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日朝交渉をどう見るか?東京連続集会82 全報告



◆幹部が飛ばされる中、金元弘国家安全保衛部長だけが生き残った

惠谷 治(ジャーナリスト) まず、国家安全保衛部という秘密警察は、金正日が生きていた時代は金正日自身が部長をしていました。第一副部長以下が実務を取り仕切っていたんですが、決断は金正日自身が行っていました。それが権力の一つの力だったわけです。
 これは未確認情報ですが、韓国の情報部が言っていますが、今の三代目、金正恩も、ある時期国家安全保衛部の副部長を経験していたということです。
 それともう一つ、国家安全保衛部に権力があるというのは、秘密警察ということもありますが、例えば人民保安部という一般警察、また人民軍の主要部署の現在の幹部は、すべて金正恩が人事で変えた人間です。
 現在の国家安全保衛部の部長は、金正恩が登場した直後に金元弘(キム・ウォンホン)という男が部長になりました。金正日が部長だった後を継いだ男が今日までずっと部長を続けています。これはとんでもなく異例の事態です。
西岡 彼はその前は、軍の保衛司令官でしたね。軍の憲兵隊の隊長が、政治警察の空席だった部長になった。それは、張成沢(チャン・ソンテク)が健在な時の、金正恩政権発足の時の4月の最高人民会議の時ですね。それ以降、一般警察や軍の幹部はみんな飛ばされました。残っているのが金元弘だけということですね。
惠谷 そうです。国家安全保衛部というのは他の部署とは違って、組織をひっくり返されていない。ある意味で権威、権力を保ってきた部署ということです。


  
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