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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

人道的なふりをし始めた北朝鮮への対応−東京連続集会報告1(2014/04/14)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2014.04.14)

 平成26年4月10日、第78回東京連続集会が文京区民センターで開催され
た。今回は「人道的なふりをし始めた北朝鮮への対応」がテーマ。北朝鮮は2月
末の南北離散家族再会事業で拉致被害者を面会に出し、「拉致ではない」と言わ
せたり、3月には横田めぐみさんの長女ウンギョンさん一家を横田さん夫妻に面
会させ、「人道的な北朝鮮」を装った。

 これらは国連の北朝鮮人権調査委員会が「人道に対する罪」と北朝鮮を断罪し
たことに大きな圧力を感じての対応と見られる。日朝政府間協議も始まった。家
族会から、モンゴルで孫のキム・ウンギョンさん家族と面会した横田滋・早紀江
ご夫妻や、ジュネーブで訴えた飯塚繁雄代表、増元照明事務局長等在京家族が参
加、西岡力救う会会長が、今後の日本の対応等について解説した。

◆民間人として国連人権理事会に初めて参加

飯塚繁雄(田口八重子さん兄)

 みなさんこんばんは。拉致問題に関心を持っていただき大変ありがとうござい
ます。

 このところ北朝鮮を取り巻く情勢がかなり目立ってきています。その一つとし
て、3月17日にスイスのジュネーブで国連人権理事会が開催され、家族会から
私と増元さんが参加しました。

 これは、昨年、人権理事会の中で(北朝鮮に関する)人権調査委員会を立ち上
げたカービー委員長を初め、かなりのスタッフの方々が、日本人拉致問題につい
ても重要な人権問題であるとの位置づけから、それぞれの家族の状況、そして
NGOや政府から広く情報を収集して、報告書をまとめたわけです。

 みなさん既に報告書のことはご存知と思いますが、今までも国連に特別報告者
という人がいて、日本人拉致問題についてもかなり報告をしてきていました。し
かし、報告だけに終わったというのが残念ながら実態でした。

 ところが今回のカービー委員長を初めとする調査委員会の調査内容はものすご
く綿密で、広く深く書いてあります。これは当然ながら北朝鮮に向けての対策、
対応ですが、はっきりと北朝鮮に対して、「人道的罪」と言っています。報告書
には相当厳しい内容が書かれています。

 人権理事会にこの報告がなされ、論議が行われたわけですが、各国がこの報告
を受けて、今までにない色々な理解が深まったと。そして北朝鮮に対する考え、
態度も変わったというのが大方の雰囲気でした。

 実際に各国の意見をずっと聞いていますと、8割方の国が北朝鮮に対する報告
書に「全く賛同する」、北朝鮮に対しては「強い態度で臨む」、しかも急いでや
ろうという意見でした。

 採決の段階では、30か国が賛成、反対が6か国(ロシア、、ベネズエラ、ベ
トナム、パキスタン)、で棄権もありました。反対の国は中国とかキューバなど
でした。

 採択された結果、今後これを安保理事会に付託するような動きをしないと、各
国は具体的な行動がとれないですね。そういう意味で、今後がさらに問題になり
ます。聞くところによると、初めて民間人の私があのような国連の正式な場でメッ
セージを発したということについてかなり注目されましたし、それ自体でインパ
クトがあったのではないかと感じています。

 各国が意見を言う時間が限られていて、国によって3分、2分です。日本は3
分いただいたんですが、その中の1分半を私の時間にもらいました。岡田(在ジュ
ネーブ日本政府代表部)大使が隣にいて、まず日本の立場、意見を言って、その
後私がコメントしました。

 私がしゃべる時になって、北朝鮮の代表が、名札で机をたたいて、そして逃げ
ていってしまったという場面もありました。これは北が自らの非を認めた態度だっ
たと思います。それを見て各国の人たちも、先ほど言いましたように北朝鮮に対
して非常な怒り、あんな国なんだなあという認識を深めたんじゃないかと思いま
す。

 私も、多分北朝鮮が起こるだろうと事前に聞いていましたので、あまり動ぜず
に続けてコメントをしました。1分半ですから非常に短いんですが、被害者の家
族という立場で、拉致の実態、そして私の(家族の)例を出して、拉致のむごさ
を訴え、各国の代表の方々に感動、感銘していただこうということで話しました。

 最後に、我々の要求だけではなく、最終的には北朝鮮の住民の人権を回復する
ようにしていただきたいと言いました。それをカービー委員長が聞いていまして、
最後の総括のコメントで、「日本の飯塚さんはこういう風に言ったが、まさにそ
れを含めた報告書だ」と言ってくれまして、よかったと思います。

 国連外での動きについては今まで色々な形でやってきました。今回はそういう
意味で、報告書を書く、理事会に持っていく、そのような段取りをNGO、政府の
方々がいろいろ努力して、形も内容も確固たるものにしてそれが展開されました。
そして多くの方が歓迎するという意見でした。

 我々がひょこっと行って何かしゃべってもなかなか伝わらないということもあ
ります。これが実現したのは、一つの部署、一人の人ではなく、一丸となった取
組があったからこそと感じており、理事会でのイベントは非常によかったと思っ
ています。

 その後、NGOの方々が中心となって被害者の家族、脱北者者の方、国連の担当
の方と論議をしてきました。その時は若干長くしゃべれましたが、そこでも日本
人拉致というものを十分分かっていただけるように、また日本人だけでなくルー
マニア、韓国、タイの家族にも来ていただいて、国際的な拉致という位置づけで
色々な意見を言っていただきました。

 そこにもカービー委員長が来まして、色々話を聞いていただきました。そうい
うことで、非常に成功裏に終わったという感想を持っています。

 しかし、先ほども言いましたが、これが効果を現わすにはどうするのかという
大きな課題があります。安全保障理事会さらには国際刑事裁判所(ICC)にまで
対策をして、実際に北朝鮮に圧力を与える。今回の報告書は相当な圧力だと思い
ます。効果の出る、行動ができるようにしなければならないというのが私たちの
考え、思いです。

 従って、今後のフォローアップについては、政府もきちんとやりますと言って
おりますし、NGOの方々も含めて、これからの対応をどうするかということが今
論議されて、実際に展開をし始めています。

 今回の国連の催しについては、北朝鮮は当然ながらはっきりと否定しています。
そういうことでは毎回同じ態度をとるんですが、それが国連のレベルで、各国が
理解を深め、この人道問題、人権問題については徹底的にやるという意思をかな
り感じました。

 中国など(安保理事会で)拒否権を持っている国があります。これがどういう
形になるのか。中国に対しては別の手をうちながら、北朝鮮に対してものが言え
る、ものをやらせるようにもっていかなければならないという課題もあると思い
ます。

 これについては、政府のフォローアップも含めて具体的に結果が出るまで、私
たちとしては注視していきたいと考えています。北朝鮮がタイミングを見て、そ
の場では北朝鮮は悪い国だと非難されました。他の動きの中では、「そうではな
い。きちっとした対応をしていますよ」というような動きもあります。これは後
程解説していただきたいと思います。

 一つは日朝協議再開で、これは向こうから声をかけてきた話です。早速課長級、
すぐに局長級と早いテンポで実施されているということが何を意味するのか。拉
致問題の解決は日朝でかなりの協議をしないとできないことは分かっています。

 そしてまた、今日は横田さんもおられますが、ウンギョンさんとの面会。同時
にまるっきり正反対の動きですがミサイルを動かしたり、あるいは核実験をやる
ぞと脅かしたり。これらを判断することは我々にはできませんが、何か動きが色
々あるなということは分かります。

 私たちがいつも言っているように、どんなことでもチャンスをとらえて結果を
出す活動をしていただきたいということです。特に拉致問題については、日本あ
るいは韓国が一番多いわけですが、日朝がどれだけ拉致問題を大きくとらえて対
応していくかです。

 拉致と核・ミサイルがセットという話がありますが、私がいつも言っているよ
うに、日本人拉致問題は日本政府がきちっと対応しなければ解決できない。いく
らアメリカに権威があるとしても、やってくれるのは難しいと思います。「協力
します」という了解はとってありますが、具体的に何をどうするとか、こういう
場合は助けてほしいという具体的なお願いを各国にするのも必要と思います。

 特にアメリカについては、前回の日朝協議のきっかけを作った経過があります。
制裁で北朝鮮を追い込みながら協議の場に引き出すことはきちんとやっていかな
ければならないと思います。

 今後どうなるかと、私たちは注目していますが、間をおいてはいけないと思い
ます。間髪を入れず協議を進めていく。そうした中で、話が進んでいくと思いま
すが、北朝鮮は制裁が怖いんです。制裁をなんとか解いてくださいと。

 逆に言えば制裁が効いているということになります。日本が安易な判断で制裁
を解くのは是非やめていただきたい。例えば北朝鮮が、「調査委員会を立ち上げ
て調べます」というだけでは絶対に制裁は解くべきでないと思います。

 その結果例えば北朝鮮が拉致被害者の名簿を出してきたとか、写真を出してき
たとか、そういう動きがはっきり見えて解決につながるものがあれば、それなり
に制裁解除を多少考えなければいけないと思いますが、行動対行動の原則では、
何かを始めましたというだけでは絶対に制裁を解かないという強い日本の意志が
必要と思います。

 「今年こそ結果を!」というスローガンを決めました。今年中に何とか解決の
糸口、道筋が見える状態。このまま進めば解決にたどりつくような状況を是非作っ
ていただきたいし、もうあとの時間がありません。

 大臣など政府は、「今年こそ結果を出したい」と言っていますが、具体的にこ
うするという話はありません。この間総理とも会いましたが、総理は前から「私
が責任を持って拉致問題を解決します」と何回も言っています。私たちはそれを
信頼して待っているしかないんです。

 また細かい動きがたぶんあると思います。日本には専門家の方がたくさんいま
す。そういう人たちの分析、意見を聞きながら、どう対応していくかを考えます。
これからもがんばっていきます。今日はありがとうございました(拍手)。

(2につづく)



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