救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

ストックホルム合意から1年半‐被害者救出のために今必要なこと 東京連続集会報告5(2015/11/27)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2015.11.27-2)

■ストックホルム合意から1年半‐被害者救出のために今必要なこと

◆政府、官邸含めてベクトルを合わせた形で是非役割を果たしてほしい

飯塚繁雄(田口八重子さん兄、家族会代表)

 みなさんこんばんは。今日の話を色々聞いて、つくづく思ったんですが、非常
に難しい。この問題を解決するためには本当に難しい議論がたくさんある、また
時間がかかると直感しました。

 私たちは待ちに待って、しかし今年もあと1か月しかありません。また2年も
3年も待つんですかという心の問いかけがあります。確かにこの問題は長年かかっ
ている難しい問題かもしれませんが、国民の暮らしと安全を守ることだけなんで
すよね。そのために何ができるかということも当然必要なんですが、法律の問題
とか色々あります。

 ある中学校で講演会をやりまして、生徒の一人が、「こういう問題があること
をはっきり分かっていながらなぜすぐ解決できないんですか。解決するのは国の
仕事でしょう」と単純に言うんです。まさにその通りなんですが、そこまでにい
く難しさをつくづく感じます。

 そういう意味では、我々は色々理論武装はするんですが、私たちははっきり言っ
て、どんな方法でもいいから早く返してほしい。これだけなんです。

 流れの中では色々意見はあります。例えばこの前、総理に面と向かって言った
のは、「私たちは報告書はいらない。被害者の一括帰国、これだけを集中して考
えてほしい」と直に申し上げました。

 それに対するコメントは特にありませんでしたが、私たちの気持ちは、当然総
理は分かっているでしょう。

 また、日本があらゆる組織、あらゆる団体、議会を含めて、いわゆるオールジャ
パンになっているかということを問えば、全くそうなっていないと私は思います。
さっき甘っちょろいという話もありましたが、そうしなければ北朝鮮がそういう
ふうに受け取る状態を作ってしまっていると思います。

 実はこの間、新潟の集会で、国会議員の先生方に全部バッジをつけてもらいた
いと言ったら、「やる」と言っていました。言論の姿も、日本は相当怒っている。
今度こそださまれない、というようなことをまず見せつけることも大事だと思い
ます。

 活動と言っても、もう疲れました。本当に。そうは言ってはいられないんです
が、皆さんと一緒に闘うしかないんです。今日は、アジア太平洋局長と金井課長
に会ってきました。「あなたたちは私たちの気持ちは十分承知でしょう。だけど
今までの色々な経過を見るとあまり評価がない、できないとみんなは思っている
し、私も若干感じます。特に今回は政府、官邸含めてベクトルを合わせた形で是
非役割を果たしてほしい」と言いました。コメントはありませんでした。

 何をやればいいのか、我々は考えなければいけないんですが、皆さんに頼るし
かない、お願いするしかないというのが、相変わらず私たちが経たされている立
場です。またご支援宜しくお願いいたします(拍手)。

◆中山先生が、「被害者を加害者の元に返すということは絶対ない」

横田 滋(横田めぐみさん父、家族会前代表)

 先ほど、中山先生から、北朝鮮が(被害者を)日本に研修みたいな形で(一時
帰国として)出すという話があった時のことなんですが、我々には正式のもので
はないかもしれませんが、家族会の意見も聞かれました。人数も今より少なかっ
たわけですけど、その時には日本に帰りたいとか、もう帰らないとか両方のこと
があるわけです。それは本人たちが一番困るので聞きましたら、「やはり日本に
行きたい」という答えがあったようです。その時中山先生が、「被害者を加害者
の元に返すということは絶対ないから」と言ってくださったのですが、そうする
と出張ですから、財産をたくさん持ってくるとか、貴重品を持ってくることはで
きなかったわけです。

 (北朝鮮の随行者の)男の人は年配の方で、「(一時帰国の)約束は約束だ」
という人もいたらしいですが、そういうことがあったということです。それで結
局日本に来ることになったのですが、子どもを連れてくるのであれば簡単で、問
題はないんですが、子どもさんは帰ってこれないので、結果的には1年半くらい
遅れましたが、結局日本に久しぶりに帰ってくることができたわけです。

 それで仲間同士で新潟に旅行をして、そこでは北朝鮮のバッジをしていたんで
すが、そのバッジをみんなそこではずしてしまったりして、やっぱりこっちがい
いなあということになってしまった。それが結局通ってしまって、子どもさんも
帰ってこられたので非常によかったわけです。

 我々に権限があったというより、口をすべらせたのを聞いていたというような
ことではないかと思いますが、訪ねてきた人もいらっしゃいましたが、それは基
本的には中山先生がおっしゃったように、「被害者を加害者の元には絶対返さな
いんだ」という言葉が全体に広がりました。みなさん口ではそう言いますが、何
も権限はありませんので、そういうことが多少政府の方に役立ったのではと思っ
ています。

◆朝鮮の人と家族を作ったら返せないということなのかと思ってしまう

横田早紀江(横田めぐみさん母)

 みなさんこんばんは。色々なことを聞かせていただいて、私たちも長い活動の
中で、帰国なさった方がなぜ帰ることができたんだろうといつも思っていました
し、寺越さんの場合は北朝鮮の人と結婚をして、向こうで子ども、孫がいて、家
族ができあがっているわけです。

 蓮池さんや地村さんたちは、日本人同士で結婚して、帰っても向こうの国に差
し障りがないので、日本人として帰られたんだなあと思っています。曽我さんの
お母さんも日本人です。

 向こうで北朝鮮の人と結婚して、北朝鮮の人の子孫を残している人というのは、
寺越さんの場合でも、お母さんが何度も北に行って、何度も武志さんと会って、
本当にご苦労なさったけど、お母さんが「帰ってきてほしい」と言っても、武志
さんは「私はここの人と結婚してここに子どもたちがいて、孫がいて、そういう
家族がいるんだから、すぐにはい、はいと皆を連れて帰るわけにはいかない」と、
「分かってください」と泣きながらおっしゃったことも本人からお聞きしていま
す。

 めぐみが再婚したという人がどういう人か分かりません。最初の金英男さんは
韓国から連れていかれた人で、この人は同じような被害者で、ウンギョンさんと
いう子どもが生まれましたが離婚をして、西岡先生の情報だと、北朝鮮の誰かと
結婚して男の子がいる。向こうのどこにいるか分かりませんが、北朝鮮の人との
家族ができあがっているわけです。

 増元(るみ子)さんたちはアベックで拉致されましたが、それぞれが北の人と
結婚しているのかそれも分かりません。もしもそういう形になっているとすれば、
向こうは北朝鮮の人としての待遇というか、生活パターンを与えて、向こうの思
想で生活するようにさせているから簡単に返せないのかなと思ったりします。

 蓮池さんや地村さんを見て、寺越さんを見ていると、そういうことなのかなと
自分なりに思っています。

 けれども、拉致をされたことは犯罪に遭ったわけで、それは今中山先生が言っ
たのと同じ考えを私はしています。外務省を今まで信じてきました。「田舎のば
かなおばさん」と言われても、本当にその通りで、そんなおばさんでも日本では
38年間がんばれるんですよと言いたいくらいです。

 そういう犯罪に遭った者は、必ず国が大切な国民を取り戻すのは当たり前のこ
とで、人間の心として当たり前のことですから、そのことだけはどの代の方かが
必ずやり遂げなければならない。ちょうど今、そういう時に来ているんだと、危
険の中でもそれを感じています。

 この間の県民大会の時でも、伊豆見先生が色んなことを話されますが、「調査
書を日本は押し返してばかりいるけれど、とにかく受け取って、内容を見て、お
かしければまた言えばいい。そういう方向でやらなければだめだ」とおっしゃっ
たので、私は、「それはちょっと違うんじゃないでしょうか」と。

 本当のことは私は分かりませんが、何を書いてくるか分からない。「そういう
ものを受け取ったら今度それを覆すのは大変なことで、そういうことではなく本
人を連れ戻すのが私たちの希望であり、国の大事な問題だと思います」とお話を
させていただきました。

 中山先生がおっしゃったように、今こそ安倍総理大臣と新しい加藤拉致問題担
当大臣と菅さん(官房長官)を含めて、もっと色んな知恵のある方を加えていた
だいて、本気で、今度こそ命を助けるぞという思いで、向こうに向かってしっか
りと突進していただきたいと思います。それだけお願いしたいと主張させていた
だきました。

 やはりどこかでそれをしないと、また、だらだら向こうの罠に引っかかってい
きます。私たちも頑張ります。中山先生のような方が、安倍総理の知恵のお一人
に選んでいただいて、一緒にやっていただければいいなと家族会のものはいつも
思っています。皆様もそのようにご支援くださいますよう宜しくお願いいたしま
す。ありがとうございました(拍手)。

◆拉致の犯人を追いつめろ

本間 勝(田口八重子さん兄)

 拉致問題が一番膠着しているのは、金正恩が決断しないから。それに対して拉
致はテロだと。今フランスでもテロの実行犯は爆撃されて死亡しましたが、その
ように犯人を追いつめるわけです。金王朝だって、結局は親父が実行を指示した
犯人なんですから、本当に日本人を、拉致被害者全員を返さないのであれば、国
連も人道問題で金正恩を刑事裁判にかけるぞとびしびし圧力をかける。

 日本では国内で潜伏している拉致の実行犯や協力者を警察がもっと真剣になっ
て追いかけて検挙してもらいたい。日本の警察も拉致問題に関しては怪しいとこ
ろがあるわけです。山梨県警なんかは、山本美保さんの遺体が出てきたと言って
いますが、それを今でもくつがえさないでいる。山本さんの家族は、それは違い
ますよと訴えているにもかかわらず、問題をあいまいにしている。

 そういう問題も掘り起こして、拉致問題を真剣に考えてやっていかなければだ
めだと思います。結局は金正恩を追いつめる。それに協力する在日の朝鮮総連の
悪さ加減を徹底的に暴くぞと。返さないのであれば、そこまでびしびしやるぞ、
と。そのような脅しをかけないとこの問題は進展しないと思います。ありがとう
ございます(拍手)。

◆本当に日本が被害者を取り戻そうという姿勢を見せているか

増元照明(増元るみ子さん弟)

 こんばんは。まず、フランスのテロの犠牲者のご家族にお悔やみを申し上げた
いと思います。その後、世界中でこのテロに対する厳しい目が向けられておりま
すが、日本の場合は、拉致は何年もかかって100人以上の人間が拉致され、人
生を奪われています。

 救う会は拉致はテロだと言っている。なぜ同じように考えられないのでしょう
か。なぜ安倍総理はこれをテロと認めて北朝鮮に対し厳しい姿勢を見せないんで
しょうか。飯塚代表がおっしゃったように、難しいことがあると私も思っていま
す。

 中山代表がおっしゃったように、日本政府は真剣に拉致被害者を救出するとい
う姿勢をみせればいいだろうということです。それが足りないからこのような状
況になっている。簡単なことなんです。それができるのは国民のみなさんです。
政府がやらないなら国民が大きな声を出すしかない。

 2004年に、小泉再訪朝が固まった時に、直前にメディアの方たちから聞い
たことがあるんですが、今回の小泉再訪朝の条件として北朝鮮が言っているのは
支援、もう一つは在日朝鮮人の地位確立だと。

 意味が分からなかったです。小泉再訪朝でなぜそんなことを要求するのか。そ
の後すぐ、朝鮮総連の党結成50周年記念に自民党の総裁として初めて祝いの言
葉を送ったんです。その祝いの言葉を言いに行ったのが甘利明さんです。当時の
官房長官であった安倍現総理は断った。

 テロをやった国を指示する日本の中の組織に対して、祝賀を述べられたんです。
これで、本気で拉致被害者を返せという姿勢が伝わるんですか。今回の人事もそ
うですが、先ほど菅官房長官が、「官邸主導でやる」というのであれば、官房長
官が兼任し、できれば中山代表と連立を組んで、中山代表を副官房長官にすえて、
そこで本当に官邸主導でやるという形を北朝鮮に見せる必要があるんじゃないで
しょうか。

 「形」と(いう小説を)菊池寛が昔書きましたが、重要なことなんです。相手
に脅威を与える形、これを見せないで本当に真剣にやっているのかということを
言いたい。いくら言葉で「官邸主導でやります」と言っても、これは見えないん
です。私たちにも見えないし、北朝鮮にも見えないでしょう。

 こんなことを続けていて本当にいいんでしょうか。西岡さんがおっしゃったの
ですが、ストックホルム合意の裏に朝鮮総連の居座りがある可能性がある。居座っ
ているんです。私も北朝鮮が何を望んでいるのか、メディアから聞いていました。
それは朝鮮総連があそこにいることだ、と。朝鮮総連の組織をまず確立すること。
それが、北朝鮮側が交渉の場で一番望んでいるのはそれなんですと言っていまし
た。結果的にこうでしょう。裏でやっているんですよ。

 本当に日本が被害者を取り戻そうという姿勢を見せているかというと、見せて
いませんよ。これを変えるのは、国民がもう少し怒らなければいけないんじゃな
いですか。街頭に立っても、デモをやっても、一般の方たちはなかなかついてき
ていただけません。家の姉も先日熊本で署名をやって、本当に泣きたくなったと
言っていました。これが現実です。

 これを変えていかない限りは、解決できないでしょう。そう私は今思っていま
す。以上です(拍手)。

以上

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