救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国民大集会全記録2(2020/10/28)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2020.10.28)

■国民大集会全記録2

◆「助けてください」という声が毎日聞こえてくる

横田早紀江(横田めぐみさん母)

 皆様、こんにちは。今日は滋のお別れの会のために献花をしていただき、また
遠く近くより忘れずに集まっていただいて本当にありがとうございます。

 有本さんのお母様、嘉代子さんと滋と、残っていてほしいこの二人が残っても
らって、子どもたちに会ってもらいたいと、祈る気持ちで毎日過ごしておりまし
たが、それは私たちの思いをはるかに超えたところにあったものなんだなという
ことを考えさせれてています。

 この問題は、考えられないほど残酷なことです。大切に育ててきて、皆様と同
じように、子どもたちを一人前に育てるまでは頑張ろうと、一生懸命に歩んでき
ました。

 本当にほがらかで、優しく、元気に育って、お友だちもたくさんできて、親も
「よかったかな」と思っていた矢先の惨事でした。それが大変な問題だとは分か
らずに20年という時期をよく乗り越えられたなと思います。たくさんの方に守
られて、そして祈って、心を変えられて、勇気をいただいて、何とか生きている
間はまっすぐに生きていこうと、子どもたちを必ず助け出そうと、その思いだけ
で主人と一緒に今日まで頑張ってきました。

 けれどもまだ、彼らの姿は見えません。この長い年月の間、姿も声も、手紙さ
えも交換することもできない。すぐ近い国のことなのに、なぜこんなに進んでい
かないのかという大きな疑問が、頭の中にいっぱいあります。

 それが何であるのか私には分かりませんが、人間として生まれたものが、金正
恩がそうですが、人間らしい思いで心をこめて、愛というものを考えていくこと
ができたら、こんなに残酷なことは起きないし、今の世の中にあるような恐ろし
いことは起きないんだなということを、心から感じさせられています。

 どうか政治家の皆様方、自分のお子様こうなった時に自分はどうするか。3人
の内、2人いるからいいやと、お思いになるんでしょうか。お父様やお母様が、
お姉さまが連れていかれたら、しょうがないとすぐにあきらめられるんでしょう
か。

 30年経っても、40年経っても何にも分からないで、すみっこで虐げられて
いる。「帰りたい。帰りたい。あ、また満月が出ている。お母さんやお父さんた
ちはどうしているのかな。でも私は声を出せないんだ。頑張って待っているしか
ないんだから助けてください」という声が、毎日聞こえてきます。

 「必ず助けてあげるから待ってなさい、頑張ってなさい」と。本当に悲しい姿
で頑張ていると思いますが、最後まで命のある限り頑張ってほしいと思います。

 滋もたくさんの皆様の暖かいご支援の中で、本当に平安に天国に召されていき
ました。いずれみんな、生まれて、いつかは分からないけど何もなくなってしま
う。人間という哀れな人間はそうです。

 何もなくなってしまうことは本当に悲しいことです。できることもできない。
何もできない。笑うこともできない。だけど、生まれて何もなくなってしまうま
での、その間に生きてきたその人の存在感はなんらかの形ではっきりと残ってい
きます。非常に傲慢なものが残るかもしれません。また虐げられたままのものが
残るかもしれませんが、心が正しく、まっすぐに残されれば、私はそれでいいと
思っています。主人もそのことを通して天国に召されていきましたことを、私は
感謝しています。

 どうか日本国の大変な問題ですから、日本中が、「ああ、よく帰ってきたね。
よかった。よくやってくれた」と、みんなが大声をあげて、大喜びの瞬間を、私
たちは心から願って待っていますから、どうか宜しくお願いいたします。ありが
とうございました(拍手)。

◆金正恩に向けて菅総理自身のメッセージを

飯塚耕一郎(田口八重子さん長男、家族会事務局次長)

 皆さん、こんにちは。本来であれば、私の父、飯塚繁雄が皆様にご挨拶させて
いただくところですが、体調が思わしくないためご挨拶ができないことにつき、
お詫びを申し上げます。

 約1か月前、菅政権が誕生しました。この問題に関して少しでも進めるために、
報告書を受け取るとか連絡事務所の設置等、我々が望んでいないことを声高に話
す人がおられます。改めて申し上げます。我々家族会はそれを望んでいません。
我々の家族を唯一無二のものとして求めています。その理解を改めてお願いいた
します。

 また皆様ご承知のことですが、時間がないことを改めて認識していただければ
と思います。先ほど拓也さんの挨拶で、滋さんがなくなられ、飯塚繁雄の代わり
に挨拶すると言われました。時代が変遷するのを感じました。時間というのは、
平等に、かつ無慈悲に流れているんだなということを改めて感じましたし、この
先にどれぐらい時間があるのだろうということを考えますと、やはり一刻も早く
救わなければならないということをご承知いただければと思います。

 2月に嘉代子さんが亡くなり、6月に滋さんが亡くなるという状況で、家族が
健康な内に会わないと真の解決ではないということを改めてご理解いただければ
と思います。

 そして菅政権におかれては、安倍政権を継承する形で、また拉致問題について
も最重要、最優先とおっしゃっていただいています。やはりこの問題を打破する
ためにも、もう一歩進んだ形、動きを起こしていただきたいと思います。

 それはつまり、北朝鮮の金正恩に向けての菅総理自身のメッセージを、例えば
拉致問題対策本部のユーチューブに挙げて、日本の意思を伝えてほしいと考えて
います。

 そして最後に、私も含め、皆さんに対するお願いです。横田滋さんの葬儀に私
も参加させていただきました。そして滋さんの最後のお顔を拝見させていただき
ました。そして先ほどの「お別れの会」を含めて、滋さんのこれまでの生きざま
を教えていただきました。

 実名でこの問題に立ち向かわなければならないと家族会で決めた時の勇気、そ
して全国で1400回という講演が行われたという努力、この二つを決して無駄
にしてはいけないと我々は思います。この気持ちを我々は胸に秘めて、拉致被害
者の即時一括帰国の結果を出すことにつき、この会場の皆さんが一心になって取
り組んでいきたいと考えています。是非とも皆様のご協力をお願いします。あり
がとうございました(拍手)。

櫻井 ではここで、家族会でまだ紹介されていない皆様方をご紹介させていただ
きます。

 横田めぐみさんの弟でいらっしゃる横田哲也さん(拍手、以下略)、田口八重
子さんのお兄さん本間 勝さん、増元るみ子さん弟さん増元照明さん、有本恵子
さんのお父様有本明弘さん、市川修一さんのお兄さん市川健一さん、松木 薫さ
んの弟松木信宏さん、松本京子さんのお兄さん松本 孟さん、寺越昭二さんの長
男寺越昭男さん、寺越昭二さんの次男北野政男さん、寺越昭二さんの三男内田美
津夫さんです。

 ここで第一部を終わらせていただきますが、菅総理大臣が退席されます。皆様
拍手でお送りいただければと思います(拍手)。ありがとうございました。

 では席を入れ替えますので少しの間お待ちください。

櫻井 ではここから第二部を始めさせていただきます。まず各党を代表して、拉
致問題に関する思い、決意等をお話しくださればと思います。まず山谷えり子さ
ん(拍手)。

◆国内、国際社会との連携を強めながら、その日を迎えよう

山谷えり子(自由民主党拉致問題対策本部長、元拉致問題担当大臣、参議院議員)

 コロナ禍の中、こうして強い気持ちでお運びいただき、誠にありがとうござい
ます。先ほど、「ありがとう横田滋さんお別れ会」が開かれました。「ありがと
う」という言葉の中に、私は、「申し訳ありません、すみません」と思うと同時
に、実名と写真を出してこの拉致問題を訴えようとなさった横田滋さん。「自分
は国民を信じている。世論を信じている」という思いで、拉致問題解決の先頭に
立ってくださいました。そして家族会の皆様。そして家族会の長い、長い戦いと
ともに私たちが今日あることを思い、「ありがとう」と。そしてだからこそ「解
決しなければ」という思いを一段と強くしたところです。

 北朝鮮は今非常に困っていると思います。否定していますがコロナ禍、そして
水害によって穀倉地帯や重要な施設が被害を受けており、また安倍内閣のもとに
国際社会を強い連携に結び付けながら行ってきた経済制裁が非常に効いています。
さらに、中国との関係も非常に微妙で複雑な状況になっていますし、飢え等によっ
て北朝鮮の国民の皆様の中に不満が高まっています。

 さらには(金正恩委員長の)健康不安も含めて、北朝鮮の状況は非常に深刻だ
と思います。

 10月10日の、北朝鮮労働党創建75周年の、あの非常に不自然な(軍事パ
レードの)ありかた。また金正恩委員長が、「面目ない」と言って涙ぐむ様子。
これはトップリーダーとしては初めてのことだと思います。

 そうした状況の中で、だからこそ私たちは、横田滋さんがご決断された時のよ
うに、「国を信じる。国民世論の力によって解決の扉を開けていくんだ」。それ
は本当に力を強めて近々に日朝首脳会談、そしてすべての被害者の即時一括帰国
という喜びの日を迎える。その時初めて、「ありがとう横田滋さん」。そして家
族会の皆様、救う会の皆様、そして全国民、今日会場にお越しの皆様、全国各地
で活動していただきましたことに本当に感謝しています。

 自由民主党の拉致問題対策本部は、総会や役員会をたびたび開きながら、政府
の拉致問題対策本部や外務省と連携をして情報収集、分析、意見交換をしていま
す。

 また、安倍内閣の頃から安倍総理や菅官房長官にも、北朝鮮の状況、自民党の
活動等を報告してきました。菅総理は集中力を持って聞いてくださって、「ここ
はどうだ、ここはどうだ」と、非常に柔軟で強い頭脳をお持ちなんだなあという
ことをたびたび感じています。

 北朝鮮は今、日本の状況をしっかりと受け止めていると思います。決してあき
らめない。すべての拉致被害者の即時一括帰国に向けて、今まで以上に強い力で
国内、そして国際社会との連携を強めながら、その日を迎えていくことを、皆様
のお力とともに頑張り続けることを誓いたいと思います。本日は誠にありがとう
ございます(拍手)。

◆拉致問題の解決を金正恩にぶつけていく

渡辺周(立憲民主党拉致問題対策本部事務局長、幹事長代行、衆議院議員)

 皆さん、こんにちは。今山谷さんからもお話がありましたが、金正恩が泣き落
とし戦術を使って、とにかく情に訴える手段をとったのは異例のことです。彼に
そういう人間性が残っているとは到底思えない。もし、そんな人間味が残ってい
るのだったら、拉致問題に対しても誠実に向き合うべきです。

 何よりも、北朝鮮が非常に厳しい中で、おそらく電力事情によって深夜から未
明にかけて軍事パレードをやった。コロナは発生していないというけど、専門家
によると兵士に発症が出ていること、死者も出ていることは明らかです。

 こんな中で、まさに北朝鮮に、「あなた方が普通の国として国民の支持を得た
いのならば、あるいは国際社会の仲間入りをしたいのであれば、この拉致問題は
なかったとか解決した等とは言わずに、もう一度認めて対応すべきだ。その時に
は日本は悪いようにはしない」。

 このことを菅新政権は、コロナで様々な制約がありますし、外交官の往来もま
まならない、国内の様々な意識啓発のためのシンポジウムもままならない中で、
SMSのような新しいツールで北朝鮮にダイレクトにメッセージを心臓部にめが
けてぶつけていただきたい。そのことを我々野党からも強く求めたいと思います。

 残念ながら今年になって、まだ拉致の特別委員会は国会で一回も開かれていま
せん。所信表明を受けたのが通常国会の閉会日の3日前です。この臨時国会で開
かれないと、一年間に一度も審議をしないことになります。

 当然北朝鮮は、日本の国会がどこまで本気かということを見ています。それだ
けに、皆様方に是非とも後押しを頂きたいのは、臨時国会において菅新内閣の拉
致に対する姿勢はどういうことなのか、是非とも国会で堂々と議論をして、そし
てその模様をSNSで北朝鮮の幹部が見られるような形で是非とも実現したいと
思っています。

 結びになりますが、横田滋さん、有本嘉代子さんが今年亡くなられました。4
年ほど前に、私の地元の沼津市で、横田滋さん、早紀江さんにお越しをいただい
てシンポジウムをさせていただきました。

 たくさんの方に励ましをいただいて、その夜お送りする時に、駅の中のお寿司
屋さんで一杯だけ滋さんがお酒を口にされました。心配されていた早紀江さんを
横に、よほど嬉しかったのか、少しはほっとしたのかな、その時笑顔を見せてい
ました。

 娘さんと会えたら、もっと心からの笑顔を見ることができただろうに、それを
見せることなく他界されたことに、我々も心から申し訳ない思いです。この悔し
さを胸に、是非、弔い合戦の思いで、すべての関係する方々、鬼籍に入る方々の
思いを胸に受けて、これから皆さんと共に、この拉致問題の解決を金正恩にぶつ
けていきたいと思います。

 そのことをお約束して、党を代表しての決意とさせていただきます。頑張りま
しょう(拍手)。

◆拉致を二度と起こさせない国に

三浦信祐(公明党参議院議員)

 皆様、こんにちは。政務会長の竹内譲に代わってご挨拶を申し上げます。

 私自身、国会議員になった時に、先輩議員から、一番最初に言われたことがあ
ります。それは、「三浦君、ブルーリボンバッジだけは、例え議員バッジを外し
たとしても、絶対に胸のど真ん中に付けてもらいたい。拉致を許すような世界を
なくして平和の礎を作るためには、公明党が先頭に立って戦うんだ。政権をしっ
かり守って、そういうことを二度と起こさない。今困っている方を断じて守るそ
の魂がこのブルーリボンバッジです。絶対に、いかなる時も、外すべきではない」
と言われました。

 今菅総理も官房長官もご挨拶をいただきましたが、政治の世界で求められるの
は結果です。そして何よりも家族会の皆様が求めらているのも結果です。やるな
らば、私たちは全力でこの問題を、もう努力しなくていいというまで、全力で尽
くすということを改めて公明党としても、お誓いをさせていただきたいと思いま
す。

 その上で、このブルーリボンバッジを付けて、神奈川を回りました。横田さん
の地元であるにも関わらず、「そのバッジは何ですか」と今でも言われる残念な
実態もあります。

 一方で子どもが興味を示してくれました。「それは何ですか」。私たち責任あ
る立場をいただいている者として、「これはお父さんやお母さんが一生懸命育て
た子どもが北朝鮮に奪われてしまった。そんなことをなくすために、命を張ると
いう誓いだ。自分の兄弟や家族がいなくなってしまったら、大変悲しい。そんな
もんじゃない。そういうことを断じて日本で起こしてはいけない。そして世界も
そうなってもらわなければならない。そういうバッジなんだよ」と言うと、お子
さんには明確に、大事なことは言うということを理解してもらいました。

 今日皆様と一緒に決意させていただきたいことがあります。どんなに声高に声
を挙げるということよりも、多くの拉致被害者がいて、日本が団結をして何とし
てもこの問題を解決するということを、この扉を開けた瞬間から、全員が先頭に
立って国民の大運動にしていこう。そういう誓いをさせていただきたいと思いま
す。

 公明党はまちがいなく、菅総理が言われた、いつでも門戸を開いて堂々と北朝
鮮から会いたいと言ってもらえるような外交関係もしっかり支え、皆さんと共に
頑張りたいと思います。

 私は防衛大学校で学生をずっと育ててきました。関わった学生さんは、あの不
審船事件を護衛艦に乗って、去っていく姿を見た時に、「そのようなことはこん
りんざい自分が現職の間にあってはならない」と腹を決めていました。

 今は国会議員をさせていただいています。そのことを、国民の皆さんと、家族
会の皆さんと、政治家の皆さんと、国民の皆さんと、この問題を解決するという
ことを、改めて今日お誓いをして前身したいと思います。皆さんと共に頑張って
いきます。ありがとうございました(拍手)。

(3につづく)




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■菅首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 菅義偉殿

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