救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

北朝鮮に「これは大変だ」と思わせたい?家族の思い2(2008/01/30)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2008.01.30)

 昨日に続いて、今年最初の「連続集会」(1月24日、東京・友愛会館)にお
ける家族会の「新年の思い2」をお届けします。今回は、増元照明事務局長、横
田滋・早紀江前代表夫妻、本間 勝さん、増元俊子さんです。


■北朝鮮に「これは大変だ」と思わせたい?家族の思い2
増元 去年の今頃も「今年は動くのでは」と思っていました。アメリカがバンク
・オブ・デルタに金融制裁をかけ、北朝鮮が動かざるをえない状況だった。さら
に、ミサイル連射・核実験に対し日本独自で制裁をかけた。この二つで前半に何
か動きがあると期待をもっていました。ところが米朝の話合いが2月にあり、米
国の融和的な姿勢が北朝鮮に余裕をもたせてしまった。そして1年間、何も動か
なかった。北朝鮮に余裕をもたせたことで、昨年1年を棒に振った。これは、ラ
イス国務長官、ヒル代表の責任だと思います。

 そしてまた被害者を極寒の地で過ごさせなければならないという悔しい思いが
あり、残念でなりません。今年感じるのは、北朝鮮が無能力化と申告をしてテロ
指定解除をするという米国の国務省の方針があったにもかかわらず、北朝鮮が正
確な申告ができない状況です。これをやると北朝鮮の求心力が目に見えて落ちて
しまう。軍が支持しませんから。それでごまかそうとすると米国も、政府の中に
核の問題では大きな妥協はできないという人がたくさんおられるので、最終的に
は昨年末の6者協議の合意が履行されずに、米国の指定解除もなかったというこ
とになりそうです。

 正月に入って、レフコウィッツ北朝鮮人権問題特使が、「6者協議を人権問題
と連動させるべき」との談話を出したところ、翌日ライス長官が、「彼はその立
場にない」などと非常に怒りのことばで否定をするという場面がありました。昨
日は、国務省のデーリー・テロ対策調整官が、「北朝鮮の核開発は既解除要件を
満たすほどの申告をしている」と発言したかと思うと、今日は、ホワイトハウス
のペリーノ報道官がその発言を否定しています。アメリカ国内も北朝鮮問題で混
乱しているのかと思わざるをえないほどで、一貫しているのは国務省が早く北朝
鮮にテロ解除をしたとの報告をしたいということだけです。

 昨年末、拉致議連の先生方が、一つの問題で、ワシントンで米国の関係者に要
請したという前代未聞のことがありました。これが米国議会を動かし、アメリカ
にも強いメッセージを与えたのかなと思います。また、1月22日には、櫻井よ
しこさんが所長を勤められる国家基本問題研究所というシンクタンクが設立され
ましたが、そこで米国はテロ支援国解除をするなという提言が外国人特派員クラ
ブで発表され、衆参の拉致問題特別委員会が、外国のテロ指定解除に反対する議
決が行われました。全国の自治体でも同様の動きがあります。これらの日本の動
きが正しくアメリカに伝わっているのではないかと思います。だから、国務省の
方針通りにはなかなか行かないのではと思います。日本の国も物を申していかな
くてはならないと思っています。

 日本独自の力で拉致問題は解決できないでしょう。本当なら、北朝鮮がでたら
めな報告をした時点で、イージス艦を日本海に並べて威嚇をすればいいのでしょ
うが、わが国はそれはできませんので、経済制裁をとってほしいといい続けてき
ました。これも色々な政治家たちが邪魔してなかなかできなかったのです。

 金正日が拉致を認めて5年以上経ちますが、今どこに被害者がいるのかについ
て政府が情報を持っているのか全く分からない。何人拉致したのかさえわが国は
つかんでいない。何もできていないという情報力のなさと外交力の弱さです。だ
から一国では解決できないわけで、アメリカにも解除しないでと要請してきたの
です。

 今国会の拉致問題特別委員会の中で、拉致問題をどう解決すればいいかと高村
外務大臣、町村官房長官に質問しがありましたが、答えは、「指定解除はアメリ
カの法律問題でわが国がどうこうする問題ではなく、テロ指定は圧力の手段の一
つでそれに我々が依存するものでもない」というような、自分たちの国がしっか
りしていればいいということでした。しかし、自分たちの国がしっかりしていな
いから私たちはアメリカに行くわけです。それが分かっておられない。

 継続して圧力をかけてほしいという私たちの気持ちと、政府の弱腰とはかけは
なれたものがあると思います。同盟国さえ説得できないのに、どうして北朝鮮の
ような国を説得できるのでしょうか。わが国が外交力でやるというのなら、同盟
国くらい説得してほしいと思います。谷内さん(外務次官)が頑張って下さった
のは事実ですが、それが叶わず、しおれて帰ってゆかれたとアメリカの元政府高
官から聞きました。アメリカが日本を軽視している部分も多々あるのではと思い
ます。

 国家基本問題研究所の提言は、「日本政府と国会は、米政府と議会に対し、指
定解除は日本の米国に対する信頼を損ねることを説明し、解除反対の意思を明確
に伝えるべきだ」というものです。それが伝わればアメリカも考えざるをえない
でしょう。米議会の慰安婦決議の時も、日本はそう大きな反発をしないとアメリ
カは読んだそうです。結局反応しなかった。ずいぶん前の話ですが、米議会がト
ルコのアルメニア人問題決議を安易にやった時、トルコから猛烈な反発が来て、
慎重にやるべきとなったそうですが、日本は黙っているからいけないのです。国
民の生命にかかわる問題ですから。米国は、拉致問題を現在進行形のテロと認め
たわけですから、テロを続けている北朝鮮のテロ指定を解除するのは、わが国に
対する裏切りであり、強く反発すべきだと思います。日本国内が乱れずに、みん
なでまとまって北朝鮮に「返せ」と言うべきことだと思います。

 自民党内にできた北朝鮮問題小委員会は、委員長が衛藤征士郎さん、最高顧問
が山拓さんで、その山拓さんが訪朝するとの噂があります。福田総理の意向を受
けていくとの噂です。行くなら行くで、帰ってくるなと言いたいです。そのくら
いの覚悟で行ってもらわなければならない。中途半端な気持ちで行くのなら、辞
めていただいた方がいいと思います。原点に返って、本当にみんな生きているこ
とを強く訴えていかなければと感じます。福田首相の所信表明演説では拉致問題
は軽く扱われています。気持ちがこもらない文を読んで、本当にこの人たちはや
る気があるのかなと思ってしまいます。野党が突っ込んで議論することもなく、
特定財源の問題、ガソリン税の問題だけで終わってしまうのかな。それで、3月、
4月になってしまう。もっと早くやってほしい。外務省人事では藪中さん、佐々
江さん、斎木さんが決まったことがいくらか明るい話題ですが、官僚は政府の方
針には逆らえない。早期に解決するように、動かないなら制裁を強化するなど動
かす方向で考えていただきたいと思います。

 東京では4月27日に国民大集会を予定していますので、ご協力を宜しくお願
いいたします。

横田滋 一般情勢については皆さんがお話になりましたので個人的なことをお話
します。11月24日で代表を交代しましたが、よく街で「もう運動はしないん
ですか」と聞かれます。実際は、12月も1月も集会に何度も行っています。い
つも満員で国民の関心は薄れていないと感じました。

横田早紀江 国にとって本当に大事な問題が起こったとき、外国では国民が群集
になって形を示し、大きな声で言うことが多いですね。日本はそんなことがなく、
冷静という意味ではいいのですが、拉致は自分の子どもだったら誰にとっても大
変なことです。そんなことをされて動かなくていいのですかということです。み
んなが一つになって、大きな力で、大きな声で、「返せ」と固まりになっていう
力が見えないと、なかなか解決できません。でもそれをどうしたらいいかとなる
と、難しいことです。今年は、大きな力を場面に現していくことで、北朝鮮に対
し「これは大変だ」と思わせたいです。

本間勝 国会では参議院で与党が勝ち、ねじれ国会と言われますが、拉致問題で
は、超党派の拉致議連もあり、ねじれることはないと思います。4月には、制裁
延長をするかどうかの時期になりますが、日本はどうするのか、戦略が全く見え
てこないんです。拉致の進展があれば制裁を解除しようということになるのでしょ
うか。北朝鮮がアメリカにテロ支援解除をしてくれということは、制裁が効いて
いるということです。厳格な法執行では、中国が偽装証明書を出して北朝鮮産の
ウニを日本に輸出した問題がありました。日本の業者が逮捕されました。

 地元の川口市では、毎月街頭署名活動をしていますが、毎回20人以上のボラ
ンティアの方が来てくださいます。政府にがんばってもらうための署名だという
と、「そうだよね。政府ががんばらなきゃだめだ」と言われます。国対国の問題
ですから、国民の力だけでは解決できません。福田さんが、「私の内閣で責任を
持って解決する」と言われましたので、責任をとってやっていただきたい。

 今年は中国のオリンピックがあります。しかし、中国はあまり北朝鮮に言わな
いでしょう。難民問題等を避けようとしていますから。金正日の政権崩壊が一番
の問題ですが、3年、5年の間にはつぶれると思います。しかしそこまで待たな
ければいけないのかと思います。政府はどんどんやってほしいと思います。特定
失踪者や声を上げられない人たちも含め、すべて帰国できるようにお願いいたし
ます。

増元俊子 家族の皆様のお気持ちの中には強い気持ちがあって、もし武器が使え
るのなら使ってでも奪い返したいと思っているのです。しかし皆様に訴えること
しかできないご家族の側に私はいますので、その気持ちをひしひしと感じていま
す。今日発売の横田滋さん早紀枝さんの新刊(「めぐみ手帳」光文社)を拝読し
まして、私も怒りを感じました。心の中に大きな武器をしまって色々な人に訴え
ていきたいと思います。

 正月の福岡での活動の後、鹿児島に行きました。増元の母は足が不自由で、な
かなか動けません。自分の家族に置き換えて考えて下されば大きな力になると思
います。どうぞ宜しくお願いいたします。



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●福田首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 福田康夫殿

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