのですが、ふと気が付いたのは、
「認定の有無に関わらず」というのは、最初の意図はどうだったか分かりません
が、現時点となってみれば、「認定の有無に関わらず何にもやらない」ことになっ
ているんじゃないかしか思えないということです。

 今日も来ていますが、調査会の常務理事の武藤さんは自動車会社に勤めていた
方ですが、よく言っています。「民間企業で10年間物が何も売れなかった時に、
『一生懸命やっています』というのは何の理屈にもならない」と。

 この10年間、ただ一人の拉致認定もできていない。警察庁の幹部に話を聞け
ば、「一生懸命やっているけど、なかなか証拠が集まらない」と。こういうのは
普通だったらクビになる。2年毎に変わっているわけですからそれでいいのかも
しれませんが、責任を誰もとろうとはしていないということです。

 この国の中では「防衛白書」がありますが、読んでいただくと、「拉致」とい
う言葉は一言もでてきません。先ほど中山議員がおっしゃっていたように、拉致
被害者の救出を日本独自でやるという意図がそこには全く見受けられないのです。

 今日は、特定失踪者問題調査会の代表としてお話をしておりますが、もう一つ
代表をしている予備役ブルーリボンの会が来月本を出します。これまでシンポジ
ウムなどで色々議論をしてきたものの集大成なんですが、「なぜ自衛隊が拉致問
題に関わってこなかったのか」、「関わるとすればどういうふうにできるのか」
ということについて具体的にまとめたもので、『自衛隊幻想』という名前で本が
出ることになっています。

 なぜこの国は、安全保障の中に拉致問題が入ってこなかったのか、そしてどう
しなければいけないかについてお考えをいただきたいと思います。

 このところ度々申し上げているんですが、ご家族の高齢化、今日も横田滋さん
がお見えになっておられませんが、ご家族の高齢化はこちらにとって困るだけで
はなく、北朝鮮にとっても明らかにマイナスになるはずです。取引材料がなくなっ
ていいくわけですから。

 ご家族や拉致被害者がみんな死んでしまったら、向こうは取引材料がなくなり
ます。その時日本に残るのは恨みだけです。それが彼らにとって利益になるのか。
もし利益を得たいということを考えるのであれば、今この中にも北朝鮮に話が通
じる人が来ているでしょうから、是非とも伝えていただきたい。今のうちに返す
方が身のためだ、と。そうしないとやがて爆弾を日本が落とすことになりますよ
(拍手)。

 憲法で、交戦権はないとか軍隊を持たないとか言いながら、イージス艦も戦闘
機も戦車も持っている国なんですから。何をするか分からないということを、しっ
かりと伝えていただきたいと思います(拍手)。

 最後にひとこと。ここにお出での皆さん、ずっと前からやってこられた方も多
く、今日初めて来られた方も多いと思いますが、是非ともお願いです。14年前、
あの時小学校に入るかどうかという子どもが今二十歳になっています。私が大学
で教えている学生はみんなそれくらいの年齢です。

 みんな拉致を知りません。私もずっとやってきましたから、みんな知っている
ような気持ちになっていたのですが、そんなことは全くない。育ってきて、まだ
全然知らないという子どもがたくさんいますし、知っているつもりでも、我々で
も忘れてしまっていることがたくさんあるので、是非とも今日、様々な聞かれた
話をあちらこちらに伝えていただきたい。

 それから自分ができること。これはそれぞれの場所で、地域のコミュニティで
も結構ですし、あるいは議員さんは議会を通じて、マスコミの方は報道を通じて、
また歌舞音曲なんでもいいと思います。私もこの間、初めて小説を書きましたが、
ご自分のできることを何でもいいですから一つやっていただきたい。

 オールジャパンで、みんな同じように、お互いに傷口をなめあって責任を取ら
なかったら、絶対前に進みません。進んでこなかったんですから。進めるために
は、新しいことをしなければならない。大変僭越ではありますが、ご自分に今で
きることは何なのかと改めてお考えいただき、是非とも実行していただきたいと
お願いして、私からのご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました
(拍手)。

(9につづく)



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