救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

拉致問題の現在 なぜ今チャンスと言えるのか−東京連続集会報告1(2018/11/05)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2018.11.05)

 平成30年11月1日、救う会主催の第103回東京連続集会が、東京・文京
区民センターで開催された。今回のテーマは「拉致問題の現在−なぜ今チャンス
と言えるのか」。最新情報を西岡力会長、島田洋一副会長が報告。家族会から飯
塚繁雄代表、横田拓也事務局長が参加した。

 自民党総裁選挙で安倍晋三総裁が三選された頃から、北の姿勢に微妙な変化が
出ている。「適当な時期に日本と話し合う」と金正恩が語り、日朝外相が20分間
会談した。金正恩は、核兵器放棄を決断するために必ず金銭的見返りを求める。
米国は経済支援はしないと明言している。安倍総理は拉致が解決すれば過去清算
すると言っている。拉致問題が米朝の取引に組み込まれた。それがチャンスの構
図である。

 以下は集会の概要である。

■拉致問題の現在 なぜ今チャンスと言えるのか−東京連続集会報告1

◆1年前は米が北朝鮮を爆撃する危機の年だった

西岡 最初に私から問題提起をさせて頂き、その後島田さんと対談形式でやりた
いと思います。

 なぜ今が救出のチャンスと言えるのか、ということが今日のタイトルです。私
は短期的には楽観的に、中長期的には悲観的に考えます。チャンスとこれまで何
回も言ってきましたが、いよいよ本当にチャンスが来たと思っています。

 すぐ目の前のことを言うと膠着状態ですが、この膠着状態の裏には激しい渦巻
がある。私は、今日本は台風の目に入った、嵐の中に入っていると思っています。

 今の情勢を考える時、1年前のことを思い出してほしい。1年前何が起きてい
たか。戦争直前までいっていました。去年11月にはアメリカの航空母艦が3隻
朝鮮半島の近くにいました。原子力潜水艦も来ていました。そしてグアムにB2
という60トンのミサイルや爆弾を積める世界最強の戦略爆撃機も来ていました。
それが去年20回以上、朝鮮半島周辺で演習をしました。

 テレビ等では去年の春ごろからいつ爆撃をするのかと言っていましたが、私は
それはちょっと早いと思っていました。しかし去年の秋は非常に緊張しました。

 北朝鮮は過去6回核実験をしています。その内3回は一昨年と去年です。この
2年で半分です。そして一昨年と去年に弾道ミサイルを40発撃ちました。それ
に対してトランプ大統領は、「軍事力を使ってでもやめさせる」と言ったわけで
す。何をやめさせるのか。彼らがアメリカの本土まで届くミサイルを作ることを
辞めさせる。アメリカの安全を第一に考えていますから当然のことです。

◆北朝鮮の「水爆」は広島型の10倍の爆発力

 去年9月の6回目の核実験は恐るべきものでした。アメリカも相当緊張した筈
です。何と爆発力は160キロトン。広島に落ちた爆弾は15キロトンです。広
島の10倍の爆発力を持つ核爆弾を北朝鮮は持ったのです。これは北朝鮮の発表
ではなく、日本の防衛省の発表です。

 北朝鮮は「水爆だ」と言いました。防衛相は「水爆の可能性もある」と。この
他に強化爆弾というのがあります。原子核の中に二重水素、三重水素を入れて爆
発力を強化する。それかもしれない。あるいは普通の原爆でもそのくらいの爆発
力を出すことができる。この3つの可能性を防衛省は言っていました。

 とにかく広島の10倍の爆発力を持つ核兵器を北朝鮮は持ったのです。それは
事実です。証明もされている。

 そしてアメリカの本土まで届くには2つ必要です。小型化しなくてはならない。
爆弾は持ったが、それを弾頭にするには1トン以下にしなければならない。それ
ができているかどうかが1点。

 そしてもう一つはアメリカ本土まで届くミサイルにしなければならない。この
2つがクリアーされればアメリカ本土が核攻撃できる。金正恩氏が持つことにな
る。それで緊張が高まった。

 既に日本を射程に入れたノドンミサイルは1994年に発射実験が終わってい
て、実戦配備されています。トランプ大統領のような日本ファーストの政権が日
本にできていたら、94年の時点で経済制裁をし、自衛隊が北朝鮮を囲まなけれ
ばいけなかったかもしれない。

 それだけの危機だったのですが、当時の政権はノドンミサイルの実験をなかっ
たことにして隠しました。だから何もパニックは起きなかったのです。そして日
本の安全保障にとっても、アメリカまで届くミサイルを北朝鮮が持ってしまうと
いうのは危機です。

 日本に届くミサイルを北朝鮮は持っているが、もし撃ったらアメリカが撃ち返
す。だから金正恩は日本に撃てないというのが核の傘ですが、金正恩がアメリカ
本土まで届く核を持ったとなると、日本を守るためにアメリカを犠牲にするだろ
うか。

 日本が撃たれた。それに対してアメリカが撃ったら、金正恩がワシントンを撃
つかもしれない。そうなると抑止力、核の傘に穴が開くかもしれない。フランス
のド・ゴール大統領は、ソ連がアメリカ本土まで届くミサイルを持った時、核の
傘に穴が開いたと言って独自の核武装をしたんです。イギリスもそうでした。そ
れと同じことが既に中国で起きているんですが、北朝鮮でも起きる直前まで来て
いる。

 北朝鮮は去年7月に火星14というアメリカの西海岸まで届くミサイルを発射
しました。ロフテッド軌道で撃ったのです。高く上がって日本海に落ちましたが、
計算し直してみるとアメリカの西海岸まで届くところまで来ている。

 もちろんこのミサイルが大気圏に再突入した時、弾道が正常に稼働しているか
どうか。その技術がまだ完成していないかもしれない。そして核の方では小型化
できているかどうか。ミサイルでは再突入技術があるかどうか。この2つが揃え
ば少なくとも西海岸は射程に入る。

◆元山沖の米B1B演習を北朝鮮が捕えられずパニックに

 そして9月12日に火星12を撃ちました。北海道を飛び越えました。北海道
を飛び越えたということは日本を狙うものではなく、グアムとアラスカの基地を
射程に入れたものです。

 これは発射実験ではなく演習です。北朝鮮の報道をよく見ていると、国防委員
会が発射実験をするんです。そして演習は軍がやります。主体が違います。火星
12は最初実験が行われ、その後演習が行われた。実戦配備されたということで
す。グアムまで届くミサイルは持ったというのが9月の段階です。

 それでアメリカは軍事的圧力を強めました。9月23日に、60トンの爆弾等
を詰めるB1Bが2機が日本海を北上した。日本海には国連軍が引いた海の休戦
ラインがあります。休戦協定は陸しか適応されません。海と空の休戦ラインは国
連軍が一方的に引いたものです。

 戦争中は制海権と制空権を国連が握っていましたので自由に北朝鮮を爆撃した
り、北朝鮮の海にも自由に出入りしていたのですが、休戦した後そうすると衝突
するので自主規制のラインを引いたわけです。だから通常そこは超えないんです。

 しかし9月23日の夜中から次の日の朝にかけて、北朝鮮の元山という東海岸
の都市の海の上で演習しました。元山には金正恩の別荘もあります。また金正恩
が集中的に投資して観光団地を作っています。

 その演習をした時、北朝鮮からレーダー波は飛んでこなかった。スクランブル
もかからなかった。その後爆撃する、戦争するつもりならそのことを公開しませ
ん。北朝鮮の防空網に穴を見つけた。B1Bを捕えられない、とか。そうしたら
今度は平壌まで行って爆撃するかもしれない。

 しかし、圧力をかけるということで意図的にリークしました。「レーダーも来
なかった。スクランブルもかからなかった」と。ここまでは公開されています。

 その後私が北朝鮮内部につながる筋から聞いたのは、アメリカが公開した情報
を聞いて平壌の首脳部はパニックになった。金正恩は空軍の防空司令部に「どう
なっているんだ」と質問した。答えは、「北朝鮮のレーダーは古くてB1Bを捕
えることはできません」というものだったと聞いています。

 B1Bは完全なステルス爆撃機ではないんです。B2は完全にステルスで、ど
んなレーダーにもかからないんです。B1Bも一定のステルス性は持っているん
ですが、北朝鮮のレーダーではそれが捕えられなかった。そういう報告が金正恩
のところに来た。

 10月は核実験もミサイル実験もしませんでした。その代り、労働党の中央委
員会全体会議を開いて、そこで妹の金与正を党の第一副部長に任命しました。私
が入手している情報では、金与正の権限はマスコミで言われている宣伝扇動部だ
けではなく、金正恩氏の安全に関わるすべてのこともある。その中には行事の取
り仕切りもありますが、党や軍や政府の幹部の人事権も持っているということで
す。

◆アメリカは金正恩の位置情報をつかんでいる

 また北朝鮮から聞こえてきたのは、金正恩の動静情報が漏れているということ
です。誰が漏らしているのかという話です。一方、私は米軍関係者とつきあいが
あるんですが、「金正恩がどこにいるか知っているんですよ」と。

 この2つが一致するんです。それで北朝鮮は大変な危機感を持った。やはりア
メリカは斬首作戦をするのか。俺のことを殺しにくるのか。「調べろ」と全世界
の外交官に命令が出たそうです。

 また私の仮説で裏付けの情報はないんですが、もしかしたら9月23日、金正
恩は元山に来ていたのではないか。元山には別荘がある。そして観光団地の建設
に力を入れていますので時々現地指導に来る。その時わざわざ演習をやったかも
しれない。それで緊張が高まって、10月は核・ミサイルをぱたっと止めた。

 そして11月の終わりに火星15号を撃った。先ほど火星14をロフテッド軌
道で撃ったと言いました。ならば次は14を通常軌道で撃って、それから実戦配
備するというのが通常の順番です。

 ロフテッド軌道で高く撃つと、高さも速さも違いますから弾道が正常に作動す
るかどうかの実験ができないわけです。そして火星14が実戦配備されたという
情報もない。それなのに一つ飛ばして火星15を撃った。

 火星15は計算してみると東海岸に届く。本当に虎の子だったんですが、これ
もロフテッド軌道で撃った。分析してみると、大気圏に入った後、弾頭が3つに
割れたんです。

 当初軍事関係の専門家はみんな緊張しました。北朝鮮は過去に、我々は多弾頭
ミサイルを持っていると言っていた。一つのミサイルに弾頭が複数ついているも
のです。大気圏に入った後、それぞれが別の所に向かう。1発で複数の目的を攻
撃できるのが多弾頭ミサイルです。

 レーダーで見ていて、3つに割れましたので、それだったのかとものすごく緊
張したんです。それを迎撃ミサイルで撃ち落とすのは大変なんです。しかし違っ
た。大気圏に入った時、圧力に耐えかねて、壊れて3つに割れたということだっ
た。従って、すくなくとも大気圏に突入した後、弾頭を正確にコントロールする
技術はまだ持っていないということが、火星15の実験で証明された。

 それなのに金正恩は、「国家核武力が完成した」と言いました。「完成した」
と言えば、これ以上実験をしなくても国内的に言い訳ができる。これ以上実験し
たらアメリカが自分を殺しに来るかもしれない。

 完成の直前までは行ったのです。小型化については説が分かれています。日本
の防衛省は、「完成している可能性もある」と言っています。まだ完成していな
いという情報もあるんですが分かりません。しかし、すくなくとも大気圏再突入
技術は火星15で失敗している。それなのに「完成した」と。

 怖かったんです。これ以上やったら本当にアメリカは俺を殺しに来る。自分の
動静が漏れている。去年の11月、軍と保衛部の複数の幹部が捕まって処刑され
たという情報があります。毒ガスを使って金正恩を暗殺しようとしたという情報
です。

 それはもしかしたら濡れ衣かもしれないんですが、「自分たちだけでそんなこ
とができるはずがない。韓国やアメリカが後ろについているんじゃないか」と疑
われていた、という情報もあります。

 そのことも含め、自分の位置情報が漏れていて、レーダーでアメリカの爆撃機
を捉まえることができなくて、アメリカは自分を爆撃することができる。核・ミ
サイルは完成直前までいっており、あと数回実験すればできるのに、去年11月
にあきらめたのではないか。

 その後彼は白頭山に登って、「国家核武力が完成した」と言い、「革命の聖地
で感慨深く白頭山を眺めました」と国内向けに大宣伝を始めたのです。「完成し
た、完成した」と。そして話し合い局面に入った。それが今年の状況の前にあっ
た。軍事圧力が効いたということです。

◆1年経って経済制裁が効いてきた

 もう一つ聞いていることがあります。北朝鮮は、アメリカまで届く核・ミサイ
ルの直前までいったのに対し、トランプ大統領は国連の安保理事会を使って強い
制裁をかけました。安倍総理はもともとトランプ大統領に、北朝鮮を動かすなら
強い圧力しかない。マクシマム・プレッシャー、最高度の圧力をかけましょう、
と言った。

 当初トランプ大統領は、「習近平は俺にまかせてくれ。100日くれ。そうし
たら北朝鮮に核をやめさせてみせる」と。そして「習近平はいいやつだ。お前に
任せる」と言って、去年4月の後は安倍さんの言うことをきかないで習近平の言
うことを聞いていたんですが、どんどんエスカレートするので、8月、9月、1
2月の3回の安保理決議は実質的なものでした。

 この決議の結果、北朝鮮は輸出で得ていた外貨の9割を失った。2016年に
北朝鮮は28億ドル輸出していました。しかし、3つの決議の結果、いくつかの
品目は北朝鮮から買ってはいけないということを入れた。それを2016年の貿
易統計に適応すると、25億ドル分を越えます。つまり9割が輸出できなくなっ
た。

 北の一番の輸出品は鉄鉱石です。そして石炭、マグネシウム。それから水産物、
衣料品。人件費が安いので中国は、北の中に工場を建てて、安い賃金で洋服等を
作って中国に持っていっていた。それらも全部禁止になりました。

 去年、北の漁船がいっぱい日本に漂着しましたね。あれは平底船なんです。遠
海漁業はできないような船です。水産物が輸出禁止になったので北朝鮮は漁業権
を中国に売った。中国の船が北の近海でイカをとっているわけです。近海で漁を
していた行船は、それができなくなったので、大きな船にワイヤーでつながれて
大和堆まで来てイカをとっていたら台風が来たりして沈没したり、流されてきた。

 今年は鋼鉄の船が来ていると言いますから少し状況が違います。去年12月の
安保理決議の中で、水産物の漁業禁止の中には漁業権も含まれるとあります。今
年中国の漁船が北の近海でイカを取ったら、安保理制裁になる。そこまで厳しい
制裁をかけました。軍事的な圧力と、外貨を枯渇させるということです。

 経済制裁の問題は、北朝鮮の貿易相手は9割が中国ですから、中国が制裁を守っ
ているという条件で北朝鮮の外貨が枯渇するんです。今年1月から4月までは中
国は守りました。それで金正恩が習近平のところに頭を下げにいったということ
だと思います。

 金正恩の北京訪問後は少し緩みます。密輸が増えるんです。魚もかついで国境
を越えてくるのがいるようです。中国の市場には北朝鮮のカニとかイカ等が出回っ
ているようです。マツタケもそうです。

 しかし、税関を通って公式に輸出する石炭や鉄鉱石は入っていない。若干外貨
が入っていますが、大部分はだめというにらみあいが続いています。軍事制裁は
目の前で効くんですが、経済制裁は1年経って効いてきた。

(2につづく)


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