救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

拉致問題の現場から(第38回)(2026/09/29)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2026.09.29)

■拉致問題の現場から38

 下記は、西岡力・救う会会長が、「産経新聞」で「拉致問題の現場から」と
いうタイトルで月1回、連載しているものです。参考情報として送ります。

なお、同記事には写真が添えられている。写真は産経サイトを見て欲しい。

https://www.sankei.com/article/20260926-XLTJMIXULVNLRMK7KPKNK27NOY/

<参考情報>


拉致問題の現場から(第38回)

 こんな小さな女の子が」めぐみさん体操着示し解決訴え、日朝会談も打ち込み 訪米は成功

この1週間、国際社会の注目が米国に集まった。国連総会のためニューヨーク
に各国首脳らが集結。トップ会談のみならず、さまざまなレベルで協議や接触
があった。22日(現地時間)には日米首脳会談、24日(同)はワシントン
で米中首脳会談も開催された。

「沈黙は家族の希望を奪う」 米下院議員のスピーチ

家族会・救う会・拉致議連の3団体は21日から25日(日本時間)までワシ
ントンを訪問。米政府幹部のほか、上下両院議員、北朝鮮情勢関連のシンクタ
ンク、NGOの専門家らと面会した。
私たちは、年内実施が浮上している米朝首脳会談で、トランプ米大統領が拉致
問題を提起し日朝首脳会談への道筋をつけてほしいと考えている。面会相手に
は、各々(おのおの)の立場で、そのための後押しをするよう求めた。拉致問
題は家族も被害者も高齢化し、残り時間が少ないことも強調した。
横田めぐみさん(61)=拉致当時(13)=の弟で家族会代表の拓也さん(58)
は、めぐみさんが拉致される1年前に着用していた体操着、めぐみさんが拉致
された年に母の早紀江さん(90)から教えられて編んだ毛糸のマフラーなどを
示しながら、早期の事態進展の必要性を訴えた。
米側の協力意思は確認できたと感じている。訪米の成果など一部は既に報じら
れているが、次回の本欄でも報告する。
なお、今回の面会者の一人、ジル・トクダ下院議員(民主党ハワイ州選出)が、
私たちが訪米する直前の15日、下院の本会議で日本人拉致問題に関して心の
こもったスピーチをしてくださったので、紹介したい。
《13歳の娘を学校に送り出し、その子が家に帰ってくるのを50年近く待ち続
けることを想像してみてください。それが、1977年に北朝鮮の工作員によって
娘のめぐみさんを拉致されて以来、早紀江さんが耐え忍んできたことです。一
人の親として、本当に胸が張り裂けそうになります》
《政府が人々の失踪を許せば、いかなる家族も国も、拉致という魔の手から逃
れることはできなくなります。もしトランプ大統領が金正恩(キムジョンウン)
氏と話す機会があるならば、拉致問題を直接提起しなければなりません。外交
は兵器や制裁、安全保障協定だけに限定されてはなりません。人間そのものに
関するものでもなければならないのです。沈黙によって、真相を知るための彼
ら(家族)の最後の希望まで、奪うわけにはいかないのです》

11月のAPEC時期の米朝会談は困難

拉致問題を巡る国際情勢に話題を移そう。
冒頭にも触れた通り、今月24日にワシントンで米中首脳会談が実施された。北
朝鮮との対話に意欲的なトランプ氏に対し、習近平国家主席ら中国側が米朝会
談に向けた仲介役になるとの見方があった。ただ、私の情報では、中朝関係が、
6月の習氏の訪朝後も改善していない。
これまでも述べてきた通り、米国による2月のイラン攻撃に端を発し、矛先が
自分に向くのではないかと恐怖感を覚えた金正恩朝鮮労働党総書記は、軍事的
な後ろ盾を求めて習氏に接近した。習氏は日本海側にある北朝鮮の軍港を中国
海軍が使用できるよう要求したが、この協議がうまく進んでいないという。

中朝会談の場では金氏は習氏に前向きな返事をしたようだ。だがその後、軍港
の利用許可は安全保障上の観点から日米を強く刺激するなどの理由で、北朝鮮
内部で反対論が強まった。結果、中国が台湾を攻撃するようなときには使用を
許可するが、中朝海軍の合同演習時などを含め、平時は受け入れない方針で固
まった。中国はそれにいらだっており、経済支援は全くされていない。
そのため、一部で取り沙汰されている、11月に中国・深圳(しんせん)で開か
れるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を機とした米朝首脳会談は、
行われないだろう。
金氏はトランプ氏を平壌に呼びたがっているので、別の時期に、平壌を舞台と
した米朝会談が実現する可能性はある。

北朝鮮ハッカーが米国に亡命か

ロシアからの経済支援の線も、芳しくない。
9月に入り、北朝鮮はロシアの求めに応じ、ウクライナ侵略戦争に5万人の追
加派兵を決めた。ウクライナ領で戦闘に参加するという。
見返りとしてロシアは、金氏がかねて要望してきたスホイ社製の最新戦闘機の
提供を約束したのだが、それは多額の外貨を提供する経済力がないことを意味
する。金氏もそれを分かった上で、兵器や軍事技術の獲得を優先している。
また、このところ、北朝鮮の重要な資金源の一つであるハッキングが、打撃を
受けたようだ。
関係筋によると、欧州で活動していた北朝鮮のハッカーが2人、昨年に米国に
亡命した。2人がこれまで得た機密情報を多数、米側に提供したため、米国の
監視や取り締まりの能力が向上。北朝鮮は米企業などからハッキングで外貨を
得ることが一定程度、難しくなったという。
以上、概観したように、金氏にとって拉致問題を足がかりとする日本からの経
済支援の魅力は、維持されている。
22日の日米首脳会談は冒頭のみの公開だったが、高市早苗首相は自身のX(
旧ツイッター)で、「私自身が決意をもって取り組んでいる拉致問題について
は、その即時解決の重要性を改めて強調し、トランプ大統領から、全面的な支
持を得ることができました」と投稿した。次の米朝会談で、トランプ氏は金氏
に問題を提起するだろう。
日朝首脳会談へ、外堀は埋まりつつある。

無線機押収の能代事件 「ジャックノイズ」解析で電波傍受に活路

北朝鮮工作員を乗せた船が発していた「電波」に関する話を続ける。
昭和38年、秋田県能代市で3人の工作員の水死体が発見される事件があった(
能代事件)。警察当局は、工作員が携行していた拳銃や偽造運転免許証、ドル
紙幣、無線機などを押収。無線機は「ジャックノイズ」という特殊な音を発す
るタイプだった。
周波数の解析などを進めた結果、通常速度で聞くと雑音にしか聞こえないが、
スロー再生すると暗号として成立することが判明する。
以降、日本の警察は無線の傍受体制の整備を進め、関連施設は全国に広がった。
能代事件を含め、工作員は北朝鮮国内の基地から船で日本近海まで移動し、そ
こから子船で海岸に接近。ゴムボートや水中スクーターで上陸していた。基地、
工作船、工作員の3者が無線で連絡を取り合っていた。
関係者によると、工作員が拉致に及んだのちに日本から脱出を図る際の無線の
やりとりには、一定の規則性が確認されている。
私の調べでは、政府認定の拉致事件(12件17人)のうち、無線が傍受でき
ていたのは8件12人。富山県でのアベック拉致未遂事件も該当するので、把
握できるだけで9件14人に上る。
当然ながら、拉致当時、留学などで本人たちが海外にいたケースには電波情報
はない。
なお、スパイ事案を担当する警察庁警備局外事課(当時)には、8つの係が置
かれていた。無線傍受を担当していたのは8係で、「ヤマ」という異名で知ら
れている。由来は、傍受施設が人目につかない山奥に設置されていたためだと
いう。
8係には1980年代ごろ、約100人の課員が所属。3?4交代制で休みな
く傍受を続けた。8係が北朝鮮工作船の接近を示す電波をキャッチすると、外
事課本体から全国の警察本部に「KB(コリアンボート)情報」という極秘指令
が出され、警察官が該当する海岸を警備した。




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