救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国民大集会報告2(2025/05/28)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2025.05.28)

■国民大集会報告2

櫻井 早紀江さんは、47年間不思議な状況が続いている。これをどうしても日本
国は、国家として解決していかなければならないわけです。

◆人権無視、経済・食糧事情最悪の独裁国家、北朝鮮

【主催者挨拶】

古屋圭司(拉致議連会長、元拉致問題担当大臣、衆議院議員)

 今日は石破総理も林担当大臣・官房長官も出席をいただきました。

 昨年秋にもこの大集会を開催しました。今日もこうやって開催しなければなら
ない。本当に忸怩たる思いです。申し訳ないという気持ちでいっぱいです。

 22年前に一部の被害者が帰ってきてから、進展がありません。拉致議連会長
として、主催者としてお詫びを申し上げます。

 しかし、拉致を実行したのは、金正恩が率いるあの独裁国家、北朝鮮でありま
す。その北朝鮮は、世界の再三の警告、あるいは国連の警告を全く無視して、核
・ミサイル開発にのめりこんで、また最近はロシアともしっかり手を握って、技
術供与を受け、その見返りにウクライナ戦争の的がわりに北朝鮮の兵士を供与し
ている。おまけに、「戦略的パートナーシップ条約」まで結んでいる。信じがた
い。それが現状です。

 北朝鮮の実態は、人権無視、経済・食糧事情最悪。しかし、核・ミサイルを開
発さえすれば、アメリカと対等に話ができるという一心でのめり込んでいる。こ
れが現実だと思います。

 いつまでもこのような現状が続くことにはならないし、絶対に続かせてはなら
ないわけです。我々はそういう観点に立って、毎年ワシントンに、同志議員、家
族会・救う会の皆さんと共に訪問しています。今年も連休を使って訪問してきま
した。精力的に対談してきました。一昨日は石破総理にも報告をさせていただき
ました。

 第二次トランプ政権で国務長官になったマルコ・ルビオさんは元上院議員で、
彼はアメリカ人で拉致の疑いが濃厚なデイヴィッド・スネドンさんについて、上
下両院で決議を行うに当たって主導的な役割を果たしました。

 ルビオ長官は当時、「これは拉致問題だ。単なる誘拐じゃないよね。国家に対
するテロだ」と言っていました。こんな認識を持つ男が国務長官になっている。
これには大きな意義があると私は思います。

 もちろん第一次トランプ政権の時にも、トランプ・金正恩首脳会談の時、トラ
ンプさんは拉致問題に3回も言及した。あるいは国連総会では、「13歳の少女
が拉致された」と言及した。

 要するに、第二次トランプ政権でも、トランプ大統領自身、拉致問題について
は、しっかり頭に刷り込まれている。

 訪米した時、ルビオ長官とも会う予定でした。国務省からも正式に発表されて
いたのですが、当日大統領のミシガン出張に、「ついてこい」ということで、面
会はランドー国務副長官になりました。しかし会場は当時通訳ブースも付けて、
今までとは全然格が違う対応で、これは間違いなくルビオ長官に会う予定だった
と思われました。アメリカの本気度が皮膚感覚で分かりました。

 かつてデイヴィッド・スネドン氏の上下両院での決議が行われましたが、残念
ながらアメリカ国民はこのことを知っていません。私は是非、スネドン氏の家族
にトランプ大統領が会ってほしいということを、関係者に精力的にお願いしてき
ました。

 もし、ご家族とホワイトハウスで会えばマスコミは報道します。そしてアメリ
カ国民が知ることになります。そうなると、「アメリカ人も拉致していたのか」
となり、「軍隊を出してでも取り返す」となるのがアメリカ人の正義です。そし
てこれが北朝鮮への大きな圧力になることは間違いないからです。

 さらには、上下両院において新たな決議を行えばいい。日本人拉致問題への協
力についても、前上院議員のハガティ駐日大使が中心となって取組みを始めてい
ただいています。

 第二次トランプ政権の下では、アメリカの協力が大きな力になることは間違い
ありません。もちろん、拉致問題の解決は日朝首脳会談を行うことですが、その
ためには同盟国であるアメリカの協力・支援が極めて重要です。

 政府においても、あらゆる手段を使って水面下の交渉も含めてやっています。
水面下の交渉が表に出ると、もはや水面下の交渉ではなくなります。だから、
「政府は何もしていない」と言われても、公表できないのです。「あらゆる手段
を尽くしてやっている」ということをご理解いただきたいと思います。

 しかし、「時間的制約」のある問題ですので、引き続き政府は最重要課題とし
て取り組むことを期待しますし、もし政府の動きが鈍ければ、我々議員連盟が背
中を押すことも含めて頑張っていきたいと思います。

◆全国で、特に若い人に啓発活動を

 結びに当たり、今日は全国からお越しいただきました。皆さんにお願いがあり
ます。金正恩委員長が目論んでいるのは何か。「拉致の風化」なんです。絶対そ
うさせてはいけないんです。そのために、「絶対に拉致は許さない」という決意
と、拉致問題を解決することこそが北朝鮮に明るい未来をもたらすと認識しても
らうための啓発活動を徹底的にしていただきたいと思います。

 特に中学校、高校の若い世代に対して、既に一部の被害者が帰って22年経っ
ていますから、この問題の残酷さ、深刻さを認識していない若者が多い。そうい
う中で、社会教育、学校教育の中で徹底していただきたい。我々は政府にもその
働きかけをしっかりやっていきたいと思います。

 本当に時間がない話です。私も長くこの問題を総理と共に取り組んで来た一人
として、すべての拉致被害者が日本に帰って、日本の地で抱き合う姿を心の中に
しっかり刻み込んで、頑張っていきたいと思います。

 是非皆さん、国民世論の徹底についてお願いを申し上げ、主催者の一人として
のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました(拍手)。

◆あらゆる国際会議の場で理解・共感を求める

石破 茂(内閣総理大臣、政府拉致問題対策本部長)

 この2月に有本明弘さんがお亡くなりになられました。この場でお悔やみを申
し上げます。昨年この場でお目にかかったのが最後だと思いますが、明弘さんと
最後に交わした言葉は私の脳裏に強く焼き付いています。有本恵子さんとの再会
が実現できなかったことを、本当に申し訳なく思っています。

 2月には、家族会・救う会の皆様から、「今後の運動方針」を直接ちょうだい
し、未だに肉親と再会することができないご家族の苦しみ、切迫感をもって改め
て共有させていただきました。

 ご家族がご健勝の内に、すべての拉致被害者の一刻も早いご帰国を実現せねば
ならないという、この心の叫びは私自身の決意であり、日本国民全体に共通する
思いです。

 小泉総理が訪朝され、帰国をされて、この拉致問題についてのご報告をされま
した。私はこの頃、初代の拉致議連の会長をしておりましたが、その時に先ほど
ご挨拶された横田早紀江さんが、「それは違う。めぐみは生きている。私は信じ
ない」と叫ばれた。私はその光景を一生忘れることはないと思います。それが私
の、この問題に取り組む原点であることに、何ら変わりはありません。

 今古谷会長からお話がありましたように、「風化」というのは時間と共に進ん
でいくものだと思います。だからこそこの拉致問題に対応する我々政府、そして
また今日の大集会にご参加の皆様、風化を止めるために全国各地で活動していた
だいている皆さま、そして我々も心新たに取り組んでいかなければなりません。

 2月の日米首脳会談におきまして、ご家族の皆様方が以前トランプ大統領と面
会された時の写真をお示しし、切迫した現状を説明し、一日も早くこの問題を解
決したいとの決意を伝え、改めてトランプ大統領の理解と協力を求めました。大
統領からは、拉致問題の即時解決に向けた全面的な支持をいただきました。

 これは一つの成果であり、今後あるべき米朝間の交渉において、拉致問題がア
メリカから提起されることは、拉致問題の即時解決に向けたわが国の主体的取組
みに寄与するものです。

 先月末から今月初めにかけて、家族会・救う会と超党派の議連の皆様方が米国
を訪問され、連邦議会議員、政府高官、有識者と面会をし、ご家族の切実な思い
を伝えられました。

 そして拉致問題の即時解決に向けたわが国の取組みに関する全面的な支持、拉
致問題に関する理解を拡大するための米国側の協力を確認されたと承知していま
す。私も官邸で、訪米された皆様方から結果のご説明をいただきました。政府と
しても、今回の訪米の成果を拉致問題の解決のために活かしていきたいと思って
います。

 今大阪・関西万博の最中で、色々な国の大統領、首相が官邸にお見えになり、
時には夕食を共にしながら2時間ほどお話をする機会が毎日のようにあります。
私は必ずそこで、拉致問題の提起、確認、認識の共有をします。当然のことです。

 今週南米のパラグアイのサンティアゴ・ペニャ大統領、まだ若い台帳量ですが、
外務大臣初め随員の方々と共にお越しになりました。非常に驚きもしたし、認識
を新たにした次第ですが、皆様がすべて胸にブルーリボンバッジを付けておられ
ました。

 「我々は常に拉致被害者のご家族の皆様と共にある」、つまりパラグアイは常
に日本と共にあるという話でした。

 これも時々お話することですが、かつてこの問題に我々が取り組み始めた時、
この拉致問題とはなんであるかということを英語に訳し、フランス語に訳し、ド
イツ語に訳し、イタリア語に訳し、みんなで手分けをして外国を回り、この問題
を訴えてきました。「もう一度あの活動をやろうか」ということを、古屋会長を
初め議連の皆様としているところです。

 と言っても解決をするわけではなく、国際社会の理解・共感を求めるために我
々は最大限の努力をします。G7サミットを初め、あらゆる国際会議の場におい
て、これは国家主権の侵害の問題でもあり、単なる誘拐問題ではありません。

 時間的な制約がある中で、アメリカを初めとする国際社会に対して、一層の協
力と理解を求めるべく、政府として有効な手立てを講じていきます。

◆首脳同士が戦略的に決断し、具体的に行動を

 日朝は長年にわたる相互不信がありますが、これを乗り越えて、地域の平和と
安定をはかり、互いに実りのある新たな関係に向けて前進する決意を示そうとし
ても、日朝間の現状が長引けば長引くほど、その実現は困難なものとなります。

 首脳同士が戦略的に決断し、具体的に行動していかねばなりません。何として
も突破口を開くべく、首脳同士で率直に話し合い、正面から向き合わねばなりま
せん。北朝鮮に対してこれまでに行ってきた様々なルートでの働きかけを一層強
めていきます。

 この集会を通じて、日本国民の一致団結した強い思いが示されることは、拉致
問題の解決に向けた力強い後押しとなるものです。これこそが国際社会を動かし、
北朝鮮を動かすことにつながるものです。

 この問題は単なる人権門愛ではありません。国家主権の侵害です。国家主権と
いうのは、領土と国民と統治機構、この三つによって成り立っています。領土を
侵害されること、国民が主権国家によって連れ去られ帰ってこないこと、これも
主権侵害以外の何物でもありません。

 これが国家主権の侵害であるということは、国民すべての問題です。北朝鮮と
いう体制、国家というよりも体制というべきものでしょうか。それに対して、国
民が一致して向かっていくということ、家族の皆様方のためにも、そしてまた日
本という国歌の主権を守るということを、皆が思いを一にするためにも、皆様と
共に取り組んでいきます。以上、ご挨拶とさせていただきます。ありがとうござ
いました(拍手)。

◆家族の切迫した思いを受け止め、全力で取り組む

林 芳正(拉致問題担当大臣、内閣官房長官、衆議院議員)

 まず2月に有本明弘さんがご逝去されたことに、心からお悔やみを申し上げま
す。明弘さんとは、お目にかかるたびに、拉致被害者の救出や米国との連携に関
する強い思いを伺いました。いつも気合を入れていただきました。恵子さんの救
出に向け、懸命に取り組んでこられた明弘さんのご尽力に、改めて敬意を表する
と共に、心から哀悼の意を表したいと思います。

 家族会・救う会の皆様は2月に、「今後の運動方針」を決定されました。政府
としては、拉致被害者の即時帰国に向けた家族会・救う会の皆様の切迫した思い
を真摯に受け止めています。

 「今後の運動方針」を拝見しました。ご家族が健康でご存命の内にすべての拉
致被害者の一刻も早いご帰国を実現しなければならない。このご家族の心の叫び、
これは総理は私の決意でもあります。

 拉致問題の解決には、わが国の主体的な取組みに加えて、国際社会との連携が
重要です。アメリカとは、トランプ政権発足後も、日米首脳会談、外相会談を初
めとする累次の機会に、今総理からもお話がありましたように、拉致問題の即時
解決について全面的な支持をその都度確認しています。

 政府としては、海外主要紙への意見広告の掲載、そして6月26日には国連の
シンポジウムが予定されています。こうしたものの開催など、国際社会への発信
と連携に引き続き取り組んでいきます。

 拉致問題は過去の歴史上の事件ではありません。今なお被害者が自由を奪われ、
ご帰国できない状態が、今も続いており、現在進行形の問題です。日本国民が心
を一つにして、すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現の強い意思を示すこと
が、問題解決に向けた力強い後押しになります。

 こうした認識のもとで、政府としては拉致問題に関する啓発活動にも力を入れ
て取組んできています。特に、今触れていただきましたが、若い世代への啓発、
これは全国の中学生の参加を得て、「中学生サミット」をやっています。

 参加者のアイデアをもとに作った動画を広報活動に活用しています。ご覧になっ
ていただいたかもしれませんが、今日家に帰って何を食べるのかなという話をし
ながら、子どもがキャッチボールをしていたら、一瞬で男の子がいなくなる。そ
ういう動画で、これを使っていきたいと思っています。

 また昨年度私が参加させていただいた、鳥取県米子市や石川県金沢市で開催し
た「国民のつどい」では、「中学生サミット」に参加したという学生さんが、高
校生になって関心を持ち続けており、「自分の事としてやっています」という意
見表明をしてくださいました。「中学生サミット」の活動が次の取組みにつながっ
ていることを目の当たりにし、大変心強く感じました。

 今後もこうした若い世代への啓発を力強く続けていきたいと思っています。

 拉致問題の解決を願う国民の皆様からの署名は、これまでに1920万筆を越
える署名をいただいています。心強い後押しになっています。

 こうした国民一人ひとりの声も含め、北朝鮮はこちらの動きをつぶさに見てい
ると思います。拉致問題は日本国民にとって重要な問題であるということを、様
々な形で国内外に示していくことは、大変重要なことだと認識しています。

 日朝関係の現状が長引けば長引くほど、日朝の新たな関係を実現することは困
難になります。そうした認識のもと、北朝鮮側に対して、これまで行ってきた様
々なルートでの、様々な働きかけを今後一層強めていきます。

 すべての拉致被害者の一日も早いご帰国の実現に向け、ご家族の皆様の切迫し
た思いを改めて胸に刻みながら、全力で取り組んでいきます。今後とも御支援、
ご協力をいただくようお願いを申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。あり
がとうございました(拍手)。

(3につづく)


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■石破首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html

葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 石破茂殿

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