救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国民大集会報告4(2023/06/05)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2023.06.05)

■国民大集会報告4

◆北朝鮮はアメリカとの交渉に応じない

西岡 今回訪米して分かりましたが、米朝関係は全く動いていません。「バイデ
ン政権になってアメリカ側から何回も交渉をしようというアプローチをしても何
の回答もない」と、複数の政府関係者が私たちに説明してくれました。

 そういう中で北朝鮮は、大陸間弾道ミサイルをどんどん撃っています。繰り返
しになりますが、北朝鮮のミサイル発射には2種類あります。まだ開発中の時は
「試射」と言います。試射の時は軍が撃つのではなく、国防科学院が撃ちます。

 そして完成されたら軍が撃ちます。これは「演習」です。ニュースを見る時、
「試射」か「演習」かを見てください。今年になって大陸間弾道ミサイルの発射
演習をしました。既にアメリカまで届く核・ミサイルは軍に納品されて、実戦配
備されているんです。

 この間Jアラートがかかった固体燃料の大陸間弾道ミサイルについてはまだ
「試射」でした。既に液体燃料のアメリカまで届く大陸間弾道ミサイルは軍に納
品され、演習が行われています。核攻撃演習を彼らは公然とやっているんです。
それなのに米朝の動きがない。

 島田副会長が複数のアメリカの関係者に、「なぜ北朝鮮はアメリカとの話し合
いに応じないのか」、「あるいはアメリカの中で北朝鮮問題について危機感が盛
り上がらないのですか」と質問しましたが、「核実験をしていないし、ミサイル
は何回もやっているので慣れっこになっていてアメリカの中でも盛り上がらない
のだ」という話でした。

 こういう中で私たちはこの4年間で、有本嘉代子さん、横田滋さん、飯塚繁雄
さんを失うという状況があって、タイムリミット、時間的制約があるわけです。
通訳の人は、「時間的制約がある」という言葉をタイムリミットと訳していまし
た。

◆核が動かない中で拉致を先にできないか

 核と拉致の中で、拉致を先に動かせないかということを今私たちは考えて、運
動方針を立てました。過去には拉致が動かいのに核だけで動いた時があった。そ
の後一緒にやろうとした時もあった。しかし今、核が動かない中で拉致を先にで
きないのか。

 それをする場合に使えるカードは限られている。日本が国連制裁違反をするわ
けにはいきません。核開発を容認することはできません。しかし、人道支援は国
連制裁違反ではないのです。

 そして日本は世界で一番厳しい制裁を課しています。すべての貿易を止めてい
ます。食糧を輸出することも買うことも一切禁止されています。しかし、北朝鮮
に食糧を売ることは制裁違反ではないんです。なのに日本は止めている。

 すべての船舶の入港も止めています。その厳しい理由は、拉致問題があるから
です。その部分は被害者が帰ってきたら解除できる。そして人道支援もできる。

 その持ち札を使って、核・ミサイルが動かない、しかし刻々と時間がせまって
いる中で拉致を動かせないか、ということを考えていたら、去年の10月岸田売り
が、「拉致問題は時間的制約のある人権問題だ」と言った。

 その前に、「拉致、核、ミサイルを包括的に解決して」とおっしゃった後にそ
う言った。今日もそうでした。「拉致、核、ミサイルを包括的に解決して、平壌
宣言に基づいて国交正常化して不幸な過去を清算するが」と言った後、拉致だけ
に「拉致問題は時間的制約のある」あるいは、「ひと時もゆるがせにできない」
という言葉を作ったのです。

 そして櫻井さんが雑誌の対談で岸田総理に、去年の10月の発言の意味を問うた
ら、「金正恩へのメッセージだ」とおっしゃいました。「推敲に推敲を重ねて作っ
た」と。

 そして、「家族の皆さんの意見もあり、高齢化ということもある中で、核問題
と拉致問題を別次元の問題として扱う」という言葉まで、岸田総理はおっしゃい
ました。

 そして今回は、「このままにしておくと日朝関係は困難になりますよ」という
メッセージを出しました。人道支援がほしいのであれば、核問題も全部解決した
後の国交正常化で経済協力はありますが、今は核が動かないので国交正常化には
いけない。しかし、人道支援と日本独自の制裁は解除できる」というメッセージ
を出し続けているわけです。

◆北朝鮮を動かすための条件1 アメリカが反対しないこと

 この私たちの戦略がうまくいくためには、いくつかの条件があります。

 まず同盟国のアメリカが反対したらうまくいきません。アメリカにとっては核
・ミサイル問題が大切で、「日本が拉致で先に行くな」と言われたら、あるいは
北朝鮮から見て、「日本はいくら約束しても、アメリカが反対すれば動けないだ
ろう」と思われたらこの戦略は通じません。

 小泉訪朝の時、小泉総理が平壌宣言にサインして、「早期に国交正常化して大
規模な経済協力をする」と言ったのに、お金がこなかった。北朝鮮の総括は、
「アメリカが反対したから」です。

 だから私たちは、これは古屋先生のアイディアもあって、「行くべきだ」とおっ
しゃてくださったので、訪米団を組織して、アメリカもこの運動方針を支持して
いるということを北朝鮮に発信しようと思って行ったのです。

 そして先ほどの横田代表や山谷先生の挨拶にあった通り、繰り返しこの運動方
針を説明しましたが、すべての政府高官、議員、専門家、人権活動家が、「理解
できる。支援する」と言ってくれました。

 反対と言った人は一人もいません。中には深い理解がある人権活動家は、「日
本は世界で一番厳しい制裁をしている。それは拉致問題があるからでしょう。拉
致被害者が帰ってきて、その厳しい部分を解除するのであれば、世界のどの国も、
どの人権活動家も反対しません」と言ってくれました。一つはうまくいきました。

◆北朝鮮を動かすための条件2 北朝鮮に食糧がないこと

 もう一つは北朝鮮が困っていないならばこの戦略は通じません。

 今北朝鮮で米が余っている状況なら、人道支援に対する魅力はないわけです。
しかし、ニュースを見てください。韓国政府さえも、公式に北朝鮮で餓死者が出
ていると認めています。状況はどんどん悪くなっています。

 最近入った情報によりますと、4月1か月の間に国家保衛部(政治警察)が摘発
した反体制事件は、なんと1,000件もあるそうです。もちろん大規模なデモ等は
できません。しかし、落書きだとかビラ等、また少人数で金正恩の悪口を言って
いる会合が全国で摘発されている。

 そして治安を維持する一般警察を北朝鮮では安全員と言い、政治警察は保衛員
というのですが、その人たちが暴行に遭う事件が起きている。治安の担い手が末
端で暴行に遭っている。

 政治性はないのです。市場で自分たちのなけなしの商品を没収されると、それ
を恨みに思ってぼこぼこにする、そういう類の事件ですが、そういうことが起き
ている。

 だから中央の社会安全部(警察庁)から、「取締りをソフトにするように」と
の指示が出たというニュースがありました。独裁国家で治安が維持できなくなっ
たら、普通は見せしめのために厳しくやります。厳しくやっていたら末端の安全
員がもたないんです。だから「取締りをソフトにするように」との指示が出たの
ですが、初めてのことです。

 その一番の理由は全体の食糧がないことです。「5月になって、安全員と保衛
員の家族への配給が止まった」と聞きました。本人は1日570グラムありますが、
家族はない。だから市場に行って没収するしかない。そうすると恨まれて殴られ
る。

 北朝鮮は人道支援を必要としているのです。

◆北朝鮮を動かすための条件3 駐疑獄が食糧支援をしないこと

 もう一つ条件があります。中国が大規模に人道支援をしたら我々の戦略は通じ
ません。しかし、注意深く情報を収集していますが、去年の秋以降、金正恩委員
長が何回も習近平に大規模な食糧支援を要請していますが、支援物資は来ていま
せん。

 お金を出せば買えます。しかし支援物資は来ていないので餓死者が出ているの
です。全体として足りないのです。

◆岸田総理の挨拶はすぐ平壌へ、全被害者が帰ってきた後人道支援

 その中で、去年10月の岸田総理の国民大集会での挨拶は、北朝鮮の権力中枢が
大変注目しているという情報が複数あります。多分今日の挨拶も、すぐ翻訳され
てすぐ平壌に行く。もう行っているかもしれません。

 しかし横田代表が言ったように、私たちの条件は全被害者が帰ってきた後の人
道支援です。被害者を返すために話し合いをするための人道支援ではないんです。
北朝鮮は人道支援を貰って食い逃げするんです。今までずっとそうでした。

 だから被害者が帰ってくるのが絶対条件です。それも全員です。認定未認定に
関わらず全被害者が帰ってくることです。帰ってきたら日本は約束を守ってすぐ
に人道支援をしますよ。これは国連制裁違反じゃないですよ、と。そして万景峰
号が日本に入れるようにしますよ、と。船舶の入港禁止法解除は国連の制裁違反
ではありません。

 しかし、絶対の条件は2、3人が帰ってくることではなく、全員が帰ってくるこ
とです。そのメッセージを今日も出すことができました。総理が来てくださって、
各党代表がみんな並んで、同じ方向を向いてメッセージを出しました。知事の会
も地方議員の先生方も全国から来て下さって、みんなで同じメッセージを出すこ
とができました。

◆いよいよ山場を迎えてきた

 これが平壌に届いて、岸田総理が作るとおっしゃっていた、首脳会談実現のた
めの「総理直轄のハイレベルの協議」が動いて、早い時期に日朝首脳会談ができ
ることを心から望んでいます。

 集会の途中で家族会の飯塚代表が入られることを覚えていますよね。そして今
日、早紀江さんが途中で帰られました。本当に私たちにも時間がないのです。し
かし、それは「あなたたちにとっても時間がないですよ」というメッセージが岸
田総理の口から今日、北朝鮮に出されました。

 「このままにしておいたら、日朝関係を改善しようとしても困難になりかねま
せんよ」というメッセージが出されました。いよいよ山場を迎えてきたと思いま
す。

 日本人は拉致問題を忘れていない。親の世代が存命の内に返さなかったら日朝
関係は大変なことになると北朝鮮に思わせるかどうかは世論の盛り上がり次第で
す。みんなで頑張りましょう。絶対に取り戻しましょう。ありがとうございまし
た(拍手)。

櫻井 西岡さんの解説は非常によく皆さんお分かりいただけたと思います。大事
な時が近づいているという実感を持ちます。こういった時こそ心を緩めないで、
みんなで団結して、これまで何十年も苦しんできた拉致された人々、そのご家族
と一緒に、必ず一括返還の勝利の喜びをかみしめることができるように頑張って
いきましょう。西岡さん、ありがとうございました(拍手)。

 ではここで拉致議連事務局長代理の笠(りゅう)浩史さんに決議案を朗読して
いただきます。宜しくお願いします(拍手)。

◆決議案朗読

笠浩史(拉致議連事務局長代理、衆議院議員)

 皆さんお疲れ様です。決議案を朗読させていただきます。

 決議案

 私たちは本日、再び「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」に集
まった。昨年10月に同じ集会を開いて半年以上が経ったが、拉致被害者を取り戻
すことが出来なかった。悔しく、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

 拉致被害者救出運動は新たな段階に入っている。岸田文雄首相は昨年10月私た
ちの前で「拉致被害者御家族も御高齢となる中で、拉致問題は時間的制約のある
人権問題です。全ての拉致被害者の方の一日も早い御帰国を実現すべく、全力で
果断に取り組んでまいります」と話した。岸田首相のこの発言は、拉致問題を核
・ミサイル問題とは別次元で扱うというメッセージだ。

 北朝鮮では、制裁と新型コロナウィルスと自然災害による未曽有の危機がより
深刻化している。このまま外部から支援がなければ党、政府、軍、治安機関の幹
部とその家族らも飢えに直面するかもしれないと伝えられている。

 家族会・救う会は今年2月に、「親の世代の家族が存命のうちに全拉致被害者
の一括帰国が実現するなら、我が国が人道支援を行うことに反対しない」という
新運動方針を決めた。5月上旬、家族会・救う会・拉致議連は米国を訪れ、新運
動方針を説明し、米政府、議会、民間専門家らはそろって理解と支援を表明した。

 人道支援は国連制裁違反ではない。核・ミサイル問題解決前にも北朝鮮への人
道支援は実行できる。人道支援の条件は、我が国にとっての喫緊の人道問題であ
る「全拉致被害者の即時一括帰国」実現だ。但しそれには「親の世代の被害者家
族が存命中」という譲れない期限がある。

 拉致被害者の親の世代の家族が拉致被害者本人と抱き合うことなしに拉致問題
の解決はない。ところが、この間、有本恵子さんの母有本嘉代子さん、横田めぐ
みさんの父で家族会初代代表の横田滋さん、田口八重子さんの長兄で2代目家族
会代表の飯塚繁雄さんが次々逝去した。家族会メンバーの中の親の世代は有本恵
子さんの父と横田めぐみさんの母の2人になってしまった。

 ここで改めて金正恩委員長に伝えたい。私たちは、親の世代の家族が存命のう
ちに全拉致被害者の一括帰国が実現するなら、我が国が人道支援を行うことに反
対しない。金委員長の決断を強く促すものだ。以下決議する。

1.政府は、全拉致被害者の即時一括帰国を早急に実現せよ。

2.北朝鮮は、親の世代の家族が存命のうちに全拉致被害者一括帰国を決断せよ。

3.閣僚、国会議員、地方首長、地方議員、国民の全員がブルーリボンをつけて、
北朝鮮に対し救出への意思を示そう。

令和5年5月27日

「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」参加者一同

 宜しくお願いいたします(拍手)。

櫻井 皆さん、盛大な拍手でこの決議案の了承をお願いします(大拍手)。あり
がとうございます。ご了承いただきました。ありがとうございます。

 冒頭で申し上げましたように、すべての拉致被害者を取り戻そうと運動を始め
てからもう26年です。めぐみさんたちがさらわれてから、半世紀もの時間が経っ
ているわけです。ここで心を引き締めて、もう一回出発する気持ちで頑張りましょ
う。

 4年振りにシュプレヒコールで抗議をしたいと思います。ご家族の皆様、登壇
者の皆様、壇上に上がってください。崔祐英さんもどうぞ。では西岡さんお願い
いたします。

◆シュプレヒコール

西岡 4年振りに大きな声を出せるようになりました。この機会に世界中に届く
ように、私たちの思いを伝えたいと思います。

シュプレヒコール(オー!)
シュプレヒコール(オー!)
シュプレヒコール(オー!)

日本政府は早期に拉致被害者を取り返せ(取り返せ!)
取り返せ(取り返せ!)
取り返せ(取り返せ!)

北朝鮮は早期に拉致被害者を返せ(返せ!)
返せ(返せ!)
返せ(返せ!)
返せ(返せ!)

私たちはすべての拉致被害者が帰ってくるまで、最後の最後まで戦うぞ(戦うぞ!)
戦うぞ(戦うぞ!)
戦うぞ(戦うぞ!)
戦うぞ(戦うぞ!)

ありがとうございました。

櫻井 皆さんありがとうございました。最後まで、本当に一生懸命に戦いましょ
う。ありがとうございました(拍手)。

以上

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■岸田首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html

葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 岸田文雄殿

■救う会全国協議会ニュース

発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
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担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
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みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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