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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会の新運動方針と米朝首脳会談5(2019/03/14)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2019.03.14)

■家族会・救う会の新運動方針と米朝首脳会談5

◆北朝鮮で「会談失敗」の噂が広がる

西岡 すべてのことが分かるわけではないのですが、情報を見誤ったという私の
説と、アメリカの政治状況を見誤ったという島田さんの説は、北朝鮮が見誤った
ということです。

 トランプが情報を持ってないと見誤り、トランプが追い込まれていると見誤っ
た。それで彼は帰国したわけです。今多分起こっていることは、国内では「成功
した」と言っているわけですが、実は「失敗したらしい」、「制裁は緩まないら
しい」という声が急速に広がっている。国家保衛部に、「そいういう噂を広めて
いる奴を取り締まれ」という命令が出ている。東京新聞が内部情報として北京発
で書きましたが、間違いない。

 北朝鮮は少し前までは制裁は効いていないと言っていたんですが、制裁が効い
ているため、今は「制裁はけしからん」と言っている。国連に人道支援をしてく
れと言いました。飢えがある、と。国連も北朝鮮の人口の4割くらいは飢えてい
るという報告を出した。

 つまり中国との貿易ができなくなって、市場の商売の規模が縮小して、市場で
商売をして物を買っていた人たちが買えなくなって、貧乏な人たちが苦しんでい
る。

◆アメリカの軍事的圧力がある時北は動くが、今止まっている

 90年代の大飢饉では、党に忠誠心を持って配給を待っていた人が死んでいっ
たのですが、今回は貧富の差が開いていって貧しい人たちが苦しんでいるという
状況です。幹部たちもそれを知っていて、このままではだめだということが分かっ
て、幹部の不満も高まっている。そのことを金正恩氏は知っています。

 だからまずはアメリカがどこまで情報を持っているのか、なぜ降仙(カンソン)
がばれたのか、スパイが入っているのではないか調べろ。屋根の中のものは衛星
では見えない筈だ。平壌の近くまでアメリカのスパイが入っているのか、という
ことになっていると思います。あるいはアメリカの政治の分析は誰がやったのか
ということにもなっている。

 それを立て直した後、多分崔善姫(チェ・ソンヒ)が持ってきた第2案、第3
案を持って来て、これでやりましょうということになると思います。アメリカと
関係を切るということはやらない。

 そこでかなり近い段階で米朝が一定程度進む可能性があると思います。今日本
の中では、米朝が悪くなったので日朝が進むかもしれないという解説をする人が
います。それは小泉訪朝の時がそうだったからだということです。

 しかし私はそう見ていません。北朝鮮が核・ミサイルをどんどん撃っている時
には日朝が先になる可能性があると思っていました。トランプが軍事的圧力をか
けた。その段階がちょうど2002年と似ている。

 私は、その小泉訪朝型になるか、それとも94年のカーター訪朝型になるか、
どちらかが起きるだろうと言って来ました。北朝鮮は追い込まれたら譲歩する。
クリントン政権が爆撃を準備したら、カーター訪朝があった。ブッシュ政権が軍
事的圧力をかけたら小泉訪朝があった。

 北朝鮮はアメリカを選んだ。今アメリカは少なくとも軍事的圧力は止めていま
す。軍事演習も止めました。北から見ると一旦一息ついた。そういう中で小泉訪
朝のようなことは起きないだろうと思います。

 そして我々は小泉訪朝のようなことが先に起きてくれた方がいいと思って、そ
の時出せるものは何かと考えて人道支援をすることには反対しないという運動方
針を3年くらい前に出しました。あるいは国際制裁と日本の独自制裁には違いが
ある。国際制裁よりも厳しい部分については拉致に使える、という話もしました。

◆トランプ大統領が保証人と見て拉致問題を進める可能性

 しかし、国際制裁がどんどん上がってきました。北朝鮮も日本からいくばくか
の人道支援をとろうとは思っていません。大規模な経済支援を取ろうと思ってい
ます。複数の情報で確認できています。

 北朝鮮内部で言われている金額は100億ドルですが、今200億ドルとろう
という話もあるそうです。1兆円とか2兆円という額です。韓国との間で196
5年に5億ドルの経済協力がなされた。物価を考えるとそれが100億ドルくら
いではないかとのことです。

 田中均元外務省局長が2002年に100億ドルを約束していたという情報が
あります。北朝鮮に当時いた幹部たちの間で複数出ています。一番最近では太永
浩(テ・ヨンホ)さんというロンドンにある北朝鮮大使館から亡命してきた外交
官が去年出した本にそう書いています。そういう金額です。

 小泉訪朝の時に総理大臣がサインしたのに取れなかった。北朝鮮の中では、ア
メリカが反対したから取れなかったとなっています。実際半分はアメリカが反対
したから取れなかったのです。核開発が進んでいるのに日本だけが突出して経済
協力をしてもアメリカは反対します。

 もう一つは、5人しか返さなくて、8人死亡とか4人未入境という嘘をついた
ので我々が世論と一緒になって反対したから止まったのです。その2つなのです
が、北朝鮮は世論というのをあまり分かっていないのでアメリカの方を重視して
いるわけです。

 しかし我々は今回、全員帰ってきたら、我々が世論と一緒に止めたという自負
がありますから、返してくれれば反対しないというメッセージを出したわけです。

 一方トランプ大統領は先ほど島田さんが説明したように、「俺は不動産業者だ。
これは金がもうかるぞ。ここにホテルを作れ」と言ったということです。「しか
し俺は金は出さない。金はシンゾーのところに行け。シンゾーは拉致と言ってい
るぞ。拉致の話もしろ」と。トランプ大統領のディールの中に拉致問題及び日本
のODAが含まれている。だから二度も言ったんだと思います。

 もちろん安倍さんとの信頼関係もありますが、それがアメリカの国益になると
思わなければ、何分しかない時間の中で拉致を2回も言うというのは異例です。
それはセットになっているわけです。こういうセットを作ることに安倍外交は成
功した。

 我々は小泉訪朝型ではなく、カーター訪朝型で今進んでいるわけですが、カー
ター訪朝型の時には拉致問題は無視されました。そしてジュネーブ合意というの
ができて、日本に10億ドルの請求書が来たんです。KEDO(朝鮮半島エネルギー
開発機構)が作られて、「45億ドルでプルトニウムを作りにくい原子力発電所
をただで作ってあげます。だから寧辺の原子炉を止めなさい」という取引をした
んです。

 北朝鮮は、「止めます」と言った。45億ドルかかる発電所を作るがアメリカ
は出さない。議会の反対があって出せなかった。それで30億ドルを韓国が負担、
10億ドルを日本が負担、5億ドルをEUなどが負担することになった。

 そして村山政権は「10億ドル出します」と言った。その時条件に拉致を出さ
なかったのです。拉致が無視されて多額のお金が日本から行ってしまう。その時
日本政府は拉致を知らなかったのか。そんなことはないです。皆さんご承知の梶
山答弁は1988年にあった。そしてジュネーブ合意が94年なんです。

 でも日本が言わなかったから拉致は条件にならなかった。そういうことは絶対
再現させてはならない。核問題で米朝間に何らかの合意ができた時に、「核も日
本にとって大切なことだろう。せっかく俺が合意を作ってやったのだから日本も
金を出せ。拉致のことなんか言うな」とトランプ大統領が言う危険性もゼロでは
ない。

 しかしトランプ大統領の口から拉致問題が出ているということは、そういうこ
とは起きないということです。そこまで持っていくことができた。

 そして最近分かったのですが、北朝鮮は日本から本当に金がほしいと思って色
々と検討している。その中で、「安倍を本当に信用できるのかどうか」という議
論がある。「安倍は2002年に国交正常化に反対した奴じゃないか。5人を送っ
ても金を出さなかったじゃないか」。官房副長官でしたからもちろん権限はなかっ
たのですが。

 だから、「全被害者を返したら本当に経済協力をするか。それ以外の問題を出
してきて北朝鮮をつぶそうとするのではないか」という検討をしている。一度5
人を送った時お金を取れなかったのですから当然そう思うでしょう。

 そして、「西岡などというのは反北朝鮮の権化みたいな奴だけど静かにすると
言っている」と。「では安倍はどうなんだ」と。「帰ってきた人から聞き出して
反北をやるんじゃないか」と。

 その時にトランプ大統領が、「北朝鮮は豊かな国になれる」と言って、「核・
ミサイルは止めなさい。拉致被害者も返しなさい」と言った。ということは拉致
を返して、核・ミサイルの合意ができている時に日本がそれを裏切ったら、トラ
ンプが「俺の顔に泥を塗るのか」となる。

 北から見ると、トランプ大統領を保証人として立てて、核・ミサイルでトラン
プ大統領が満足することをやり、拉致で安倍が満足することをやったらODAが出
る。そういう枠組みの中でトランプ大統領が2回も言ったことで、そういうこと
ができたのではないか。

 トランプ大統領も、「ここを開発すればいい。俺は金を出せないから安倍に行
け」と言った。それで北朝鮮と交渉しているのに、安倍が出さないとなったらト
ランプは嘘をついたことになる。そう北朝鮮も判断するでしょうから、取引を成
立させる枠組みはかなり成立しつつある。

◆日本を批判しながら賠償を求めた北朝鮮の論説

 そして最後に、今日の北朝鮮の論説、NHKはもう5時のニュースで報道してい
ましたが、「合意ができなかった。世界が失望している。日本だけが喜んでる」
と言って、「周辺に不快感と害毒だけを及ぼす日本という国が永遠に隣にいなく
て、孤独に生きていけばいいとなって創造主が大陸から離して、太平洋に浮かば
せたのは正しかった。一理ある」と(笑)。

 「しかし安倍のやからは、今こそ日本が立ち上がって、橋をかけなければなら
ないと言って恥知らずにも平壌の門をたたいて、見るだけでも血が逆流するよう
なその憎らしい顔をなぜ我々が見なくてはならないのか。私たちの視野にそのい
やらしい顔が入ってくるようにするな」。

 「私たちの相手をするなら、今まで犯した罪があまりにも大きくて、アメリカ
にくっついている小人にすぎない奴は相手にできない。日本の中にぎっしりつまっ
ている泥水をきれいに吐き出さない限り、過去の罪悪を十分に賠償して軍事大国
化の翼をたたまない限り、私たちと共存する夢を見てはならない」。

 でも最後に、「限り」と条件をつけています。相手にせずで終わってはいない。
日本は太平洋に行ってよかったとか、孤立しているとか、害毒とか言って、「顔
も見たくない」のであればそこで終わればいいのに、最後に過去の罪悪を十分に
賠償して軍事大国化の翼をたたまない限り、私たちと共存する夢を見てはならな
い」と言っています。賠償です。

 安倍総理が、「次は日本の番だ」と言った時に出た北朝鮮の反応ですが、厳し
く批判をしつつ、批判だけに終わっていない。本当に賠償する気があるのかどう
かについて、こちらの様子を見ようとしているのかもしれない。

 もちろん労働新聞の中で、個人の名前で出す評論はレベルが低いんです。社説
はレベルが高いし、政府の声明はもっと高いわけです。低い所で、合意ができな
かったことをちょっと書いて、「日本だけが世界中で喜んでいる」としながら、
その日本が「平壌の門をたたいている」。「お前なんか入れてやらない。顔もみ
たくない」と言いながら、顔を見る条件が賠償だ、と。今日出た論説です。

 そして最後に、「いつまでも蚊帳の外に座って歴史から消えていく瞬間を待つ
ことが捨てられた日本の運命なのだ」と。その前に、「賠償しない限り、共存す
る夢を見てはならない」と言っており、賠償すれば夢が見れると一行書いてある。

 反応が何もないということではなく、気にはしているということなのかなと思
います。

◆アメリカに情報を打ち込め

島田 今回アメリカが妙な譲歩をせずに決裂したことで、最悪のシナリオは回避
できたのですが、今回様々な関係者、関係機関の動きをみると、私は一番だめだっ
たのは日本の国会だと思います。

 韓国の国会議長がワシントンに行って、日本の天皇陛下が慰安婦問題で謝るべ
きだと言って大問題になりました。日本の議会では、「けしからん」とか、「謝
罪させろ」とかやっていましたが、より重要なのは、あの韓国の国会議長が何の
ためにあの時期ワシントンに行ったのか。これは米朝首脳会談を前にして、北朝
鮮に対する制裁を緩和してやってくれと、各方面に訴えに行ったわけです。

 韓国は間違った方向ではありますが、きちんとタイミングを見て国会議長がワ
シントンに行ってロビー活動をやっているわけです。その間日本の国会は何をし
たか。統計処理問題で安倍の責任だと、そればかりやっているわけです。韓国国
会議長の真の目的に全然言及しないで、別の批判だけやっている。

 私は子どものサッカーを思い出しますが、球があるところに全員が集まってき
てごちゃごちゃやっている。日本の議会の意識の薄さを今回も痛感しました。ア
メリカの議会は、例えば上院外交委員会の有力者である共和党のテッド・クルー
ズ、彼は2年前に大統領選挙に出ました。そして民主党のボブ・メネンデスとい
う上院議員。

 二人ともキューバ難民の子弟なので、北朝鮮の人権、中国の人権に極めて関心
が高い議員です。彼ら二人が連名で、「韓国の動きがおかしい」と、「韓国に対
する制裁も含めて厳しく対処しなければならない」と。まさに韓国国会議長等の
動きに対して、アメリカの議会は「しっかりとつぶさなければならない」という
ことを議論として出した。

 ポンペオ国務長官宛の書簡ということで出した。有力議員二人が、「韓国への
制裁も考えるべきだ」と言ったことを、ワシントンポストが大きく取り上げた。
これはジョシュ・ロギンという記者が記事にしました。ワシントンポストは玉石
混交でとんでもない記者が多いんですが、このジョシュ・ロギンという記者は外
交分野のエースで、こういう人に情報を入れていかなければならないと思います。

 もう一人は、さっきも名前もあげたデビッド・ナカムラ氏で、ハノイでオットー
・ワームビアに関して質問した日系の記者。これは私と古屋圭司議員と家族会が
拉致問題で取材を受けています。

 やはりワシントンポスト等が北朝鮮でアメリカの状況がどうかということを測っ
ていますから、こういうところに日本の意思が明確に伝わり、掲載されることが
極めて大事です。

 日本の議員は今回でも、韓国の国会議長がワシントンでロビー活動をやってい
るわけですから、国会で国会決議等をして、安易な譲歩をしてはならないという
ようなメッセージを発信するとか、そういうことを考えるべきだと思います。

 アメリカの外交委員会ではマルコ・ルビオ上院議員が極めて影響力も大きいの
で、彼等に適宜情報を打ち込まなければならないし、下院は民主党が多数をとっ
たので外交委員長にエリオット・エンゲル、ユダヤ系の議員ですが、彼などにも
しっかりと情報を入れてこちらの味方にする必要があると思います。

(6につづく)



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