救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

全拉致被害者の即時一括帰国を!国民大集会報告



◆力の裏付けのない話し合いには効果がない

荒木和博(特定失踪者問題調査会代表)
 時間が押していますので、できるだけ簡潔に申し上げたいと思います。
 私自身は正直に申し上げると、この拉致問題に関して安倍総理には批判的な立場です。もちろんここに立っているわけですから、安倍さんの足を引っ張ろうという思いはありません。
 今日本政府がやっているスキームで全員が即時一括帰国できればそれに越したことはないし、やっていただきたいし、それに関して自分たちで協力できることはできるだけしたいと思っています。
 しかし、それだけでうまくいくのかとなると、私自身としては疑問を感じざるを得ない。今日、特定失踪者家族会の懇談会を午前中やりました。来週28日に我々調査会の理事会をやり、次にどういうことをしていくかを検討することにしています。
 ともかく北朝鮮という国は、皆さんもお分かりのように、力しか信じていない国であります。あの国に対して話し合いがどれほどの効果があるのか。力の裏付けのない話し合いであれば、効果はないと私は思っています。
 米朝首脳会談で、アメリカは北朝鮮の体制を保証するというようなことを言ってしまいました。ここには国会から地方議員までたくさんおられますので一番お分かりだと思いますが、選挙の時に選対を締めるのは大変ですが、緩めるのは簡単です。いったん緩めたら、選対なんてそう締まるものではない。
 今回トランプ大統領がああやって緩めてしまったことによって、それを締めると言うのはこれは本当に大変なことだろうと思います。いわんや、あの南北の首脳会談で緩めよう、緩めようという動きを南北揃って一生懸命やっているわけですから、簡単にいくものではないと思っています。
 アメリカは前から何人もの方々が、石原都知事なんかもそうですが、国民が一人拉致されても軍艦を出して取り返しに行くというようなことを言っていましたが、真っ赤な嘘です。そんなことアメリカはやりません。
 今日出ている「月刊正論」に、青学大の福井義高さんが書いていますが、アメリカという国はベトナム戦争に参戦し、向こうで捕虜になった米兵すら見捨ててしまった国です。それをやったのはジョン・マケイン等の人たちだったということを考えた時に、アメリカは何の教科書にもならないということです。
 またこれは日本に限らないでしょうが、参考書はあっても教科書はどこにも存在しない。逆に言えば、日本にできないことがあるはずがないということです。
 ここにおられる国会議員の先生は法律を作るのが仕事ですし、行政官庁の方々はそれを実際に実行していくことがお仕事なわけで、そういう方々の前でこういう言い方をするのはどうか分かりませんが、今の法律、そしてこの国の仕組みの中で拉致被害者を取り返すということは、私は極めて難しいと思わざるを得ません。
 このようなやり方でやっていたら見殺しになるとしか、私には思えない。だからそれとは違うやり方を、どこかでやらなければいけないと思います。これは、今のシステムの中にいる方には絶対にできません。その外にいる民間でやるしかないです。だからその思いのある方は、是非ご一緒に戦っていきたいと思います(拍手)。
 なお、この枠組みのなかでもやれることはいくつもあるわけです。自衛隊を使う。これは色々な情報収集から色々なことがあります。でも、今拉致問題に関してはほとんど使われていない。
 なぜそういうことが起こるのか。非常に不思議なことですが、それが当たり前のようになっているということは、何とか変えていただかなければならない。新しい法律なんか作る必要はありません。国民を守るためだから当然のことです。
 例えば自衛隊の使い方の一つを言えば、先ほど安倍総理は金正恩との会談をやがてやりたいとおっしゃっていました。だったらその場に、制服を着た自衛官が横にいる。これが日本の意思を示すということになります。いざとなれば日本は戦うんだという意思があれば、それは北朝鮮に間違いなく伝わると思っています(拍手)。
 もう一つお願いごとなんですが、今日ここに来られている方々、おそらく大半の方はこれが2回目以上だろうと思います。この会場の中の人はみんな拉致問題を解決したいと思って来ているわけですからまだいいんです。でもこの会場の外にいったん出たら、外を歩いている人の大部分は拉致問題に無関心です。
 この次この集会がある時、あるいはそれぞれの皆さんの集会の時に、今まで一度も拉致の集会にきたことのない方を、是非とも一人連れてきていただきたい。私たちもこの点、自分たちだけ分かっていて、周りの人も分かっているんじゃないかと思い込んでいたのではないかと、今非常に反省しています。だからこれを何とか変えていくということをする必要があると思っています。
 またもう一つ、政府の広報の中で、パフレットを見ていただければ分かりますが、70年代から80年代を中心に多数の人が拉致されたと書いてあります。この文言は一つ間違えると、70年代、80年代しか拉致被害者はいないというイメージを与えることになります。
 今日来ている特定失踪者のご家族でも、斉藤さんは60年代、佐々木さんと植村さんは90年代です。家族会の中でも寺越さんは1960年代であり、この文言は変えていただくように改めて政府にお願いしたいと思います。
 あと、先ほどご挨拶をされた中で、立憲民主党の村上議員にやじがありましたが、村上さんとは私は旧民社党時代から40年の付き合いで、立憲民主党がどういう党かと言う問題は別にして、その中で事務局長としてやっておられることを非常に心強いと思っています。
 ちなみに、渡辺周議員も元民社党の人ですし、さらに言えば山谷自民党本部長も人ですから、私が今こんなことを言ってもしかたがありませんが、民社党は一致団結して拉致問題に取組んでいきますので、ご協力を宜しくお願いします。ありがとうございました(拍手)。
櫻井 民社党の出身の方には本当に頑張ってほしいですね。ではここで、救う会会長の西岡力さんにお願いします(拍手)。


  
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