救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

訪米報告と即時一括帰国への展望2(2025/05/14)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2025.05.14-2)

■訪米報告と即時一括帰国への展望2

◆拉致議連から5党8人が訪米、大きな力に

西岡 力(救う会会長)

 皆様のお手元の資料をご覧ください(04.28-3のメールニュース)。私と島田
洋一前副会長(現衆議院議員)は、昨年もそうしましたが、2日先の4月27日にア
メリカに入りました。これまでに何回もお会いしてきた人たちとかなり時間をとっ
てお話しました。

 アメリカ第一政策研究所のフレッド・フライツ副所長とは3時間くらい話をす
ることができ、NGOの北朝鮮人権委員会のグレッグ・スカラトー会長とは2時間く
らい話をしました。スカラトーさんは面白い人でルーマニア人です。韓国に留学
していて、韓国語がペラペラなルーマニア人です。そしてワシントンで英語で北
朝鮮人権活動をしています。私は英語がそれほどできないので、彼に会うと韓国
語で話をします。

 そして本体が4月29日に到着しました。救う会からは私一人でしたが、現地で
ワシントン駐在救う会アドバイザーのスーザン古森さんと合流しました。全日程
を一緒にしてくださいました。

 拉致議連からは5党8人で、自民党から古谷圭司拉致議連会長、衛藤晟一党拉致
問題対策本部長、山谷えり子拉致議連会長代行で元拉致問題担当大臣、北村経夫
拉致議連事務局長の4人です。

 今年の特徴は拓也さんからも話がありましたが、野党からもたくさん来てくだ
さいました。昔民主党時代に、松原仁先生、渡辺周先生、もっと昔には後で埼玉
県知事になられた上田清司先生、中井洽(ひろし)元拉致問題担当大臣等が来て
くださっていました。

 これまでは野党は一人だったのですが、今回は野党4党から来てくださいまし
た。拉致議連は超党派ですが、今回は本当に超党派の活動でした。立憲民主党の
牧義夫衆議院拉致特委員長、日本維新の会の東徹拉致議連副会長、国民民主党の
川合孝典党拉致問題対策本部長、日本保守党の島田洋一党拉致問題対策本部長の
4人です。

 今自公で衆議院では過半数に足りない状況ですが、この問題だけは与野党が共
通して取組んでいる。石破政権が言っている「国政の最優先課題」というのは、
5党にも共通しているということです。野党4党も共通していることを示せたと思
います。

 特に人数が多いので、古屋会長はいつも団長ですから話をされましたが、それ
以外の特に野党の先生たちは発言の機会があまりなかったのです。時間もお金も
かけて来てくださり発言の機会もなかったのですが、拓也さんの後ろに座ってい
て下さるだけで、この運動は日本の政界全体が進めているんだということを示し
てくださいましたので大変頭が下がりました。ありがたかったと思っています。

 立憲民主党の牧義夫先生は今、衆議院の拉致問題特別委員会の委員長です。日
本維新の会の東徹先生は、前拉致問題対策本部長で国民大集会に何回も来てくだ
さいました。

 国民民主党の川合孝典先生は、友愛ゼンセン同盟の出身で、友愛ゼンセン同盟
は去年も90万筆の署名を集めて下さって、組合をあげて拉致問題に取り組んでく
ださっています。その話も機会があればしてくださいましたし、大変ありがたかっ
たです。鳥取で拉致された松本京子さんが、友愛ゼンセン同盟の組合員だったの
です。そういうこともあって、毎年組合を挙げて署名を集めています。

 私は組合の組織に紙を回して署名を取っているのかと思っていたのですが、
「西岡さん違いますよ。組合員が街頭に出て署名をとっているんです」というこ
とでした。「組合員が組合員以外の人から署名をとっているんです」との説明を
聞きました。本当に積極的にやってくださっているんだなあと思いました。

 それから本人は、「救う会副会長から降格されて衆議院議員になった」と言っ
ていましたが、保守党の島田洋一議員です。

 但し、古屋先生、北村先生、牧先生、川合先生は少し早く帰られ、東先生もし
ばらくいて帰られました。特に5月3日は、憲法の集会が東京であり、古屋先生は
自民党の憲法改正実現本部の本部長なので、どうしても3日には東京にいなけれ
ばならないということでした。その後の団長は衛藤先生が務められ、最後まで残っ
てくださいました。

◆拉致問題では共和党も民主党も一致

 先ほど拓也さんが言いましたが、政府高官はルビオ国務長官に会える直前まで
行って、国務省のホームページにも我々と面会すると出たのですが、キャンセル
になって副長官と面会することになりました。

 ミシガン州にトランプ大統領と一緒に演説にいくことになったからですが、実
は私たちがワシントンにいる間に、ウォルツ安全保障担当補佐官が国連大使にな
るというおおきな人事があり、当分の間国務長官が兼任することになりました。
多分ミシガン州でその打合せをしたのかな、と思いました、その次の日に発表が
ありましたから。それでトランプ大統領が「来い」と言ったのかなと私は推測し
ました。

 でもルビオ長官自身は、大変会いたい気持ちが強く、ミシガン州から戻ってこ
られた後も、家族がいる間に日程調整をするとなり、ぎりぎりまで日本大使館と
調整をしてくださったのですが、安保補佐官と兼任になったこともあって今回は
だめだったということでした。

 その後、上院2人、下院8人の国会議員10人に会いました。上院は共和党、民主
党一人ずつ、下院は共和党5人、民主党3人でした。共和党と民主党は、日本でも
そうですが、アメリカの中でも今激しい対立をしていますが、この問題について
は両党が対応してくれました。

 それからNGOのヘリテージ財団とアメリカ第一政策研究所のシンクタンクの専
門家と会いました。また北朝鮮人権委員会、北朝鮮自由連合のNGOの代表ともお
会いすることができました。

◆米国へのアピール

 今回行くに当たって、私も色々なことを考えました。何を強くアピールするか
について、家族会の役員とも相談し、拉致議連の先生方とも相談して、アピール
を作りました(04.28-3のメールニュース)。お手元にある文章を英語にして持っ
ていきました。

 毎年行っていますので、「13歳の少女が拉致されたが帰ってこられないんです」
と言う必要はないんです。みんな日本人が拉致されている。2002年に金正日が一
部認めたが、しかしまだ嘘をついている、ということは知っています。

 「この1年間何があったのか」と毎年言われますので、この1年間にあったこ
とを文章にしようということで書きました。

 岸田政権の時に、「時間的制約のある人道問題」という言い方で、事実上核・
ミサイル問題と拉致問題を切り離して、人道支援を使って北朝鮮と交渉しようと
したら、北朝鮮に応じるような様子があった。

 昨年3月の金与正副部長談話と8月の岸田首相退任でどうなったのか分からな
くなってしまった。その後日本では石破政権ができ、アメリカではトランプ政権
ができた。

◆人道支援では北朝鮮は拉致被害者は返さない

 そしてトランプ政権になって私たちが考えていることは、北朝鮮はもはや人道
支援を魅力には感じないだろうということです。なぜなら第一次トランプ政権の
時、シンガポールとハノイで米朝首脳会談がありましたが、そこで核問題につい
て話し合った。

 そしてその枠組みの中で日本人拉致問題もテーブルに上がった。北朝鮮は、
「核開発を完全にやめる」と口では言いましたが、出してきたカードは核実験場
の廃棄、プルトニウムを作るための原子炉の廃棄、再処理施設の廃棄、ウラン濃
縮施設の廃棄、そして国連制裁の8割くらいを解除してくれと。

 完全な廃棄が目標でしたが、その交渉がまとまる第一段階がまとまる可能性が
見えていたのですが、濃縮ウラニウム施設についてアメリカ側が情報を取ってい
た寧辺に加えてもう一つの場所で、濃縮ウラニウムを作っていたのに、北朝鮮は
「そんなのはない」と言ったので、トランプ大統領が会談の途中で帰ってしまっ
たということがありました。

 北朝鮮とすれば、米朝協議がまとまれば国連制裁が解除される。その枠組みの
中で次に日本と会談をすれば、2002年の小泉訪朝の時に約束した、国交正常化の
後の大規模な経済協力が手に入る可能性が見えていた。

 そういう中で拉致被害者を返すというカードを高く使うには、人道支援では切
らないだろうと判断しました。

 そこで訴えた内容ですが、「我々は北朝鮮との首脳会談を行って核問題を交渉
する時に、第一次トランプ政権の時にやったように、日本からの経済支援をカー
ドとして使うことに賛成だ」。

 「しかし、それには絶対的な条件がある。核問題で米朝が一定の妥結を見たと
しても、「親の世代の家族が存命のうちに、認定未認定に関わらず、すべての拉
致被害者の一括帰国を実現させることなしには、日本が北朝鮮に経済支援をする
ことはない」。

 「拉致問題を出してくださることはトランプ大統領も言っているけれども、日
本の絶対的な条件を理解してほしい」ということを書きました。

 昨年は、「核問題が動かない中、日本が人道支援を使って先に拉致問題で北朝
鮮と交渉することを容認してほしい」と言いました。被害者も親も高齢化し時間
がないんだということを強調したのです。

 そしてアメリカのバイデン政権から、「それはいいことだ」という返事をもらっ
たのですが、今年はそれではなくて、トランプ大統領が金正恩と会う時に、拉致
問題も出してほしい。「出す」とトランプ大統領も言っている。その出し方は日
本の経済協力を材料として使うだろう。それに私たちは反対しない。

 但し、日本からの経済支援の条件を金正恩に伝えてほしいのは、「親の世代が
存命の内に全被害者が帰ってくることだ」と。それが絶対の条件だとトランプ政
権に伝えようということを考えて、そのような内容にしたわけです。

(3につづく)

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■石破首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 石破茂殿

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