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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

拉致が無風だった参院選(2025/08/04)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2025.08.04)

<参考資料>

■拉致が無風だった参院選

 8月2日の「産経新聞」に、西岡力会長が投稿したものを参考情報として送り
ます。

拉致が無風だった参院選、石破首相の日朝事務所案には反対多数で安堵
?今後の実行力に期待

 盛夏、日本は酷暑の最中にあるが、北朝鮮も同様のようだ。北朝鮮メディアは
このところ、熱中症を防ぐ方法を繰り返し伝えているという。冷房機器は首都・
平壌のごく一部のエリアにしか設置されておらず、電力不足で扇風機も満足に使
えない。拉致被害者たちがこの環境下でどう過ごしているのか考えると、胸が締
め付けられる。

 わが国では参議院選挙が終わったが、政治は流動化している。政権が不安定な
うちは、北朝鮮は拉致問題を議題とする首脳会談を開こうとはしないはずだ。悔
しいが、当分は被害者救出に向けた動きは起きないだろう。

 ただし、依然としてチャンスはある。金正恩(キムジョンウン)政権は国内経
済の悪化と国民の政権離れが深刻で、体制維持が危ぶまれている。解決策は外部
からの大規模な経済支援だが、それは日本からしか得られないという枠組みに、
変化がないからだ。

 一方、一部では、ロシアから多額の外貨が提供されて経済が息を吹き返したの
で、北朝鮮は日本との交渉に関心がなくなったとの見方が出ている。今回はこの
点について、私の得た情報を基に説明したい。

◆北でもコメ価格が高騰、トウモロコシも

 韓国の政府系研究機関や民間の研究機関は最近、ウクライナ戦争への派兵と兵
器支援の見返りとして、北朝鮮がロシアから200億ドル程度を受け取っていると
の推計を相次いで公表した。内訳は、兵士の人件費が4000億ウォン(3億ドル)、
弾薬やミサイル関連が27兆4000億ウォン(198億ドル)で、この数字が正しいな
ら日本からの経済支援は魅力がなくなる。

 しかし、情報筋によると、外貨は5億?7億ドルほどしか入っていない。情報筋
は「北朝鮮への対価の大部分は外貨ではなく、軍事的な支援として提供されてい
る。偵察衛星の高精度カメラや、原子力潜水艦や駆逐艦を製造するための技術と
資材、防空ミサイルの配備などだ」と説明。他に15万トン程度の小麦粉やガソリ
ン、天然ガスなども送られているという。

 7月下旬時点でコメは1キロで1万5000ウォン(昨年同時期6000ウォン)、トウ
モロコシも1キロ4000ウォン(同3000ウォン)に達しているという。庶民に対す
る主食配給は相変わらず実施されていないから、商売で金銭を得ることができな
いと飢え死にするしかない。

 つまりロシアからの対価は、庶民の生活改善には全く寄与していない。

 一方、中国との関係は引き続き最悪で、経済支援は一切ない。中国の貿易統計
を見ると、今年1?6月の北朝鮮への輸出はコメが43万ドル(昨年1年間で962万ド
ル)、複合肥料は179万ドル(同1005万ドル)に激減している。トウモロコシと
窒素肥料はゼロだ。

 韓国からの支援は、伴って韓国の豊かさに関する情報が入り込んで体制危機に
つながるので、選択肢に入っていない。だから、日本からの経済支援が北朝鮮の
体制維持の鍵となっているという見方は、現状も成り立つ。

◆産経アンケート、即時帰国にも多数の政党が賛同

 日本の経済支援を得るためには核・ミサイル問題を根拠とした国連制裁の解除
がまず必要で、そのため金朝鮮労働党総書記は、日本より先に米国と首脳会談を
持とうと考えている。ただ、ウクライナ戦争の停戦のために尽力しているトラン
プ米大統領は、それを邪魔する北朝鮮に良い感情を持っておらず、停戦成立まで
は金氏と会おうとしないはずだ。

 今回の参院選では、拉致問題はあまり取り上げられなかった。候補者の大半が、
拉致問題が国家の主権と国民の人権の重大な侵害であり、政府の責任で被害者を
救出すべきだという点では一致していることが、論議が起きなかった大きな理由
だろう。

 その中で産経新聞が主要党派へ行ったアンケートは興味深かった。

 国政政党11党(今回の選挙時点)の回答をみると、家族会・救う会が絶対に譲
れないと言い続けている「全被害者の即時一括帰国」について、8党(自民党、
立憲民主党、公明党、日本維新の会、国民民主党、参政党、日本保守党、みんな
でつくる党)が支持。れいわ新選組と社民党が「部分帰国」を容認、共産党は
「回答しない」だった。

 また、東京と平壌に連絡事務所を置くという石破茂首相の案への賛否では、4
党(共また、東京と平壌に連絡事務所を置くという石破茂首相の案への賛否では、
4党(共産、れいわ、社民、みんな)が賛成、5党(立民、維新、国民、参政、保
守)が反対した。自公は「その他」を選択。政権立場から石破氏が唱えている案
に公開的に反対とは言い難かったはずだ。

 繰り返し述べている通り、日朝連絡事務所案に対し、私たちは「北朝鮮の時間
稼ぎに貢献するだけ」として強く反対している。自公は回答理由で「家族に寄り
添うべき」とも触れているので、私は限りなく「反対」に近い意思表示だと理解
している。

 だとすれば、連絡事務所案には7党が反対となる。即時一括帰国と事務所案の
双方について、大多数の政党が家族会・救う会の方針を支持していると言えるだ
ろう。

 残された時間は少ない。政局は早急に収め、政府、政治家は一丸となって国の
最重要課題である拉致問題の事態進展に力を注いでほしい。

◆「君たちは金の卵だ」洗脳され工作員へ 「よど号グループ」に原型

 金正恩氏の父の正日(ジョンイル)氏が1976年に出した、北朝鮮工作員の「現
地化」指令に関連し、拉致被害者を洗脳してそのまま工作員に仕立てるケースが
あったことを述べてきた。今回はその原型である、よど号グループによる日本人
拉致について詳細をお伝えする。

 70年4月、過激派「共産主義者同盟赤軍派」の田宮高麿ら9人は、羽田発福岡行
きの日航機「よど号」を乗っ取り、北朝鮮へ向かった。世界同時革命を実現させ
るため、外国に拠点を置く「国際根拠地論」を唱えており、その一環として北朝
鮮に足場を作ることが目的だった。

 ところが現地で待っていたのは、北朝鮮当局による徹底した思想教育だった。
2年後の72年5月1日、彼らは平壌を訪れた日本人記者らを前に、世界同時革命を
放棄したと表明。主体思想の信奉者となったと宣言した。

 外国人を主体思想で洗脳し、工作員として使うことに成功した初の事例だった
とみられる。

 なお、5日後の5月6日には初代元首の日成(イルソン)氏がよど号グループの
宿舎を訪れ、「君たちは金の卵だ」と称賛。この日を記念し、朝鮮労働党の工作
機関である対外連絡部に同グループを指導管理する「56課」ができた。

 日成氏はその後、グループのメンバーに日本人女性と結婚することを要求、メ
ンバーはすでに日本で主体思想を学ぶなどしていた女性らを呼び寄せた。ただ、
このうち、高知出身の福留貴美子さんという女性については、もともとはモンゴ
ルへの留学を希望していた上、主体思想との接点も確認されていないことから、
だまされて連れていかれた拉致被害者の可能性が高いと、私たちはみている。

 78年には、後継者に指名されていた正日氏がメンバーに「日本革命テーゼ」な
る指導指針を下達。日本での革命を目的にした地下組織「自主革命党」を結成し、
同党の党員となる日本人を拉致することを命じた。

 これに従い、メンバーとその妻らは欧州などへ次々と出国。妻2人は80年5月、
スペインを旅行していた北海道出身の石岡亨さん(68)=拉致当時(22)=と熊
本出身の松木薫さん(72)=同(26)=を拉致した。

 83年5月には、別の妻(当時)が、英国の語学学校で学んでいた有本恵子さん
(65)=同(23)=に接近。メンバーの魚本(旧姓・安部)公博と北朝鮮工作員
に引き渡した。

■8月の拉致関連行事 元北朝鮮外交官が東京都内で講演
 8月28日午後6字半から8時
 拉致問題に関する東京特別集会。東京都文京区の区民センターで午後6時開場。
入場料1000円、事前申し込み不要。問い合わせは救う会事務局(03・3946・5780)。
北朝鮮の駐英公使だった2016年に韓国へ亡命した太永浩(テヨンホ)氏が、北朝
鮮の最新情勢について講演する。

以上

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■石破首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html

葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 石破茂殿

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