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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

最近の米朝関係と拉致問題?東京連続集会7(2022/05/06)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2022.05.06)

■最近の米朝関係と拉致問題

◆バイデン大統領に伝えたい2つのこと

西岡 アメリカがどう出るかは、私たちはもちろん働きかけはしますが、アメリ
カの中で決まっていくことですが、与えられた条件の中で、私たちが最大限言え
ることは、制裁は効いているということです。

 それはトランプ・安倍政権が2017年に国連で3つの制裁決議を通して、北
朝鮮の輸出の8割くらいを止めた。加えてコロナもあり、金正恩氏が去年10月、
「制裁と台風や大雨とコロナで人民に苦労をかけている」と涙を流していいまし
た。「制裁」という言葉を本人が言ったのです。今までは「効いてない」と言っ
ていました。

 それを緩めないでいれば、制裁は漢方薬みたいなものですから、すぐは効いて
きないけど、毎年北朝鮮の輸出が減り、必要なものは買わないとならないですか
ら外貨がなくなってくる。39号室の外貨がもう枯渇しているのは間違いない状
況です。

 バンコ・デルタ・アジア型の北朝鮮を慌てさせる方法をどう作っていくかとい
うことが今の課題だと思っています。古森さんに聞きたいのですが、我々がこの
間エマニュエル大使に会った時にも申し上げましたが、もしもバイデン大統領が
来て、家族会と会うことができた時、言うべきことは何でしょうか。我々は運動
方針を作る際も課題の整理をしてきましたが、アメリカに求めたいことは2つあ
ります。

 1つ目は、北朝鮮が今の制裁で苦しくなって、もう一度対米交渉を始めた場合
には、トランプ政権がやったように、核問題と一緒に拉致問題も議題にあげてほ
しいということです。

 トランプ政権は核問題を解決したら、日韓がお金を出すとジュネーブ合意の時
と同じような対応をしましたが、しかし、日本が出す条件は拉致ですよとちゃん
と金正恩に伝えてくれた。そこがジュネーブ合意の時の村山政権と違う所です。
そういう同じことをやってほしい。核だけを進めて拉致を棚上げにするようなこ
とはしないでほしい、と。

 2つ目は、もしかしたら小泉訪朝型で、日本を先に交渉相手に選ぶかもしれな
い。そうなった時は日本は必ず拉致問題の話をする。核問題が動いていなくて拉
致問題が動くことが起こり得る。

 その時日本が使えるカードとして、日本の制裁は国際制裁より厳しい。すべて
の貿易を止めている。国際制裁は人道支援、食糧支援、肥料・医薬品を出すこと
は禁止していない。その隙間の部分を使うので、日本が裏切ったと思わないで許
容してほしい、ということです。

 もちろん核問題が解決しない限り国交正常化はない。大規模なODAもない。そ
れは今まで通りで、日本は国際制裁を守る。国連制裁以上の制裁を日本はやって
きた。その理由は拉致問題があったからだ。拉致問題が解決するならその部分だ
けを解除することはあり得る。そこは同盟国と相談しながらやるから、是非理解
してほしい、と。

 エマニュエル大使にはそういう話をしましたし、アメリカに対して訴えるのは
その2つだと思っているのですが、この訴え方についてどう思われますか。

◆韓国新政権は米韓同盟を強化と

古森 日本の要望としては妥当ではないですか。やはり拉致問題が解決しなけれ
ば、日本は国家として北朝鮮との関係で前には進まない。この考えをバイデン政
権が全部受け入れるかどうかは分からないですが、日本としては最大の要望をぶ
つけるということでしょう。

 核・ミサイル問題と拉致問題が一体になっているということは、アメリカの政
権が公式にとってきたスタンスだから、それを継続してもらうのがいいのではな
いか。北朝鮮とアメリカとの直接の交渉が始まるかどうかということですね。

 それに関してもう一つ付け加えたいのは、日本人拉致問題の解決と韓国の政権
交代は間接的ながらややプラスの効果があるかもしれない。というのは、アメリ
カの政権が北朝鮮に対して本当にとりたい強硬措置をとれなかった理由の一つは
文在寅政権のブレーキになるような、北朝鮮に対する宥和的な態度があります。

 だからトランプ政権の時には、文在寅政権との同盟関係を強化して、北朝鮮に
対して共同で向かっていくことはあきらめていた。もちろん米韓の軍事演習はや
りましたが、トランプの時代に実際に兵隊を出してやることから、コンピューター
だけの世界に変えてしまった。かなり後退した部分がある。

 だからバイデン政権も北朝鮮に対して強固な態度をとれなかった理由の一つは、
韓国政府の対北融和政策じゃないかと思います。それが今度どれほど変わるか分
かりませんが、今度の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は、「米韓同盟を強化す
る」と言っています。それに加えて日米間3国の安保関係の強化ということもち
らっと言っています。

 韓国の新政権が、すぐに日本人拉致問題に協力するかといえば、これは全く疑
問ですが、アメリカの北朝鮮に対する態度を、日本にとって少しでも好ましい方
向に推し進めるという点で、韓国の政権交代はプラスなのではないかと思います。

◆北朝鮮を研究するアメリカの研究機関多数

 先程アメリカ政府の対北政策についてお話しましたが、民間の研究機関はかな
りの部分で政府と結びついています。こういう所での北朝鮮研究はバイデン政権
の何とはない消極性とはコントラストを描いて、非常に広まっています。

 前はCSIS(戦略国際問題研究所)に朝鮮半島の研究部門が集中しており、
衛星で撮った民間の写真等を使って色々なことを発表していました。今は、ヘン
リー・スティムソンセンターが常設の北朝鮮研究部門を作っています。さらに最
近、民間団体で全米民主主義基金というのがあります。ここがこの1か月に北朝
鮮に関する2つの報告書を出しています。

 一つは、これは西岡さんが専門ですが、脱北者約300人に徹底したインタビュー
をして、北朝鮮の対米戦略とか、朝鮮半島政策について報告しています。もう一
つは北朝鮮の中の人権抑圧状況です。バイデン政権になって減ったのですが、前
は北朝鮮国内の、当局による人民への弾圧が非常に大きなテーマになって、政治
犯収容所の衛星写真等をいつも報告していました。

 それを専門にしている学者の一人に聞いたことがあるのですが、この政治犯収
容所の動向はアメリカ側も非常に詳しく把握できている。衛星写真の角度が非常
に分かりやすく、出入りがかなり正確に分かる。だから今の収容所の人数が増え
たとか減ったとかがかなり正確に分かるそうです。

 こういう研究は日本ではあまりない。脱北者に対して、民間機関が話を聞くこ
とが日本でありますかね。しかも300人の規模で。

 またヘリテージ財団やハドソン研究所がトランプ政権と近かったのですが、こ
こでは資金源が増え、アジア研究が活発になっているそうです。そういうところ
にも、日本人拉致問題に役に立ち得る情報や資料があるかもっしれない。だから
日本にとってアメリカの活用、友好度は極めて高い気がします。

西岡 突然ですが、今日「産経新聞」の久保田るり子さんが来てくださっていま
すので、尹錫悦政権になった場合の日米関係、日米韓の三角関係がどうなるかと
いうことと、拉致問題について何かコメントしていただけますか。

◆慰安婦問題は何とかなっても徴用工問題は難しい

久保田るり子(産経新聞編集委員)

 尹さんは米韓関係についてはかなり積極的だと思います。この前、ワシントン
に政策協議代表団を派遣しましたが、その時の朴振(パク・チン)団長を次期外
相に指名しています。

 尹さんは伝統的な保守なので日本と2プラス2もやると言っていますが、ただ
それで日韓関係がうまくいくかというと疑問ですね。慰安婦は何とかなると思い
ますが、徴用工問題は難しいと思います。日韓がよくなるかどうかは分かりませ
んが、米韓は今よりよくなると思います。

西岡 今までの話を聞いて島田さんもコメントを。

◆歴代米政権の対北対応、岸田政権は明確な意思表示を

島田洋一(救う会副会長)

 北朝鮮がまたミサイルを撃ってきた時にどうなるか。北朝鮮への対応が最悪だっ
たのがブッシュ政権で、末期にはテロ支援国リストから北朝鮮を解除した。トラ
ンプ政権が一番しっかりしていた。北朝鮮の揺さぶりに対してオバマ政権はその
中間で、発足当初は食糧支援を大量にやろうとしていたのですが、北朝鮮が発足
直後に核・ミサイル実験をやったので若干制裁強化の方に行った。

 北朝鮮の軍事物資を積んだ船舶を追いかけて拿捕したり、入ろうとした港に入
れないようにした。その時のオバマの首席補佐官だったのだエマニュエル大使で
した。なので彼にそういうことも思い出させて、絶対に制裁を緩めてはいけませ
んよと言うべきだと思います。

 またブッシュ政権の時も、唯一チェイニー副大統領だけは、「テロ支援国リス
トから北朝鮮を解除してはいけない」と言って、最後の段階でチェイニーが使っ
たカードは、「解除したら日本との関係がおかしくなる。日本の事情をシーファー
大使に聞くべきだ」と。

 その時シーファー大使は、「日本の世論では拉致問題を重視しているが、時の
福田政権は、テロ支援国リストから北朝鮮を解除するのはアメリカが決めること
で日本は関知しない」というようなあいまいな態度だった。それで、チェイニー
が足をすくわれた形になった。

 従って岸田政権は、「絶対に制裁を緩めてはならない」という明確な意思を示
すべきだ。エマニュエル大使は大物で、民主党の利益しか考えていない男ですの
で、岸田総理がしっかりしてエマニュエル大使にまず意思を示すべきです。

 バイデン政権には使えそうな人がいないのです。答えられない人ばかりで。ト
ランプ大統領の時はペンス副大統領がしっかりしていました。今のカマラ・ハリ
ス副大統領は逃げ隠れするような人です。エマニュエル大使とかCIA長官のウ
イリアム・バーンズはましな方です。CIA副長官のデービッド・コーエンは、
オバマ政権で制裁を強化した時の財務省のテロ・金融犯罪担当次官は意外と頑張っ
た人で、CIAの2人は割としっかりしていると思いますが、情報機関なのでこ
ういう人にアプローチする方法があれば古森さんに教えていただきたいと思いま
す。

◆北朝鮮がもっと激しく出てきた時

古森 北朝鮮がもっと激しく出てきた時にバイデン政権がどう対応するかですが、
1つは議会の動きで、11月の中間選挙で共和党が上下両院で多数を取るとする
と、政権にとって非常に大きな足かせになります。共和党は北朝鮮に対し厳しい
政策を取れということになりますから。

 もう1つは、世論が北朝鮮に対し宥和的な政策をとることを支持する動きはほ
とんどないと思います。だけどバイデン政権独自の強固な対応を取るかというと、
それも疑問です。ただ、堂々と核兵器を開発したと言って、核兵器保有国だと認
めろと迫ってきた場合には、バイデン政権全体としてはそこまではできない。

 だから民主党政権でも、ある程度以上に敵国、あるいは潜在敵国が強固に出て
きた時にはそれなりの強い対応をするというのが、アメリカ合衆国という本体が
ありますので大丈夫ではないかと思います。

 確かに、ブッシュ政権末期のテロ支援国指定解除をしたのが、クリストファー
・ヒル(国務次官補)という人で、私も何回も話を聞いたけど、日本の拉致問題
に対する同情は、どういうわけかあまりない人でした。

 彼はカーター政権の時に、イランでアメリカの外交官が50人くらい人質になっ
た時、彼は1年間閉じ込められて、毎日テレビの前に引き出されてアメリカを批
判することを言わされた人で、非常に屈辱の1年間という時がある人です。

 イランに対する反発はアメリカでは超党派で強く、まあ民主党の方が少し同情
的ではあります。ヒルは、「日本だってアメリカの人道問題に同情的じゃないじゃ
ないか」と。

 「何だ」と言ったら、「東京のど真ん中にイラン航空の大きな広告がいつもあ
るじゃないか」と言うんですよ。赤坂の外堀通りの日枝神社の向かい側にあるん
ですが、それを使って、「アメリカに屈辱的な思いをさせた国の広告を堂々と出
させているのは同情の欠落だ」と。そういう人がいるのはしょうがないけれど。

 バイデン政権の目の前の政策というのはこれまで我々が目撃してきた、頼りに
できるなと思ってきた態度とは少し違う。しかし、日本を大切な同盟国で、アメ
リカの国益にとって大事な国だと思う大前提は揺るがないから、日本国民大多数
の悲願、拉致問題を解決したい思いは国民的なものだということをバイデン政権
も感知していると思います。

 そういう部分に頼って前向きに行きたいと思います。アメリカには、「日本が
自主的に解決すべき問題なのになぜアメリカに頼むのか」という反発や批判は必
ずあるでしょうが、「それはアメリカの国益にとっても役立つことだ」と正々堂
々とぶつけていけばいい。

 そういう中から個人的なつながりもでき、エマニュエル大使も拉致問題の強力
な同志にしてしまうということを、西岡さんの力量でやってもらいたい。拓也さ
んから話があった、ポッティンジャーという米大統領副補佐官はウォールストリー
トジャーナルという新聞の記者だった人です。新聞記者を止めて海兵隊に入った。
その人と(拓也さんが)すごく波長があったということを私はアメリカの人から
聞いています。そういう思いもかけない人間同士の交流もある。

 そればかりに頼るわけにはいきませんが、希望が持てる材料もたくさんあると
いうことです。

◆心を打つことを言葉にかえて仲間になってもらうこと

横田 先程のクリストファー・ヒルさんみたいな人もいましたが、日本にも心の
ないような人が今もいると思います。苦しみの声は聞こえているけど耳をふさい
でいる人もいると思います。

 でもポッティンジャーさんと心が通じ合えたように、私たちができることは政
治的なことではなく、心を打つことを言葉にかえて私たちの仲間になってもらう
こと、耳を傾けてもらうことです。それが私が話をさせてもらっている役割だと
思っていますので、そこはしっかりとこれからも役割を務めていきたいと思いま
す。

 また北朝鮮問題と少し毛色の違う話を敢えてしますと、皆さんもウクライナの
皆さんが大変苦しんで、また戦っている姿をテレビで見ておられると思います。
少し前にポーランドから電車でウクライナに戻る人に、欧米の記者が、「なぜ戻
るんですか。怖くないんですか」と質問したら、「私の国なんだ。守るために行
くのになぜ不思議なことを言うのか。おかしなことではないのだ」と電車に乗っ
て行かれた映像を見ました。

 やはりこの1点に絞られていると思うのですが、国を守ることとか、人権や平
和を守ることは、本当に犠牲をはらうし、代償は大きいものがあると思いますが、
どれだけ大事なことかと思いました。ウクライナに帰る人の魂を感じることがで
きました。

 私たちの拉致問題も、人権、平和、主権を守ることですが、絶対に譲れない、
諦めないという言葉で戦っていることは、ある意味で共通性があると思っていま
す。

 また私たちが敵対している相手は北朝鮮ですが、是非金正恩委員長には人道や
人権、平和を犯した時に、世界は団結して戦うということを多分目の当たりにし
ていると思います。このことをもう一度認識してもらって、私たちが訴えている
「全拉致被害者の即時一括帰国」が実現すれば、明るい未来が開けることを理解
してもらって、英断をしてもらいたい。すばらしいリーダーと言われるような、
名前を歴史に残せるように頑張ってほしいと思っています(拍手)。

◆5月29日(日)に国民大集会

西岡 ありがとうございました。古森さんの話で色々なことを思い出しながら頭
の整理ができました。今後希望を持って進んでいきたいと思います。お手元に国
民大集会のちらしが配られていますが、1回目は5月29日(日)です。午後2
時から4時まで、いつもの砂防会館で行いますので、是非参加してほしいと思い
ます。

 向こうにいる人たちのことを思うと居ても立ってもいられない気持ちですが、
やれることを一つひとつやっていくしか道はないのです。止めてしまったら助け
られないことだけは真実ですから、やり続けてどこかで突破口を見つけることが
できるのではないかと思います。また輪がどんどん広がっているのは間違いない
と、今日の話を聞いても思いました。

 これで終わりたいと思います。ありがとうございました(拍手)。

以上



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