救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

北朝鮮の再調査結果、予想される問題点?東京連続集会81 全記録



◆何度も申告させて検証し、全員取り戻す

西岡 合意文書に戻ります。今、日本側がやるべきところについて話をしてきましたが、次に北朝鮮がすることが7項目出ています。全員を取り戻すということを安倍政権は言っています。特に、「認定の有無に関わらずすべての被害者を取り戻す」と言っているんです。
 しかし、認定していない人を取り戻すというのは大変なことですよね。先ほど比喩で言いましたが、犯人が人質をとって立て籠もっている時、全員が何人なのか、全員の名簿を我々はまだ持っていないんです。
 私が担当大臣だったり、担当事務局に勤めていたら寝られないだろうと思います。私も救う会の会長として寝られないくらい悩みます。安全に全員をと言うけれども、どういう方法で名簿もない人を取り戻すのだろうか。
 そこで考えたのが北朝鮮に申告をさせることです。そして我々が検証する。それを繰り返し行う枠組みを作ることです。これは既に、核問題で6者協議で合意されている方法です。
 核問題でも、北朝鮮のプルトニウムの量や濃縮ウラニウムの量は、我々には分からないんです。しかし、すべての核爆発物質を申告して国外に出すことで一応合意したわけです。そして北朝鮮は1回目の申告をしました。プルトニウムの量が大変少なかったです。
 それでアメリカや韓国などが、「これは少なすぎる。再申告をしなさい」と言った。そうしたら交渉が決裂して核実験をしてしまったわけです。すべての核物質を国外に出せと要求しましたが、そのすべての量が我々には分かっていない。これはイラクのフセイン政権に対してアメリカや国連安保理事会が、「すべての大量破壊兵器の開発をやめまさい」と。
 しかし、やっているかやっていないかは分からない。そういう時に申告させて検証するという枠組みを作るわけですが、向こうが犯人なのだから「合同調査委員会」は絶対作ってはならない。向こうが申告し、こちらが検証する。そして、こちらが納得するまではその枠組みが続く。そこまでは解決と見なさないことを相手に保証させる。
 これしかないとずっと思っていて、国会の参考人として、あるいは色々なところで話をしてきたんですが、そういう観点から見ると、今回の合意文書では合同調査委員会ができなかったので、最悪にはならなかったと思いました。
 しかし、繰り返し検証ができるのかどうか。1回はやることが書いてあるんですね。「拉致被害者及び行方不明者に対する調査の状況を日本側に随時通報し」となっています。それに対し日本側は、「提起される問題を確認する」となっています。
 また、北朝鮮側は、「北朝鮮側の提起に対して、日本側関係者との面談や関連資料の共有等について、適切な措置を取る」となっています。
 北朝鮮が調査し、随時通報するとなっています。そして日本側が確認する。通報と確認を1回するとは書いてあるんですが、それが繰り返しされるかどうかということと、どこで見返りを渡すのかということが明確ではないですね。
 合同調査委員会にはならなかったぇれども、1回彼らが拉致被害者について何らかのことを出してくることを取ったというのは評価できますが、紙で調査結果が出てきた時に何か見返りを出そうとするのか。そういう問題があると思っています。
 全員を取り戻すと言うこと、しかし全員の名簿がない困難な状況でどうすればいいと思われますか。申告・検証しかないと思うんですが。


  
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