救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国際セミナー「日朝拉致協議の遅延をどう打開するか」報告3(2014/12/15)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2014.12.15)

■国際セミナー「日朝拉致協議の遅延をどう打開するか」報告3

 以下は、12月12日に参議院議員会館講堂で開催された国際セミナー、「日
朝拉致協議の遅延をどう打開するか」の報告です。数回に分けて発信します。

櫻井よしこ(総合司会) これから国際セミナー、「日朝拉致協議の遅延をどう
打開するか」を開催します。私は、司会をつとめさせていただきます櫻井よしこ
です。どうぞ宜しくお願いいたします(拍手)。

 まず、主催者の一つである家族会を代表して、飯塚繁雄さんよりご挨拶をいた
だきます。

◆家族があきらめては被害者に申し訳ない

飯塚繁雄(田口八重子さん兄、家族会代表)

 みなさんこんにちは。こういう集会を何回となくやってきました。この間、進
展がないままです。今年の春、北朝鮮は、調査委員会を作って、探し、報告する
と約束しました。

 私たちは、今まで何もなかった中でそういう話があれば、これは何か動きそう
だなという期待感を持つわけです。しかも今年は、「今年こそ結果を!」という
スローガンを運動方針に掲げて活動してきました。

 それは我々だけでなく、全国のNGOの方々を含め、各都道府県や自治体も相
当な活動をしてきました。確かに世論は上がっています。しかしながら、なかな
かこういう席でいい報告ができないのが残念で、今回の調査委員会の報告も全く
ゼロということですので、私たちはそれに対し相当な怒りを持っています。

 そういうことも含め、「今年も解決できない」、「また来年か」という声がど
うしても出ますが、家族会としてもこれまで何十年も我慢をしてきました。もう
限界だという感じもします。

 しかし、家族があきらめては被害者に申し訳ないのは当然です。向こうで、命
がけで待っている人たちを、一日でも早く助けるために何ができるのか、という
ことを考えていただいて、それぞれの活動をお願いいたします。

 北朝鮮が報告をするという中で、今現在でも「認定被害者は亡くなっている」
と言っています。ですから一番難しいのは、ここに特定失踪者のご家族もあられ
ますが、政府が認定した人たちがまず帰ってこなければこの問題は終わらないの
です。

 そういうことも考え合わせると、もう亡くなっているとされている人を生かさ
なければならない。金正日が言っていたことをくつがえさなければならない。こ
れが一番難しいのではないかと思っています。

 それを含め、すべての被害者の状況を報告してくれれば、家族も、名前が載っ
ているかなという気がしますが、そういうことも含めてこれからどうやって日本
人被害者を奪還するか、その強力な対策、対応ができるかどうかがかぎではない
かと思います。

 今年はもう、選挙があったりして動かないので、また来年ということになりま
すが、私たち家族が、当然のことですが、精神的にも肉体的にも下降しています。
現実としてもう何人かの方が亡くなっています。そういうことも考えれば、本当
に来年早々というか、前半くらいには、解決の兆しが見える状態にしていただき
たい。

 これは我々家族だけではできません。もちろん政府の最低限度の仕事は国民の
命と暮らしを守るということです。「わが国民が拉致をされている、これは被害
国から犯罪国に向けて、無条件で早く返せ!」と打ち出せない限り、また今まで
と同じようにだまされ続けるのかなという心配もあります。

 現に、北朝鮮が調査委員会を作って報告するということが嘘でした。3回も協
議をやって何も報告がない。

 専門家は、「被害者は管理されているので全部分かっている。調査委員会なん
かいらない。返すか返さないかの段階だ」とおっしゃっていますが、私たちもそ
う思います。

 だとしたら、何とか早く日本に報告させることに焦点を当てて、それぞれのお
立場で、早期解決に向けてご努力をお願いしたいと思います。私たちも、身体が
続く限り頑張ります。今後とも皆様のご支援をお願いいたします。ありがとうご
ざいました(拍手)。

櫻井 ご家族の訴えは、毎年毎年是非今回を最後にということですが、このよう
な会を開く心苦しさがあります。

 さて、今日、拉致議連会長の平沼赳夫さんが本来ならお出でになるはずだった
んですが、選挙の関係で来ることがとても難しくなりました。メッセージをいた
だいていますので私が代読をさせていただきます。


◆ご家族の痛み、被害者の痛みを、そして危機感と怒りを共有しよう

平沼赳夫(拉致議連会長、メッセージ)

 日朝交渉は、北朝鮮ペースで進められ、拉致問題は何一つ進展していないのに
規制解除、人道支援等などの実質的な譲歩を与えています。

 拉致は悲しむべき不幸な過去ではなく、怒るべき現在進行形の犯罪です。協議
で妥協点を見出し、適当なところで手打ちや幕引きを図るなどあり得ません。言
葉だけで進展がないのならば、交渉を打ち切り、圧力と実力行使をも辞さない覚
悟を示さなければなりません。まず平成26年7月4日に解除した3分野の規制
措置を再び課すべきです。

 拉致問題解決とは、拉致被害者全員の救出以外にありません。断じて日朝国交
正常化交渉の一部ではありません。

 本政府は、自国民を守れないという事実を放置し続けている責任を認め、自国
民を自らの手で守り、救出できる能力と体制を整えてこそ、北朝鮮への圧力とな
ります。

 最新情報に触れ、今後の具体的な行動へ向けての実りあるセミナーとなられま
すことを心より祈念申し上げ、何よりもご家族の痛みを、被害者の痛みを、自ら
のものとして感じて危機感と怒りを共有していただきますことを心よりお願い申
し上げます。一刻も早く被害者をご家族のもとへと取り戻すために、私も全力で
取り組んでまいります。

北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟
会長 平沼赳夫

以上です(拍手)

櫻井 次に、今日はここに、拉致担当大臣の山谷えり子様にお出でいただいてい
ます。本当にお忙しい中、かけつけてくださいました。山谷大臣よりお言葉をい
ただきます。

◆国連決議と日朝協議で北朝鮮を追い込み結果を

山谷えり子(拉致問題担当大臣)

 みなさまこんにちは。お寒い中、激しい怒りと強い寂しさを持って、すべての
被害者を返せ!とお集まりいただいた皆様、本当にありがとうございます。

 北朝鮮人権侵害問題啓発週間の機会に、家族会、救う会、拉致議連が主催して、
この国際セミナーが開かれること、そして北朝鮮の権力中枢にかかる様々な分析、
問題提起、意見交換が行われることに深く感謝します。

 本年は様々な動きがありました。日朝協議が始まりました。そして特別調査委
員会が立ち上がり、調査委員会に拉致問題が最優先課題であることを伝えました。

 また一昨年から、国連の人権理事会で北朝鮮の人権問題と拉致問題の調査をす
る委員会を立ち上げてほしいと、安倍内閣とEUが動き、今年の2月400ペー
ジに近い報告書が出されました。

 北朝鮮の人権侵害状況がいかにひどいか、拉致問題がいかに残酷で現在進行形
のテロであるという鋭い報告書でした。

 それに伴い、10月には関連の委員会で賛成国111、反対19という形で、
北朝鮮の人権問題、拉致問題を解決せよという決議がなされました。来週にはい
よいよ国連総会で、北朝鮮の人権問題、拉致問題を解決せよ、国際刑事裁判所に
付託することも決める、非常に強い、かつてなかった決議文が採択されようとし
ています。

 日朝協議をぎりぎりとやっていく。そして最重要、最優先課題である拉致被害
者の報告を出させ、帰国につなげていく。また、国連の場で、国際社会のネット
ワークの中で、解決に向け全力で当たりたいと思っています。

 結果を出さなければなりませんし、すべてはこれから、「行動対行動」、「対
話と圧力」のもとに力を尽くしていきたいと思います。

 情報というのは非常に大事で、北朝鮮の人々が自国でどのような人権侵害が行
われているか、また拉致問題とは何かということを知ることは大変重要なことで
す。

 本日は、「対北朝鮮ラジオ放送シンポジウム」、明日は、新宿の明治安田生命
ホールでシンポジウムを開きますが、ここにはシンポジウムに出席される韓国、
アメリカ、日本の北朝鮮の人権問題とラジオ放送について様々な活動をしている
皆さんもお越しいただいています。

 有意義な意見交換を通して、結果につなげていきたい。被害者はどのような思
いで、北朝鮮で、日本の救出を待っているかということを思うと、心が痛みます。
ご家族の皆様方のことを思うと、胸がいっぱいです。

 結果を出すために全力を尽くしていきたいと思います。これからも皆様の声が
大きな力となりますので、どうぞ宜しくお願いいたします(拍手)。


(4につづく)

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