救う会全国協議会

〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
TEL:03-3946-5780 FAX:03-3946-5784 info@sukuukai.jp

北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

寺越事件の解決なくして拉致問題の解決なし?5/17東京特別集会報告5(2013/05/24)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2013.05.24-2)

◆寺越武志さんの大変重い訪日、案内人付き

問 石川県というと森も関わったのかという感じもするし、嶋崎が悪やったとい
う気もしています。寺越事件を複雑にして、わけが分からないようにして、国民
を霍乱したんじゃないかと思っています。実際に千葉県におられて、嶋崎や森が
どう動いたのか、妨害したのか聞きたい。


西岡 まず、この要請書に書きました通りです。2回真相究明のチャンスがあっ
たんです。1回目が手紙が来た時です。その時は、社会党代議士の嶋崎譲先生が
間に入って、多分本人も遭難ではなかったと思っていたと思われますが、遭難で
終らせたということがありました。

 2度目のチャンスが2002年10月。これは森喜朗元総理が間に入って、武
志さんを日本に呼んだ。しかし、残念なことながら案内人も一緒についてくると
いう訪日だった。我々も救う会の運動をしていましたが、友枝さんとの関係で、
友枝さんは家族会に入ってなかったので、それをけしからんと要求することがで
きなくて、友枝さんはそれでいいと言って森元総理と一緒にそういうことをした。

 武志さんにとっては、大変重い訪日だったと思います。しかし、結果的に、そ
れは北朝鮮からすると、5人を返すテストケースにしたのかもしれない。その直
前だったんですね。何がどうなるかというのは、もしということはできないんで
すが、その時武志さんを案内人から離して、本音を聞いて、残りたいと言ってい
たら、日本に送ると裏切るということが証明されてしまったら、5人の帰国はな
かったと今、友枝さんは言っています。

 すべてのことは分かりません。そういうことをやる北朝鮮が悪いのですが、し
かし当時私たちは残念ながら武志さんを守ることができなかった。大口さんも先
ほどおっしゃったように、友枝さんと一緒に運動していなかったので、家族、当
事者がこれがいいという選択をしていた時に、家族に反対して何かをするという
のは、運動では難しかったんですが、しかし政治家、あるいは政府としてであれ
ばもう少し手のうちかたがあったんではないか。

 しかし、それをしたら次がどうなっていたかということもあり、本当にこの事
件は複雑だなあと。しかし、要請文に書きましたように、国家として真相究明が
足りなかったのは間違いない。そうだとすれば、元総理としても責任をとってい
ただきたいなあと、そのことについてですが、思っています。

 同じ自民党の県会議員でいらっしゃるので、立場があるから申し上げたんです
が。


◆社会党の嶋崎譲元代議士が拉致ではなく遭難と

大口 同じ自民党でして、同じ地元です。政治的に言えば、ある意味で森先生の
子分です。そして、ここで発言しないと卑怯者みたいになりますので、社会党の
嶋崎譲元代議士がやられたことですよ。

 当時、お母さんを連れていって、寺越事件は海難事故であったと本まで残され
ています。本当に腹立たしくて許されない行為だと思いますが、ただ当時という
のはどうだったんだろうと、やはり思うんですよ。

 当時は、寺越のお母さんにしたって、私たちも本当に北朝鮮は全然分からない
国で、嶋崎さんがそこで拉致だと騒ぐことが思い浮かばなかったのか。そういう
時代の背景というのがあると思います。

 ただある時期それは忘れて、とにかく救出に動かなければならない時期があっ
たと思います。さっき言いましたように、15年前、寺越友枝さんと動きました。
当時は自民党が政権党でした。森先生が幹事長でした。寺越さんの地元でもあり
ます。

 当時私は自民党じゃなかった。森先生と敵対していたんですが、救う会の事務
局長の荒木和博さんに相談しました。自民党の県会議員に相談したら、武志さん
の一時帰国に向けて森先生に頼んでみたらどうだ、と。

 なんとか武志さんを一時帰国させることが少し進展になるんじゃないかという
ことで、じゃあ言うだけ言ってみてくださいということで、それで県会議員を通
して森先生に頼んだら、森先生が武志さんの一時帰国に向けて動かれました。

 本当のところは私も分からないですが、森先生の秘書は、「それまで森先生は
朝鮮総連とか北朝鮮との関係は一切なかった」と言っていました。ですから、武
志さんの一時帰国をなんとか実現させるために、その当時は動かれたんだと思い
ます。

問 他のルートでやったら。

大口 当時は友枝さんも署名を集めました。我々もやりました。当時は武志さん
の一時帰国がまず運動だったんです。武志さんの身の安全を保証する手立てとし
て訴えてきたわけなんです。

 ですから訴えて武志さんが表舞台に出てきました。これで身の安全が保証され
たなとホッとして、次は一時帰国を目的にしてやっていこうという段階でした。
擁護するつもりはありませんが、真実も分かりませんが、今森さんが妨害すると
いうこともありません。

 私も自民党の県会議員ですから、今回自民党の拉致担当大臣とお会いする時は、
県選出の国会議員の人たちに、会ってきますと連絡しました。森先生からも電話
があって、「平沼さんなんかに今晩会うから、俺の方から石川の皆さんを宜しく
と言っておくぞ」と。

 だから寺越武志さんの場合は、「武志さんの身の安全の問題ということは考え
なければいけないよ」と言っておられました。ですから今回、寺越事件の真相究
明ということを、昭二さんと外雄さんの真相究明を強く求めていく。武志さんの
ことは、もちろん拉致だと思っていますし、言わなくちゃいけないのかもしれま
せんが、ちょっと整理をつけて、我々も昭二さんの真相究明を求めていく、その
中で武志さんに証言してもらうということが出てくると思います。

 私は裏は知りませんし、これくらいしか分かりません。


◆「行動対行動」の原則厳守を

西岡 最後に、今起きていることについてコメントしたいと思います。飯塚さん
が先ほどおっしゃったように、(飯島参与訪朝については)何も聞いていません
でした。今も何も聞いていません。政府は「ノー・コメント」としか言っていま
せん。それなのに北朝鮮は色々な発信をしています。

 当初、タラップから降りてくる映像は北朝鮮国内では報道されていないとされ
ていたんですが、しかし、『労働新聞』などに写真入りで、金永南(キム・ヨン
ナム、国会議長相当)と会っていることが出ていますから、北朝鮮国内でも、内
閣官房参与という人が訪朝したことを大きく報道しています。

 特に金永南という人は、形式上は北朝鮮の序列ナンバー2です。権限はあまり
ないでしょうが、儀典上のことをやる時は出てくる人です。例えば金大中大統領
が初めて大統領として北に行った時、迎えたのは金永南です。それくらいレベル
の高い人が会っているということが何を意味するのか。

 帰ってきて話を聞かなければ分かりませんが、私は今の段階で2つのことを思っ
ています。第1は、接触は色んなところでやるべきだということ。交渉は正式の
ルートでやるべきですが、接触は色々な情報を取るためにすべきです。第1次安
倍政権の時も、当時の井上秘書官が平壌を極秘訪問していたことが、後で明らか
になりました。

 接触は秘密でやることです。参与という立場というのは、正式の窓口ではない。
そういう人が接触するということは、色々なことで情報を取るために必要だと思
いますし、相手の本音を取るために必要だと思います。

 しかし、それが報道されるということはどういうことなのか。当初から報道さ
れるという約束で訪朝したのかということについて強い疑問を持っています。だ
まされたのではないか。

 もちろん、すべてのことで話がまとまって、帰ってきて、被害者が帰ってくる
合意ができましたというならば歓迎したいと思います。どういうやり方でもいい
と思います。しかし、どうもだまされたのではないか。秘密接触をするといって、
行ったらカメラがいたということではないかと疑っています。まだ、真相は分か
りません。これが1点。

 しかし、一方で、こういうことを北朝鮮がやって何のメリットがあるのか。国
内向けに安倍政権が頭を下げてきたと宣伝できる。日本とアメリカの関係、日本
と韓国の関係をぎくしゃくすることができる。短期的には彼らは何か勝利したよ
うに思っていますが、結局、彼らも何か日本から取りたくて接触のルートを作っ
たのに……。

 そして安倍政権の中で、飯島さんは一番宥和派です。異色な人です。朝鮮総連
と近い人だと私は認識しています。そのルートを今回切ってしまうことになる。
公開の席に出してしまったら、次から秘密接触ができません。

 この結果、日本からお米をもらったり、総連中央本部の競売が中止になるとい
うことはないわけですね。彼には何の権限もないです。

 もう一つの仮説は、表向き何かやっていて、裏で秘密交渉が進んでいる。陽動
作戦としてこれをやっている。そういうことだってありえる。

 分からないことが多いですが、しかし北朝鮮が日本に接触をしたいと思ってき
た。日本側はいつでも、どの政権でも、接触しようとするわけです。拉致被害者
のことがテーマであれば。接触ができるかどうかは、彼らがどれだけ困って日本
に手を伸ばしてくるかにかかっているわけですが、困ってきているんだなとは思
います。

 しかし、困れば困るほど、厳格な「行動対行動」の原則を厳守しなければなら
ない。困ってきた後接触してくるのは彼らの手です。例えばブッシュ政権の末期、
金融制裁で困って、ヒル国務次官補のところに接触してきた。「核をやめます」
と言った。核施設の煙突を爆破した。

 しかし、口で「止めます」と言ったことに対して、アメリカは金融制裁を解除
し、テロ支援国指定を解除した。結果どうなったか。核武装が進んだ。

 「口対行動」ではだめなんです。困った時に彼らはごまかしにかかります。今
までずっとそうだった。だから「行動対行動」の原則を守りつつ、臨機応変な交
渉が必要です。

 そういうことについて安倍総理は、よく分かっていらっしゃると思います。私
たち民間の運動としても緊張感を持って見つめていきたいと思っています(拍手)。

以上



★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■安倍首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi

葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿

■救う会全国協議会ニュース

発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
  
■ サイト内検索 ■


■ メールニュース ■
2024/04/19
家族会・救う会が米国国連大使と面会
2024/04/15
日本維新の会が政府に「拉致問題に関する発出文書」提出
2024/04/12
国連総会が北朝鮮の人権侵害非難を決議
2024/03/18
家族会・救う会の新運動方針について4
2024/03/15
家族会・救う会の新運動方針について3

■過去のメールニュース■

  ■ 2024年
  ■ 2023年
  ■ 2022年
  ■ 2021年
  ■ 2020年
  ■ 2019年
  ■ 2018年
  ■ 2017年
  ■ 2016年
  ■ 2015年
  ■ 2014年
  ■ 2013年
  ■ 2012年
  ■ 2011年
  ■ 2010年
  ■ 2009年
  ■ 2008年
  ■ 2007年
  ■ 2006年
  ■ 2005年
  ■ 2004年
  ■ 2003年
  ■ 2002年
  ■ 2001年
  ■ 2000年
  ■ 1999年
■あなたにも出来る救出運動■
あなたにもできること

 ■ 映画「めぐみ」 ■ 

映画「めぐみ」

■ 書 籍 ■