救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

日朝協議につき斎木審議官が家族会・救う会に報告(2005/11/07)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2005.11.07)

■日朝協議につき斎木審議官が家族会・救う会に報告

 家族会・救う会では、本11月7日、11月3日、4日に開催された日朝協議
に参加した、斎木昭隆外務相審議官から報告を受けた。斎木審議官は、1年ぶり
に開催された日朝協議であったが、北朝鮮側から新しい情報や対応は何もなかっ
た。しかし、日本側から、「拉致問題で進展がなければ、政府として厳しい対応
を決断することになる」旨を伝えるとともに、次回協議の方法について提案を行
なったこと等を報告した。家族会・救う会ではその後、記者会見を行った。

 参加者は、家族会から横田滋・早紀江代表夫妻、飯塚繁雄副代表、増元照明事
務局長の他、有本明弘・嘉代子、市川健一、内田美津夫、斉藤文代、本間勝の1
0名。救う会から、佐藤勝巳会長、西岡力常任副会長、平田隆太郎事務局長、山
岸丈良の4名。外務省からは伊藤直樹・北東アジア課長挨拶他が参加、また拉致
問題連絡調整室から江村興治室長等が参加した。懇談の概要は以下の通り。

【報告】
 斎木審議官 昨年11月以来、連絡、通信が途絶えていたが、約1年振りの日
朝協議を行なった。北朝鮮側は宋日昊副局長が代表として出てきた。予想以上に
熱心な取材があった。

 拉致問題について、北朝鮮には、拉致問題の解決なくして国交正常化は絶対な
いとの日本政府の方針を伝えた。先方は、「拉致問題は解決済み」と延べ、真っ
向からぶつかった。日本側からは、生存者の早期帰国、真相の究明、実行犯の引
渡しを強く求めた。また、横田めぐみさんの遺骨と称されるものが別人の物であっ
たことが判明したことなどを受け、昨年12月25日に、北朝鮮側に伝えた日本
側の見解を改めて述べ、納得のいく説明や物証を求めた。

 北朝鮮は我々の見解に対し、「解決済み」との立場を維持してきたので、改め
て反論した。残念ながら、今回、新たな情報提供はなかったが、日本側の関心事
である拉致問題、核・ミサイル問題の解決がなければ、北朝鮮側の関心事である
正常化もすすまないことを理解したというのが私の心証だった。

 また日本側から、「拉致問題に進展がなければ政府として厳しい対応を決断す
ることになる」ことを伝えたことに対し反発したが、きちんと持ち帰ってほしい
と要求した。

 横田めぐみさんのものとされる「遺骨」について日本側は「別人のもの」と鑑
定結果が出たことを昨年伝えたが、先方は「日本側の捏造」と主張した経緯があ
るが、改めて説明を求めた。先方は、その後鑑定に関する日本の文献を読んだの
ではと思われるようなやりとりがあったが、結論はでなかった。松木 薫さんの
ものとされる「遺骨」についても、どのようにかき集めたかの経過を説明してい
た。

 過去の精算について、「840万人を強制連行した」などと言ったので、根拠
がないと反論した。しかし、「過去の精算」について議論をする用意はあるので、
協議の場を設ければやると伝えた。3年前、クアラルンプールでの協議では、拉
致問題で紛糾して他の問題は議論できず決裂した。北朝鮮も自分たちの関心事に
ついては関心が高いと思う。

 安全保障の問題については、「保有している」という核兵器の問題、配備され
ているミサイルの問題については、平壌宣言にも謳われているので、早急に協議
の場を設けるべきと述べたところ、否定はしなかった。6者協議に限らず日朝協
議でも議論が必要だ。これについても引き続き圧力をかけていく。

 今後の日朝協議をどうするかについて、?まず拉致問題を協議する、?安全保
障問題を協議すべき、?それと併行して国交正常化交渉を行うことを私から示唆
した。釘をさしたのは、??の解決なしには出口はないということだ。これは繰
返し念を押した。日本の考え方は理解したと思う。よく検討したいとのことだっ
た。互いに相手が何を考えているかを理解したことはよかったと思う。

 具体的な解決策や情報提供もないまま先につなぐことは時間稼ぎにならないか
との批判はあると思う。また、なぜ正常化についての協議の場をもうけるのかと
の批判もあろう。しかし、拉致問題を置き去りにしたままで正常化はないとのス
タンスは政府が確立したものだ。ごまかして処理することは絶対にない。協議の
場をもうけて解決を迫ることは交渉事なので必要だ。どういうボールが投げ返さ
れてくるか注視したい。

【質疑応答】
 以上の報告につき、質疑応答が行なわれた。以下はその要約である。

 家族会等の質問・意見としては、正常化交渉について協議の場をもうけること
は出口論を受け入れることで後退ではないか、交渉となれば大使が出るのかそれ
とも協議なのか、北朝鮮が日朝協議に応じるというだけで進展とみなすのか、北
朝鮮側は「解決済み」と言ったわけで「理解」したと言えるのか、などの点につ
き疑問や心配との声が多かった。

 家族会・救う会では引き続き制裁の発動を求めて全国各地で世論を盛り上げる
集会等を行いつつ、政府の交渉を見守るが、政府が「厳しい対応」を予告して満
1年になる12月24日を過ぎても、北朝鮮から誠意ある回答がないならば、制
裁の発動を行なうべきではないかなどの意見もなされた。

 斎木審議官は、「拉致を置き去りにすることは誓ってないと申し上げる。それ
は信じてほしい。今後どういう交渉になるかは我々の提案に対する回答を見て、
政府の指示を受けてやる。政府の方針は変わっていないが、この1年間のことを
頭に入れて提案したものだ。拉致問題だけでは先方は協議に応じないだろう。協
議に引き込み、日本側から強い主張を行なう場が必要だ。しかし、北朝鮮側がボー
ルを投げ返してこないという状況は私は絶対に認めない。経済制裁以外でも北朝
鮮が困ることは色々ある。またタイ人の拉致問題が出てきたことや、国連で非難
決議の動きがあることも北朝鮮には圧力だ。アメリカとはきっちり連携してやり
たい」等と述べた。

 この他、「寺越昭二さんの遺骨の返還、特定失踪者問題、実行犯の裁判記録は
納得できないこと、タイ人拉致問題、2人の日本人目撃証言、など言うべきこと
はすべて伝えたが回答はなかった、ただしメモをとっていたので本国に報告され
るだろう」との報告がなされた。




 ※小泉首相宛、はがき・メールを!(〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内
閣総理大臣 小泉純一郎殿、首相官邸のホームページ=
http://www.kantei.go.jp/の右下の「ご意見募集」欄を利用)


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