救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

緊張する朝鮮半島情勢下での全拉致被害者救出国際セミナー3(2022/12/16)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2022.12.16)

■緊張する朝鮮半島情勢下での全拉致被害者救出国際セミナー3

◆特別講演

櫻井 今日は韓国から金聖●さん(●=王へんに文、キム・ソンミン、脱北者)
をお呼びしています。金さんからこれまで貴重な情報をたくさんいただいていま
す。また家族会・救う会の運動に色々な協力をしてくださいました。

 金聖●さんから、北朝鮮の近年の動向、韓国の情報、そして日本や私たちはど
うしていったらいいのかということをお話しいただきます。通訳は救う会に西岡
さんがしてくださいます。どうぞ拍手でお迎えください(拍手)。

◆北朝鮮では配布資料を必ず回収する

金聖● また皆さんにお会いできてうれしいです。一方では生死すら分からない
拉致被害者たち、その方々を待ち続け先に天国に行かれた方々に何を言えばいい
のか心が痛いです。しかし、大切なこのような集会は続けなければならず、皆さ
んのところに行って北朝鮮の実状を伝えなければならないという思いからここに
来ました。大切な家族会の一人一人の皆様に深い尊敬を表します。 拉致問題解
決のために孤軍奮闘されている救う会の皆様にも連帯の挨拶を申し上げます。

 今日も私は北朝鮮についてお話したいと思いますが、今回は北朝鮮関連のニュー
スがあまりにも多いので、形式をちょっと変えてお話しします。

 私が最初に引用したい資料は2019年5月に発刊された北朝鮮軍総政治局宣
伝扇動部の資料で、タイトルは「敬愛する最高領導者であり、金正恩同志の対外
活動の業績を素晴らしい努力の成果として輝かせていくことについて」という資
料です。

 そこにこんなことが書かれています。

「教養事業を進めた後、資料をもれなく回収すること」。これはどういう意味か
といいますと、労働党極秘資料、最高司令官命令、さらには公開銃殺動画などが
外部に流出し、韓国や日本、海外メディアに紹介され、北朝鮮の劣悪な人権状況
が国際的批判の的になっているということ、そのため内部文書が外部に流れない
ように資料を活用した上で徹底的に回収することを強調する内容です。

 しかし、現実はそうではありません。 脱北者のほとんどが北朝鮮の家族と連
携していて、北朝鮮の家族は家族なりに北朝鮮の人権状況などを外部に伝えるた
めに努力しているからです。

 最近にも350ページに及ぶ「北朝鮮刑事処罰法」を写真に撮って自由北韓放
送に送ってくれた北朝鮮住民がいて、私はまたその資料を西岡先生にもお送りし
ました。 何らかの方法で情報は行き来しており、その流れを防ぐことができな
いという傍証だと思います。

◆最近の北朝鮮内部資料だけで80も入手

 先ほど表紙をお見せした資料ですが、このような資料も携帯電話を通じて渡さ
れた資料です。北朝鮮内部にもスマホがあり、また中国のスマホが国境地帯で使
えるので、それが北朝鮮に入っています。

 また中国の微信(WeChat)という通信網を利用したりして、北朝鮮内部の様々な
資料を写真にしたりして私たちの所に届きます。

 北朝鮮の人権状況のような貴重な資料は、もちろん日本でも知っている人がい
るかもしれませんが、韓国にもたくさん届いています。数えてみたら最近の資料
だけで80ありました。

 それをUSBに入れて今回持ってきたので西岡先生に渡します。本来ならば韓国
の情報機関がそれらの資料について大変関心を持って北朝鮮の人権状況を調べる
べきですが、残念ながら前政権の朴智元(パク・チウォン)国家情報院院長が就
任した後、北朝鮮の動きについて、あるいは我々のような団体が情報を取ってき
ても関心を示さないというような状況が続いています。

 北朝鮮のことを知ろうと思えば、まずニュースで報道される内容、あるいは北
朝鮮に住んでいた脱北者の情報などありますが、しかし一番貴重な資料は今北朝
鮮の中で流通している政治活動の資料です。講演の資料や内部文献などです。そ
こに北朝鮮の真実が現われています。

 なぜ私がこういう話をするかというと、北朝鮮の状況を見て21世紀になぜ三
代世襲があるのか、四代目の世襲を準備しているのか、それがなぜ通用するのか。
北朝鮮でも留学生や外交官などが毎年300名くらい外国から帰ってきています。

 そういう人たちがなぜ世界の状況を伝えることができないのかという疑問があ
るわけですから、そのようなことについて内部の講演資料を見ると、全く外部の
情報を遮断している。そして内部だけで通用する論理を国民に知らせている。情
報を遮断して政治教育をしていることが、今の政権が維持されている一番の原因
です。

◆コロナ、物価高騰等苦しい状況

 内部資料に書いてある内容(配布資料)を少し紹介します。これは地方の住民
の中でどのようなことが話されているかの資料です。また金正恩氏に報告するた
めに作られた文書です。

 「敬愛する最高司令官金正恩同志の、2020年3月21日批准課業?新型コ
ロナウイルス防疫事業と関連して最近群衆の中で提起された動向、流言飛語と対
策報告」という文書です。

 この中で、流言飛語が話されているとの報告があります。

 「新型コロナウイルス感染症のため、苦難の行軍時期よりさらに困難になりそ
うだ」。「苦難の行軍」というのは90年代後半に300万人の餓死者が出た時
のことをさしますが、その時のような状況になりそうだという話が広がっている
ようです。

 「今、市場や商店で物価が高騰している以前は食用油1箱当たり4万5,00
0ウォンだったのが3月中旬からは?万ウォンになっており、リンゴも1?当た
り4,500ウォンから9,000ウォンに跳ね上がった。物価が大幅に値上が
りしているので、人々は大騒ぎしているが、何か対策が必要だと思う」。

「数日前、世帯主(夫)が風邪を引いて薬局に行ったら、2,200ウォンだっ
た5%ブドウ糖が3,500ウォンになり、800ウォンだった点滴剤(リンゲ
ル)は2,000ウォンになっていた」。これは金正恩に報告するのですから、
流言飛語ではないでしょう。

 ここでわかるのは、医療は無料だと宣伝してきたわけですが、それが完全に消
滅したということで、これまで北朝鮮が宣伝してきた無償医療制度が完全に消滅
し、薬は買わなければいけない物になったことです。

 そして「苦難の行軍」の時期と同じような苦しい生活になっている。北朝鮮住
民の平均月給は3千ウォンから5千ウォン程度ですが、その月給で油一本も買え
ず、リンゴ1?も買えないという状況がここに出ているということです。

 4ページの文書は、このような文書があまりにも外に出るので、印刷しないで、
ワードで打たれたものがメールで送られます。その文書が北朝鮮内部の友人たち
から送られてきました。

◆麻薬、韓国の映像、強盗、泥棒事件が頻繁に

 次は、警察の内部資料ですが、麻薬や不純録画物(CDなど)視聴を統制する
ことについての資料です。麻薬とか、韓国のテレビを見た事件とか、強盗、泥棒
事件が頻繁に起きていることが分かります。

 次は5ページの資料ですが、これは今年7月に入手した「反社会主義、非社会
主義的行為を制圧消滅させるための闘争に一致協力して奮い立つことについて」
という文書です。その中にこのような一節があります。

 「今、不純出版宣伝物にはまって傀儡(韓国)の言い方を真似したり」とあり
ます。言葉づかいで南北が分かるわけです。

 続けて、「従ったりする現象は青少年の中で現れており、青少年の中で殺人、
強盗、麻薬使用、性不良行為をはじめとする犯罪行為が少なくないように現れて
います。 その他にも(韓国の)不純出版物視聴、賭博、集団喧嘩、偽造貨幣の
製造密売、高利貸し、密造酒、偽医薬品と偽商品製造、ヤミ医療、トラックを使
うヤミ商売、離婚現象、事実婚生活など反社会主義、非社会主義的行為が社会生
活のほぼすべての分野で多様なやりかたで愚かにも現れています」。

 「過去、社会の何人かの住民の中で人々の目を避けて慎重になされた行為が、
今は社会のどの部門、どの単位でも起こりうる慢性的な現象となっており、反党
的、反国家的性格まで帯びていることから厳重性と悪影響をさらに浮き彫りにし
ています」。

 もちろん私は韓国に住んでいまして、韓国にも麻薬事件や殺人事件があること
を知っています。日本でもあるのではないかと思います。しかし、北朝鮮は社会
主義国家です。人民全体を統制している国家なのにこのような犯罪行為、反社会
主義、非社会主義的行為が蔓延している。それは北朝鮮社会が今滅びに向かって
いる証拠だと思います。

 次に、私たち韓国の北朝鮮人権活動家は、内部情報を北朝鮮に入れるためにラ
ジオを放送したり、USBやCDなどをどんどん北朝鮮に入れていたわけです。
しかし、「やりがいがあるのか」とか、ラジオやビデをを聞いたり見たりした人
たちは捕まって銃殺されてしまうわけです。

 そのことについては疑問もあったのですが、しかしこの北朝鮮の内部資料を見
ると、こう書いてあります。なので、ああやっぱりやってよかったな、と思いま
す。

◆韓国ドラマを見たと一市で9,000人の高校生が自主

 「昨年、ある市では9,000人余りの高級中学生徒が安全機関を訪れ、不純
録画物(韓国ドラマなど)を見た事実を自首し、3,000人余りの生徒が自ら
不純物が入っている記憶器(USB)を自分が属している組織に提出しました。今
年も新たに採択された反動思想文化排撃法についての解説を聞いた多くの高級中
学校の生徒たちが青年同盟組織を訪れ、過去に自分たちが犯した過ちを自ら打ち
明け許しを受けました」。一つの市だけでこれだけの人が自主したり提出たこと
が書いてあります。

 北朝鮮の社会は内部から腐ってきているのではないかと思うわけです。ではこ
ういう北朝鮮の状況が拉致問題にどういう影響を与えるかですが、究極的には北
朝鮮の政権は倒れるわけです。社会主義と言いながら、実は資本主義文化がこれ
だけ入っているということは政権の末期減少になっていると思うので、これは拉
致問題解決にも有利で、私たちも外部の情報を入れることに努力していきたいと
思います。

 北朝鮮はミサイルをたくさん撃っているわけです。金正日の時もこのようなこ
とがありましたが、金正恩はミサイルを撃つと外部の社会が反応する、自分のこ
とに注目してくれると喜んでいるのではないかと思います。

 しかし、「一人でも被害が出たらあなたたちを許さないぞ」ともっと強いメッ
セージを金正恩に対して出すべきだと思います。また「挑発はこれ以上許さない」
と、もっと強いメッセージを出すべきだと思います。そうしないと、彼は喜んで
撃ち続けるのではないかと思います。

◆日本政府の拉致ラジオを聴く北朝鮮住民の動画

 今回、北朝鮮の内部の人に頼んで、我々がやったラジオ、あるいは日本政府が
やっているラジオを聞いている場面を映像で撮ってくれました。多分日本政府が
やっているラジオを北朝鮮の民家の中で、金日成と金正日の肖像画の下で静かに
聞いている映像を持ってきましたので、後で西岡先生に渡しますので是非見てく
ださい。

 こちらからのメッセージは届いているということです。また韓国でも私たちは
拉致問題についてラジオ放送を送っていますし、日本政府もラジオ放送をやって
いますが、それが届いているという希望的な事実ですがご紹介したいと思います。

◆「被害者に危害を加えたら、地獄の底まで追いかける」

西岡 最後に、私たち救う会が窓口になって自由北朝鮮放送支援委員会というの
があります。拉致問題のことをずっと放送してくれているので、そこに支援金が
来ており、今回も渡したのですが、それをどう使うか考えているとのことでした。

 今韓国では全政権で作られた法律により、風船でビラを飛ばすことは違法だと
されています。韓国の人権団体が風船のビラを印刷しようとしても、印刷所が印
刷してくれない状況だそうです。

 どうしようかと考えている内に、昔西岡先生が飛ばした拉致問題のビラの原稿
があるので、そういうものも含めて、今回いただいた支援金で、北朝鮮にその情
報や映像を出したいというので、私が「あまり具体的なことを言うな」と止めた
わけです(笑)。ここで話すと妨害されます
から。

 そして拉致問題に関する情報があれば日本に送ってほしい。それからもう1つ、
私たちが頼んでいることで私たちも北朝鮮に出しているのは、「被害者が戻って
くれたら、日本政府はその人を守る。被害者の側にいる人に言いたい。もしも危
害を加えたら、地獄の底まで追いかける」ということです。日本は主権国家だか
ら処罰をするということです。「しかし守ってくれた人は守る」ということ、
「日本人は怒っている」ということを私の声で訴える活動をやってもらっていま
す。

金聖● 韓国の政権がおかしくなって結果、色々なことが起きているのですが、
私の仲間たちは北朝鮮の自由化のために、そして人権問題のために努力します。
それが拉致問題解決にかならずつながることを信じて、一緒に戦っていきたいと
思います。ありがとうございました(拍手)。

櫻井 どうもありがとうございました。韓国の動画を見たと自己申告したという
のは相当なことだと思います。この後、パネルディスカッションに移ります。

(4につづく)


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