救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

北はどう動くか、民間団体はどう備えるか?東京連続集会59報告[2](2011/07/08)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2011.07.08-2)

■北はどう動くか、民間団体はどう備えるか?東京連続集会59報告2

◆対日工作めぐり利権争いが起きているのではないか

惠谷 その男が人事交代で連絡部の部長に栄転した時に、対日工作も自分の仕事
だということで連絡部に移管させたのです。ところが連絡部が解体される、もっ
と正確に言うと縮小され、党機関から外れて内閣の一部署になりました。姜周一
はそこの部長をしていますが、例えば最高人民会議の代議員から外れるなど、今
下り坂です。

 ということは、この対日工作はどこがやるかという、いわば利権争いが起きて
いるのではないかと私は想像しています。その一つの証拠が、今後対日工作は外
務省が取り仕切ると金桂冠次官は言っている。これは充分考えられることです。

 もっと複雑なんですが、共産党国家北朝鮮は党と政府の二重構造になっていま
す。あらゆることがそうですが、一つ外交をとっても、党が決め、理屈では政府
が実行することになっていますが、党の中に、元々は党国際部というのがありま
した。昔は金容淳(キム・ヨンスン)という部長がいました。国際部で対日工作
を取り仕切っていたのですが、現在の国際部は対中政策がメインで、対日は党連
絡部がやっていました。

 外務省は政府です。今対日工作に関する党のパワーが落ちている。そうすると
ねらい目だということで外務省が乗り出してきているのではないかと思っていま
す。これは日本にとってはある意味でチャンスで、日本政府は党の工作部署とは
交渉できない、すべきではない。しかし、相手が政府の外務省であれば、同じテー
ブルにつけるわけです。

 この(配布資料=北朝鮮の外務省高官が昨年末、米国の訪朝団に日本との交渉
再開を切望したという「産経新聞」23.06.15)報道で、交渉を望んでいるのは金
が欲しいからですが、それを逆手に取れば今がチャンスだと言えます。

 北の現状をもっと言いますと、金がないのは言いましたが、同時に金正恩が登
場してきて組織の棲み分けが非常に分かりやすくなってきています。かつてはす
べて金正日が握っていました。今後も最終的には金正日が決定をします。しかし、
その過程では、各組織が棲み分けして、それぞれが責任を持つようになってきて
いるんではないかというのが、私の取りあえずの現状報告です。

◆北朝鮮のハッキングは大変な能力

西岡 今の工作機関のことは、惠谷さんのペーパーの2ページ目に、「2009年2
月 金正恩が党3号庁舎を改編し、偵察総局を創設」とありますが、この話です。
ここは私も関心があって色々議論をしてきました。

 そこに行く前に、確認しておきたいことがあります。つまり社会の動揺が大変
激しくなってきている。反政府活動というべきものが起き始めている。それに対
する対策を立てているという情報が、今年に入ってからかなり出てきています。
また治安機関の人間が銃殺されたり、突然交代している。最近の治安機関の交代
は、下部で起きている体制を揺るがすような動きをちゃんと取り締まれていない
ということが理由なのではないかという情報もあります。

 2011年1月8日 金正恩の誕生日にウェブサイト『我が民族同士』がハッキング
攻撃を受ける。これは北の内部ではなく、韓国の民間のハッカーがやったのです
が、北朝鮮のサイトにハッキングして、豚のような金正日が笑っている絵などを
出したのです。それを少し説明してください。

惠谷 それを具体的に見たわけではないですが、ハッキングは北の方が専売特許
というか、この日は金正恩の誕生日だったので韓国側が仕掛けて北朝鮮を激怒さ
せたのです。

西岡 そこで北が韓国政府のサイトに、3月4日に韓国政府機関などのインターネッ
トサイトが大規模なサイバー攻撃を受けるような仕掛けをしたり、4月12日に北
朝鮮のサイバー攻撃で韓国農協の電算システムがダウンしました。これはATMが
一部麻痺したものです。農協だったからよかったですが、都市銀行をやられたら
韓国経済は大変なことになっただろうと、逆言えば北朝鮮はそれができる力を持っ
ているということを見せ付けた。

 韓国は民間人がやりました。国情院はそんな根性がなくやっていません。そし
たら、北朝鮮がこちらはこのくらいの力があるんだぞと、株取引やATMはみんな
電算機を使っていますから、それを麻痺させることができるという演習を実際に
やった。これは韓国の公安の取調べで、農協のサイトへのハッキングは北だと分
かっています。中国に出て、第三国のコンピュータを通じてやっています。

 前からそれは言われていました。大変な能力があります。中国に出ているハッ
カーたちも金がなく、「自分で食え」と言われているそうです。彼らはゲームを
作っていて、韓国の業者が北のハッカーに発注している。分かってなくて発注し
ているのもいるそうですが、分かって発注しているのもいて、けしからんという
話を2年くらい前から聞いていました。そのゲームを日本が買ったりしているわ
けです。

◆反体制デモに機動隊を備え始めた

 また、「2月23日 金正日の指示で『暴動を鎮圧する特殊部隊』を新設(デイ
リーNK)」という情報ですが、デイリーNKは北朝鮮専門の通信社で、その報道で
す。そのことを、「6月22日(国情院)北朝鮮は『特別機動隊』を創設し、装備
を大量購入」と、韓国の国情院長が国会に報告しています。中国からデモ鎮圧用
の機材を購入したと言っており、確認されました。

 その他、「3月4日(国情院)金正日が反体制デモに備え官邸周辺に戦車を配備」
という情報ですが、デモ隊に金正日が襲われると思ったかもしれないということ
です。軍のクーデターではなくですよ。平壌の話です。

 こういうことがあった上に、「1月初め 国家安全保衛部副部長の柳敬上将が
銃殺」、「4月4日(朝鮮日報)昨年6月に金容三鉄道相と文一峰財務相が処刑と
報道、そして、「4月19日(国情院)金正恩が国家安全保衛部長に就任」という
情報です。さらに、「3月16日 国防委員会は『病気』を理由に人民保安部長の
朱相成を解任」。

 実はこの解任理由について東京新聞が4月21日付けでソウル発で大変注目すべ
き記事を書いていて、金日成大学の学生が、韓国のビデオを見ていたという理由
で退学になった。それで腹いせに万景台に行って、金日成の生家を破損した。そ
してそれが捕まったということです。それをちゃんと取り調べなかったというの
で、この人民保安部、昔の社会安全部という一般警察の部長が解任された。これ
を書いた記者に聞きましたが、かなり裏が取れていると言っていました。

 ビデオを見ていたというのは以前からよく聞く話です。韓国のビデオが出回っ
ていたということがありました。驚くべきことは、腹いせに、金日成の生家とい
う一番タブーの聖地で、そこを破損したら殺されるかもしれないと分かっている
のに、そういうことが起きた。

 そしてデモが起きると思って準備をしている。これは惠谷さんの意見も聞きた
いんですが、北朝鮮でデモが起きたら軍隊が出て殺してたですよね。なぜ機動隊
みたいなものを作るのか。

惠谷 ご存知だと思いますが、北京の天安門事件の時には、中国は警察の武装部
隊を持っていませんでした。ですから、いきなり軍隊を暴動鎮圧のために出した。
軍隊というのは、警察部隊と違って、逮捕する訓練を受けていません。発砲する
か暴力で排除するか、それしかできないのです。天安門事件は6月4日ですが、4
月、5月もずっと民主化デモがありました。またその後も含めて、中国人民解放
軍の評判が落ちた。これを金正日が学習したのではないかと思います。

西岡 一番有名なのは1998年の黄海製鉄所事件ですね。配給が止まったため、製
鉄所の幹部が資材を持ち出して中国に行き食糧と交換したら、それは違法だと処
刑された事件です。それはあまりにひどいじゃないかと言って、確か野球場のよ
うなところに労働者がたてこもったら戦車が出て皆殺しにされた。これは脱北者
の間でも有名な話です。

 戦車が出て皆殺しにしないで機動隊でやるというのは。北朝鮮は人の評判を気
にするんでしょうか。そこがよく分からない。

惠谷 まだはっきりしませんが、私は金正恩が警察のトップになって今後の北朝
鮮を考えていく上で考えたのでしょう。天安門事件がなぜ問題になったかという
と、中国が機動隊をもっていなかったこともあった。北がそのようなことを気に
するかですが、今まで一切気にしなかった。金正恩という後継者や取り巻きが今
後はそうしようと、現実的に切羽詰っている状況の中で、金もないのに特殊装備
を買ったのではないでしょうか。

◆軍人が動揺?軍は守勢にまわっているのではないか

西岡 私は別の仮説を持っているのですが、軍に発砲命令を出した時、銃口が自
分に向く、チャウシェスクがそうだったですね。リビアでもそういうことがあっ
た。エジプトでは軍が中立を守ったので倒れた。

 先ほど言ったように、軍団(野戦軍)には食べさせてもいない。もちろん自分
の警備部隊(平壌防御司令部)があるのですが、食べられなくなった兵士が武装
していない人民に向かって撃てと言われた時に、これまで、90年代までは金正日
の命令が通ったけれど、満足に軍人にも食べさせられなくなった状況の中で、
「あの人たちが言うのも分かるよな」と、発砲命令を受けた兵士が動揺しないと
いう自信がなくなったのではないか。

 今年になって特に、軍人が動揺しているという情報がたくさん出ています。ま
だ反乱は起きていませんが、脱営が多い。逃げちゃうんです。あるいは栄養失調
で寝ていて訓練ができない。そういう中で、自分の手元に平壌でのデモから守っ
てくれる部隊を持ちたかった。人民が見ている前で発砲して殺したら、黄海製鉄
所の時はみんなそれを見て恐れたけれど、今度は鎮圧に出た軍が逆上して、「金
正恩けしからん」となるかもしれない。つまり守勢にまわっているのではないか。
まだ仮説ですが。

惠谷 いや、それは卓見だと思います。よく窮鼠猫を噛む、北を追い詰めると南
侵があるのではないか、第二次朝鮮戦争が勃発するのではないかというような話
が、一時期ありました。しかし、私は、それはありえないと思います。

 色々理由があるのですが、その内一つの理由は今の理由と一緒です。「さあ戦
争するぞ」という時、今の軍隊は兵器庫に鍵を閉めて弾薬を厳しくコントロール
しています。しかし、戦争になれば兵隊に弾を配る必要がある。弾を配り、「さ
あ出撃」と言ったら、南ではなく、みな平壌に行くということで戦争は起こらな
いとずっと言ってきました。

 ですから、今の西岡さんの意見は卓見ですね。なぜ金もかけて機動隊を作ろう
としているのか。機動隊は銃を持っても催涙弾やゴム弾を撃つだけで破壊力はあ
りません。押さえつけるだけです。そういう意味では、金正日も金正恩も安心し
て出動命令が下せると思いました。

◆北朝鮮が質的に変わってきた
西岡 何か質的に変わってきたのではないか。情報が入って韓国が豊かだという
ことは分かっていますが、逆らっては殺されるから、それも家族連座制で殺され
るから、目の前の食べることで精一杯で、反乱とか起きないだろう。起きるとす
れば宮廷内部でのクーデターとか、暗殺だろうというのが大方の専門家の見方だっ
たのですが、デモに備えるということ自体、北朝鮮を長く見てきた者の常識では
ないんですが、北にこういうことが起きているということは、想像を超えること
が平壌で起きているのかなと。

 それで必死になって中国に行って頭を下げたり、ロシアにも頭を下げ何とかし
ようと思っているけど金ははいってこない。

 統治資金の枯渇ということ。つまり治安を維持する人間たちにはいい暮らしを
させ、贈り物をし、軍の人間には将軍たちをワンランク上げたり、2月や4月には
ベンツをあげたり、洋酒をやったりして統治してきたわけです。上の人たちはぜ
いたくな暮らしをしていたわけです。90年代後半に大飢饉が起きた時も、これ
は帰国した拉致被害者から聞きましたが、彼らがいた3号庁舎の中では配給があっ
た。肉も食べていた。ただ電気が止まったので、ボイラーがつかなくて寒くて困っ
たと言っていましたが、全然別世界だったわけです。

 ところが、その別世界で動揺が起きている。それがデモを恐れるというところ
まできた。我々が経済制裁は効果があると言ったのは、このことなんです。統治
資金を枯渇させなければならない、と。

 その一番の財源は朝鮮総連から出ていたわけです。しかし今、朝鮮総連からの
送金はほぼ止まりました。逆に、これが北朝鮮に伝わったら大変なショックにな
ると思いますが、数か月のうちに、朝鮮総連の中央本部が日本政府によって没収
されて競売にかけられるという最高裁判所の判決が出ることは間違いないです。

 既に朝鮮総連はそのことを想定して、引越しを始めています。これも大変重要
な積み木を崩す要素になります。そういうこと、つまり我々の常識と違うことが
起きている感じがします。

惠谷 その意味で、今年がチャンスだということを解説してください。

◆統治資金の枯渇が始まった

西岡 経済、特に統治資金で枯渇が始まった。そして社会の動揺が起きている。
中国に物乞いして失敗した。韓国との間も、金正恩が軍を握って強行路線をやっ
ているので、韓国からも金はとれない。来年韓国の選挙で、もう一度太陽政策派
が勝てば別ですが、来年の12月まではダメです。アメリカも人が捕まえられれば
取りに行きますが、それ以上のことはしない。食糧は少しだけ出していますが、
現金は出さない。

 オバマ政権になって、(元)ヒル次官補の路線で米朝が進むかと思ったら、全
然進まない。核をやめるというジェスチャーを北朝鮮がやめてしまったので、オ
バマ政権としても、やめるというジェスチャーくらいはしてくれないと乗れない
わけです。ヒルは、核施設の冷却塔を破壊させたのですが、その後核実験したの
ですから。世界中から核をなくすと言っているオバマ政権としては、北朝鮮が、
「核保有国として認めろ」と言っている以上、大規模な支援はできない。

 そうすると出口はどこにあるか。日本は一つの出口になりえる。特に民主党政
権になって、先ほどの惠谷さんの話にもありましたが、2009年2月に、金正恩が
党3号庁舎を改編し、姜周一という対日担当の連絡部長が失脚したということで
すが、彼がその年の8月に復権したという話があり、そして民主党政権、鳩山政
権に対する激しい工作が一時期あった。

 これは朝鮮総連の内部文書に書いてあります。「日朝国交回復の雰囲気を作れ。
そのために日本の知識人や政治家あるいは地方議員を訪朝させろ」と。そして何
人訪朝させたかという業績までその文書に書いてありました。ここでそんなこと
があるからと、梅原(元仙台)市長にも登壇していただいて、武藤上尾市議と、
「こういうことがあるので気をつけましょう」と、その直後に集会をやったこと
を記憶しています。

 鳩山政権の時、去年1月の産経新聞によると、何か裏でやっていたようですが、
統一戦線部の部長と小沢さんの関係者じゃないかと思いますが政治家が会ってい
たそうです。しかし、小沢さん自体が権力がなくなってしまったし、総理は代わ
るしという状況になりましたが、日本以外にお金を取れるところはない。そして
来年には大規模な配給をしたいと思っているという中で、産経新聞が6月15日付
けソウル発で、去年の12月に金桂冠(キム・ゲガン)第1外務次官、北朝鮮は政
治家と官僚の違いはありませんので外務省のトップは姜錫柱(カン・ソクジュ)
外相、その次が金桂冠です。

◆北の第1外務次官が米知事に「日本との交渉再開を切望している」

 金桂冠は対米担当で6者協議に出ていた人です。彼が昨年12月、訪朝したリチャー
ドソン知事と会って、こう言ったそうです。当然日本に伝わることを前提として
言っているわけです。「日本との交渉再開を切望している」と。そして、「共和
国(北朝鮮)は強盛大国の門を開く2012年を前に来年(11年)、外交政策を大転
換する」と。

 実はこの記事は北朝鮮の専門家からすると大変注目されるのですが、外務省の
人間が、「対日、対韓対応部署は朝鮮労働党工作機関の統一戦線部から外務省に
移管される」と。「移管される」と未来形で言っている所が微妙ですが、そして
「自身は『敵対国の韓国、日本、米国を担当する』と説明した」と言うのです。

 その上で、「(日本との)国交交渉を再開したい。米国の意向に束縛されない
金丸信氏のような独自の外交思想の持ち主の出現を待っている」と言っています。
私もソウルに行って色々なことを聞いてきましたが、金桂冠がこういうことを言っ
たことは間違いないです。アメリカの国務省が確認している話だそうです。そし
てその直後に、日本にも韓国にもこういう情報が外交ルートで来ていたというこ
とです。

 ただ、「言った」ということと、言っていることが本当かということは別です
ね。特に、常識ではありえないことを彼は言っており、「対韓」、韓国に対して
も外務省がやると。韓国を外国とみなしていることになります。統一しないとい
うことです。韓国は工作の対象であって外交の対象では絶対ないのです。

 これは通訳に問題があったのか。これはありえないし、こういうことを言った
のだとすると、冗談で言ったのか。そして「担当する」と言っていて、「した」
ではない。「担当したい」だったかもしれない。そこの部分がおかしいなと思い
ます。

◆小泉訪朝も外務省ラインだった

 ただ、対日を外務省が担当するというのは大変意味があって、小泉訪朝の時は
外務省が担当でした。敵対国に対する外交は、工作レベルなので統一戦線部がや
ることになっています。対米も最初は統一戦線部がやろうとしたのですが、アメ
リカは統一戦線部は工作機関だといって拒否したんです。一度だけ金容淳が訪米
したことがありますが、その後アメリカは遮断して、外交官が出てこいと言った
ので、工作レベルにならなくて、対米交渉は、外務省の金桂冠、姜錫柱ラインが
ずっとやっていました。

 対日は統一戦線部がずっとやっていました。その作品が金丸訪朝です。そして
統一戦線部の手足になって動く朝鮮総連が日本にあるのです。朝鮮総連を使い、
社会党を使って金丸を平壌に呼んだわけです。そして呼ばれた社会党の田辺さん
は外されて、金日成と金丸さんと1対1で対談しました。

 平壌で田辺さんは自棄酒を飲んでいたそうです。「なんで俺を外すんだ。俺が
連れてきてやったのに」と。しかし、そうやって使い捨てにして金丸・金日成会
談をやったのは金容淳でした。金丸の時も金容淳が横にいたし、その後もずっと
交渉の時は金容淳が金日成の側にいて、偉そうにしていたのです。だから日本の
メディアは序列第4位とか一時書いていました。金容淳も「俺が一番偉いんだ」
と言っていましたが、本当は二十何位でした。それくらい統一戦線部が主導して
やっていたんです。

 日本側の相手は金丸ライン、旧田中派のラインです。野中広務につながるライ
ンです。ところが森政権ができた。日本の政界は、旧田中派から福田派に移った
わけです。その時、中川秀直さんが官房長官で、北側から働きかけがあってシン
ガポールで姜錫柱の部下と中川秀直さんが信頼する議員が会っています。そこか
ら外務省が出てきた。

 実は一時期、90年代の後半、外務省が対日をやろうとして統一戦線部と激しく
内部で対立したことがある。加藤紘一さんが90年代半ばに50万トンコメを出した。
あの人は統一戦線部とつきあっていたのです。金容淳とつきあっていたのです。
金容淳と直接電話できるという吉田猛という人を窓口に使った。私は加藤さんに
取材して、「何で吉田なんて怪しい人を窓口に使ったのですか」と聞いたら、
「金容淳と直接電話できるから」と言っていました。

 金容淳と直接電話できるということは、工作員だということです。金容淳は統
一戦線部の責任者だったのですから。そんなことを堂々と言っていいのかなと思っ
たものです。それくらい統一戦線部は日本の政界に食い込んでいた。

 ところが森政権になったら、外務省の姜錫柱が出てきた。小泉訪朝の時は、金
正日の横に金容淳はいなかったのです。姜錫柱が横にいた。森政権が1年でつぶ
れ、その後を田中均さん(アジア大洋州局長)が引き継いで姜錫柱ラインとやっ
ていたわけです。ミスターXが誰かには私はあまり関心がなく、ミスターXの上に
姜錫柱がいたことはまちがいない。その上が金正日だった。

 北朝鮮の対日担当が外務省になったら拉致被害者が5人出てきたんです。金丸
訪朝の時は、日本側が拉致問題を出さなかった。ここでも報告しましたが、2002
年9月に平壌で何が起きていたのか、様々なルートから情報を集めていますが、
少なくとも統一戦線部は、拉致を一部認めて一部を返すことに反対していました。
これは間違いないです。当時統一戦線部の幹部だった人が、今ソウルにいますが、
彼が我々の国際セミナーにも来てくれてその話をしてくれました。

 だから統一戦線部は、「我々の意見が採用されないで外務省の意見が容れられ
た。今後対日は外務省に取られてしまう」と、2002年9月17日前後は大変恐れて
いたのです。お葬式の雰囲気だった。ところが日本から金が来ないで、拉致問題
が大きくなってしまったので、もう一回統一戦線部がやれということになった。

 そして、統一戦線部が分析したところ、「横田めぐみさんのお母さんが問題だ。
あの人の影響力が大きくならないようにしなければならない。あの人は昔政治活
動をやっていたに違いない」ということで、純粋な母親じゃないというキャンペー
ンをしようと思って履歴を調べたそうです。そしたら何もない。あんなに記者会
見でうまくしゃべるのに、何もないということはおかしいということになったら
しいのです。

 そこでしょうがないので、「安倍晋三とか西岡という右翼に騙されて、何も分
からないで右翼の言う通りに話しているばかなおばさん」(笑)ということでキャ
ンペーンをすることに決めたそうです。これが、当時統一戦線部にいた人から直
接聞いたことです。

「小泉訪朝時に拉致を認めることには統一戦線部だけでなく連絡部(姜寛周部長)
をはじめ3号庁舎全体として反対したが、金正日が組織指導部を通じて被害者を
出せと命じた」という情報を最近入手しました。

 どちらにしても、工作機関はなるべく出したくないと思うわけです。自分たち
の犯行を認めることになる。責任にもつながる。外務省の方はそんなこと関係な
いわけです。「金を取ってこい」と言われたんだから金を取る。「30年前の話は
工作機関にまかせて、日本の言うことも一部聞いたほうがいい」と言って小泉訪
朝になったわけです。

 結局、拉致がこんなに大きくなるとは思っていなかったので、(外務省の)姜
錫柱も失敗したのですが、もう一度北朝鮮の中で、まだこの情報だけでは分から
ないのですが、少なくとも言えることは、「対日交渉をやって金を取ってくれば
金正日が喜んでくれる」と各機関がそう思い始めて、何かを仕掛けようとしてき
ている。

◆北朝鮮が、「前原大臣の発言に注目している」と声明

 外務省も、金桂冠のような対日をやったことがない人が、わざわざ日本に伝わ
るように「外務省がやりたい」と12月に言ったわけです。何が起きたか。1月に
前原外務大臣が、「北朝鮮と交渉したい」と言った。そうしたら北朝鮮が、「前
原大臣の発言に注目している」と声明を出した。

 前原さんは実は、昔2回北朝鮮に言ったことがある。京都の、自分を支援して
くれた刺繍会社を連れて行って、去年、平壌近郊に工場を作っている。その工場
が操業している間、制裁に反対していたというスキャンダルが出てきた。その工
場を平壌近郊に作るに当たって、北とつないだのが、関西にいる大物工作員だっ
たということが出そうになったら、突然焼肉屋のおばさんからお金をもらったと
言って彼は(外相を)辞めてしまった。しかし、金桂冠が仕掛けたら日本が動い
たということはあったわけです。

◆菅総理が北への「対応措置を検討しろ」

 その後、今度は6月に我々はデモをやりました。菅直人総理は、先ほど飯塚さ
んの報告にあったように、我々は10日に総理大臣が、拉致対策本部の会合を開い
て、そこで、我々の言ったことと同じことを、「北朝鮮に対して2008年の約束を
守れとあらゆるルートで交渉しろ」と外務省に命令し、9月になってもそれがで
きない場合に、「制裁準備を命令した」と共同通信は書いていますが、そこまで
は命令していなくて、「対応措置を検討しろ」と言った。

 しかし、9月という期限を菅総理も受け入れたということです。9月という期限
は我々がつけたのです。日比谷公会堂(での5月8日の国民大集会)の1日前の
「家族会・救う会合同会議」で決めて、日比谷公会堂で私が話し、そして(6月5
日の)デモ行進で「9月が期限だ」と言って、6月7日にデモ行進の要請文を中野
大臣が受け取って、そして10日の対策本部の会議で政府も一定程度9月が期限だ
ということを受け入れた。

◆北が仕掛け?日朝国交正常化推進議員連盟が動き出した

 もちろん本当に政府が動くかどうかは9月になってみないと分かりません。し
かし、そういう情勢が起きたら、今度は北朝鮮側からの働きかけだと思いますが、
日朝国交正常化推進議員連盟が動き始めた。これは冬眠していたのです。山崎拓
さんが会長だった。これは実は、福田政権が2007年9月に成立します。2007年10
月くらいから、自民党の中に日朝国交促進議員連盟ができ、また民主党にもでき
て、それが合体して超党派の議員連盟ができたのが2008年の5月頃です。

 そうしたら6月頃、北朝鮮から「拉致問題で話し合いをしましょう」という提
案が来たんです。そして6月と8月、6者協議の外で、拉致問題についての実務者
協議が始まったのです。しかし、北朝鮮は福田さんが辞めたという理由で、多分
金正日が倒れたということも大きな要素としてあって、調査のやり直しをストッ
プしてしまったわけです。

 そして、山崎さんが落選した後、新しい会長を決めないでいたんです。通常な
ら、会長が落選したら新しい会長を決めて、普通に淡々と活動が続いているのな
ら分かるんですが、休んでいたのに、なぜ今また新しく役員を決め、新しく会員
募集をするのか。北朝鮮から、「国交促進のために何か動いてほしい」という働
きかけがなければ、突然、冬眠状態のものが起き上がる筈がない、と見て間違い
ないと思います。

 では、議連の先生方がみんなそのことを自覚しているかと言えば、そんなこと
はない。誰が窓口になっているかは明確です。事務局長の川上義博先生であるこ
とは間違いないと思います。

 先ほど、産経新聞が、去年の1月に民主党政権ができた後、国会議員が北と交
渉しているとの話がありましたが、その中の一部で、北京で動いていたのは川上
先生で間違いないと思います。そのラインがまだあった。

 しかし、少しおかしいのは、超党派の議員連盟では普通与党の議員が会長にな
る。自民党が会長と会長代行をやっている。それなのに事務局長は民主党という
変な議連です。政府に対する影響力があまりないですよね。

 北朝鮮としては、拉致でなく、国交促進という議員連盟ができたということは
いいことですよね。誰が仕掛けたのか。金正日に対して、日本から金を取れ、そ
のために工作しろと言われている人たちは、金桂冠は、「ああいうことをやった
ら前原がこういうことをいいました」と報告しているわけです。議連の背後にあ
るのは多分統一戦線部だろうと思います。政治家に対する工作ですから。統一戦
線部も、必死で外務省に取られないで自分たちが対日交渉をやりたいと言ってい
る。

◆金正日の目が日本に向いてきている

 そして、金正日の目が日本に向いてきている。これは今日のテーマである、足
元に火がついてきたということです。統治資金が枯渇し、平壌の治安さえ不安定
になってきて、デモの鎮圧部隊を作るまで追い込まれた。そして統治資金の財源
である朝鮮総連の本部が競売にかかる直前にまできている。それは経済制裁が理
由です。朝鮮総連に対する厳格な法執行を含む経済制裁を解いて、できれば1兆
円といわれる資金がほしい。

 朝鮮総連本部の競売問題が出てくると、日本の政治家に、「その分のお金は国
交正常化資金でチャラにしましょう」という話が出てくるかもしれない。

 平沼赳夫先生が、年末から、「私は今まで北朝鮮と交渉しないと言ってきたけ
ど、政府、対策本部や家族会・救う会がやってくれというならやりますよ」と公
開の席で言っています。「交渉の窓口になりますよ」ということで、こちらから
頭を下げて行くということではないんです。

 この前のこの集会でもいいましたが、私はそれはいいことだと思っています。
北朝鮮が日本を動かそうとするのなら世論を相手にしなければだめだということ
が分かって初めて平沼さんのところに来るのです。平沼先生は与党じゃないんで
すよ。権力を持っていないわけです。

 しかし、向こうが使おうとすれば、「いくら総理大臣がサインしてもだめだっ
た。世論が認めなければだめだった」ということです。「拉致問題はこれで終わ
り、これで全員だ」といくら北朝鮮が言っても拉致議連、家族会・救う会その背
後の世論が納得しなければ、いくら100人返しても101人目がいると言われたら、
返すだけということになる。そう彼らが思うようになれば、平沼先生のところに
来るだろう。しかし、今の所は川上先生のところに行っている。

 向こうは、拉致問題を動かそうとして、そして金桂冠に話をして、前原大臣を
ちょっと動かそうとしている。なんとか隙を見て仕掛けようとしてきている。
「何人かの人を返すため訓練を始めた」というような情報が、去年くらいからいっ
ぱいあります。未確認ですから何とも言えないんですが。

 その他、「何人か帰すから、横田さんと田口さんのことだけは言わないように
してくれ」というような要求をしていきているという話しもある。「言わないよ
うにしてくれ」ということは生きているということですよね。そういう未確認情
報はいっぱいあります。

 ちょっと前までは、コトリともしなかったのです。しかし、最近は日本に仕掛
けようとしてきている兆候が様々なところで出てきた。それも色々な筋で色々な
機関が仕掛けようとしてきているということだと思います。

 それに対して、菅総理は、我々と同じで、「9月までに再調査を求めて、応じ
なければ追加制裁をする」と言った。あの人は本当に意味が分かっていたのかよ
く分からないんですが。12月にも、「自衛隊を使う」と言っていて、次の日にま
た違うことを言い始めましたから、その後何の準備もしていないのではないかと
思われるのですが、断定的には言えません。しかし、表立った動きは全然ないで
すね。今その頭は全然ないと思いますが、しかし、総理が一言、言ってしまうと
いうのは重いことで、それを我々は利用しなければならない。

 そういう点では、9月を期限にしたという我々の戦略は、今の所うまくいって
いる。向こうもそれを逆利用して、調査やり直しとか言って、新しい死亡の証拠
というものを出してきたり、ヘギョンさんの問題を出してきたり、なにかけたぐ
りのようなことをしてくる可能性は十分にあると思います。

「調査やり直し」といっても、実は色々な準備やシナリオをしているわけです。
その中のどれを出すかを決断しろという意味で、我々は「調査やり直し」を実行
しろと言っているのです。

 あの時シナリオがいくつかあったのです。その中のオプションの一つには全員
返すというのが当然あるはずですが、そこまで彼らが決断するかどうか。それは
どれくらい困っているかと比例するわけです。しかし、客観情勢として困ってき
ていることだけは確かです。しかし、全員返すところまで困っているかどうかは
分かりません。しかし、この方法、追い込んだ後交渉するという方法しかないと
いうことをずっと言ってきて、私は3度目のチャンスが来る、と言ってきました
が、9月のあたりに3度目のチャンスが来るかもしれない。

◆北朝鮮が仕掛ける「一部解決」?「全員返せ」で撥ね返せ

 まだ全部読み切れませんし、何が起きるか分かりませんが、何か動きの予感が
する、膠着状態ではなく動きが出てきている。向こうは、一部だけ返して終わり
にしてほしいと思って工作を仕掛けてくるでしょうが、我々は「全員返せ」と言
い続ける。全員返さない限り、北朝鮮が嫌がっている、統治資金を枯渇させると
いう今までの作戦が続く。

 そのためには、朝鮮総連の不法行動を厳しく取り締まり、日本から支援は行か
ない、制裁は強化されるという今の方針が続くということを北朝鮮に示せる一番
のメッセージは、拉致だけを理由にして制裁をかけることです。小さなことでも
いいんです。我々は全面制裁と言っていますが、結果として全面制裁にならなく
ても、政府が拉致だけを理由に制裁をかけたら、自民党時代よりも一歩進んだこ
とになります。安倍政権でも拉致だけを理由に制裁はかけなかった。核、ミサイ
ルと一緒にかけたのです。

 3年経っても約束を実行しないというのは拉致だけの問題ですが、菅総理は
「9月までに調査のやり直しをしなければ検討しろ」と言った。北朝鮮から見る
と菅総理は一番厳しい立場だと思われたでしょう。

 今後の展開はまだ分かりませんが、我々は9月4日に星陵会館で緊急集会を検討
しています。9月4日は、北朝鮮が3年前に、福田さんが辞めたという理由で約束
を履行しないと宣言した日です。約束を破って3年目が9月4日です。このタイミ
ングで、約束したのに破っているということを世の中に広く伝えたい。

 一方、向こうも何か動かそうとしてくるわけですから、約束に戻ってくるかも
しれませんが、9月4日の日曜日にそのための集会を企画しています。その時また
情勢分析をしたいと思いますのでご参加ください。

 そしてこの日までに北朝鮮が一切動かなければ、日本政府に対して、菅総理が
検討すると言ったのだから9月いっぱいで拉致を理由に制裁をしてほしいと訴え
ます。それでもなお動かないとなれば、10月から、北朝鮮に分かるように、拉致
だけを理由に制裁をかけてほしいと要求するためのデモや集会以上の行動をする、
多分座り込みになるだろうと思います。そして日本の中で拉致に関する怒りは冷
めていないこと、逆に3年経ってもやらないことへの怒りが高まっていることを
示して彼らが仕掛けてくるのを待つ。

 一応、日米韓もこちら側、統治資金を出さない側にいるという点では大変いい
タイミングだと思っています。

◆この秋がタイミング

惠谷 日本の制裁というのは、この統治資金をターゲットにしているということ
と、もう一つは統治資金に関わりますが、金正日というのは金で部下の忠誠を買っ
てきた、つまり物をばらまいてきた。その物が日本から行かない。ある人は、第
三国経由で入っているので制裁はきかないと言いますが、それは実態をしらない
のです。第三国経由で入ると必ず足元を見られて高くなるし、日本から直接行く
ほどの量は行かない。金正日は統治に困っている。

 もう一つ大事なことは、9月4日に福田さんの辞任を理由に調査が打ち切りにな
りましたが、実態はその前、8月14日に金正日が倒れたために調査ができなかっ
た。それを今回やるというのは、金正恩が登場してそれぞれの役所がそれぞれに、
当然利権争いもあるのですが、うちで(対日交渉を)やろうという状況ができつ
つある。

 金正日が倒れて以降、やっと北朝鮮の状況から見れば状況が整いつつある。そ
れはある意味でチャンスで、それが外務省なのか統一戦線部なのかは分かりませ
んし、あるいは両方から日本への工作がある可能性も考えられます。そういう意
味では、今非常にタイミングがいいし、9月というのはわが首相がどうなってい
るのか分かりませんが、この秋は拉致問題を動かす重要なチャンスだと思います。

以上

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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 菅 直人殿

■救う会全国協議会ニュース

発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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