救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

激動する南北情勢の中で拉致問題を考える国際セミナー報告9(2016/12/16)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2016.12.16-3)

■激動する南北情勢の中で拉致問題を考える国際セミナー報告9

◆帰ってきても誰も迎えてあげられなくなるのが不安

斉藤文代(松木薫さん姉)

 熊本は災害にあってから皆様方に色々とお力をいただき、頑張っています。私
たち拉致被害者家族も、今日は何かいいことがないかなと思って東京に出てきま
す。今日は午前中色々なお話をさせていただきましたが、文面には、ああそうで
すかというようなことしか書いてありません。これをじっと読んでいると本当に
むなしくなってくるんです。いつまで待てばいいのかしら、と。

 私は母も父ももういません。薫が熊本に帰ってきた時、誰が迎え入れてくれる
のか。私がしっかりしていないと、帰ってきた時、誰が迎え入れてくれる人がい
なくなる。本当にそのことで不安になってきます。

 命が一番大事なんです。帰ってみれば、命がなくなっている人もいる。一生懸
命頑張って北から帰ってきても、もし私が待っていなかったらと思うと、自分の
病気にも負けてはいられないという気持ちで、東京に上がってくるんです。

 本当に時間が過ぎていますので、どんな方法で日本は私たちの家族を助け出し
てくれるんだろうと思いますと、私はどうも思っていませんけど、じんましんな
どたくさん出てくるんです。

 そういう考える時間をなくしていただいて、1分でも何秒でも早く家族が帰っ
てくること。まずそれを一番に考えていただきたいと思います。何十年も待って
いたら、私たちもいなくなります。家族と私たちは会いたいんです。1か月でも
1年でも一緒に生活ができたらいいんです。

 それでもよしと思わなければいけないと期待を持っておりますので、これから
も長く帰国を待たなければいけないのかなとも思いますが、なるべく短い時間で
解決ができるように、私も頑張りますので、どうか皆様方のお力添えを宜しくお
願いいたします。どうもありがとうございました(拍手)。

◆私たち家族が元気なうちに、妹が元気なうちに、日本に帰れるように

松本 孟(松本京子さん兄)

 みなさんこんにちは。今年もあと20日間ほどになりましたが、38年間、帰
る日を今か、今かと待って、この年まできてしまいました。新聞等によりますと、
(妹は)北朝鮮で病気をしているという情報もあります。確かな事実でしょう。

 しかし、病気をしていることが理由にはならないと思いますが、家族として、
妹が病気でいるということになれば居ても立ってもいられない。政府の方に救い
を求めたい。そして無事に元気で日本に帰ってこられることが主眼だと思います
ので、政府の方には大変ご苦労ですが、是非とも私たち家族が元気なうちに、ま
た北朝鮮で暮らしている妹が元気なうちに、日本に帰れるようにしていただきた
い。

 この38年間、私の場合は、いつ帰ってくるのだろうかと、そんなことばかり
思って暮らしてきました。その兆候は見られませんが、妹が帰ってくるまではな
んとか恥をかかないように、病気をせずに暮らしていきたいと心がけています。
是非皆さん方のお力添えをいただきたいと思います。ありがとうございました
(拍手)。

◆北朝鮮からの石炭輸入制限実現から拉致問題解決へ

浜本七郎(浜本<地村>富貴恵さん兄)

 みなさんこんばんは。いつもありがとうございます。私の妹は2002年に帰っ
てきた地村富貴恵の4つ上の兄です。

 今なぜここに立っているかというと、帰って来たから「さいなら」というわけ
にはいきません。今までずっとつきあってきて、行動を一緒にしてきた一人とし
て、帰国担当としてできる限り頑張っていきたいと思います。

 5人が帰ってもう14年です。2002年でしたから。なぜ5人が帰ってこら
れたかというと、先ほど言われた通り、ブッシュ政権の北朝鮮に対する「悪の枢
軸」発言があって、金正日もいくらか身の危険を感じた。そのくらい頭が良かっ
たのかもしれません。

 では金正恩は頭が悪いのか。先行きが分かっているはずなんです。それなのに
今の所何も言ってこない。来年はトランプ政権です。わが国に対しては、米軍駐
留経費を全額負担させると言っていますね。裏を返すと、それがなければ撤退さ
せると発言しています。

 この裏を返すと、ピンチはチャンスです。有本さんも言っていましたが、なら
ば大いに結構。日本は本当の意味で独立国家として直ちにどうしなければならな
いのか理解するはずですし、しなければならない。

 憲法の議論に関しては言いません。それに尽きるという感じになると思います。
トランプさんは中国にも圧力をかける。先ほどもありましたが、北朝鮮にとって
は中国の影響がものすごい。対北朝鮮政策としては、「生かさず殺さず」。

 だけど重い腰を上げて、(北朝鮮からの)石炭輸入は年間(上限)750万ト
ンに減らした。これまではその何倍も輸入して北朝鮮に外貨を出していました。
それが実現できれば、中国に、ひいては北朝鮮に圧力がかかる。そして家族会度
的に拉致問題が解決するのではないかと期待しています。以上です。ありがとう
ございました(拍手)。

◆期限を切って、交渉に応じなければ強制的奪還を

寺越昭男(寺越昭二さん長男)

 私も増元さんと同じで、拉致問題の解決は、一つは交渉による解決、もう一つ
は強制的奪還の2つだと思います。金正日が拉致を認めて、交渉してからも14
年経ちました。交渉、交渉ではまた10年、15年と先になると思います。そろ
そろ強制的に奪還することも考えていいのではないかと思います。

 安倍総理もあと2年、3年でしょうから、安倍総理が解決するという意思のも
とで解決するのなら、期限を切って。家族会が頑張れるのも3年か5年くらいだ
と思います。交渉3年で解決しなければ、強制的に奪還する。それくらいの意思
を示してもらってもいいんじゃないかと思います。

 3年の間に、法整備をしたり、自衛隊の訓練をしたり、他の国に理解を求める
ことも必要でしょう。期限は2年でもいいんです。1年でも早く、そういう考え
方で、国会議員の先生方にもお願いしてやってもらえればと思います。以上です
(拍手)。

◆当事者に面と向かって「返せ」という取組みをしないとだめなのか

内田美津夫(寺越昭二さん三男)

 みなさんこんばんは。今日の中山先生のお話の中で、「被害者を救出するのを
目的として政府が活動しなければ絶対に帰ってこない」が心に残りました。

 私は日頃思っているんですが、拉致問題を例え話にしたら本当に怒られるかも
しれませんが、自分の大事なものを人に取られた。しばらくしたら取った相手は
やんちゃな男だった。北朝鮮ですね。本人に直接「返せ」と言うことができない。
なのでやんちゃな男の親、中国に「返してくれ」と言っても返してくれない。や
んちゃな男の兄弟、韓国の人に言っても返してくれない。なら町内会に頼もうか。
アメリカ。この人と一緒になって「返してくれ」と。

 今はそういう状況だと思います。本当に返してほしかったらやんちゃな男に殴
られても結構だと、「お願いします」と直接本人と交渉しないとだめ。中山先生
のお話を聞いていて、そういうことだなと思いました。

 また反面、ワイドショーなんかでごみ屋敷の問題がありました。やはりあんな
たくさんの抗議になる前に、親や、兄弟や、親戚にもはずかしいからやめなきゃ
と言っていると思います。

 町内会長も「やめてくれ」と何回も言っていると思います。無関心な人はその
まま通り過ぎるかもしれない。だからあんなたくさんのごみになるんです。偉い
人、役所の人が「いつまでになんとかしろ。しなければ強制的にやるぞ」。それ
できれいに解決しています。

 当事者に面と向かって「返せ」という、そういう取組みをしないとだめなのか
なと私は思いました(拍手)。

 私事で恐縮ですが、去年の5月に間質性肺炎という難病になり、現在薬も飲ま
ず、治療はしていません。それでも月何万円かかかります。ある程度悪くなった
ら難病ですから薬代がただになる。なので悪くなるのを待っています(笑)。そ
して今年5月に息子が職場で倒れました。脳腫瘍。レントゲンを見たら、「何だ
これは」という状態で、12時間の手術で命を取りとめました。

 今年1年、悪いんですが何もできなくなりました。毎日、生きた心地がしない
とか、色々なことを思っています。久しぶりに今日出てきたんですが、横田さん
のお父さん、有本さんのお母さんの顔が見れません。私もネットで調べたら、平
均余命が60か月とかで、毎日考えています。

 時間が長いということが身に沁みて分かります。家族会、救う会、拉致議連で、
被害者を救出するために政府の尻を叩くようなことを来年どうして増やしてほし
いと願っています。ありがとうございました(拍手)。

◆北朝鮮で待っている人がいる、絶対助けなければ

西岡 ありがとうございました。色々なことを考えました。今日は激動する南北
情勢、国際情勢の中で拉致問題を考えました。冒頭にも言いましたが、向こうで
待っている人たちがいる。

 私は講演する時、いつもこの話をします。曽我ひとみさんから聞いた話です。
曽我さんはいつも夜になったら、月や星をみていた。佐渡にいる両親や近所の人
はこの月や星を見ているだろうか、と。曽我さんはお母さんが佐渡にいると思っ
ていましたから、昼間は子育てなどで忙しいけれど、いつも夜月や星を見て、
「いつになったら日本から助けが来るんだろうか」とずっと思っていました。

 今晩も暗くなると月や星が出て、横田めぐみさんや、有本恵子さんや、るみ子
さんや、薫さんや京子さんたちが月や星を見て、「私は死んだと言われているら
しい。私は拉致していないと言われているらしい」と思って、「それを親、兄弟
たちは信じているんだろうか」、「私は辛いまま一生を終るんだろうか」と思っ
ていると思います。

 名前がまだ分かっていない被害者の人たちは、「私が拉致されたことさえ認定
されないまま一生が終わるんだ」と、今も月や星を見ながら待っているんです。

 家族がいない人たちも助けなければならない。政府は、「認定の有無に関わら
ず全員」と言っています。全被害者を助けるために今日も集まりました。残念で
すが、まだ具体的な道筋が見えていませんが、しかし色々なヒントがあったと思
います。

 そういうことを踏まえながら、とにかく向こうにいる人たちは助けを待ってい
るんだということを忘れないで、スネドンさんも待っていると思いますので、絶
対に助ける覚悟で頑張りたいと思います。ありがとうございました。

以上


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