救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会の新運動方針と米朝首脳会談2(2019/03/11)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2019.03.11-2)

■家族会・救う会の新運動方針と米朝首脳会談2

◆北朝鮮批判に時間をかける時ではない

横田拓也(横田めぐみさん弟、家族会事務局長)

 皆さん、こんばんは。配布資料の中に、飯塚代表と西岡会長の直筆のサインが
あるものを読ませていただきます。

 今西岡先生からもお話がありましたが、こういうものを我々が出すのは初めて
です。なんとか全員帰国のために我々のメッセージが金正恩委員長に届けなくて
はいけないということで、このメッセージを発信したわけです。では読ませてい
ただきます。

??家族会・救う会の北朝鮮指導者へのメッセージ??

「全拉致被害者の即時一括帰国を決断していただきたい」

 私たちは1997年以来、拉致された日本人被害者を救出するための国民運動を進
めてきた家族会と救う会です。家族会は拉致被害者の両親や兄弟、子弟などの組
織です。救う会はそれを支える国民有志の組織です。

 私たちの活動の目的はただ一つ、全拉致被害者の帰国です。それ以外、何も求
めていません。愛する肉親に数十年も会えず、ひたすら帰りを待ち続けている親
兄弟の張り裂けるような胸のうちをぜひご想像ください。

 昨年、金正恩委員長は活発な首脳外交を展開されました。残念ながら日本との
首脳会談は実現しませんでしたが、6月の米朝首脳会談ではトランプ米大統領か
ら安倍晋三首相の拉致問題に関するメッセージをお聞きになったはずです。

 安倍首相は「最も重要な拉致問題の解決に向けて、相互不信の殻を破り、次は
私自身が金正恩委員長と直接向き合い、あらゆるチャンスを逃すことなく、果断
に行動いたします。北朝鮮との不幸な過去を清算し、国交正常化を目指します。」
と本年1月28日の施政方針演説で述べました。

 全拉致被害者の即時一括帰国が実現するのであれば、私たちは帰ってきた拉致
被害者から秘密を聞き出して国交正常化に反対する意志はありません。

 強調いたしますが、家族会は拉致被害者と静かな日常生活を送ることを切望し
ていますし、救う会もその実現を日本政府に求めるだけです。

 私たちは、ここで金正恩委員長に「全拉致被害者の即時一括帰国を決断してい
ただきたい」と強く訴えます。

金正恩国務委員長 殿


横田拓也 こういう形になっています。皆様これを読んでお気づきの点があると
思います。国務委員長という役職を付け、殿と敬称をつけたことです。これはこ
れまでと大きく違う点です。文字にしてしまえばあまり変化はないように思えま
すが、この問題の一番わかりやすい原点というのは、北朝鮮で親子三代に渡る加
害者であるということ、北朝鮮は犯罪国家であること、私たちは大切な家族を拉
致された被害者であり、また日本は主権侵害された被害国です。

 被害者、被害国がわざわざ加害者、加害国に対して「殿」という敬称をつける
のはいかがなものかという議論は相当ありました。救う会全国幹事と家族会メン
バーが2月にこの問題を議論した時に、「家族会の皆さんはこのメッセージに怒
りを明確にするべきではないか」、「もっと本音で語ればどうか」という言葉も
いただきました。

 そういう気持ちは私たちは個人としてはあるわけですが、被害者は40年、5
0年帰ってこれない、一日も早く帰りたい。待っている家族は取り戻したいとい
う気持ちがある中でこれ以上時間をかけてはいけない、答えを獲得する方が大事
なんだということで、本当に悔しい気持ちでいっぱいですが、メッセージを伝え
ていくこと、金正恩委員長にこのメッセージを見ていただくことだ大事だと考え
て、こういう表現でもメッセージを発した経緯があります。

 これが色々な形で、側近が見るとか、インターネットで金正恩委員長が見ると
かどうかは分かりませんが、今回の米朝首脳会談でアメリカから2回にわたって
拉致問題が提起されたことを考えると、少なからず、「知らなかった」とは金正
恩委員長は言い切れない立場があると思います。

 今回の米朝首脳会談は合意には至らなかったわけですが、拉致問題が晴れて全
面解決するために、日本そして世界の力を借りて大きく前進してもらいたいと願っ
ています。

◆非核化への圧力が拉致解決にもつながる

飯塚繁雄(田口八重子さん兄、家族会代表)

 皆さん、こんにちは。いつもありがとうございます。

 2月17日に行われた家族会・救う会の会議で今後の運動方針についてかなり
意見が出ました。今事務局長から説明があった通り、「家族会はなまぬるい」と
いう話も出ました。

 最終的にまとめたのは、北朝鮮指導者へのメッセージという形のものです。こ
れは信書ではなくあくまでもメッセージで、誰が使ってもいいようになっていま
す。北朝鮮当局はこういうものに対しては敏感に情報収集するはずです。従って
金正恩に宛てた信書のようなものです。

 私たちがこれまで声を大きくして言ってきたのは、「北朝鮮はけしからん」、
「もっと強い制裁を」というものでしたが、私たちが別に弱気になったわけでは
ないんです。どうしたら日本人拉致被害者が帰国できるのかというところに焦点
を当てて考えると、一応対話ムードとか言っていますが、話ができる雰囲気にな
ているわけです。

 これが制裁だけでは相手が話に乗ってこないという面もあります。私たちは何
としても拉致被害者を取り戻したいという一心から、北朝鮮の置かれている立場
も考え合わせながらどうしたら我々の意見を聞いてくれるか、帰国に向けての段
取りをしてくれるかということに絞ってメッセージにしたわけです。

 運動方針の中でも、そういう態度を表しています。家族は40年も耐えてきた
わけです。我々の意見や感想をはっきり出して、政府への要請、あるいは皆様方
への協力依頼をしながら戦ってきたわけですが、今回は米朝会談が2回あった。

 結果としてまだ拉致問題でどういう話をしたかには言及されていないわけです
が、我々は当然気になりますから、結果がどうなったのかという思いや期待があ
ります。米朝の間の話で、この先を見れば、相当難しい局面に入っているなと思
います。

 非核化というのはそう簡単にはいかない。北朝鮮はいまそういう動きもしてい
ますが、米朝の間で完全に非核化が実現したとなれば、これは成果につながるわ
けですが、それに拉致被害者問題もつながってくるようになると思うんですが、
そこから先はまだ不透明な状態です。

 この運動方針とメッセージを直接総理大臣に手渡して、さらなるお願いもして
きました。我々との懇談を2回やっていただきましたが、総理の考えは全く動い
ていないです。拉致被害者を絶対自分の手で取り返す、解決させるという思いは
全くぶれていない。

 その手段をどうするかについては色々議論がありますが、私たちはあくまで政
府があるいは総理大臣が、この問題を自らの問題として捕えて、北朝鮮にどう当
たっていけるのかなという期待と願いがあるわけです。

 米朝会談の結果は色々参考になる点もあると思いますが、その話に乗って、日
本人拉致被害者問題にどうやってつなげていくか、そういうテクニックもあると
思います。

 しかし、まだそこまでは見えてこないというのが実態です。私たちの単純な期
待は、米朝の2回目の結果がどう出てくるのかということでした。トランプ大統
領は日本人拉致被害者の問題を話してくれたと思います。しかし、それに対する
コメントは今の所ない。これが見えないところです。

◆安倍総理の思いと覚悟が感じられた

 考えられるのは、米朝で核問題を進めるから、日本人拉致被害者の問題は日朝
でやりなさいということなのか。これも我々素人には分かりません。しかし、そ
うなっていかなければいけないと感じています。安倍総理は、「北朝鮮当局と拉
致問題についてきちんと向き合っていく覚悟だ」とおっしゃっています。

 これも具体的な戦術だと思いますが、他人任せではないということです。我々
の思いはずっとつながって安倍総理の胸の中にもあるということです。このとこ
ろ、拉致問題についてもう解決済という話を聞かない。つながっているという我
々の気持ちが心強くしているわけです。それが結果的に被害者の帰国になるとも
期待しています。

 従って今、制裁についてああしろ、こうしろという話はしない方がいいと思い
ます。あるいはできないということです。私たちはいつまで待てばいいのかとい
うのではなくて、焦らずにという言葉もありますが、今までのようにだまされな
い形で、着実に進展していただきたいと願うばかりです。

 従って、被害者の帰国からずれた話はかなりあるんですが、私たちはそういう
話には乗らない。そういう話は独り歩きして、どんどん解決から遠ざかってしま
うという心配があります。

 これは総理も同じ考えですので、今後そうなるか分かりませんが、総理からは
この問題を解決する思いと責任が感じられました。それに私たちは期待している
わけです。細かい点で、あれはどうしたとか、いつまでかというような話は全く
しないつもりです。

 この問題に対する戦略を考えていただいて、着々と実現できるような動きをし
ていただいていると思います。私たちが何もないのにただ行って、握手をして帰っ
てくるだけではだめなんですね。どうやって解決に持っていくのか、どういう作
業が必要なのか、被害者はどれだけいるのか、これを全部確認して、総理大臣に
伝えられ、北朝鮮の首脳部と確認し合う。

 後の仕事は、日本人拉致被害者をどうやって返すのかという具体的な作業です。
まさに作業です。そこまで一気に行くように交渉してしてほしいと思います。メッ
セージにもありますが、私たちが帰ってきた被害者から色々な情報を聞いて、そ
の情報を流して、国交正常化の妨げになるようなことはしないとはっきり言って
います。

(3につづく)


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