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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

6者協議「共同声明」について?島田副会長がコメント(2005/09/22)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2005.09.22-1)

6者協議「共同声明」について、島田洋一副会長(福井県立大学教授)に、英
文での声明も精査した上でコメントしてもらった。以下はその全文である。

■6者協議「共同声明」について?島田副会長がコメント
9月19日の六者「共同声明」を受け、翌20日、日本側代表団長・佐々江賢
一郎アジア大洋州局長から説明を聞く機会を得た。その際私から次の質問をした。

 小泉首相はオウムのごとく「対話と圧力」と繰り返しているが、六者協議が続
いている限り日本は北朝鮮に制裁を発動しないというイメージを与えると、「圧
力」は事実上ゼロと化す。

 北としては、核協議を引き延ばせば、その間、核ミサイル開発も続けられるし、
日本の制裁発動も回避できるという一石二鳥の話になる。拉致問題でいつでも日
本は北に制裁を発動するという姿勢を取るべきであり、北に日本が制裁を加えて
も、「共同声明」に反する行為とはならないと思うがどうか。

 これに対し佐々江氏は、「それは反することにならない」と明言した。「共同
声明には反しないが、その精神に反しかねない」といった曖昧な答弁があるいは
返ってくるかと思ったが、この点非常に明快だった。ぜひ、政府見解として確立
してもらいたい。

 佐々江氏の話を聞いて私は、米朝は遠からず衝突するとの感触をいよいよ強め
た が、実際、「共同声明」具体化に当たって焦点となる「適当な時期」に「軽
水炉提供問題について議論を行う」の解釈ををめぐり、米朝に深い溝があること
が即座に明らかになった。

 ともあれ、話し合い解決が進みつつあるという幻想が、一日を経ずして打ち砕
かれたのは結構なことである。

 北が軽水炉提供をプロセスに絡めようとするのは、時間稼ぎに都合がよいから
だ。米朝枠組み合意の経験がそのことを示している。

 たとえば、枠組み合意(1994年)の「非公開覚書」は、北の既存原子炉
(兵器用プルトニウムを取り出しやすい黒鉛減速炉)「解体」の手順について、
「一基目の軽水炉完成の時点で、黒鉛減速炉と関連施設の解体に着手し、二基目
の軽水炉完成時に解体を完了する」と規定している。

 また、プルトニウムを含む使用済み核燃料の海外搬出については、翌1995
年のKEDO軽水炉供給協定において、「一基目の軽水炉に主要な核構成部分
(核蒸気供給システム)を搬入できるようになった時点で、海外搬出を始め、一
基目完成までに搬出を完了する」と規定された(詳細は、島田『アメリカ・北朝
鮮抗争史』文春新書、79頁以下参照)。

 要するに、軽水炉事業に絡め、また事業を遅延させることで、原子炉の解体も
プルトニウム海外搬出もいくらでも遅らせることが出来るわけだ。そして、実際
そうなった。

 なお、軽水炉から出る使用済み燃料からも、作業員の健康被害などを無視する
なら、核兵器原料のプルトニウムは取り出せる。金正日が、労働者の命や健康に
配慮し、軍拡にブレーキを掛けたという事例は聞いたことがない。

 また、軽水炉の燃料である低濃縮ウランを、原子炉で燃やさず、密かに濃縮を
続ければ、広島型原爆の原料である高濃縮ウランが得られる。

 北朝鮮が、軽水炉カードを使う度合いは、北が何らかの見返り(エネルギー支
援など)と引き換えに核兵器開発を放棄する気があるのか、それとも核ミサイル
大量配備に向け時間稼ぎをしているに過ぎないのかを図る格好のバロメーターと
いえる。そして、北はここに来て、全面的に軽水炉カードを切ってきた。

 六者協議自体はどこまでも猿芝居である。北はそのことを知った上、猿芝居の
陰で、着々と核ミサイル開発を進めている。本当の力勝負は、北京がしつらえる
虚飾の舞台の裏で進行していく。

 日本が、猿芝居への「悪影響」を憂慮し、制裁というカードを切らないなら、
勝負所すら得られないまま敗北することになろう。
 

 ※小泉首相宛、はがき・メールを!(〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内
閣総理大臣 小泉純一郎殿、首相官邸のホームページ=
http://www.kantei.go.jp/の右下の「ご意見募集」欄を利用)


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