救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会活動20年所感(2017/03/28)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2017.03.27-2)

家族会・救う会活動20年に当たって西岡力救う会会長が公表した所感を掲載する。

■ 家族会・救う会救出運動20年に想う
 ――なぜ救えなかったのか、今何をすべきか
西岡力
 家族会・救う会が拉致被害者救出運動をはじめて20年が経った。最初の政府認
定被害者が拉致されてからでは40年が経っている。しかし、認定被害者17人のう
ちでもたった5人しか助けられていないし、認定以外にも確実に被害者は存在す
る。いまだに、全被害者が何人なのかさえ、明らかにできていない。なぜ、この
ようなみじめな状況なのか。
 その第1の理由は、わが国の不作為にある。日本人拉致は少なくとも1960年代
前半からあった。石川県で漁民3人が拉致されたのは1963年だ。しかし、拉致が
集中するのは1970年代後半から80年代初めだ。後継者の地位に就いた金正日が19
76年「工作員の現地化のため現地人を連れてこい」という指令を出し、世界規模
で拉致がなされた。
 その頃、警察は北朝鮮工作船が使用している無線機を特定し秘密裏に電波を傍
受して工作員の侵入、脱出を取り締まっていた。77年から78年までに多発した海
岸近くでの失踪事件について電波情報やその他の証拠から警察は北朝鮮による拉
致だと疑っていた。しかし、それを公開しなかった。
 10年経って大韓機爆破テロが起きた。拉致というテロと戦わなかったため、新
たなテロに拉致被害者が利用されてしまった。そこで警察は覚悟を決めた。1988
年国会で「北朝鮮による拉致の疑いが十分濃厚」という歴史的答弁を国家公安委
員長が行った。
 しかし、朝日、読売、毎日、NHKなど主要マスコミはこの答弁を報じなかった。
産経と日経がベタ記事で報じただけだ。政治も拉致被害者を見捨てた。2年後に
自民党と社会党の実力者が団長となる金丸、田辺訪朝団が金日成と会ったが拉致
問題にまったく言及しなかった。外務省も被害者を助ける姿勢がなかった。8回
行った日朝国交正常化交渉で、田口八重子さんだけのことをたった1回本会談で
取り上げただけだった。
 私はその頃、月刊誌(「諸君!」91年3月号)に日本人が拉致されているとい
う論文を書いた。学者が書いた初めての論文だった。しかし、徹底的に無視され、
逆に身の危険がないかと公安関係者などから問い合わせをもらった。匿名の脅迫
状が来たりした。日本人学者が国内で日本人が拉致されていると書いたら身辺の
安全を公安機関に心配されるという、あまりにも異常な北朝鮮タブーがその頃存
在した。
 それを破ったのが家族会だ。大韓機事件からまた約10年経ち、1997年韓国情報
機関からの情報により横田めぐみさんが拉致されていることが判明した。そのと
き、横田さんの家族は実名と写真を出すかどうか、深刻に悩まれた。それをする
と北朝鮮にいるめぐみさんが殺されるかもしれないというアドバイスを多方面か
ら受けたからだ。横田さんの家族は最終的に世論に訴えるしかないという結論に
到達した。その悲壮な決意を受け他の家族があつまり家族会が出来た。それを見
ていた私は学者としてただ研究だけをしているわけにはいかないと考え、有志ら
と救う会を作り20年ともに運動してきた。
 家族会・救う会が世論に訴えるまではわが国政府、国会、マスコミらは被害者
を見捨てていた。それを打ち破ったのが私たちの運動だ。運動開始5年後の小泉
訪朝では金丸訪朝時とは異なり、拉致が主要議題になり、金正日が拉致の一部を
認めて5人を帰すという成果があった。しかし、そのとき、外務省は全被害者救
出より国交正常化を優先したので、せっかくのチャンスを生かし切れなかった。
 わが国政府が全拉致被害者救出を最優先とすることと、北朝鮮に強い圧力をか
け対日接近せざるを得なくすること、この2つが解決の条件だ。私たちは1997年
から政府に拉致問題専門部署の設置を求めたが、2006年に担当大臣と政府対策本
部ができたことで実現した。2003年から拉致を理由にした制裁発動を求めてきた
が、それも昨年一部例外を除いて現行法規で出来る全ての制裁が拉致も理由に明
記してかけられたことでほぼ実現した。
 度重なる核実験とミサイル発射暴挙を続けている金正恩政権に対して米国をは
じめとする世界が強い圧力をかけている。その中、私たちは政府に「拉致問題を
最優先として今年中に全被害者を救出せよ」「独自制裁解除などを見返り条件と
して被害者帰国のための実質的協議をせよ」と求めている。被害者が彼の地で祖
国の助けを待っている。どのようなことがあっても全員を取り戻さなければなら
ない。その決意を新たにしている。
以上


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