救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

緊迫する北朝鮮情勢のもとで拉致被害者救出を考える−国際セミナー報告3(2017/12/20)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2017.12.20)

■緊迫する北朝鮮情勢のもとで拉致被害者救出を考える−国際セミナー報告

西岡 改めて登壇された各党代表の先生方を紹介します。自民党山谷えり子先生
(拍手、以下略)、公明党竹内譲先生、立憲民主党長妻昭先生、希望の党松原仁
先生、日本維新の会清水貴之先生

その他出席議員

自民党=江藤拓、遠藤利明、神山佐市、北村誠吾、木原誠二、木原稔、櫻田義孝、
高木毅、長尾敬、古屋圭司、牧島かれん、牧原秀樹、三ツ林裕巳、簗和生、山田
賢司、山田美樹、井上義行、衛藤晟一、北村経夫、滝波宏文、塚田一郎、中西哲、
中野正志、古屋圭司、舞立昇治、和田政宗、公明党=濱村進、谷合正明、三浦の
ぶひろ、維新の会=柿沢未途、笠浩史、渡辺周、無所属=松沢成文

【討論】

西岡 私は鹿児島の増元るみ子さんのお母さんの通夜に行きました。救う会の平
田隆太郎事務局長は、ジェンキンスさんの通夜、告別式のため、今日ここにおり
ません。

 増元信子さんの通夜の時、家族の方からこういう話がありました。「人権週間
の時に逝った。最後に、この問題があるんだということを、最後の力を振り絞っ
て今日の通夜の席になった、と増元さんのご家族が言っておられました。

 その思いを無にしないように、今の国際情勢をきちんと見て、何ができるのか、
どうすればいいのかについて、専門家の立場から討論をしていきたいと思います。
今日は韓国から、10年ぶりくらいだと思いますが、韓国を代表するジャーナリ
ストの趙甲済(チョウ・ガプチェ)先生が来てくださいました(拍手)。

 趙先生は、10年前、「なぜ韓国では拉致問題に関心がないのですか」という
質問に対して、「それは誤解だ」と言われた。実は、『月刊朝鮮』の編集長をさ
れていた時、我々家族会、救う会ができる前に、宮崎などに行かれて、辛光洙
(シン・ガンス)事件等を取材して、日本人拉致があるという大きな論文を書い
たりされていました。

 韓国に教えられて、めぐみさんの拉致も明らかになりました。大韓機事件も韓
国の捜査で明らかになりました。韓国が拉致問題を取り上げることについては先
に行っていたんですが、金大中政権以降、韓国社会がおかしくなってしまった。

 それまではそうではなかった、ということがあり、そして今の韓国はもっと問
題があることも踏まえて、そのことも「激動する北朝鮮情勢」の一部ですが、お
話をお聞きしたいと思います。

 もう一人、ワシントンと東京を行ったり来たりして、ワシントンの目から北朝
鮮情勢を見て、また我々が訪米した時には、ずっと陰からサポートしてくださっ
て20年経ちますが、古森義久さんに来ていただきました(拍手)。

 拉致問題の立場からは私がパネリストになります。ここからは救う会副会長の
島田洋一さんに司会をお願いします。

◆ソウルが火の海になれば在韓中国人100万人も犠牲に?

島田 普通のメディアでは出ないような、突っ込んだ議論も含めて、現在、韓国
とアメリカがどういう状況にあるのかお話をお聞きします。

 今日は午前中も趙甲済さんの話を聞いたのですが、例えば、今韓国の文在寅
(ムン・ジェイン)政権は、アメリカが北朝鮮を攻撃して、まさに戦争状態になっ
た場合でも、北に韓国人を進出させるつもりはないと言っている。だから中国が
北朝鮮を占領しても構わないという意見の人が韓国にはかなり多いと言っておら
れました。

 それからよく、アメリカが北朝鮮を攻撃した場合、北朝鮮が「ソウルを火の海」
にすると言っています。そして、(在韓)日本人約6万人、アメリカ人20万人
をどうするかということがよく議論されますが、実は中国人も100万人いる。
北朝鮮がもしソウルを攻撃したら、たいていの中国人も犠牲になる。

 これはあまり言われていない要素ですが、これがどう影響するのか。そういう
ことも含めて、今の韓国の状況について、まず趙甲済さんからお願いします。西
岡さんが通訳します。

◆文在寅政権誕生で親北、反米、反日、親中の大韓民国に

趙甲済(ジャーナリスト、韓国)

 久しぶりに同じ問題意識を持つ皆さんとお会いして、北朝鮮情勢、拉致問題を
議論するということは、嬉しくもあり、また悔しくもあります。現在の韓半島情
勢は、東アジアの歴史上三番目の大きな地政学上の変化を内包しています。

 第一の地政学的変化は7世紀です。新羅が韓半島統一をするプロセスの中で、
日本が韓半島に介入し、失敗した後、新羅による韓半島統一がなって250年間、
統一新羅体制が続きました。その時、新羅、唐、そして日本が平和体制を築き、
古代史の黄金期を築きました。

 二番目の大きな変化は、1945年、太平洋戦争が終わった後、アジアにおけ
る冷戦、共産主義勢力と自由主義勢力の戦いが続き、朝鮮戦争が起き、韓半島の
分断が今日まで続いています。今の韓半島の変化は、1945年体制が変わると
いう変化だと思っています。

 まず、南北同時に一種のレジームチェンジ現象が起きています。韓国では「ろ
うそく革命」と称する左派政権が権力をとって、「ろうそく革命の完成をめざす」
と公言し、韓国の既存の路線とは違う外交、内政政策をとろうとしています。

 色々な要素のうちの一つが、まさに昨日あった、習近平・文在寅首脳会談の結
果です。首脳会談の4つの合意事項の第1に、「韓国と中国は韓半島におけるど
のような形での戦争にも反対する」と宣言することによって、事実上アメリカの
対北軍事戦略に公然と反対した。

 これは長期間東アジアの安全を保障した韓米同盟、広く言うと韓米日同盟を弱
体化する意味がある合意だと思います。北朝鮮の核開発を事実上支援し、あるい
は傍観して北朝鮮中国と、北朝鮮の核で最も被害を受ける韓国が、トランプ大統
領の戦略に一致して反対すると発表することは、韓国でろうそく革命政権が成立
しなければ不可能でした。

 「ろうそく革命」政権という言い方は私が作ったものではありません。文在寅
大統領ご自身が「ろうそく革命」と言っているわけです。そしてその「ろうそく
革命」という言葉は、単純なレトリックではなくて、今韓国で起きていることは、
革命的変化を内政に加えようとしている。そういう変化が起きているということ
です。

 韓国の「ろうそく革命」勢力を左派と言っているわけですが、その左派とは親
北です。反米、反日です。そして中国には友好的です。経済政策では社会主義的
な政策をとります。親北、反米、反日、親中の大韓民国です。

 今日の大韓民国は70年間、共産主義と闘ってそれなりの自由民主主義体制を
守ってきました。韓国が今享受している自由は、誰かがくれたものではなく、我
々が戦いとったものです。

 この自由を戦い取った過程で韓国は、反共、自由、民主、法治という4つの価
値観を身に着けました。このような路線は、韓国が韓米同盟、そして日韓・韓日
友好と海洋勢力に属したために可能だったことです。

 「ろうそく革命」勢力は韓国が身に着けてきた反共、自由、民主、法治を変更
あるいは無視する傾向が強く、また対外政策的にはこれまでの海洋国家圏から抜
けて、大陸志向的になっていく。それが表れたのがまさに昨日の文在寅・習近平
会談の結果だったと見ています。

 ですから今、韓国が市場経済、自由民主主義路線を守れるのか、また海洋文化
圏の中に残れるのかという2つの挑戦を受けています。過去70年間韓国が築い
てきた文明、制度、法治、経済力を使って、この挑戦を退けることができれば、
韓国はより成長した姿で立ち直ることができると思います。

◆まもなく労働党政権への制裁が効いてくるが、一般住民は歓迎

 一方北朝鮮では、米トランプ大統領当選以後、核問題はアメリカと北朝鮮の問
題ではなくて、世界全体対北朝鮮、世界の文明国対北朝鮮という構図に変わりま
した。中国でさえも北朝鮮に対する制裁に中途半端ではありますが協力せざるを
えないことになっているのは、このような構造変化があったからです。

 従って北朝鮮に対する本格的な制裁は最近1年間でかかり始めたと見ています
ので、もう少し経つとその成果が出てくるだろうと思います。世界の歴史を見て
も、核兵器を持った挑戦者が世界全体と戦うというのは、最終的には挑戦者の自
滅につながると私は見ています。

 また興味深いことは、北朝鮮でも市場経済が拡散して、一種の変化が起きてい
ます。北朝鮮に対する制裁にも関わらず北朝鮮の一般住民の生活は悪くなったの
か。むしろよくなったのではないか。

 というのは北朝鮮の一般住民を食べさせているのは、マーケット、市場です。
制裁が強まれば強まるほど、市場に頼らざるを得なくなり、住民たちの生活はよ
くなっている。

 北朝鮮に経済制裁をしても、鴨緑江と豆満江の二つの川の両岸の住民の行き来
を阻止することはできない。今の制裁は北の住民にとっては、影響はないのであ
り、北朝鮮の労働党政権に対する圧迫になっている点で大変成功的な制裁だと思
います。

◆北朝鮮はどうなるか3つの可能性

 トランプ大統領の北朝鮮核問題への接近は、北朝鮮の核を除去するのか、ある
いは北朝鮮の核を抑止するのかという岐路に立っていると思います。北朝鮮の核
を除去するということは、軍事力を使わなければ可能ではないと思います。北朝
鮮の核に対する抑止は、北朝鮮の核を認め、冷戦時代のように強力な抑止力でそ
れを使えなくすることです。

 北朝鮮に対する軍事行動には2つの障害物があります。第1にソウルがあまり
にも近すぎて北朝鮮の反撃に露出しているということと、文在寅政権が軍事攻撃
に反対しているということです。

 2番目は、軍事攻撃で地上の北朝鮮の核能力を攻撃することが可能だったとし
ても、攻撃した後、陸軍が入って北朝鮮を平定しなければならないわけですが、
アメリカは大規模な陸軍を投入することを、アジアにおける投入を今はしないと
いう方針であり、そこは文在寅政権が担う韓国が行うことになっているのですが、
韓国政府はそれに反対していることです。

 そういうことで北朝鮮に対する軍事行動がとれないとするならば、抑止力を高
めながらより一層経済的な圧迫を強めることをし、そして韓国が独自核武装をす
るか、あるいはアメリカの戦術核を韓国に持ち込むことを通じて、より強い抑止
力を持つことが考えられます。

 今申し上げた除去と抑止の他の3つ目の可能性として、金正恩が偶発的に暗殺
されるという政治的な急変事態の可能性があります。1979年10月26日の
韓国の朴正??暗殺事件について私が綿密に取材をしたのですが、その結果、まず
背景として韓米関係が悪かったことがあります。

 もう一つ。韓国の権力層の中で、目の前の民主化闘争に対して、強力に弾圧す
るのか、融和的に弾圧するのかということで路線争いがあったということがあり
ました。

 今北朝鮮労働党の権力核心部で、同じような状況が作られるならば偶発的な政
変が起きる可能性が高まると思います。もしかしたらアメリカと中国の間で、金
正恩を除去し、その後北朝鮮に対する中国の影響力拡大を黙認するというような
公開的あるいは黙契的な合意があるかもしれない。

◆冷戦の矛盾を解決し、統一された韓半島を

 今の状況をもう少し長いスパンで歴史的に見るならば、1945年に東西冷戦
の矛盾が韓半島に集まったわけですが、それが解決する直前の状況に今来ている
のではないかと思います。

 どのような形であれ、北朝鮮の独裁政権が崩壊し、その独裁政権と連携してい
た韓国国内の従北左派が弱体化し、冷戦の遺産が整理される時期が近付いている
のではないか。

 このプロセス、つまり韓半島における南北の冷戦の矛盾が解決するプロセスで、
冷戦の遺産が解決されるならば皆さん方が心配されている拉致問題、あるいは朝
鮮戦争中に10万人以上の(韓国の)民間人が拉致されている問題、あるいは6
万人以上の韓国軍捕虜が不法に抑留されている問題等が解決されるのではないか
という希望を私も持っています。

 結論的に言うならば、アジアの冷戦で、平和で自由な民主勢力、日米韓の勢力
と、全体主義、腐敗、独裁勢力の対決があったわけで、中国、ロシア、北朝鮮の
中で、中国は経済面では自由化が実現している。残る北朝鮮の問題が解決して、
韓国が自由で繁栄した統一された韓半島になるならば、7世紀の新羅の統一の後、
東アジアに訪れた黄金の平和な時代が訪れるのではないかとし信じています。

 ご傾聴ありがとうございました(拍手)。
島田洋一(司会、救う会副会長)

 ありがとうございました。具体的なことについては後で聞けると思います。次
にアメリカの情報を中心に古森さんにお願いします。

(4につづく)


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