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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

拉致問題の現在 なぜ今チャンスと言えるのか−東京連続集会報告4(2018/11/08)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2018.11.08)

■拉致問題の現在 なぜ今チャンスと言えるのか−東京連続集会報告4

◆自民党総裁選での記者発言は、一部の人を見捨てろということか

西岡 先ほど統一戦線部のことを言いましたが、配布資料に私が「正論」11月
号に書いたものがあります。日本記者クラブで行われた自民党総裁選挙の討論の
様子の一部を引用しました。日本記者クラブでの討論会は石破候補と安倍候補が
やりあう場面もあったのですが、それぞれの候補に対して、日本記者クラブを代
表して、日本のマスコミの記者が質問する場面がありました。

 安倍総理に対する質問の中に拉致問題が含まれていました。ある記者がこう質
問しました。

 拉致問題で一つ懸念していることがある。安倍晋三首相は「拉致被害者、生き
て全員奪還する」とおっしゃってきた。北朝鮮との事実認識の差を埋める努力を
しなかったのが、拉致問題を長引かせた一つの要因だと思う。拉致問題のゴール
はどこにあるのか。何を解決すれば拉致問題の解決になるのか。首相がずっと
「全員奪還」とおっしゃったが、本当に確証があったのか。もし不都合な真実が
出てきたらどういう責任を取るのか。教えて下さい。

 こういう質問がありました。「北朝鮮との事実認識の差を埋める努力をしなかっ
た」と言っています。今の時点で日本政府は、北朝鮮の言っていることは根拠が
ないと言っているのです。証拠がないから。

 拉致対の白いパンフレットは本当によくできています。これは拉致対のホーム
ページからダウンロードできるものですが、写真もいっぱい入っています。そし
て北朝鮮が「死亡」の根拠として出してきたものは何もないことが分かると思い
ますが、その記者はこれを見ていないのか、事実認識に差があると言っています。
中間に立っているんです。今の時点で。

 北朝鮮は「8人死亡」と言っている。「5人を返したのでそれ以外の拉致被害
者はいない」と言っている。日本は、「少なくとも17人はいるはずだ。あと4
人は絶対いる。「8人死亡の証拠はないので全員生存を前提に助ける」と言って
いるわけです。また「それ以外にもいる可能性がある」と。

 北朝鮮側はもう終わったと言っている。その差を埋める努力をするという。中
間に立って差を埋める努力をしなかったから解決できない、と言っています。そ
れが長引かせた要因だ、と。一部の人を見捨てろとしか読めない暴言だと思いま
す。

 「不都合な真実が出てきたらどういう責任を取るのか」という質問にもあきれ
果てる。もし死んでいるなら、拉致して、死亡させた側が加害者です。北朝鮮側
が責任をとるべきです。なぜ、安倍首相の責任を問うのか。管理していた人間が
殺したのなら北朝鮮の責任じゃないですか。そして死亡の証拠を出していないと
言うのが事実です。なぜこういうことが言えるのか。ほんとうにあきれ返るとう
なことですが、それは日本の大手マスコミを代表するような記者の質問です。

 それに対して安倍総理の答えは、大変しっかりしています。

 日本人を拉致したのは彼らです。一体どうやって、何人拉致をしているかとい
う全貌は、私たちは分からない。はっきりと認定できているのは17人でありま
す。そこで、死亡したという確証を、彼らは出していないわけです。彼らが送っ
てきた遺骨は実は違った。であるならば、政府としては、生きているということ
を前提に交渉するのは当たり前じゃありませんか。私たちがそうではない(生き
ていない)と疑っているということになれば、彼らは「自分たちが言っている通
りでしょう」ということになる。

 拉致問題を解決するというのは、まさに実際に実行している彼らが私たちを納
得させるということに他ならないわけであります。まさに実行したのは彼らであっ
て、拉致をされたのは日本側であります。その観点を忘れては、まさに北朝鮮の
思うツボなんですよ。この思うツボにはまってはならないわけでありまして、わ
れわれが死亡を確認できない以上、政府として生きているということを前提に交
渉しなければならない。

 こう言っています。これは我々の立場と全く同じです。しかし、日本の言って
いることと北朝鮮の言っていることの事実認識の差を埋めるべきで、そのために
合同調査委員会を作ろうと言っている人たちがいるということです。

◆実験場とか実験施設査察はどうでもいい、核兵器を出せと言うべき

 今後どういうふうに進んでいくのかをこれから議論したいと思います。2つの
観点があります。まず米朝はどこまで進むのか。安倍総理は、「核・ミサイル問
題を解決し、拉致問題が解決したら不幸な過去を清算する」と言っている。

 その中に拉致が組み込まれましたから、我々が期待していた拉致問題が核・ミ
サイル問題に先行して解決するのはなかなか困難だと思います。一緒に解決する。
北朝鮮もそれを狙っています。100億ドル、1兆円というODAを出すために
は、核問題の解決も必要です。そうではなく一人当たりいくらということであれ
ば、先に解決することもありえたでしょうが、北朝鮮が選んだのも先にアメリカ
と交渉する、日本は後だということですから、この枠組みでいくしかない。

 となると、米朝はどこまで進むのか。私はそこを島田さんと議論したいのです
が、少なくとも金正恩が今持っている核兵器を差し出すという所まで決断しない
限り、アメリカは制裁を緩めないと思います。

 100発なのか50発なのか、100と50の間なのか、そういう説が多いの
ですが、それを出すところまで行くかどうかですね。島田さんどう思いますか。

島田 この北朝鮮問題でトランプ氏から細かいことを任されているのはボルトン
安保補佐官だといっていいと思いますが、ボルトン氏は最近「リビアモデル」と
いうことを口にしなくなりましたが、彼が目指しているのはあくまで「リビアモ
デル」で、要するに危険度の高いものから出させることです。

 従って核実験場とかミサイルの実験施設、そんなものはどうでもいい。核兵器
の現物をまず出せと。リビアの場合はそうしたわけです。リビアの場合はまだ核
爆弾を作るところまでいってなかったわけですが。

 そして、「IAEAによる査察が必要だ」という人がいます。まず北朝鮮側に
どこに核物質があるのかリストを出させて、そして査察に入る。そういうことは
国務省的な発想で、ボルトン氏的な発想は全く逆で、査察や協議は必要がない、
北朝鮮に対しどこどこに核爆弾をすべて集めておけ、と。そしたらアメリカが輸
送機で取りにいって、持って帰る。

 その意味でリストなんか必要ない。北朝鮮はどこに何発あるか分かっているの
だから、それを自分で集めて、取りに行くからどこに集積しましたと連絡せよと
いう発想です。

 IAEAによる査察という議論をすること自体が、北朝鮮ペース、国務省ペー
スにはめられることになる。注意しなければいけないと思います。

◆制裁を緩めなければ時間はこちらの味方になる

西岡 ボルトン氏が中心にいる以上、実際に北朝鮮が核を出してくることを決断
しない限りアメリカは揺るがないと私は見ています。北朝鮮は査察をするとか時
間がかかるとか、最後までぎりぎりやるでしょうが、その結果時間が過ぎていく
というプロセスで、北朝鮮が1個出したら制裁を緩めるというようなことをやっ
ていたら、時間は彼らの味方になりますが、制裁を緩めなければ時間はこちらの
味方になるわけです。

 時間はこちらの味方とボルトン氏が言っているということは、核兵器を出して
きて、それを国外に出すというプロセスになります。時間がかかってもいい。終
わるまで制裁を続ける。急ぐのはそちらの方でしょう、という枠組みを作ろうと
しているわけです。

 私は出してくる可能性はあると見ています。それは、北朝鮮には天然のウラニ
ウムがあるからです。ウラン鉱山があります。今もその鉱山は動いているという
ことですので、核開発をまだやっているんです。だからそれを止めなければいけ
ないんです。

 いつでもウランを掘り出すことができる。かなりの埋蔵量があります。そこが
日本と違うところです。そして設計図がある。濃縮ウラニウムを作るノウハウを
持っている。ウランがあって、電気があって、濃縮ウラニウムを作る装置があれ
ばいつでもいつでも作れる。

 そういう状況であれば、今持っているものを出すことについてのハードルは低
い。

 もう一つ。北朝鮮の核武装の、アメリカまで届く核を持つ目的は、韓国から米
軍を追い出して韓国を赤化統一する戦略だったわけです。それで1950年代か
ら営々と核開発をしてきたわけですが、逆に今、アメリカ第一のトランプ政権に
なって、トランプ政権は核を止めさせることが第一目標です。韓国の自由と民主
主義を守るために米軍が先に犠牲を払うことはしない。

 リビアでもあったわけですが、彼らは毒ガス等でしたが、それを差し出した後
アメリカは何をしたか。国交正常化をしました。多分金正恩が核を差し出したら
制裁が緩み、国交正常化するでしょう。平壌にアメリカ大使館ができる。

 そうしたら韓国の左派政権、そして左派民族主義に毒されている世論は、米軍
基地がなぜある必要があるのかとなる可能性がある。韓国の議会で韓米同盟を抜
けるという選択をすればアメリカは出ていく。北朝鮮にアメリカまで届く核を持
たせないためには戦争も辞さない、ということだったわけですが、それがなくなっ
た。

 そういう可能性があるとすれば、その後韓国で連邦制が通ったあとに核武装し
ようと思えば、ウラニウムもあり、設計図もあると思えば、今持っているものを
放棄する可能性はあると思います。まずこれが1点。

◆「隠しているのが分かったらアタックするぞ」と脅すしかない

島田 持っているものを本当に正直に全部出すかどうか。それをどうやって検証
するかという話があります。それに対して疑惑施設をIAEAに査察させて撤去
するしかないという人もいますが、「リビアモデル」の時どうしたかというと、
もし隠しているのが分かったらただではおかないとして斬首作戦をやる。

 実際「リビアモデル」の当初、アメリカ側で担当したロバート・ジョゼフとい
う当時首席交渉代表と今年ワシントンで会って詳しく話を聞いてきました。ジョ
ゼフが言うには、「隠しているのが分かったらアタックするぞ」と脅す以外ない
んだと。

 「IAEAの査察なんて、本気になって隠したら絶対見つけられない。だから
隠していることが分かったらつぶす」。これが検証の唯一現実的なやり方だと言っ
ていました。そうだと思います。

西岡 リビアと北朝鮮のもう一つの違いは、リビアは石油を持っていたので密輸
することができた。金正恩の場合は、制裁が効いているということがありますか
ら、斬首作戦という脅しと制裁が続くぞという脅しが一定程度効くと思います。

 そして米朝がそこまで行くというのが一つの山です。しかし、そういう決断を
する時、金正恩は絶対考えます。見返りは何か。ただ安全だけではだめだ。「開
発にいくらかかったと思っているんだ」と絶対見返りを取ろうとするでしょう。

 それは94年の時もそうだった。その時は韓国と日本に請求書が来た。同じこ
とが起きるでしょう。特に日本の「過去清算資金」が組み込まれています。そう
すると、早ければ、それには色々な変数がありますが、2回目の米朝首脳会談の
直後に日朝会談が開かれることもありえる。

 2回目の米朝首脳会談で金正恩が今持っている核を放棄する。未来の核は別に
して。今持っている核を一定程度、全部じゃないかもしれませんが、そうなった
場合補償してくれという話になる。もらえるという保証がなければそこまで行か
ない。

◆「全被害者の即時一括帰国」以外お金は出さない、制裁も緩めない

 小泉訪朝の時は、総理大臣が出すとサインしたのに、アメリカが反対したから
出なかった。トランプさん、あなたが保証人になって日本が金を出すようにして
くれ、と。その時に、じゃあ日本は何をしたら出すのか。これが次の山になるか
もしれない。

 2回目の米朝首脳会談は割と近いかもしれない。そして日本との交渉がまとま
らないと、米朝の交渉もまとまらない。その時に、「日本と北朝鮮の事実認識の
差を埋める努力をしよう」ということでいい、と北朝鮮は当初言ってくるでしょ
う。

 「そんなものはだめだ」と日本が言い続けることです。つまり今の焦点は、拉
致問題解決の定義なんです。解決ということは日朝国交促進議員連盟の先生たち
も言います。みんな言います。「解決するためには北朝鮮に融和的になって話し
合いをした方がいい。国交正常化した後話し合いをしてもいい」等。

 しかし、お金を出すのはこちら側ですから、拉致問題解決の定義を大多数の日
本人がどう考えるか。安倍総理が言っているように、「死亡の証拠がない以上、
政府として生きていることを前提に交渉するのは当たり前だ」というこの姿勢が
守られるかどうか。

 北朝鮮が言っていることと、日本が言っていることの中間に立って話をしよう
ということになるのか。しかし安倍総理はこういう姿勢ですから、安倍さんを満
足させるためには、40年前に拉致した後知っている秘密があったとしても、そ
の人たちを出さざるをえない」と決断するかどうかです。

 出したくないのは間違いないのですが、しかしお金がほしいのも間違いない。
どこで彼が決断するのか。そのためには日本がみんな同じメッセージを出さなけ
ればいけない。

 「全被害者の即時一括帰国」以外はお金は出ませんよ、何人か残っているいう
のではだめですよ。一番難しい、秘密を一番知っているめぐみさんや八重子さん
がはいっていなければだめですよ。そして日本が名簿を持っていない未認定の人
も入っていなければだめですよ、と。

 しかし全体は私たちは分からない。彼らが私たちを納得させなければならない
んです。一緒に調査するんじゃなくて、彼らが「これで全部だ」と言って、こち
らが納得できるようなものを持ってこい、と。2002年に死亡の証拠が出せな
かったということを前提にして。その勝負の時が近づいているのではないかと思っ
ています。

 ここで負けたらかなり不利になります。しかし、その時が来る。北朝鮮もそれ
を考えているからこそ、日本に対して色々な工作を仕掛けてきているのではない
か。そうでなければ、「日本と話し合いをしない」と言えばいいんです。韓国と
中国でいい。「不幸な過去の清算をしろ」とは言わなければいい。でもそんなこ
とはないんです。

 そういう点でチャンスだと思いますが、最後の山だと思います。難しい細い道
しかないです。慎重にいかないと、失敗したらころげおちてしまう。しかし頂上
が見えてきた。

(5につづく)


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