救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

「すべての拉致被害者を救出するぞ!国民大集会」全記録5(2012/09/07)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2012.09.07-5)

■「すべての拉致被害者を救出するぞ!国民大集会」全記録5

櫻井 ありがとうございました。拉致被害者のご家族の皆さん方のお話を伺うた
びに、本当にかくも多くの国民を拉致されて、これほど怒らない国、政府レベル
でも怒りを爆発させない国はあるんだろうかと、いつも、いつも思います。

 その怒りを私たちは絶対忘れないようにして発信し続け、政府にも共に怒って
もらって、取戻してもらえるようこの運動を続けたいと思います。

 ここで、家族会の皆さん方に、一言ずつお願いをいたします。有本明弘さんか
ら宜しくお願いいたします(拍手)。

有本明弘(有本恵子さん父) みなさん、こんにちは。一言、1分間、何を言お
うかと僕は迷っておるんですが、前の会の時は、憲法のことをお話しました。

 憲法のことは今日は慎太郎さんが分かりやすく皆さんに訴えていただきました
ので、憲法の話は省きまして。憲法がどういう問題かということも3つ4つある
んですよ。1つだけ言わさしていただきます。時間がないので。

 もう何年か前になるんですが、金正日の息子の金正男、これ旅券法違反で捕ま
りましたね。これを特別待遇のように送り返しました。これ皆さん、どない思い
ますか。とんでもない話だよ。

 わが国は拉致があるんですよ。これを拘束して、これを向こうに突きつけて、
拉致した人を返せと。これを言うのが政府なんです(拍手)。

 憲法改正というのは、憲法ではこんなもの返せということは謳うてないんです。
昔はね、大日本帝国憲法。そういうのであれば、間違いなく交換条件にするんで
しょ、これ(拍手)。

 そういうことを皆さん知っていただいたら、いかに愚かなことをやったかとい
うことをお分かりになると思います。1分やから、これで終ります(拍手)。

浜本七郎(地村富貴江さん兄) たくさんまた来ていただきまして本当にありが
とうございます。

 先ほど曽我さんが24年間、ずっと待ってて、助けてくれ、助けてくれ、と大
きな声なのか、小さな声なのか泣きながら言ってた。10年経って、35年経っ
ても、まだずっと、あのめぐみちゃんとか皆さんまだ帰ってきてない家族がいらっ
しゃいます。

 本当に悲痛な思いで助けてくれって。私は帰ってきた方です。一人だけしかい
ません。この一人だけしかいないのを、もっと増やしていただけるように品等に
努力して、交渉して、毅然とした態度で奪還してほしいと思います。以上です。
ありがとうございました(拍手)。

増元照明(増元るみ子さん弟) こんにちは。ありがとうございます。本当に多
くの方に来ていただいて。

 10年前の10月11日、父は午前中にもうろうとした意識の中で、「るみ子
は生きてる。日本は強い。北朝鮮になんか負けん。日本を信じろ」と言って5日
後に死んでいきました。

 そして10年経った今、本当に私たちは、私はこの日本を信じられるのか、そ
の信念が薄らぎつつあります。しかし今年、15年間で885万強の署名を集め
た。その署名が今年すでに半年で、70万以上の署名を集めていただきました。

 多くの国民の皆さんに書いていただきました。そして1年で150万を集めら
れるメドがつきました。本当に感謝申し上げます。もう少しだけ、私はこの日本
を信じたいと思います。ありがとうございます(拍手)。

市川健一(市川修一さん兄) こんにちは。私の父は97歳になっております。
家族会の中でも最高年令なのです。現在、近くの老人ホームにお世話になってい
ます。

 早く父に会わせてやりたい。その一念で戦っておりますけれども、遅々として
進まないこの拉致問題。憤りを感じております。父の年令、体調のことを思う時
に、私には時間がありません。一刻も早く救出していただきたい。そう願ってお
ります。

 皆様方の力を私たち家族会に貸してください。お願いいたします。

斉藤文代(松木薫さん姉) こんにちは。今日は本当にありがとうございます。
私の母も92歳を迎えようとして、床について、いつも涙を流しております。

 でも昨日、出てくる時に、私は母に言いました。「お母さん。お母さんに心配
かけないよう頑張るからお母さんも一人で頑張らないで、二人で頑張ろうね」っ
て言ってきました。

 そして、「ちょっといい話がもしできたらば、帰ってきてからお母さん、話す
からね。それまで待っててちょうだい」って言ったら、「はい。分かりました」
と。耳は聞こえるもんですから答えてくれます。

 目はもうあまり見えないと思います。声をたよりに私の顔を捜しておりますの
で、何とか生きてる間に会わせてあげたいと思っておりますので、私たちの希望
はいつも力を合わせて待っていればかなうと私は信じておりますので、これから
も皆様方のお力を貸していただきたいと思っております。頑張ります。宜しくお
願いいたします(拍手)。

松本孟(松本京子さん兄) みなさん、こんにちは。私どもは、今年が最後のチャ
ンスになるのではないかと思い、本当に今年1年、まだ半年残っていますが、一
生懸命署名活動や講演をやらしていただいています。

 何としても今年の内に、メドをつけたい。帰ってきてほしい。そして母と家族、
ささやかな幸せをかみしめたい。そう思い、一生懸命やっておりますけど、私ど
もは本当に力がございません。皆さん方の音からを、是非ちょうだいして、今年
の内に家族が喜び合える、そんな日が来るのを待っておりますので、どうぞ最後
までお力をお貸しくださいますように、宜しくお願いいたします(拍手)。

寺越昭男(寺越昭二さん長男) みなさん、こんにちは。寺越事件というのは、
分かっていくと、最初の拉致事件の原点ではないかと思っております。

 その寺越事件が未だに拉致認定されていない。これはやっぱり日本の政府の弱
さだと思っています。何があっても、寺越事件は拉致認定をして、北朝鮮に生き
ているいとこを救出する。今度の局長級協議の時に、私も昨日局長に話をしたん
ですけれども、遺骨の返還と武志のことを正式にテーブルに出していただきたい
と。

 「分かりました」と言っていましたが、やはり拉致認定をしていないと正式に
武志を一時帰国させるとか自由往来させるとか、どういう風に扱うようになるの
か分からんけれども、きちんとした方針を立ててないと思うんですね。

 そういうこともひっくるめて拉致認定が必要と思っています。皆さんのご協力
をまた宜しくお願いいたします(拍手)。

内田美津夫(寺越昭二さん3男) みなさん、今日はどうもありがとうございま
す。私の母は、2002年2月に亡くなりました。ちょうどその年に、小泉さん
が北朝鮮を訪問して、拉致を認めさせた。

 これも一つのめぐりあわせかと思いますが、能登の小さな漁船のおやじを奪わ
れた。その後私たち子ども3人を本当に苦労して育てた母に、子どもとして恩返
しすることは何かなと考えさせられたというのがその年でした。

 そこで私たちは、北朝鮮にあると言われているおやじの遺骨を、子どもの精一
杯の努力で苦労した母親に親孝行したいなあと思って、半年ほどどうすればいい
かなあと思って考えました。

 それから10年経ったわけですが、残念ながら未だにその夢は実現しておりま
せん。今回また、日朝政府間交渉が再開されるということで、本当に私たち子ど
もとしては、母親にいい報告ができるように願っております。

 また、皆様にご支援のほど、宜しくお願いしたいと思っています。ありがとう
ございました(拍手)。

北野政男(寺越昭二さん次男)
みなさん、こんなに多数お集まりいただきまして、本当にありがとうございます。

 昨日、政府の方と家族会がお会いした中で、開口一番、「今回の交渉において
は政府の人は北朝鮮のペースに乗らずに日本のペースを作ってくださいよ」とい
うお願いをしました。

 これまで長い間、何回か交渉はありましたが、大事に、大事にということで、
すべて北朝鮮の思うままに交渉が始まり、また流れ、全部北朝鮮のペースでした。

 もう私たちには時間がない。またこうやって北朝鮮のペースで行けば、仮にい
い結果が出てきたとしても北朝鮮のペースでの結果に終わってしまうのは、目に
明らかであります。

 北朝鮮が、「拉致被害者は亡くなった」。じゃそれにそのまま、何の反発もせ
ずに、また交渉するのか。そうじゃないでしょう。北朝鮮は、日本人の拉致被害
者の命をもてあそんで、日本の私たちをコケにしているんですよ。

 それを反発もせずに交渉を続けるというのは、私はこれは間違い。私たち被害
者家族の怒りを、その場で北朝鮮に対してぶつけてほしい。そうして、私は、北
朝鮮に対して主導権を持って交渉を進めてくださいよ、ということを政府の方に
申し上げました。また協力をお願いします(拍手)。

松木信宏(松木薫さん弟) みなさま、こんにちは。10年前のビデオを拝見し
ました。そのはるか前に、札幌に手紙が届きました。その時の有本さんの、お父
さん、お母さんの若い時の姿、10年前の少し歳取った姿、今の大分お歳をめさ
れたなあという姿をみながら、自分のことに置き換えながらみていました。

 私の母親も、その手紙が来た当時はまだ元気で、何と言いますか、「お前、こ
ういうことは外には黙っていろ」。私の母親も自分の思いを決して言うことはな
かったんですけれども、10年前くらいになりますと、老人性の病気になってお
りますので、何かのきっかけに「会いたいよ」という言葉を言うと、口では黙っ
ていても、大事な息子に会いたいんだなという思いで、姉の斉藤も運動をやって
きたんだと思います。

 しかしその母親も、何回も生き死にの危機を迎えまして、もう90過ぎたら、
そうそう頑張ってられません。何とかここら辺で、少しでも成果を、私も母親た
ちに伝えてあげたい、そういう気持ちをあらたに抱きました。

 そのために私らもできることをやっていかなければならないのかもしれません
けども、どうぞこれからも宜しくお願いいたします(拍手)。

本間勝(田口八重子さん兄) 今日はみなさん雨に降られた中お越しいただきま
して、ありがとうございます。

 妹八重子を取戻すためには、北朝鮮にとっては3つの決断が必要なんですね。
というのは、色々な関係、金正日の家の中をよく知りすぎていること。それはめ
ぐみさんについても言えるわけなんですけども、八重子も色々な面で見聞きして
いる。また向こうの情報幹部とも接触している。

 それともう一つは、大韓航空機爆破金賢姫元工作員による115名の韓国の労
働者を飛行機で落として、命をなくさせたこと。それを認めるか、認めないかと
いうことにもつながるということなんですね。

 八重子を返せば、そういうことは私たちの世の中では知りすぎてることなんで、
当り前の話。これは金正日直筆の命令でもって、金賢姫元工作員が実行せざるを
得なかった。彼女も一つの犠牲者である、というようなことで、八重子を返すこ
とによって、みんな韓国の国民に対しても謝罪できるし、いっぺんにこの問題は
解決できると思っております。

 だから、この人は返さない、この人は返す、そういうようなことではなく、全
被害者をここで一括して返せば、金正恩は若い指導者としてものすごく評価され
る。それを分かってほしい、ということを私は北に対して訴えていただきたいと
思います。

 罪は罪ですけども、謝ることはすなおに謝ることによって、それは許されます。
そのように日本政府は北朝鮮に対して、金正恩に対して、「新たな体制を北朝鮮
の人民に対して幸福をもたらすんであれば、日本の力を借りなければとても達成
できませんよ」ということを、是非強く訴えて、「私たち1億3千万の国民が北
の2500万の人間を助けることはたやすい」。そのように持っていってほしい
と思います。

 是非みなさん、そのような方向を政府が教導できるように、私たちもバックアッ
プすべきだし、力を惜しまないで、私たちの1000万署名にかけて支援したい
と思います。

 どうか、これからも宜しくお願いいたします(拍手)。

市川龍子(市川修一さん義姉) みなさん、こんにちは。本日は本当にありがと
うございます。10年前のビデオを見ていただきました。今、早紀江さんと嘉代
子さんの姿を見ていただきました。議員の皆さん、しっかり嘉代子さんの足取り
を見ていただきましたか。 もう本当に時間がないんです。なんとかして皆さん
のお力をいただきたいと思います。

 今日お集まりの134名の議員の方たちの決意のほども、今聞かせていただき
ました。そうなんですね。地方議員であれ、国会議員であれ、議員と名のつく人
は、私たち国民の代弁者なんです。もう少し真剣に、真剣になって、私たち家族
のことも考えていただけませんでしょうか。

 今言いました、主人が。97歳です。「待てば回路の日よりあり」という言葉
がありますが、耐えて、耐えて、34年待っているんです。誰が助けてくれるん
ですか。父に修一を会わせてやりたいんです。

 みなさんの力をもう一度お借りしたいと思います。10年前のあのアクション
をもう一度国民の皆さんで作っていただきたいと思います。

 そして今、色々な国から脅かされておりますが、もっと、もっと強い日本を、
議員の皆さん、作ってください(拍手)。なんとか本当に真剣になって戦ってく
ださい。お願いいたします。絶対に政治屋にはならないでください。本当の政治
家をめざして頑張ってください。宜しくお願いいたします(拍手)。

横田哲也(横田めぐみさん弟) みなさん、こんにちは。私たち日本人は今、苛
立っております。そして非常に怒りを覚えております。それは韓国の竹島不法占
拠であり、中国の尖閣問題でありますけども、そのこと自体に怒っているという
ことはもちろんでありますが、それに対する日本の弱腰の対応を我々日本人は今、
怒っているのであります(拍手)。

 そしてまもなく今月中旬までにはあると言われております日朝協議ですが、同
じような対応、同じような過ちは絶対繰り返してほしくないと、心から思ってお
ります。

 昨日の夜でありますが、本日もいらっしゃっております松原担当大臣、また外
務省のアジア大洋州局長と北東アジア課長と懇談の場を設けさせていただきまし
たが、今までと違いまして、なぜか心に響くものがありまして、また表情も今ま
でとは何か違うものを私は個人的にではありますが感じた次第であります。

 全面的に日本外務省を応援したいと家族会は考えておりますし、日本政府を信
じております。

 ついこの中旬に行われる局長級協議におきましては、我々はオールジャパンで、
ここにいらっしゃる皆さんとともに応援し、そして結果を出して、笑顔でまた皆
様と会える日を楽しみにしたいと思っています。どうぞ宜しくお願いします(拍
手)。

櫻井 拉致被害者のご家族の皆様方の、本当にそれぞれの深い思いを短い時間で
言っていただきました。毎年、本当に同じような辛い気持ちを聞きます。いつに
なったらこの辛いお気持ちが晴れるのか。それは日本国民全員の課題であろうか
と思います。

 そして、拉致されている人々は、今政府が認定されている人々だけでないのは
もうあまりにも明らかです。その点について、特定失踪者の問題をずっと調査し
てこられました調査会代表の荒木和博さんにお願いいたします(拍手)。

(6につづく)

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