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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

北朝鮮に未来を描かせない ためにやるべきこと‐東京連続集会報告2(2015/05/25)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2015.05.25-2)

■北朝鮮に未来を描かせないためにやるべきこと

◆国際社会は核・ミサイルで制裁、日本は人道・人権でも制裁

西岡力

 ありがとうございます。今国際社会についての訴えについてまとめていただき
ましたが、最後の点が非常に重要だと思います。つまり、拉致を含む人権問題で
国際社会は北朝鮮に制裁をかけるべきだということを強く言いましょうというこ
とです。

 世界は北朝鮮にずいぶん制裁をかけています。基本的には国連の安保理決議に
基づく制裁です。安保理事会の決議は何を理由にしているか。核実験とミサイル
実験です。それを理由に、ぜいたく品と軍事関係の物の貿易を禁止しています。
あとテロ資金の移動の禁止などです。

 日本はこの制裁をもちろんやっていますが、これに加えて拉致問題があるので、
人道支援さえ止めています。すべての貿易を止めているのです。すべての船の入
港も止めています。そこで国際社会に対して日本のところまで一緒に上がってき
てほしいということです。人権を理由に一緒に制裁をしましょうという訴えをさ
れたということです。

 そのことも含めて先生にお聞きしたいのは、北朝鮮は「このまま圧力をかけ続
けると交渉はできなくなる」と脅してきましたが、安倍総理は逆に、「拉致が解
決しなければ未来を描くのが困難だと認識させる」と言い返しています。

 民主党の立場から、その安倍総理の発言をどう評価するか。私は多分同じ気持
ちだと思いますが、その場合に、具体的に、未来を描かせないことが日本にでき
るのか、そのためにオールジャパンで何をすべきなのかです。

◆「待ち続けます」と答弁した外務省、制裁再発動、総連本部の管理を日本がや
るべき

渡辺周 来週月曜日の夕方に、拉致対策委本部の会合をやります。民主党にも高
木義明さんという旧民社党系の方がおられます。国対委員長をやっておられます。
松原仁元大臣もいます。

 このタイミングでやるというのは、当然ストックホルム合意から、日朝再協議
なるものから1年たって未だ何の成果も出ていないからです。先日ある議員が、
拉致問題の特別委員会で質問するために外務省を呼んで、事前に質問内容を通告
していました。「一体これはいつまで待つつもりなんだ」と聞いて外務省が何と
言ったかというと、「待ち続けます」と。

 こんなのはありえない。北朝鮮は拉致被害者がどこにいるか完全に把握してい
るわけです。調査するなんてでたらめな話なんです。その気があったらできるこ
とです。なのに外務省は、「向こうから誠意ある回答がくるまで待つ」なんて、
こんなのんきなことを言っていられるわけがないんです。当たり前です。

 もう1年ですから区切りをつけて、制裁を再発動することについて、今は送金
の届出額を上げました、人の往来も認めましたが、とにかく北朝鮮の嫌がること
をやろう。

 もう一つは朝鮮総連の建物に対して、我々がどうやって彼らの嫌がることに関
与するかです。これは非常に興味深いことを、一緒に行った脱北者の木下さんが
言っていましたが、なるほどなと思いました。

 帰還事業で帰った方々の中に、千代田区富士見の本部について、近くに議員宿
舎がありかつて私も住んでいましたが、北朝鮮の中で金日成時代あるいは金正日
時代に朝鮮総連の人間が何を言ったか。「日本の天皇陛下が住んでいる皇居より
も標高の高い所に我々の共和国の旗が翻っています」と報告をするんだそうです。

 これは脱北者者の方がおっしゃったことです。なるほど、と。北朝鮮にしてみ
ると、皇室がお住まいになっていらっしゃる皇居よりも、わずか数メートル高い、
確かに近くの靖国神社は九段下から坂を上っていきますので少し高いですよね。
そんなことが彼らのこだわりなのかもしれませんが、総連の本部は皇居より標高
の高い所にある。そこに共和国の旗が翻っているんだと得意満面で、枕詞にして
言っていたそうです。

 だから彼らにとっては、総連の本部というのは何よりも守りたいヘッドクォー
ター、司令塔ですので、彼らの一番嫌がるこの総連の土地建物をどうするか。

 それから先日、その質問に立った議員に僕は少し知恵をつけたんですが、拉致
をした実行犯はもとより、その協力者、朝鮮総連の中にいる、今もその連中が日
本の国内にいる。この協力者に対して捜査しないのか、と山谷大臣、国家公安委
員長に質問しました。

 議事録を見ていただければ分かるんですが、いつも通りの答弁で、「様々な可
能性を考えて情報収集をしているし、やるべきことはやる」という話ですが、そ
こをもう1回、拉致に関わった総連の人間に関する情報を出せ、捕まえろ、と。
マツタケで捕まえられるんだったらもっとひどいことをやった人間を捕まえろ。
そして何よりも総連のビルについては、あらゆる法律を駆使して、もう1回日本
国が管理をして、総連のビルの中で総連の人間を出入りさせないようにする。

 そういうことも併せて検討、準備することで、この1年成果のない日朝協議は、
そろそろそれが見えるようにやらなければならない。民主党がどうこうというよ
り、これは本当に、拉致議連も含めて、官邸が少し今トーンが下がっていると感
じるものですから、とにかく官邸に対してそれくらいのことをやれということを
国会が、政治がやるという姿勢を示したいと思います。

西岡 ありがとうございます。実は渡辺先生は民主党政権時代、防衛副大臣をさ
れていました。その立場から、秘密のこともあるので言えることと、言えないこ
とがあると思いますが、北朝鮮が混乱事態になったときにどう助けるのか。そう
いうことについて日本政府は何をやっているのかということについても、当時は
政府の中で防衛相の人たちを叱咤激励してくださったと聞いているんですが、そ
の中でここで話せる部分があれば。

◆北朝鮮が崩壊し主権がなくなったら、特殊部隊が外務省職員を護衛しつつ救出

渡辺 周

 これは先日、特定失踪者問題調査会の荒木さんたちが、予備自衛官ブルーリボ
ンの会をやっていた時、ちょうど国会が本会議で、国会の会議は突然前の日に出
たりします。これは国会のかけひきですが、我々は行かれなかったんですが、北
朝鮮でこれから側近が次々に粛清されるような異常事態の中で、もし例えば金正
恩が側近に暗殺された場合、自分が殺されるくらいならこいつを亡き者にしよう
ということが起きるかもしれない。

 北朝鮮の主権は我々はもともと認めていませんが、国家で亡くなって崩壊状態
になってしまった時に、日本国政府として邦人保護は国家の使命ですから、拉致
被害者を救出するために何ができるかということ。

 これは私が防衛省にいた時に秘かにやったんです。もちろん、他国に邦人救出
を頼むとしても、受入国の同意がなければ主権国家である他国に入って活動する
ことはできません。警察然り、自衛隊然りです。

 しかし、北朝鮮で主権がなくなってしまった、つまり国家がカオス(混乱)状
態の時にどうしたらいいかということを、実は検討しました。実際の所、答えは
まだないんです。

 しかし、邦人保護を考えた時に、被災地に取り残された人のことを思えば、あ
るいは(チュニジアの)クーデターでフェイスブック革命、ジャスミン革命と言
われる中で、在留邦人が逃げられなかったことがあります。

 こうしたことを考えると、やはり救出に行くんだと。そのために一昨日国会で
質問しました。2005年からずっと呼びかけ続けているラジオ「しおかぜ」が
あり、このことを特定失踪者問題調査会の方々からいただいて質問したんですが、
国境を越えて唯一届けられるのは電波です。手紙も届かなければ、人が行くこと
もできない。しかしあの北朝鮮に送れるのは短波であり中波である。

 しかし、NHKも総務省もできない理由ばかりあげるものですから、「安倍政権
はオールジャパンでやると言っているのになんだその態度は」と。高市総務大臣
はできない理由を一生懸命あげていました。

 「なかなか困難だ」というから、「困難なことをやるのにそんなことをこちら
側から言ったらだめだろう」ということでだいぶ厳しく言ったんですが、とにか
く北朝鮮が崩壊する時には「しおかぜ」の電波を使って、「どこに集まってくれ」
と日本人に呼びかける。毎日決まった時間に、「どこに集まってくれ」、「聞こ
えてる日本人の皆さんここに来てくれ」と。これはもう呼びかけ続ける。

 それに対して、私たちは、主権なき北朝鮮になった場合、ここから先は私の思
いですが、習志野に特殊部隊がいるんです。第一空挺団といいます。アメリカの
シールズ(Navy SEALs、海軍特殊部隊)みたいな特殊な訓練を受けた組織です。

 例えばこういう人たちにガードしてもらって、外務省の職員が邦人保護という
ことで行ったらいいんです。外務省の職員の身分に切り替えて、北朝鮮にどうやっ
て入っていくか、空から入るか、海から入るか、中国から入るのかですが、そう
いう可能性を考えておかないといけないと思います。

 これからは、水面下の議論ではなく、見えるように私たちはそういう可能性を
検討していきたいと考えています。

西岡力

 この問題は本当にオールジャパンで考えていくということですが、先生はずっ
と前からやってくださっていて、ニューヨークに2年前にも行かれたと言われま
したが、その前から何回も我々と一緒に訪米もしていただきました。身体を張っ
て最後までやってくださる先生の一人です。

 ここであまり全部はしゃべっておられませんが、防衛副大臣になったらすぐ
(官僚を)呼び出して、どうなっているんだと言ってくださっていることを横で
も聞いていました。

 まさにここ数か月が山だと思います。そういう中で、取り戻すという1点にか
けて最前線で戦ってくださっている先生を今日及びできて感謝しています。あり
がとうございました(拍手)。

渡辺

 最後に一言だけ。やはり、私たち自身が絶対取り戻すんだということです。核
の問題やミサイルの問題は、これは安全保障上の問題であり、外交上の問題です
が、拉致の問題を言い続けられるのは日本国しかない。

 そして世界の中でこの情報を持っているのは、やはり西岡先生をはじめとした
皆さんとともにやってきた家族会・救う会の皆さんであり、私たちが先頭に立っ
ていかないと世界の国が動いてくれない。その思いを今日、共有していきたいと
思います。今日はどうもありがとうございました(拍手)。

(3につづく)



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