救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

日朝交渉をどう見るか?東京連続集会82 全報告



◆北朝鮮、「国連決議の中から金正恩の名前だけ抜いてくれ」

 もう一つ。水面下での交渉で、拉致被害者についての情報を出した場合、見返りに何をくれるのかということで様々なやり取りがあるかに聞こえてきますが、その場合、その見返りをより高くするために日本を焦らせる。だから時間稼ぎをしているのかもしれない。
 生きている人を殺すという案がなくなって、何らかの拉致に関する情報を出すからには最大限見返りを取りたい。そのために、日本側は国連の安保理事会の制裁以上の独自制裁部分で取引をしようとしているわけですが、取れるものを最大限にしたいということの中で、日本を焦らせて時間稼ぎをしているのではないか、という分析をしていました。
 しかし、ソウルに行って、一つの話を聞きました。それは、増元さんも触れましたが、北朝鮮が国連の人権決議について大変ナーバスになっているということです。古森義久さんもどこかに書いていましたが、北朝鮮の人権状況非難決議はもう10年くらいずっと国連でなされているんです。しかし、今回だけ北朝鮮は反論をしてきた。
 その理由は、金正恩が国際刑事裁判所に訴えられるかもしれないということで、それを「すべての外交力量を使って防げ」という命令が出ているんだそうです。田中均さんが小泉政権の時にやった第1次日朝交渉の相手である姜錫柱(カン・ソクチュ)という当時外務副大臣、現国際担当党書記がヨーロッパに出ていって交渉した。
 裏で情報収集すると、「とにかく国連決議の中から金正恩の名前だけ抜いてくれ。そしたら何でもする」という交渉をしたようです。そして北の外務大臣がニューヨークに現れて、今度はニューヨークで国連関係者に交渉をした。それもとにかく名前を抜いてくれと。
 そしてマルヅキさんという国連が毎年任命している北朝鮮人権特別報告者に対する入国を許可した。今までは人権状況調査のためにマルヅキさんが北に入りたいと言っても拒否してきたんです。その条件として名前を抜いてくれと。
 マルヅキさんは、「政治犯収容所に入れるならいい」、「条件付きで入るのはだめ」というような色々な条件を出して今入国しないでいますが、ものすごく必死で名前を抜いてくれという交渉をしている。


  
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