救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国民大集会全記録3(2022/05/30)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2022.05.30)

■国民大集会全記録3

櫻井よしこ(総合司会)

 ただ今より、「全拉致被害者の即時一括帰国を!私たちは決して諦めない!国
民大集会」を開催致します。

 昨年12月に、家族会代表として14年間、拉致被害者救出運動の先頭に立っ
てくださった飯塚繁雄さんが亡くなりました。その前の国民大集会が最後の訴え
となりましたが、その挨拶の中で飯塚さんは、「決して諦めない」、「取り返す
ことを諦めない」、「北朝鮮に捕らわれている人たちのことを諦めない」と3回
も「諦めない」という言葉を使いました。

 飯塚代表の志を継ぐ意味で、私たちは今回の大集会のスローガンに、「諦めな
い」という言葉を入れました。「全拉致被害者の即時一括帰国を!私たちは決し
て諦めない!国民大集会」でございます。本当に気持ちを込めて今日の集会を進
めてまいりたいと思います。

 まず、主催者を代表して横田拓也さん。若い世代への交代を私たちは目の前に
しているわけですが、横田拓也さんからご挨拶をお願いしたいと思います。

(横田拓也代表の挨拶の内容はメール2 5/29を参照)

◆参加家族紹介

櫻井 今拓也さんのお話しの中にもありましたが、めぐみさんが拉致された45
年が経ちました。そして家族会が結成されてから25年が経ちました。小泉訪朝
から20年が経ちました。

 この間、必死の思いで拉致問題解決のために街に立ち、国際会議に出て、慣れ
ない海外に行って各国の首相にお願いをしてきた家族会の皆様方を、拓也さん以
外の方をご紹介したいと思います。

横田めぐみさんのお母様の横田早紀江さんです(拍手、以下略)。
めぐみさんの弟さんの横田哲也さんです。
田口八重子さんの長男、塚耕一郎さんです。
八重子さんのお兄さん、本間勝さんです。
有本恵子さんのお父様、有本明弘さんです。
市川修一さんのお兄さん、市川健一さんです。
松木薫さんお姉さん、斉藤文代さんです。
松木薫さん弟さん、松木信宏さんです。
松本京子さんのお兄さん、松本孟さんです。
寺越昭二さんの長男、寺越昭男さんです。
寺越昭二さんの次男、北野政男さんです。
寺越昭二さんの三男、内田美津夫さんです。
地村富貴恵さんのお兄さん、浜本七郎さんです。

 本当に長い時間の中、皆さん頑張ってこられました。これからも一緒に頑張り
ましょうと言うのは本当に変な話ですが、私たちは最後まで一緒に行こうと思っ
ています。

 ではここで、拉致議連の会長で、元拉致問題担当大臣で、衆議院議員の古屋圭
司さんに、主催者としてのご挨拶をお願い致しします(拍手)。

◆拉致問題の解決に向けては、各政党が皆一致している

古屋圭司(拉致議連会長、元拉致問題担当大臣、衆議院議員)

 冒頭に櫻井さんから、「今年もこの大集会を開かなければならない」とお話し
がありましたが、私はいつも、この会に出る度に、家族会の皆さんの悲痛な顔を
目の当たりにして、「本当に申し訳ない」という気持ちでいっぱいです。

 北朝鮮は、具体的には金正恩委員長は、間違いなくこの拉致問題の風化を狙っ
ています。私たち拉致議員連盟は、「おっと、そうはさせないぞ。地獄の底まで
追いかけていくぞ」で、これが超党派で組織している拉致議員連盟の仲間に共通
した覚悟です。

 今日は岸田総理も出席されていますが、国会でも安全保障等々の問題では対決
していますが、他方この拉致問題の解決に向けては、各政党が皆一致をしていま
す。だからこそこの拉致議連は超党派で、時に政府の動きが緩ければ叱咤激励し
て背中を押していくのが一つの役割です。

 もう一つは世論をしっかり形成していくことです。12月18日に飯塚繁雄さ
んが亡くなりました。本当に残念です。しかし、諦めない。お別れの会のタイト
ルも「諦めない」でした。

 そして世代を超えて今は横田拓也さん、飯塚耕一郎さんがその後を継いで、しっ
かり地獄の底まで追いかけていくぞとの姿勢を示しています。私たちはその気持
ちをしっかり心に刻んで拉致問題を解決していくこと、すなわちすべての拉致被
害者に祖国の地に足を踏んでいただくことです。

 先週金曜日に拉致議連の総会をしました。そして私たちは決議をしました。そ
の内容は拉致被害者の一部5人が帰ってきてから20年経ったけれども進展がな
い。その上で、バイデン大統領も来日した時、家族会と面会してくれました。

 韓国も政権が代わりました。尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領も今までの政権
とは違うスタンスを示してくれています。日米韓の連携が拉致問題解決に向けて
の一歩と必ずなると信じています。

 今後も、この拉致問題は絶対日本国民は許さないという姿勢を示し続けていく
ことが大切なんです。そのために我々もホームページを作っていますが、大幅に
強化して、それぞれの党派の代表の皆さんからもメッセージを出してもらってい
ます。また今後色々な工夫をしていきたいと思います。

 特に中学生、高校生の若い世代がこの問題に対して共通の認識を持って怒りを
発し続けることが大切です。そういう取り組みもしていこうと思っています。是
非政府や地方公共団体にもお願いをして、地方での映画とか、芝居劇とかを子ど
もたちに見てもらう。そうすると拉致ってこんなひどいことなのかということを
改めて認識していただく。これが北朝鮮にとっては一番してほしくないことなん
です。だから私たちはやって行きましょう。

 そして最終的には二国間問題です。岸田総理と金正恩委員長が向き合って解決
をしていかざるをえない。そのために私たちはあらゆる手段で、色々な取り組み
をしています。

 まだ成果は出ていない。しかし、必ず成果を出すために、私たちは徹底的にこ
の取り組みをしていくということを全国民にお約束をし、そして私たちの覚悟を
引き続き示していきたいと思っています。

 どうか皆様方のご協力を心からお願い申し上げ、私からの挨拶に代えさせてい
ただきます。ありがとうございました(拍手)。

◆家族会結成の頃

櫻井 次に岸田総理にお願いをしたいのですが、先ほど私は家族会が結成されて
25年が経ったと申し上げました。実はその25年前、1997年ですが、私た
ちはめぐみさんが拉致されていたということで、新潟の彼女が通っていた寄居中
学で拉致のことをみんなに知ってもらおうと考えて行きました。

 そこで集会をしようとしましたら、寄居中学には様々な理由があり、そこで開
催することができずに、めぐみちゃんが通っていた小学校で集会をしました。ど
のくらいの人が集まって思いを共有してくださるか分かりませんでした。まるで
手探り。そうしたら何と、講堂にあふれるほどの人が集まってくれて、講堂の外
にまで行って、寒い時でしたが、運動場にむしろを敷いて多くの人がそこにずっ
と座って、音だけで話を聞いてくれたんです。それが25年前。

 その年に家族会が結成されたのです。それ以降の家族会の動きというのは、本
当に必死でしたが、まだ国際社会はおろか、日本国内でも拉致に関しての理解が
あまりない時期でしたので、いくつかひどい目にもあいました。でもみんな一生
懸命にやってきました。その国民の思いを私たちは誠実に受け止めてほしい。そ
ういう思いで岸田総理にお願いしたいと思います(拍手)。

◆自らが先頭に立ち、政府を挙げて全力で取り組む

岸田文雄(内閣総理大臣、政府拉致問題対策本部長)

 国民大集会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。

 昨年12月に、家族会前代表の飯塚繁雄さんが亡くなられてから5か月余りが
たち、また、来週6月5日には、横田滋さんが亡くなられてから2年を迎えます。
拉致被害者や御家族の皆様が高齢化する中、拉致問題の解決には一刻の猶予もあ
りません。

 2002年に5名の拉致被害者の方々が帰国されて以来、新たな拉致被害者の
帰国を果たすことなく、本年9月には20年の歳月が経過してしまうこととなり、
いまだに多くの被害者の方々が北朝鮮に取り残されていることは、本当に申し訳
ないことであると思います。

 拉致問題は、岸田内閣の最重要課題です。拉致問題の解決のためには、国際社
会の理解と協力を得ることが不可欠です。

 先日来日した米国のバイデン大統領との首脳会談において、私から、拉致問題
の即時解決に向けた全面的な理解と協力を改めて求め、バイデン大統領から、一
層の支持を得ました。日米首脳共同声明においても、拉致問題の即時解決への米
国のコミットメントを改めて確認いたしました。また、日米豪印首脳会談でも、
同様に、各国から力強い支持を得たところです。

 さらに、バイデン大統領には、拉致被害者御家族の皆様と面会し、御家族の皆
様を励まし、勇気付けていただくとともに、拉致問題の解決に向け、日米で緊密
に連携していくとの強い決意を改めてしっかりと示していただきました。

 こうした国際社会への働き掛けと同時に、我が国が主体的に動き、トップ同士
の関係を構築することが極めて重要です。

 このため、私は、条件を付けずに金正恩委員長と直接向き合う決意です。日朝
平壌宣言に基づき、日朝間の諸懸案を解決し、不幸な過去を清算し、北朝鮮との
国交正常化を目指します。そのために、あらゆるチャンスを逃すことなく、全力
で行動してまいります。

 本日、この集会を通じて、日本国民の一致団結した強い意思が示されることは、
拉致問題の解決に向けた力強い後押しとなります。その声こそが、国際社会を動
かし、北朝鮮を動かすことにつながっていくと信じております。

 私自身、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向け、皆様と心を一つにし、
総理大臣として自らが先頭に立ち、政府を挙げて、全力で取り組んでまいります。
このことを今一度しっかりとお誓い申し上げて、私の御挨拶とさせていただきま
す(拍手)。

櫻井 どうもありがとうございました。

(4につづく)

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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 岸田文雄殿

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