救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

北朝鮮に未来を描かせないためにやるべきこと‐東京連続集会報告1(2015/05/25)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2015.05.25-1)

 安倍総理は、今年4月3日、家族会との面会で「大切なことは、拉致問題を解
決しないと、北朝鮮は未来を描くことが困難だと認識させることだ」と述べ、日
本の強い意思を表明した。マツタケの不正輸入で朝鮮総連議長の家宅捜索を行っ
たことに対し北朝鮮は、「日朝政府間協議もできなくなっている」と脅してきた。
日本は、総連議長の次男を逮捕するなど厳しい姿勢を見せている。まさに今が
「最終決戦のとき」である。

 今回は、5月に家族会・救う会と訪米した民主党の渡辺周議員・拉致議連会長
代行に冒頭報告をしていただき、続いて、西岡会長が、北朝鮮に未来を描かせな
いためにやるべきことを報告した。概要以下の通り。数回に分けて報告します。

■北朝鮮に未来を描かせないためにやるべきこと

◆ニューヨークで北朝鮮外交官を脱北者者が取り囲む

西岡力(救う会会長、東京基督教大学教授)

 みなさん今晩は。5月5日に、ニューヨークで日本政府主催の「北朝鮮人権国
際シンポジウム」がありました。実はこれは一定の緊張感の中で行われたんです。

 4月2日に、ご承知の通り、北朝鮮は日本に対して、「このままでは政府間対
話ができなくなっている」と脅してきました。我々が安倍さんに会う前日でした
が、その理由は2つあります。

 1つは、朝鮮総連の議長や副議長の自宅を家宅捜索したこと、もう1つは拉致
問題を国連に持ち込んでいることがけしからんというものです。「政府間対話が
できなくなっている」と言われましたが、4月3日、安倍総理は我々に対して、
「拉致問題を解決しなければ北朝鮮が未来を描くことは困難だと認識させなけれ
ばならない」と言いました。

 そして、4月26日、日比谷公会堂で行った国民大集会でも安倍総理は同じこ
とを言いました。それに対して北朝鮮は、「安倍ごときが主体思想の国の未来を
云々するのはけしからん」と言って怒らなければいけないのに、安倍批判をしな
かった。

 そういう中で5月5日に、政府がニューヨークで国際シンポジウムをやった。
つまり、北朝鮮が、「それをやったらもう交渉を打ち切るぞ」と脅している中で、
敢えて予定通りニューヨークでやった。

 そこに、政府だけでなく、超党派でオールジャパンだということを示すために
野党からも来てほしいと山谷大臣の方から強い要請があって、拉致議連の会長代
行の渡辺周先生が民主党の拉致問題対策本部長として行ってくださったというこ
とです。

 実はもうちょっと緊張関係があって、その前の週、同じ国連で我々がよく知っ
ている金聖●(●=王へんに文、キムソンミン)自由北朝鮮放送の代表などが2
0人くらい、ワシントンで行われた北朝鮮自由週間の行事のためアメリカに行っ
ていました。

 その中で1日だけニューヨークに行って、ニューヨークで北朝鮮人権に関する
脱北者者の公聴会をやったら、北朝鮮の外交官がそこに現れて、脱北者者が話を
している途中突然立ち上がって、抗議声明を読みだした。司会者の、国連代表部
の米国の大使が、「あなたたちに発言の機会を与えるから待ちなさい」と言って
も、やめなかった。

 それで脱北者者たちが北朝鮮の外交官を取り囲んで大声でやり取りをするとい
うことになりました。その後我々が行ったわけですが、前日の5月4日には山谷
大臣を激しく非難する声明が北朝鮮から出ました。そういう中で5月5日の国際
シンポジウムが行われました。壇上で発言してくださった渡辺先生からその辺の
いきさつをふくめて、どんなことを話されたのかなどをお願いいたします。

◆国連を巻き込んだ一連の動きに対して北朝鮮は神経質になっている

渡辺周(民主党拉致問題対策本部長、拉致議連会長代行、衆議院議員)

 みなさん、こんばんは。このシンポジウムは5月5日にニューヨークで開かれ
ましたが、その2日前、5月3日に特定失踪者問題調査会の(対北ラジオ)「し
おかぜ」主催の集会がロサンゼルスでありました。拉致、特定失踪者をテーマに、
在サンフランシスコ州の日本人を対象にした日本語による2時間のシンポジウム
で、皆様と思いを共有していくイベントがあり、それにも出席しました。

 ニューヨークの集会は国連から歩いて数分のところにあるホテルで行われ、主
催者である山谷大臣の他の政治家は私と拉致議連の事務局長を務めている新潟県
の自民党参議院議員の塚田一郎さんでした。

 そして横田めぐみさんの弟さんの横田拓也さん、山梨県でお姉さんが図書館に
行ったまま行方不明になった森本美砂さん(山本美保さん妹)、北朝鮮から脱北
してきた通名木下さんという方が参加しました。

 木下さんは70近い方ですが、帰国事業で、「北朝鮮は地上の楽園」というこ
とで親と共に帰国し、その後40数年過ごし、今から7年ほど前に瀋陽の日本領
事館経由で脱北した方です。

 拓也さんが拉致被害者家族を代表して、森本美砂さんが特定失踪者を代表して
その家族の思いを、そして脱北者下在日朝鮮人の木下さんが、北朝鮮という国の
公開処刑や密告制度が今もはびこっていて、人権。人道のかけらもない国が未だ
に21世紀の地球上にあるとの訴えを行いました。

 西岡さんからも話がありましたが、その前日に、いわゆる脱北の問題を取り上
げたところ、北朝鮮の出先事務所がアメリカにあり、30人くらいのスタッフが
いるらしいのですが、そこの人物が妨害行為をしました。

 5月5日のシンポジウムは10時から12時までの2時間でしたが、ひょっと
したら北朝鮮の代表部からやってきて妨害行動をするのではないか、日本国の大
臣も来ていますので金属探知機が入口に置かれました。

 また、シンポジウムの隣の会場では写真パネルを含めて、拉致問題とはなんで
あるかについて、めぐみさんのDVDやコミックになった英語版の本をフリーで渡
しました。シンポジウムの方は、約120〜30名入る会場でしたが、満杯になっ
ていました。

 西岡さんも言いましたが、5月4日に、朝鮮中央通信が論評を出しました。こ
れはニューヨークでのシンポジウムに対し大変神経質になっていることを裏付け
たものだと思います。

 「日本の拉致担当大臣山谷がアメリカで、反共和国人権討論会を繰り広げ、国
連駐在の各国代表部に拉致問題解決のための助けを乞う国連外交をしようとして
いる」。その後が大変けしからんのですが、「拉致産業によって存在を延命する
彼女が東京で青筋を立てるだけではあきたらず、ニューヨークに行ってスカート
の風を、これは女性の行動が活発な比喩のようですが、巻き起こし、拉致問題を
宣伝しようとしている。対北朝鮮敵対意識が骨髄に徹した対決狂信者」と言って
います。北朝鮮という国は異常なほどの言葉づかいをする国です。「事物の分別
もつかず初歩的な政治的常識も備えていない未熟児のみが働くことのできる分別
のない行為である」。こんなような、あらんかぎりの言葉を書いて声明を発表し
ました。

 私は2年前にも、当時の古屋大臣と一緒に、超党派ということで拉致議連を代
表してニューヨークに行きました。今回2度目でしたが、前回のシンポジウムの
時は、こんなことは北朝鮮はやらなかった。つまり今回、国連を巻き込んだ一連
の動きに対して北朝鮮は神経質になっている。だからこそ、あらんかぎりの罵声
を浴びせるような論評をしています。

 ここまで言うのなら何か妨害行為でもあるのかなと思って少し備えはしていま
した。もしそうならば、各国のメディアも日本のメディアも来ていましたから、
世界のメディアの前で北朝鮮が拉致問題であばれてくれると、世界に大変なニュー
スを発信することになります。逆説的に言うと、すこし心待ちにしていた部分は
ありますが、残念ながら来なかったわけです。

 その中で、私たちは、「ある日、愛する家族が突然いなくなった。何の理由も、
前触れもなくご家族がいなくなったらということを、皆さん想像してみてくださ
い」と話しました。そして、辛い目に逢っている家族にしか伝えられない魂の言
葉を会場の皆様方に、英語と韓国語の同時通訳で訴えました。ニューヨークには
脱北者の人権問題を支援するNGOの方々も大勢来ておられました。

 何よりも言ったことは、かつて南アフリカでアパルトヘイトという、肌の色だ
けで差別をすることに対して国際的な非難があがった。のみならず国連は制裁を
課しました。だとするならば、拉致を含め、日本人をこれだけ誘拐しておいて、
さらに公開処刑があり、移動の自由も良心の自由もない。この軍優先で、未だに
3代も続いている非人道的な国に対して、国連は制裁を課すべきではないかと訴
えました。

 つまり人道査察、拉致査察。北朝鮮という国は一体どうなっているのかという
ことを、国連をあげてこの国に対してアプローチをしなければいけない。そして
未だにこんなことが起きていることに対して、かつてアパルトヘイトの国に対し
て国際社会が動いたように、21世紀のアウシュビッツ、アメリカでの訴えでし
たので、狂信者ヒットラーによって、民族浄化の名の下に、罪のないたくさんの
ユダヤ人がかつてガス室に送られた。このことを想起して、我々はことを起すべ
きだ。まだこんな国があるということを。

 これは打合せしながら言いました。拉致問題だけ、特定失踪者問題だけを言っ
ても、限られた時間の中で、色々な国から来ていらっしゃいますので、共有して
もらうにはやはり人道や人権です。これは言ってしまえば、国連やアメリカ人が
一番好む言葉をちりばめながら、拉致や北朝鮮の蛮行について行動を起こすよう
に訴えました。

 その後山谷大臣を含めて食事をしたんですが、国連の人権大使も含めて、多く
の方々にこの問題は繰り返し言い続けなければいけないと思います。もちろんやっ
た後のリアクションも考えて対応すると言っておりました。

 独裁国家が3代も続くわけがない。カダフィ然り、チャウシェスク然り、さか
のぼればフセイン然りです。必ず独裁者は倒れます。キムの3代目だけがいつま
でも続くわけがない、ということを私たちは強く訴えながら、国連を含め世論を
盛り上げていこうということで訴えてきました。

(2につづく)



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