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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

最新の北朝鮮情勢と拉致問題-東京連続集会報告4(2020/07/22)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2020.07.22)

■最新の北朝鮮情勢と拉致問題-東京連続集会報告4

◆金与正の談話から、制裁が効いていて、米朝対話をしたいと読める

西岡 金与正の7月10日の談話に戻りますが、この談話の中にハノイのことや
板門店のことが出てきます。島田さんにも途中で質問しながら進めます。7月1
0日の談話はA4で5枚くらいの饒舌なものですが、その骨子が配布資料にありま
す。

 私が読んだ感想ですが、第1に経済制裁が効いていること、与正は実は悲鳴を
上げているのがよく分かる。だからアメリカと交渉したい。しかし、「したい」
というと下手に出たことになり条件がうまく通らないので、なるべくいい条件で
交渉したいので、「したくない」と言っている。

 「したくない」のなら談話なんか出さなければいいのになぜ出すのか分からな
いのですが、まず、「米国側が朝米首脳会談を望んでいるが、自分は今年中にあ
り得ないと思う」と言いながら、「最高首脳同士が決断すればなにが起きるかわ
からない」と言っている。

 そして、「米朝首脳会談を受け入れてはならない」、「米国のみに必要でわれ
われに無益、「新しい挑戦をしない米国と向き合っても時間の無駄」と。つまり、
アメリカ側が何か出してほしい、ということです。そしてボルトンが、「トラン
プ大統領はやるかもしれない」と言っているから、「人間のクズが言っているこ
とだからやらない」と。ボルトンをすごく意識しています。

 そして、「このままだと、昨年、金正恩が予告したクリスマスプレゼントが起
きる。と。昨年4月に、金正恩が、「交渉の起源は年末までだ。年末までにアメ
リカがしっかりしたことをしなければクリスマスプレゼントを送る」と言って、
それが大陸間弾道弾かもしれないと緊張していたのですが、何も起きなかった。
それを突然また出してきて、「米国が極度に恐れること」と言って、アメリカは
恐れていないのですが、「自分たちはその力を持っている」と。

 一番面白かったのは、ボルトンの回顧録にも出てきた、ハノイのことについて
金与正が総括しています。その話に入る前に、ビーガン氏が事前にまとめていた
案は、核凍結に対して制裁解除と島田さんは言いましたが、凍結の内容が寧辺だ
けなのか、濃縮ウラニウムも入っているのか。ボルトン氏はどう書いていますか。

島田 具体的なことは全く書いていないですね。多分そこは機密に触れるので書
けなかったと思います。

◆嘘で制裁を解除させようとした

西岡 与正は、ハノイ会談について、「自分たちの方が大変不利な提案をした」
と。2019年の年頭、ハノイで、「部分的な制裁を解除するようなまねをして、
我々の核の中枢を優先的に麻痺させて、我々の核計画をごちゃごちゃにする可能
性をアメリカは持っている」と。

 「その時我々は、取引条件が合わないにもかかわらず危険を冒してでも制裁の
鎖を断ち切って、一日でも早く人民の生活向上を図ってみようという一大冒険を
していた」。取引としては割に合わない。アメリカの方が有利だ、と。

 それは実は嘘なんですが、そう言っている。不利だったけど、危険を冒してで
も制裁の鎖を断ち切る。そうしないと人民の生活向上ができない、と言っている
わけです。制裁は効いていることを認めたのです。

 実際に北朝鮮がハノイで提案してきたのは、寧辺だけ。寧辺ではプルトニウム
工場と濃縮ウラニウム工場があるのですが、寧辺だけの核基地を全部破棄すると
いうことです。しかし、寧辺のプルトニウム工場は86年から動いているもので
大変古く、現地用でもあり、どのくらい今でも実効的に動いているのか分からな
いものです。それから寧辺のプルトニウムのプラントは地上にあって、これ見よ
がしに、爆撃してもいいようなところに置いてあるわけで、実際にそこでやって
ないのではと見られている。

 地下にいくつかの濃縮ウラニウム工場があることも分かっている。だからトラ
ンプ大統領は、「何を言っているんだ。別に濃縮ウラニウム工場をやっているで
しょう。あなたたちのやっていることは知っていますよ」と言ったのです。

 しかし北朝鮮は、「核の中枢を全部麻痺させる。それに対して制裁の一部を解
除してくれ」と言ったのですがそれは嘘で、制裁のほとんど9割を解除してくれ
と国連制裁の番号を上げて言っているんです。輸出は全部できるようになる。彼
らは外貨がないのが痛いわけですから、輸出をもう一回回復すると言ったのです。

 トランプ大統領は、「それじゃだめだ」と言った。リーガンの想定よりももっ
と悪いものを北は出してきたんじゃないかと思いますが、文在寅氏は「それでい
い」と言ったような疑惑があって、だからこそ南北連絡事務所爆破にいくくらい
文在寅のことを怒っているのではないかという一つの仮説があります。

◆金与正は「苦しい」と言ってしまった

 ただそのことについては、アメリカが事前に考えていたラインがどうだったの
かということがまだボルトンの本でも分からないので、断片的なことは言えませ
んが、与正としては、危険を冒してでも制裁の鎖を断ち切り一日も早く人民の生
活向上をはからなければならなかったのです。

 そこが与正の若いところで、「苦しい」と言ってはいけないんです。僕が与正
の側近だったら、「こういうことはやめましょう。制裁は効いていないと言った
方がいいですよ」と。若いんですね。だから「苦しい」と書いてしまった。

◆金正恩は、「米国への憎悪でしつこい経済封鎖を切り抜ける」と

 その後の板門店での40分のことについても、島田さんが言いましたが、アメ
リカの大統領が追加的な非核化を求めて、「そうすれば北朝鮮の経済には明るい
展望と国際支援を与える。その前提条件は追加的な非核化だ」と説教をしたそう
です。

 それに対して金正恩は、「体制と人民の安全と未来を制裁解除と交換しない」、
「制裁封鎖が続いてもそれをアメリカに対する憎しみのエネルギーで自力で生き
ていく」、「米国が我々に強要してきた苦痛が米国に反対する憎悪に変わり、我
々はその憎悪を持ってアメリカのしつこい経済封鎖を切り抜ける」と。

 しつこいとか、制裁のことを言っていますので効いているんですが、「それに
ついて憎悪する」と。感情でなんとかなるのかですが、ここでも制裁が効いてい
ることが分かります。

 今度は、「非核化と制裁解除の交換ではなく、敵視撤回で」と自分たちの都合
のいいように言っていますが、「交渉に出てこい」と。「北朝鮮の非核化ではな
く、朝鮮半島の非核化だ。そのためには、制裁解除以上の不可逆的な重大措置が
同時並行しなければならない」と、米軍は出ていけなどと書いています。

 そして最後に突然こう言っています。「私は元々、南朝鮮に向けてなら知らな
いが、アメリカ人に向けてこのような文章を書くのは願わなかった」。願わなけ
れば出さなければいいんですが、そして「数日前テレビ報道で見た、米国の独立
記念行事に関する書簡を伝えよう」。独立記念日なんか関係ないのにどうして書
簡で伝えなければならないのか。そして、「可能であれば今後独立記念日のDV
Dを個人的に手に入れようと思っている。そのことについて委員長同志から許諾
を受けている」。

 私にDVDをください、と言っています。そして最後に、「委員長同志は、トラ
ンプ大統領が今やっている活動に必ずよい成果があることをを祈っているとの自
身の挨拶を伝えた」。つまり選挙で勝ってほしい。あなたとの関係を切りたくな
いと。

 憎しみの力で打ち勝つとか言っていて、最後にDVDをくださいとか、今やって
いる活動、つまり選挙ですね。「選挙で必要なら10月に会ってやるぞ」という
ようなことを言っているわけです。それは制裁が効いているからです。

 島田さん、トランプ大統領はスタンドプレーが好きで、写真を撮るために板門
店に行ったりすることについてはボルトンに批判されたりしていますが、しかし
制裁を緩めるというような北朝鮮にとって実質的に有利になることはやってない
ですよね。

◆ボルトン「トランプは経済制裁は緩めていないが軍事圧力を緩めている」

島田 ボルトンがトランプを批判するポイントですが、いい時のトランプはしっ
かり対して譲ったりしない。しかしふらっと融和的な方向に行ったりする。だか
ら非常に不安定だと言うんですが、トレンドとしてみると、北朝鮮に対する制裁、
これは緩めてないわけです。

 またあの本では、トランプについて色々褒めている部分もあるのです。その一
つは、毎日スキャンダルのようなことをメディア側が言ってくるわけです。「ポ
ルノ女優がトランプと関係があったと言っている」等そういうつまらない次元の
ことや、脱税の話などです。

 しかしトランプは、「安全保障、外交協議をしている時にそういうスキャンダ
ルな話を絡めてくることが1回もなかった」と。ここが北朝鮮が見誤ったポイン
トの一つだと思います。

 ちょうどハノイ会談の日に、マイケル・コーエンという元弁護士、今はトラン
プに反旗を翻してトランプに不利なことを言っているんですが、マイケル・コー
エンの議会証言がある日だったんです。

 だからトランプとしては、マイケル・コーエン元弁護士がお金の問題でトラン
プに不利な証言をするだろう。トランプとしてはそれをもみ消すために外交問題
で、とにかく北朝鮮と何か合意したというニュースを作りたいはずだ、と。さか
んに評論家はそう言っていましたが、トランプはそういう問題を絡めたりしない。

 ここはトランプを評価すべき点だと思いますが、ボルトンがトランプに不安を
持っている点は、経済制裁に関しては緩めていない。しかし、軍事的な圧力を緩
めた、と。

 「斬首作戦」をやるんだという感じで北朝鮮に爆撃機を飛ばしたり、米韓軍事
演習をやめたということもボルトンは批判しています。やはり金正恩が一番怖い
のは軍事圧力なんですね。そこを緩めてはいけない、と。

 そして、いつ戦争が始まるかという雰囲気があったら、北朝鮮と密かに取引し
ようという外部の人間もなくなってきます。戦争が起きるかもしれないところに
投資する人はないですから。

 しかし、軍事圧力を緩めたせいで、経済制裁がその分緩んできている。これは
ボルトンが、本の中でもその他のところで言っています。だからトランプには緩
い面があるということになります。

 なお、ジョー・バイデン氏が大統領になった場合とは比較にもならない。はる
かにましというか、少なくとも経済制裁は緩めていない。

◆トランプ大統領「拉致問題は日本と米国にとって優先課題」

西岡 経済制裁は軍事制裁とは違って、漢方薬のようなものですぐは効かないん
です。しかし、毎年25億ドル入ってくるはずだった輸出による外貨がなくなっ
ています。1年経てば経つほど在庫がなくなる。ついに金塊で決済するようになっ
た。そして平壌で配給が止まり、政治局会議で平壌の住民の生活が討議されると
ころまではきた。

 今日の「読売新聞」に、ボルトンさんのインタビューが出ていました。配布資
料にありますが、拉致について3問聞いています。

「拉致問題はトランプ氏の個人的関心も高いのか」という問に、「安倍首相にとっ
ていかに重要かを理解している。日本の要請に応えるとトランプ氏が約束し、そ
れを実行した好例だ。トランプ氏に批判的な人たちは彼のなすこと全てが間違っ
ていると言うが、正しくない」と。

 「政権の閣僚らは拉致問題をどう見ているか」という問に対して、「拉致問題
が日本の長年の懸案事項だということは、米側もよく理解している。そこに異論
はない。ただ、米朝協議が進展した場合、拉致問題の扱いを巡って難題に直面す
る可能性があると思う」。ここについては後で島田さんと議論しましょう。

「北朝鮮側は日本にきちんと説明しなければならない。仮に北朝鮮の核問題の解
決策が見つかったとして、日本が北朝鮮の支援に動くには拉致問題の解決が大前
提となるだろう」

「米朝首脳会談でトランプが、拉致問題を提起した時、金正恩労働党委員長はど
う反応したか」との問に、「私も全ての会談に同席したわけではないが、私が見
た限りでは、正恩氏は『解決済みだ』などと述べて取り合わなかった。取るに足
らない問題だと思っているのかは分からないが、正恩氏は拉致問題を突っ込んで
議論したくない様子だった」と言っています。

 米朝首脳会談は、一昨年の6月にシンガポールで、去年の2月にハノイで、去
年の6月に板門店であった。アメリカはハノイの会談を「会見」と言っていて、
首脳会談とは言っていない。

 この内、シンガポールとハノイで、トランプ大統領は3回、拉致問題を金正恩
にぶつけたと、去年5月に我々が訪米した時に政府高官から聞きました。1回目
のシンガポール、ハノイでは2回目と3回目の会談がありましたが、ハノイでは
いずれも拉致問題に言及した。ハノイの1回目は単独首脳会談で、その時は金正
恩は話題を変えたそうです。

 その後、少人数の夕食会があった。島田さんに先ほど確認したら、その夕食会
にボルトンは出ていなかった。その夕食会でもう1回トランプ大統領が拉致を出
した。

 去年の5月(の訪米で)我々が聞いた内容を既に古屋(圭司・拉致議連会長)
先生等がオープンにしているので話しますが、「内容のある、中身のある返事を
した」と。「具体的なことはみなさんにも言えません。安倍さんだけには話して
あります」と米政府高官が言っています。

 金正恩が、「解決済みだ」と取り合わなかったのは、シンガポールとハノイの
1回目のことを言っているのです。実はもっとあったのですが、ボルトン氏は自
分がいなかったことについては書いていない。

 アメリカは、本当に拉致問題を重視しているということです。そのことが分かっ
たのはもう一つあって、7月1日に横田家に、トランプ大統領からお悔やみのメッ
セージが届いたことです。ホワイトハウスの紙で、実際にトランプ大統領が直筆
でサインしています。

 既に、在日アメリカ大使館の代理大使からお悔やみのメッセージが来ている。
そしてビーガン国務副長官兼北朝鮮特別代表からも来ている。そしてポッティン
ジャー(安保担当大統領)副補佐官からも来ています。

 特に大使館から来ているということは、アメリカ政府を代表して来ているわけ
です。それがあるにもかかわらず、大統領が直筆で書き、さらに書き出しが「ザ

 ファーストレディ アンド アイ」となっていますが、日本語では「私とメラ
ニアは」となっています。アメリカはレディファーストですからね。そして「奥
さんと私が大変悲しんでいる」と個人的なメッセージを横田家に送ってくださっ
たのです。

 特に、「早紀江さんと滋さんの弛(たゆ)まない活動によって、北朝鮮による
拉致問題は日本と米国にとって優先課題であり続けています。私たちは、早紀江
さんと拓也さん哲也さんとともに、めぐみさんを必ずご自宅に連れて帰るという
この重要な任務を続けます」と、トランプ大統領が直筆で言っているわけです。

 これはもう生存を前提にしていますね。そして「拉致問題は日本と米国にとっ
て優先課題」で、「重要な任務を続ける」と言っています。アメリカとの関係が
ここまで来ているということです。

(5につづく)


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